Galliano | Colin McDowell
ジョン・ガリアーノの創作世界を決定的に捉えたヴィジュアルブック。1984年の鮮烈なデビューから、ジバンシィの再生、そしてクリスチャン・ディオールでの成功に至るまで、その軌跡を親密かつ立体的に描き出す。友人や同僚の証言に加え、デザイナー本人が提供した未発表のドローイング、スケッチ、ショープランを多数収録。世界的写真家による200点以上のビジュアルが贅沢に配され、ガリアーノの創作の源泉と独自の世界観を存分に堪能できる一冊。
Yokoland | Aslak Gurholt Ronsen
ノルウェーのデザインデュオ、Yokolandの仕事をまとめた作品集。イラスト、グラフィック、アートを横断しながら、北欧らしい感覚にユーモアと人間味を添えた表現を展開している。甘くなりすぎることのない軽やかさと、詩的でどこか可笑しみのある世界観が特徴。洗練された構成の中に、手触りのある発想や遊び心が息づいている。これまであまり知られてこなかった仕事も含め、Yokolandの代表的な作品を収録。
ヘンリー・ダーガー 非現実を生きる | 小出由紀子
20世紀アメリカを代表するアウトサイダー・アーティスト、ダーガーが生涯をかけて描き続けた絵物語『非現実の王国で』を軸に、少女戦士ヴィヴィアン・ガールズが大人たちと対峙する壮大な物語の一端を、カラー図版約53点とテキストで収録している。物語の抜粋や本人の文章に加え、評論家やアーティストによるエッセイを通して、孤独な制作環境のなかで育まれた想像力と、その特異な表現の背景を読み解く。
POLAR | 石川直樹
写真家・石川直樹による北極圏の記録をまとめた作品集。およそ10年にわたる断続的な旅のなかで撮影された写真から、氷の山脈が連なる風景、人と動物がともに暮らす小さな集落、港町の日常、そして温暖化が進む現実までを記録している。真っ白で静かな世界という既成のイメージとは異なる、生活の気配に満ちた北極の姿を映し出し、人間と自然の関係をあらためて見つめ直している。
Paris Designers and Their Interiors
パリを拠点に活動する若手インテリアデザイナーたちの住空間を紹介する資料集。ミニマリズム、機能性を重視した設計、ファミリー向けの居心地の良い空間、洗練されたスタイルまで、多様な事例を収録している。限られたスペースを巧みに活用しながら、デザイナー自身の個性と美意識を空間に反映させている点が特徴。写真と解説を通して、現代パリのライフスタイルとデザイン感覚の広がりを浮かび上がらせている。
Dutch Architects and Their Houses
オランダの建築家やデザイナーの自邸16軒を紹介するデザイン資料集。水上住宅や古民家の再生、自然との共生を意識した住まいなど、それぞれのライフスタイルを反映した空間を豊富な図版で収録している。素材や家具、色彩、アートの調和が生み出す独自の雰囲気は、建築家ならではの創造的な暮らしを示すもの。住宅という私的な場を通して、デザインと日常が交わる様子を具体的に伝え、生活空間の多様なあり方を映し出している。
Neue Italienische Architektur | Alberto Galardi
1955年から1965年にかけてのイタリア現代建築の精髄を紹介する作品集。戦後のイタリア建築は、文化的遺産に制約されつつも、形式的な優雅さと構造的創造力を兼ね備えた独自の発展を遂げた。本書では、住宅、公共施設、都市計画に至るまで幅広い建築事例を収録し、写真や設計図を通して空間の構成やディテールを詳細に伝える。老練な建築家から若手の新進気鋭の作品まで網羅し、1950年代後半から1960年代のイタリア建築の活力と多様性を俯瞰的に紹介。
ルーシー・リー展 静寂の美へ
陶芸家、ルーシー・リーの生誕100周年を記念して開催された展覧会の公式図録。繊細なフォルムと洗練された釉薬の色彩感覚により、モダン・クラフトの新たな可能性を切り拓いた代表作をカラーで多数収録。ウィーンからロンドンへと制作拠点を移し、激動の時代を生き抜いたリーの創作の歩みと、その静かで確かな美意識をたどる。
VILLE INTERNAZIONALI | Franco Magnani
世界各地の邸宅建築を網羅的に紹介する建築資料集。国境を超えた多様な設計事例を通して、気候や生活文化の違いに応じた建築の対応や、自然環境との調和を探る姿勢が示されている。モノクロおよびカラーの図版や図面など資料も豊富に収録され、各国の住宅デザインの潮流や特徴を視覚的に把握できる内容となっている。
