カルロ・スカルパ 宇宙を夢みた庭 ブジナーロ邸のためのプロジェクト
イタリアの建築家カルロ・スカルパが約10年にわたって取り組んだ、ルド・ブジナーロ邸「パラツェット」計画の全貌をたどる書籍。未完のまま残された構想も含め、建築図面、模型、スケッチなど豊富な資料によって、その思考の軌跡を丁寧に追っている。家具、銀食器、布、ガラスなどのデザインもあわせて掲載。
広告批評 別冊7 大貫卓也全仕事
グラフィックデザイナー・大貫卓也の、1992年までの全仕事を収録した作品集。としまえん、日進食品カップヌードル、広告批評などの広告デザインを、自身のレビューをまじえながらカラーとモノクロで多数収録。そのほか没アイデア集や、「大貫敷広告の作り方」といったエッセイに加え、天野祐吉らの寄稿もあわせて収録。
Sung Tieu: Oath Against Minimalism
ベトナム生まれでベルリンとロンドンを拠点に活動するアーティスト、ソン・ティウの作品を紹介する一冊。彫刻やサウンドを組み合わせたインスタレーションを中心に、冷戦の残滓、官僚制度やグローバル資本主義の構造、音がもたらす心理的影響といった現代社会に潜む力学を可視化する彼女の実践を掘り下げる。
物には心がある。 | 田中忠三郎
民俗学者・民俗民具研究家の田中忠三郎によるエッセイ集。自ら蒐集した民具コレクションの写真とともに、消えゆく生活道具に宿る作り手の思いを語り、蒐集に魅せられた自身の人生を綴っている。「麻の腰巻き、そして女性下着の研究」「鮭皮のブーツは靴底に背ビレ」「縄文時代に行き交った、物、情報、そして恋」など多彩なテーマを収録。民具に込められた心や文化の痕跡を通して、人と物との関わりを照らし出している。
年鑑日本のタイポディレクション 90
東京タイプディレクターズクラブ(現・東京TDC)が発行する年鑑、タイポグラフィを軸とする国際デザインコンペティション、東京TDC賞の入選作品を収録した1990年度版で、ポスター、新聞・雑誌、マークやロゴ、タイプフェイス、サイン、パッケージ、文具、映像など、多彩な領域の仕事が並ぶ。1990年の金賞は河原敏文、銀賞は井上嗣也。会員作品と一般公募作品をあわせて掲載。
現代イギリス陶芸家 ルゥーシー・リィー
ウィーン出身でイギリスを拠点に活動した陶芸家ルーシー・リーの図録、1989年に開催された展覧会の復刻版。椀や瓶、鉢など多彩な作品をカラー図版で収録し、端正でありながらも自由な造形と釉薬の表情を伝えている。展示および図録の監修は三宅一生、会場構成は安藤忠雄、撮影は石元泰博、構成は亀倉雄策という豪華な布陣によって制作され、美術とデザイン、建築、写真の視点が交差する内容となっている。現代陶芸とデザインの関わりを考える上でも重要な資料的価値を備えた一冊。
四季浴 | 田端志音
陶芸家・田端志音による作品集。茶道具商・谷松屋戸田商店での修業を経て作陶の道へ進んだ田端の仕事を、茶碗、皿、鉢など約100点とともに収録している。四季の移ろいを映すような釉薬の表情や、やわらかな造形が印象的で、料理を盛り付けた写真も添えられ、器と食の関係を具体的に感じ取ることができる。日々の暮らしの中で使われる器を通して、美と用の関係をあらためて見つめ直す。
Mapplethorpe Portraits
アメリカの写真家、ロバート・メイプルソープによるポートレート写真集。アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンスタイン、ルイーズ・ブルジョワ、パティ・スミス、トルーマン・カポーティ、フィリップ・ジョンソンら、アートや文学、映画など多岐にわたる分野の人物たちを収録。メイプルソープ特有の精緻な構図と端正なモノクロームによって、被写体の個性と時代の空気感が静かに浮かび上がる。
Dissecting The Visible | LILLY LULAY
ドイツのアーティスト、リリー・ルレイによる作品集。スマートフォン時代の“見えない裏側”に着目し、情報を運んできた技術や素材の歴史を独自の視点で可視化している。データセンターや古代の記号などを集めた「At Your Fingertips」、電卓や携帯電話を刺繍で表現する「Early Digital Tech」、60〜70年代写真を“アルゴリズムの視線”で再解釈する「Lesson I」など、写真・テクノロジー・記憶を横断する実験的プロジェクトをまとめた一冊。
GA No.62 エリック・グンナアル・アスプルンド:森の火葬場・森の礼拝堂/ストックホルム公立図書館
