ウォーホルをウォーホルたらしめたもの。
「The Warhol Look」。そんな潔いタイトルの中に、アンディ・ウォーホルが築いたなんとも濃密なファッション、カルチャー、アートの歴史が集約されています。 幼い頃からハリウッドのファン雑誌やスターの写真集を収集し […]
パッケージにあらわれる 日本の美学
日本人はどんなに美しいものを創造してきたか。忘れないように岡秀行さんが残しておいてくれてよかったと、本書を眺めながら何度も思うのです。 『日本の伝統パッケージ』は、日本の伝統的なパッケージ222点収録した資料集。その昔、 […]
組み合わせ自由な紙のメモパッド。SnapPadでつくるオリジナルバインダー
※こちらの記事に掲載しております写真は、すべてSnapPad旧仕様となります。詳しくは商品ページをご覧ください。 POSTALCO(ポスタルコ)の「Snap pad」と合わせて使いたい商品が多数入荷しました。 Snap […]
時代を映す鏡、雑誌広告の半世紀。
先日、ノストスの本棚の書籍を年代順に並べ替えたんです。そしたら、「この作家とこの芸術家って同じ年代なんだ」「20年代のこのデザインって今見ても新鮮だよね」などという意外な気付きがたくさんありまして。ただこの人は60年代、 […]
須山奈津希×安永哲郎『memorandum』発刊記念トークイベント開催
「all that is beautiful」「monochrome」「memorandum」の3部作を共作された須山奈津希さんと安永哲郎さんのトークイベントを開催いたします。 「memorandum」発刊プロジェクトとして行われたクラウドファンディングの過程や、お2人の作品制作方法、そして初となる長編コミックへの挑戦についてなど、お話しいただきます。
構成的とはなんぞや
本書は、主にドイツ・スイスでの「構成的な傾向を持つポスター」にフォーカスした資料本である。だが、これは一般的によく見られるようなデザイン史や美術史、あるいはポスターの歴史、巨匠となったデザイナーの作品紹介ではない。 その […]
極北彷徨。高橋ヨーコがうつす冬。
きん、と耳が痛むほどの静けさ、目を焼く雪の白さ。 本日のおすすめは、そんな冬を愛するひとに捧げたい1冊です。 本書「WHITE LAND」は、特にシベリアや東欧へ精力的に旅し、日常風景を記録している写真家・高橋ヨーコの写 […]
80〜90年代の青春 ヒップホップポージング集
1990年代のアメリカ西海岸で、スケートボードやヒップホップ、グラフィティの真っ只中で“遊んでいた”若者たちを描いた映画「ビューティフル・ルーザーズ」を見て、生命力にも似たパワフルさを感じたことを覚えています。 同じ時代 […]
経糸と緯糸で編み上げられた、石見銀山・群言堂の歩み。
江戸時代には日本最大の銀が算出され、外国人も多く訪れる一大都市だった島根県大田氏大森町・通称「石見銀山」。閉山によって過疎化が進み、昭和の終わりには人口500人を切るまでに減少したこの町に、群言堂を運営する石見銀山生活文 […]
すべてはデザインされている?驚きに満ちた、自然界の秩序と調和。
世の中には理解できないことが沢山あると知れば知るほど、ひとは足元に転がっている不思議に対して鈍感になってしまうのかもしれません。 松岡正剛の千夜千冊でも、大人の問いついて「Q&A、Q→A、Q→Aばかり。ここにはA→Qがな […]
大人も楽しい科学の絵本。グロリア社のファーストブックシリーズ。
思えば、ノストスで働くようになって初めて書籍紹介ブログを書いたのは2016年、「ファーストブック」についてでした。いやはや懐かしい。 「宇宙旅行」「水泳」「石器時代の人類」などなど、まず目に留まるのは個性豊かかつシンプル […]
20世紀の芸術を飾る
20世紀の芸術において重要な印刷物に焦点を当てた「The Avant-Garde in Print」。シリーズ全体としては5集あるが、今回入荷したのは「1: FUTURISM」と「3: DADA」。当時のリソグラフ作品を […]
シティボーイの80年代。佐野元春のボックスセット。
先週のオリーブ初期号に続きまして、今週も80s雑誌。だって好きなのですもの、80年代に出版された雑誌や冊子が。 本日のおすすめは、佐野元春責任編集「This」ボックスセット。バラで入荷することはあったものの、ボックスセッ […]
布の表情、唄う声。柚木沙弥郎が生み出し続ける模様の美。
2018年に日本民藝館で開催されていた「柚木沙弥郎の染色」展へ行った際、作品の印象から制作年を当て合うゲームをしたんです。それがもう、全然当たらなくて。数十年前の作品はいつ見ても新鮮・モダンで、近年の作品はどこか懐かしく […]
充実した1年のそばに。2020年カレンダー特集!