Exterior Design in Architecture | Yoshinobu Ashihara
建築家・芦原義信による、建物のまわりに生まれる「外部空間」を主題とした設計論集。ピクニックの敷物や傘といった身近な感覚を手がかりに、人がどのように外部空間を感じ、使うのかを読み解きながら、都市広場や中庭、建物群の外部などを具体例とともに紹介。スケールや距離感、素材の選び方といった設計の要点を整理し、日本と西洋の事例比較を通して、外部空間に秩序をもたらす考え方を丁寧に示している。
Everything reminds | トヤマタクロウ
写真家・トヤマタクロウによる作品集。2018年に表参道offshoreで開催された個展に合わせて刊行されたもの。日常や風景の中に潜む記憶や感情を精緻に捉え、何気ない光景や物事が見る者それぞれの経験や思い出を呼び起こす様子を写真に収めている。日常のささやかな風景や物体を丁寧に切り取り、普遍的な美しさと時間の流れを感じさせる。日常に潜む記憶や感情を写真を通して体感でき、トヤマタクロウならではの繊細な視点を存分に味わえる作品集。300部限定刊行。
Now Becoming Then | Duane Michals
アメリカの写真家デュアン・マイケルズによる作品集。1991年から1993年にかけて開催された展覧会にあわせて刊行されたもので、初期の連作やポートレート、未発表作品を収録している。詩的なテキストを添えた連続写真や、幻想と現実の狭間を描く独自の物語性を特徴とし、写真というメディアの枠を超えた表現を追求。図版と解説を通して、マイケルズの思考と視覚言語の変遷を明らかにしている。
etude | 立木義浩
広告や雑誌、出版など幅広い分野で活躍してきた写真家、立木義浩による作品集。1959年、横浜の赤レンガ倉庫を6×6判カメラで撮影した初期作品を中心に構成されている。捨てられた吸い殻、積み上げられた廃材、倉庫と外車といったモチーフを、硬質なモノクロームで捉えた図版を収録。巻末には「舌出し天使」シリーズの未発表作品も掲載され、立木義浩の原点ともいえる視線をたどることができる。700部限定発行。
Goude: The Chanel Sketchbooks | Jean-Paul Goude
シャネルの香水広告で知られるアーティスト、ジャン=ポール・グードによるスケッチ・ドローイング集。『エゴイスト』『ココ』『シャネル No.5』といった名作キャンペーンの構想段階で描かれた、コラージュやラフスケッチを通して、完成イメージの背後にある発想の源が明かされる。広告表現がどのように生まれ、磨き上げられていったのかを知ることができる、シャネルファンのみならずクリエイターも必携の内容。
石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか
日本を代表するアートディレクター石岡瑛子の活動を総覧する展示図録。2020年に東京都現代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された。資生堂、PARCO、角川書店の広告をはじめ、ニューヨークに拠点を移してからの映画、音楽、舞台といった分野での仕事も収録。レニ・リーフェンシュタール、フランシス・フォード・コッポラ、マイルス・デイヴィス、ビョークらとのコラボレーションを含む多岐にわたる活動を紹介し、石岡の表現が国際的に果たした役割を示している。
特別飛行便 | 和田誠
イラストレーター、グラフィックデザイナー、映画監督として多彩に活躍した和田誠によるイラスト集。1977年から2008年までの31年間にわたり担当した『週刊文春』の表紙イラストを中心に収録する。花、動物、風景などを題材に、鮮やかな色彩とユーモア、温かみのある筆致で描かれた作品が並び、和田の描く“日常の詩情”を味わうことができる。日本の雑誌文化を彩った長期連載の記録としても貴重な一冊。
Jan Tschichold: A Life in Typography
20世紀を代表するタイポグラファー、ヤン・チヒョルトの活動を振り返る作品集。ルアリ・マクリーンによるバイオグラフィを収録し、チヒョルトがペンギン・ブックスのために制作したスタイルガイドをはじめ、多数の代表的な仕事を紹介している。新タイポグラフィ運動を牽引し、書体設計から装丁にいたるまで幅広い分野で活躍したチヒョルトの軌跡を通じて、20世紀のタイポグラフィの発展を照らし出している。
The Art of Graphic Design ペーパーバック版 | Bradbury Thompson