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第62号。スウェーデンの建築家、エリック・グンナアル・アスプルンが手がけた、森の火葬場・森の礼拝堂とストックホルム公立図書館を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはスチュアート・リードが担当している。
GA No.61 ヨーン・ウッツォン:バウスヴェアーの教会
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第61号。デンマークの建築家、ヨーン・ウッツォが手がけたバウスヴェアーの教会を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはクリスチャン・ノルベルグ=シュルツが担当している。
GA No.60 リチャード・マイヤー:アセニウム
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第60号。アメリカを代表する建築家、リチャード・マイヤーが手がけた施設、アセニウムを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはポール・ゴールドバーガーが担当している。
Shiroiya Hotel Giving Anew 白井屋ホテル | 藤本壮介 ほか
群馬県前橋市で江戸時代に創業され、廃業した「白井屋旅館」が『白井屋ホテル』として再生したプロジェクトの記録。建築家、藤本壮介による建築設計、現代アート、デザイン、⾷へのこだわりほか、豊富な図版、解説を収録。塩田千春、小野田健三、KIGIら、アート作品が飾られた客室など、建築とアートとが融合した、『白井屋ホテル』の全容を知ることのできる一冊。英語表記、日本語の解説冊子付き。
Out of Line | アリソン・ターンブル
コロンビア出身のイギリス人アーティスト、アリソン・ターンブルの作品集。2020年に日本で開催された個展にあわせて刊行されたもの。日本の学習帳など市販のノートを素材として用い、既存の罫線やグリッドに沿って幾何学的なパターンを描いたシリーズを収録する。整然とした構造のなかに、どこか親しみを感じさせる画面が広がる。ブックデザインはサイトヲヒデユキが担当している。
絵本百物語 桃山人夜話 | 竹原春泉
江戸後期の浮世絵師・竹原春泉斎による妖怪画集『絵本百物語』を、オールカラーで完全収録した一冊。小豆洗い、歯黒べったり、舞首、野狐など、後世の妖怪像にも大きな影響を与えた46葉を収め、奇怪さとユーモアが入り交じる豊かな図像世界を味わうことができる。原文の現代語訳と図版解説を併載し、さらに京極夏彦のエッセイ、多田克己の編集によって、古典籍としての資料性と現代の読みやすさが両立されている。
Yanagi Design: Sori Yanagi and Yanagi Design Institute
柳宗理と柳工業デザイン研究会の歩みを体系的に紹介する写真資料集。バタフライスツールをはじめとする代表作を豊富な図版で収録し、試作や検証を重ねる制作過程、民藝思想を背景としたデザイン哲学にも迫る。機能と美の調和を追求した仕事の全貌を通して、日本の戦後デザイン史における柳宗理の位置づけと、その普遍的な魅力をあらためて伝えている。
ザ・コンピュータ | マーク・フローエンフェルダー
古代ローマの小型そろばんからルネサンス期の機械式計算器、現代のパソコンや携帯端末に至るまで、コンピュータの発展をたどるビジュアルブック。ライプニッツの計算機構想にはじまり、暗号解読や軍事利用、パーソナルコンピュータの普及、ゲームやインターネットへと広がる流れを紹介している。豊富な図版とともに、技術の進歩が社会や文化にどのような影響を与えてきたのかを見渡し、人とテクノロジーの関係を考える手がかりとなっている。
アイデア No.396 色彩デザイン再考 デジタルカラーとこれからの色彩表現
グラフィックデザイン誌『アイデア』第396号(2022年1月号)は「色彩デザイン再考 デジタルカラーとこれからの色彩表現」を特集。グラフィックデザインにおける根幹要素のひとつである「色」に焦点を当て、小林一毅、藤田裕美、岡﨑真理子、矢野恵司、佐藤豊、石塚俊、本田千尋の7名による制作を紹介している。デジタル環境における色の再現性や拡張性を踏まえつつ、実践の中で培われる色彩表現を検証。