イラストレーター、デザイナー、画家など作家がオリジナルで制作した2018年カレンダーを入荷しました。
100年間のパッケージデザインを収録した、資生堂化粧品図鑑
綺麗になりたい、可愛くなりたい。資生堂のパッケージデザインには、そんな女の子の夢が詰まっています。そして今も昔も変わらずに、その気持ちを後押ししてくれるのです。 こちらは、資生堂の100周年を記念して発行されたパッケージ […]
自分の手で文字を描く男たち
これはもう自分のために作ってくれたに違いない最高のガイドブック。 グラフィックデザインのDTP以前を知らない自分としては、猛烈に憧れる「文字を描く」という技術。古書が不思議な魅力と強さを発しているのは、経年変化もあるが、 […]
アヴァンギャルド芸術の実験場。ディアギレフが築いたバレエ・リュスの時代
いま「どこでも好きな時代へタイムスリップさせてあげる」と言われたら、バレエ・リュスのある1920年代のパリに降り立ってみたい。 天才プロデューサー、セルゲイ・ディアギレフによって設立されたバレエ団「バレエ・リュス」。20 […]
シティ・ガールたちの初期オリーブ。
オリーブに教えてもらったことはファッションやメイクのみにあらず。山田詠美の小説。シャルロット・ゲンズブールの映画。渋谷系の音楽。洋書の魅力。ちょっとこそばゆいけれど、今の自分を構成する要素のルーツはオリーブに詰まっている […]
奈良原一高と田村隆一、勝井三雄が生み出す化学反応
11月23日より世田谷美術館ではじまる展示、「奈良原一高のスペインー約束の旅」をとても楽しみにしています。そして、このタイミングで『空気遠近法』をご紹介できることが本当に嬉しい。 本書はヴェネツィアを舞台に、奈良原一高が […]
建築好きに捧ぐ、デイヴィッド・ワイルドが手がけたコラージュ作品集。
「おー、なにこれめちゃくちゃかっこいいではないか」とスタッフみんなで盛り上がったコラージュ作品集を今回はご紹介したいのですが、これはぜひ建築好きの方にこそご覧いただきたい。 頁を開けば、デ・ステイルをはじめとするオランダ […]
印刷物は紙の弾丸なり
「読む雑誌であると同時に、眺めても楽しめる雑誌たらしめるべく、視的効果を高める為、紙質印刷等には、実は人知れぬ費用を投じてをるのであります」 この恩地孝四郎と志茂太郎の作った雑誌「書窓」の創刊意図を説明した一文に、納得し […]
「蒐集」の樹海へようこそ。村上隆の数寄ものアート・コレクション
現代アート好きだけではなく、生活工芸、骨董、民芸好きなみなさまにこそぜひ手にとっていただきたい1冊。 美術家であり、画商であり、企業家でもある村上隆。精力的な活動のかたわら、作品蒐集にも心血を注いでいます。そのコレクショ […]
文化財から公衆浴場まで。全国津々浦々、日本の銭湯写真集
初めてこの「SENTO 二十世紀銭湯写真集」が入荷したときから、再入荷しては飛び上がって喜び、売れてしまっては我が子を送り出すような気持ちで別れを惜しむ。そんなことを繰り返しています。いつか自分の家にも本気で迎えたい。 […]
ものづくりの未来を明日へと繋ぐ。松本民芸家具・池田三四郎の 特装版エッセイ集。
「本屋で働いてきてよかったなぁ」と思ったことは何度もあるけれど、この世界にたった30部しかない本と出会えたこと、これにはもう嬉しいを通り越して感謝の気持ちが湧き上がってきました。 もちろん発行部数で本の価値は決まらない。 […]
雑誌広告からみる 70年代の日本
広告は時代を映す鏡と言いますが、『70s 日本の雑誌広告』をパラパラ眺めていると、当時の空気感が手に取るように伝わってきます。 1970年代は、大阪万博が開催され、高度経済成長の勢いが高まっていました。また、三島由紀夫の […]
シュプレマティズムで芸術の歴史を動かした、マレーヴィチの信念と情熱
芸術家の人生を年代順に追った画集において、1年〜5年という、ここまで小刻みな年単位で紹介したものというのは珍しい気がします。カジミール・マレーヴィチの芸術家人生がいかに語るべきことが多く、濃密なものであったかということに […]
生活を豊かに美しく 武井武雄の図案たち
「生活を美化する泉は才能や技術や、又金などでは尚更ありません。只その方へ向けて眼を展(あ)くだけの心のみあります。」 1928年に発行された、『武井武雄の手芸図案集』の序文の言葉です。本書には、草花、動物、人魚、幾何学模 […]
縄文の造形に魅せられて。
いちまんねん。 途方もない年月です。 旧石器時代が終わったおよそ1万3千年前から、縄文時代は約1万年続きました。そのころ日本列島に定住していたひとびとが、暮らしのなかで使い、祀り、アップデートを繰り返しながら作り続けた […]
科学の眼を手に入れる。東京大学総合研究博物館の展示にみる人間の飽くなき探究心。
人類の”知りたい”という欲求は、こうも尽きることがないのでしょうか。東京大学総合研究博物館の展示を見るたび、人間の飽くなき探究心には心底驚かされます。 2012年に同博物館で開催された「アルケオメトリア 考古遺物と美術工 […]
デ・ステイルの創始者、テオ・ファン・ドースブルフの描いた対角線
今回ご紹介するのはデ・ステイルの創始者、テオ・ファン・ドースブルフの作品集ですが、キーはずばり「対角線」です。 なんのこっちゃ?と思うかもしれませんが、まずその説明をする前に、デ・ステイルの中心人物として活躍した人物たち […]
画家のブックデザイン。佐野繁次郎をコレクションする
「専門分野をつくりコレクションせよ」と、詩人アンドルー・ラングが自著「書斎」でアドバイスしているように、どうやら愛書家たちにはマイルールがあるらしい。 本書「佐野繁次郎装幀集成」も、ひとりのコレクターの努力が結晶化したも […]
カンディンスキーの絵が奏でる音楽
カンディンスキーの作品をみていると音楽が聴こえる。そして音楽を聴いてふと、カンディンスキーの絵が浮かぶ。それもそのはず。氏は、常に音楽を意識しながら作品づくりをしてきた画家だったからです。 小さい頃からピアノやチェロなど […]
発生と消滅、そして変化。人間と文字の歴史を知る。
人間と文字。 なんという壮大なタイトルか… この壮大なタイトルとオールドな碑の表紙を見て「なんか難しそう…」と思った方にこそ、ぜひ手にとっていただきたい。 この本は、エジプト文字、メソポタミア文字、アルファベット、漢字、 […]
日本霊地巡礼。細野晴臣と中沢新一のめくるめく観光旅行。
気がつけば、2年ぶりの入荷です。あれれ、とっても好きな本なのに! 本書「観光」は、音楽家の細野晴臣と宗教・人類学者の中沢新一によって結成された観光団体「妙音講」が、日本の様々な霊地を巡礼した体験を語らう対談集です。ちなみ […]
700作品に詰め込まれたソットサス・デザインの根源。
頁を開いて思わず声をあげながら飛びついてしまった一冊。エットレ・ソットサスの描くドローイングは、まるで絵本やアニメーションから飛び出してきたかのような遊び心にあふれていて、どこかワイズベッカーに通じる可愛らしさもあって… […]
バウハウス・オールスターズ。殿堂が生み出したグラフィックデザイン。
バウハウス関連の書籍は数あれど、グラフィックやタイポグラフィのみを集めて紹介した書籍はなかなかありません。約2年半ぶりにお目にかかれて興奮。 モホリ=ナジ・ラースロー、ヨゼフ・アルバース、ヘルベルト・バイヤー、マックス・ […]
風と光を求めて。鈴木英人が描く心のアメリカ。
まだまだ暑いとはいえ、少しずつ秋の気配を感じはじめた今日このごろ。でもこのカタログ・レゾネをひらけば心は一気に、さんさんと太陽の光が降り注ぐアメリカへひとっ飛び。 雲ひとつない青空、光を受けてゆらゆらときらめく海。明るい […]
モダニズム探求誌「ドノゴトンカ Donogo-o-Tonka」
羽良多平吉デザインの書籍を収集していた頃に出会った不思議なタイトルの同人誌「ドノゴトンカ Donogo-o-Tonka」。 このドノゴトンカという不思議な言葉は、昭和初期に存在した同名雑誌にちなんでいる。旧来の文学、思想 […]
ファーブルが描いたきのこ。自然を愛した偉大なる科学者のまなざし
ファーブルといえば、『昆虫記』。ではありますが、氏がこの世界に残したモノそのものよりも、自然へ寄せられた確かな愛情と、それを純粋に世の中の人々に知ってもらいたいという誠実さに、ファーブルという人間の人となりを感じます。 […]
伊東忠太建築の不思議動物を探して
フランク・ロイド・ライトや夏目漱石と同時代に生き、妖怪好きで、当時「造家」としてくくられていた建物を「建築」という言葉に改めた建築家、伊東忠太。 築地本願寺や、湯島聖堂、京都の祇園閣など、有名な寺院や神社の設計を多く手が […]
「漢聲」が海を超えて伝える、大陸の文化とデザイン。
先々週の「文字の祝祭」、先週の「仙萼長春図」に続き、本日もアジアのデザインを探訪。 各国に根強いファンの多い台湾発の雑誌「漢聲(ハンシェン)」の登場です。「漢聲」は毎号テーマを変え、中国の文化を深く、かつグラフィカルに紹 […]
「田舎臭い日本の欧文印刷」を変えた井上嘉瑞と活版印刷
歴史の中で知る昔の日本人は使命感というものに突き動かされている。 自分のおかれている現状を冷静に見つめ、来たるべき未来のために己を捧げる。 井上嘉瑞という人もまたしかり。 日本の欧文印刷における技術と知識を西洋並みに押し […]
日本とイギリスを結ぶ 陶芸界の架け橋
「リーチの作品は、優しく温和なものが多い。力んだものや、いばったものや、強さ、荒さを表にしたものはない。」 民藝運動家の柳宗悦がバーナード・リーチの作品に寄せた言葉です。本書ではそのほかに陶芸家の浜田庄司、白樺派を代表す […]