アイデア No.393 世界とつながるマンガ 海外マンガのアクチュアリティ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.393(2021年4月号)。特集「世界とつながるマンガ 海外マンガのアクチュアリティ」では、近年刊行された海外マンガの中から、新しい表現や作家、グラフィック的評価の高い作品を厳選して紹介。グローバルな視点からマンガ表現の現在地を探っている。そのほか「MIRRORS 鏡の国のグラフィックデザイン」「構成ポスターにおいて,私たちにおいて」「文化を築く装飾系フォントの世界 楽フォントの書体づくり vol.2」などを収録。
ホモ・ロクウェンス 芸術のなかの証人たち | 田原桂一
写真家・田原桂一によるポートレート写真集。クロード・シモン、ルネ・クレール、ヨーゼフ・ボイス、タデウシュ・カントル、クリスチャン・ボルタンスキーら、現代芸術を代表する巨匠22人の当時の姿とその言葉を収録。芸術家たちの深く刻まれた皺や表情をモノクロ写真で捉え、インタビューを通して一人ひとりの内面やその素顔に触れる。
遠距離現在 Universal/Remote
2024年に国立新美術館で開催された展覧会の図録。資本や情報が地球規模で移動する現代社会を背景に、「拡張し続ける社会」と「リモート化する個人」という二つの視点から構成されている。徐冰(シュ・ビン Xu Bing)、ヒト・シュタイエルル、井田大介ら、8名と1組のアーティストによる作品を収録し、監視やテクノロジー、格差や孤独といった現代の問題に向き合う表現を紹介。パンデミック以降の社会状況を踏まえながら、移動と分断が同時に進行する時代の感覚をすくい取っている。小説家・福永信による掌篇も収録。
Handmade in Germany: Maufactory 4.0
ドイツのものづくりにおける伝統と革新を紹介する資料集。磁器、時計、筆記具、パイプオルガンなど、各分野を代表するメーカーや職人の手仕事を通して、「Made in Germany」の真価を検証する。さらに、デジタル技術や自動化が進む現代において、クラフトマンシップと最先端テクノロジーがいかに共存し、新たな生産のあり方を生み出しているかを考察。251点におよぶ豊富なカラー図版で、ドイツの製造文化の過去・現在・未来を立体的に描き出している。
福田繁雄の視覚からくり展
1984年に伊勢丹美術館ほか各地で開催された展示の図録。日本を代表するグラフィックデザイナー、福田繁雄によるポスター、立体、だまし絵、彫刻作品など全102点を収録。ゴッホ、雪舟、聖徳太子、リンカーンらの像を主題にしたミロのヴィーナス像シリーズも含まれ、見る者の認識をゆさぶる福田の発想と造形感覚が凝縮された内容となっている。巻末には年譜も掲載。大学ノートのような装丁もユニークな一冊。
Pages | タナカノリユキ
アートディレクター、映像ディレクターとして国内外で活躍するタナカノリユキの作品集。「迷宮としての自己」「Artitecture」「Explore Reality」など19冊の作品集をひとつに集約。物質や空間の領域を自在に飛び越える、コラージュ/グラフィックデザイン/インスタレーションなどの作品の他、森村泰昌、小林康夫らとの対談も収録。本の中に存在する本もひとつひとつ装丁を変えたアートディレクションは自身によるもの。
モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
2020年にパナソニック汐留美術館で開催された展覧会に際して刊行されたカタログ。機能的かつ合理的、シンプルな造形美を目指すモダンデザインの軌跡を辿るもので、ブルーノ・タウトや剣持勇、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチによる工芸品や家具、建築などを貴重な資料とともに紹介。
The Window of My Studio | Josef Sudek
チェコの写真家、ヨゼフ・スデクによる作品集。アトリエの窓を主題としたシリーズを収録。第二次世界大戦期から1950年代前半にかけて撮影された写真には、窓ガラスを伝う雨、水滴、差し込む光、庭や外の気配が繊細に映し出され、ぼやけた像や深い影が独特の空気を生み出している。人の姿をほとんど写さずに、静かな室内と外界とのあわいを見つめたこれらの作品は、スデクの写真がより幻想的な方向へと深まっていく契機ともなった。
Magnum Contact Sheets 写真家の眼 フィルムに残された生の痕跡
国際的な写真家集団・マグナム・フォトによるコンタクトシートをまとめた資料集。所属写真家による139点のコンタクトシートと作品をあわせて収録。ロバート・キャパのノルマンディー上陸や、ジョセフ・クーデルカによるプラハ侵攻、ルネ・ブリのチェ・ゲバラなど、写真史に残るイメージがどのように選ばれたのか、その過程をたどることができる。フィルム上に残された連続するカットと作家や関係者の言葉から、写真家の判断や視点が浮かび上がる。
Mark Manders: Reference Book
オランダのアーティスト、マーク・マンダースによる作品集。2010年にハイネケン芸術賞を受賞を機に刊行されたもの。1980年代後半から現在に至るまでの活動をたどり、これまでに発表されたアーティスト・ブックの複製に加え、未発表を含む近年の作品も数多く収録。重要なプロジェクト「Self-Portrait as a Building」のもとで展開される彫刻やインスタレーション、日本での展示「東京ニュースペーパー」なども取り上げ、豊富な作品図版と併せて解説を収録。
1970年 物質と知覚 もの派と根源を問う作家たち
1995年に開催された巡回展のカタログ。1970年前後の日本の現代美術に焦点を当て、高松次郎、李禹煥、関根伸夫、榎倉康二、菅木志雄、小清水漸、原口典之ら12名の作家による作品と資料を収録。もの派をめぐる動向や当時の問題意識にも触れながら、日本の現代美術がどのように既存の制度や価値観を問い直していったのかを見つめている。再制作や再構成された作品も含み、その時代の緊張感を振り返るうえで貴重な記録集。
アキッレ・カスティリオーニ 自由の探求としてのデザイン | 多木陽介
イタリア工業デザインの巨匠、アキッレ・カスティリオーニの仕事と思考をたどる一冊。アクシス誌に連載された「カスティリオーニ兄弟の遺したもの」をもとに、加筆修正を施してまとめられている。机や照明、住宅、展示空間、都市計画にいたるまで、物、光、空間という主題を軸に、そのデザインを豊富な図版とともに紹介。
The Danish Chair: An International Affair | Christian Holmsted Olesen
20世紀半ばから現代にいたるまで、デンマークの椅子110脚を通してその系譜をたどる資料集。椅子の形式ごとに構成され、デンマーク家具の黄金期を支えたデザイナーたちが、国内外の歴史的な椅子をどのように参照し、細部や構造、発想を磨き上げていったのかを、豊富な図版、写真、図面によって読み解いている。ハンス・J・ウェグナー、アルネ・ヤコブセン、ボーエ・モーエンセン、フィン・ユール、ポール・ケアホルムらの仕事も視野に収めながら、椅子という主題を通じてデンマークデザインの成り立ちと発展を見渡せる。
Celebrating Arne Jacobsen 100 Years
デンマークを代表する建築家・デザイナー、アルネ・ヤコブセンの生誕100周年を記念して編まれた作品資料集。10年におよぶ研究をもとに、建築から家具、プロダクトに至るまでヤコブセンの創作活動を体系的に紹介する。前半ではその生涯と思想の変遷を辿り、後半では「SASロイヤルホテル」や「エッグチェア」など代表作を詳細に分析。モダニズムの理念を北欧の感性と融合させたヤコブセンの造形哲学を総合的に検証している。
WA デザインの源流と形相
日用品、パッケージ、インテリア、照明器具など約300点のプロダクトを通して、現代日本のデザインを紹介する写真資料集。年代順やデザイナー別ではなく、木、紙、金属、樹脂といった素材ごとに構成されており、日本のデザインが素材の性質をどのように受けとめ、かたちへと結びつけてきたかを読み解ける内容となっている。柳宗理、倉俣史朗、深澤直人、吉岡徳仁らの作品を収録し、伝統への感覚と実験的な発想とが併存する日本の造形のあり方を幅広く見渡せる。
螺旋海岸 note book | 志賀理江子
写真家・志賀理江子による連続レクチャーをまとめた記録集。2011年から2012年にかけてせんだいメディアテークで行われた全10回の講義を収録し、展覧会「螺旋海岸」に向けて展開された思考の軌跡をたどっている。「写真というメディアとは何か」「土地とともにある生と表現とは何か」といった問いを軸に、志賀自身の言葉と図版、展示風景を交えて構成。作品とテキストを行き来しながら、表現のあり方を深く考えさせる。
Traces of a Friendship: Alberto Giacometti
スイスの彫刻家、アルベルト・ジャコメッティを20年にわたって撮影した写真集。撮影者は友人でもあった写真家エルンスト・シャイデッガーで、アトリエで制作に向かう姿、家族と過ごす時間、作品が置かれた室内の風景など、ジャコメッティの身近な日常をとらえた写真を収録。美術史のなかで語られる巨匠としての姿だけでなく、思索し、手を動かし、生活するひとりの人間としてのジャコメッティに触れられる1冊。
ハンス・アルプ展
2005年に開催された展示の図録。彫刻家、画家、詩人として活動したジャン(ハンス)・アルプの仕事をたどる一冊で、展示作品190点のうち176点を収録。ダダの創設に関わり、その後も絵画、レリーフ、コラージュ、彫刻へと表現を広げながら、有機的なかたちと抽象表現を結びつけたアルプの造形世界を見渡せる内容。巻末には年譜も収録され、その歩みをたどる資料としても充実している。
>°GuΣ | Gregoire Alexandre、Christophe Brunnquell
写真家グレゴワール・アレクサンドルと編集者クリストフ・ブランケルによる作品集。20年分の『Vogue Paris』を素材に、雑誌のページを切り取り、貼り合わせ、折り重ねながら、新たなイメージをつくり出している。ファッション写真の断片は、モデルの身体の上で仮面や衣装のように組み合わされ、もとの姿とは異なる新しい像へと変化していく。ファッション写真の見え方や美のかたちを、ユーモアを交えて問い直した一冊。
The Sound of My Left Hand | Ronan Bouroullec
フランスのデザイナー、アーティストであるロナン・ブルレックによる作品集。イタリア・Casa Mutina Milanoでの展覧会にあわせて刊行され、幾何学的な線やフォルム、重なり合う色彩による作品を収録している。展示空間の記録写真をはじめ、ドローイングやセラミックのレリーフ、細部のクローズアップなどを掲載。ブルレック自身とキュレーターのテキストとともに、素材や形、空間の関係を行き来しながら組み立てられる創作の思考をたどる。
利休形 茶道具の真髄・利休のデザイン
千利休が考案した茶道具「利休形」を集成した資料集。木、竹、土、鉄、紙など多様な素材によって生み出された225点の茶道具を収録し、茶の湯の道具としての役割と造形の魅力をカラー図版とともに紹介。花入、釜、水指、茶碗、棚、懐石道具、露地道具にいたるまで幅広く取り上げられており、利休の造形感覚と機能への眼差しを、現代のデザインにも通じる視点からとらえ直す内容となっている。
彩色江戸物売百姿 | 三谷一馬
日本画家、江戸風俗研究家の三谷一馬による、江戸のさまざまな物売たちの姿をまとめた風俗資料集。風鈴そば屋、七味唐辛子売り、狐の飴売り、古傘買いなど。江戸を賑わせた物売りたちの姿をカラー図版で収めるとともに、現れる時期や時間帯、当時の金額、売り声などの解説を併せて収録。当時の江戸の様子をうかがい知ることができる1冊。
ランドスケープ 柴田敏雄
2008年から2009年にかけて東京都写真美術館で開催された、柴田敏雄の展覧会にあわせて刊行された作品集。ダム、道路、貯水池、森林の伐採現場など、自然と人工物が交錯する風景を、カラーとモノクロの図版で収録。日本各地に加え海外で撮影された作品も含まれ、土地ごとの差異や社会のあり方までも感じさせる。
Cape Light 旧装版 | Joel Meyerowitz
アメリカの写真家、ジョエル・マイヤーウィッツの代表作。マサチューセッツ州ケープコッドを舞台に、浜辺の小さな人物、嵐を含んだ空とポーチの手すり、夏のコテージに置かれた青いボートなど、ごく身近な風景を収録。空、海、陸が接する土地ならではの光をとらえた画面は、日常の一瞬に豊かな色彩と余韻をもたらしている。
Bay/Sky | Joel Meyerowitz
写真家ジョエル・マイヤーウィッツによる作品集。1980年代から90年代にかけて湾岸で撮影された、海と空の境界をとらえた写真を収録。水平線のわずかな変化に目を向け、光や色、空気、風によって移ろう風景を丁寧に追っている。日の出から黄昏、光が消えていく時間まで、47点のカラー写真が連なり、同じ場所でありながら異なる表情が重ねられていく。観察を積み重ねることで見えてくる、自然と視覚の関係を静かに掘り下げた1冊。
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの素晴らしき世界
フランスの老舗美容ブランド、オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリーの世界を余すところなく紹介するビジュアルブック。1803年の創業以来、香水やスキンケア、調香の技術と洗練されたデザインで人々を魅了してきたブランドの歴史を、写真やパッケージ、店舗デザイン、広告などのヴィジュアル資料とともに収録。伝統と現代感覚を融合させた独自の美意識が、香水や化粧品だけでなく、タイポグラフィーや空間デザインに至るまで立体的に表現されている。ブランドの哲学と時代を超えた美の物語を体感できる内容。