アメリカを代表するグラフィックデザイナー、ブラッドベリー・トンプソンの作品集。1988年にイェール大学出版局から刊行されたもの。イェール大学で長年教鞭をとり、『Mademoiselle』や『Art News』のアートディレクターとしても活躍したトンプソンは、雑誌、書籍、タイポグラフィ、切手、CIまで幅広い分野で革新的なデザインを手がけてきた。本書では古典的なタイポグラフィを現代的に再構築する姿勢や、実験的な試みを豊富な図版とテキストで紹介している。
KesselsKramer 96-01
アムステルダムを拠点に活動する広告代理店、ケッセルスクラマーの思考と実践をまとめた作品集。エディトリアルとブックデザインを軸に、約50点の仕事をカラーで収録している。実験的で批評性の高いコミュニケーション手法を、複数の冊子を束ねた構成によって可視化し、同時代の広告やデザインのあり方を問い直す。ホテルや新興ブランドをめぐるプロジェクトをはじめ、広告、デザイン、建築、ジャーナリズムの分野から寄せられたレビューやインタビューも収録。
Red Water | 野村恵子
写真家・野村恵子による作品集。「水」をゆるやかな軸に、海へ向かう道、波しぶき、古い街並み、女性のポートレートなどを撮影している。沖縄を中心に、東京や福井でも撮られた写真を収録し、風景とヌードが交差しながら、光や季節の移ろいを静かに捉えている。エレン・フライスによるテキストを収録。
アイデア No.247 ラテン・アメリカのグラフィックデザイナーたち
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.247(1993年11月号)。巻頭特集はラテン・アメリカのグラフィックデザイナーたち。ルーベン・フォンタナ、アントニオ・ペレス・ニィコらを紹介し、その独創的で多彩な表現を豊富なビジュアルで掘り下げる。そのほか、「女性デザイナーが創る洗練されたシンボル ブラジルのデザインオフィス A3」福田繁雄、「変幻自在のセルフ・ポートレイト 森村泰昌」日比野克彦などを収録。
アイデア No.250 Special Anniversary Issue ’DesignX’
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.250(1995年5月号)。特集は「DesignX」。現代のグラフィックデザインの状況を的確に言い表す言葉が見当たらないという認識から、「X」を仮の記号として設定し、混沌や矛盾、癒し、感覚性、ストリート、テクノロジーといった複数の切り口から、デザインの現在地を探っている。ネヴィル・ブロディ、Tomato、タナカノリユキ、仲條正義、立花ハジメらによる作品を収録。
アイデア No.204 ポール・デービス
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.204(1984年9月号)。「ポール・デービス」福田繁雄。アメリカ出身のイラストレーターのポール・デイヴィスによる、著名人や動物などをモチーフにした、印象的な作品の数々を紹介。そのほか「田中一光 in NY」ルー・ドーフスマン、「昭和64年世界デザイン博覧会記念ポスター」永井一正、といった記事も収録。
アイデア No.123 カナダの代表的グラフィック・デザイナー バートン・クレイマー
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.123(1974年3月号)。巻頭では、カナダを代表するグラフィックデザイナー バートン・クレイマー を特集し、本号の表紙デザインとあわせて、その造形感覚と仕事の広がりを紹介している。そのほか、シモン・ボイコによる「ポーランドの若いデザイナーたち」、大智浩「世界インダストリアルデザイン会議」、ウィルソン・マクリーンのイラストレーション論、ジェリー・ピンクニーの特集などを収録。
Kerry Hill: Crafting Modernism
シンガポールを拠点とし、フリーマントルにも事務所を構える建築家、ケリー・ヒルとKerry Hill Architectsの約30年にわたる活動を検証した作品集。アジア太平洋地域を中心に展開されてきた建築の実践を通して、モダニズムと地域性、手仕事と構築性の関係を丁寧に掘り下げている。巻末には豊富な図版を伴う年表も収録され、数々の国際的な建築賞に結実したケリー・ヒルの歩みと、その一貫した設計態度を俯瞰できる内容。
地図 マケット版 | 川田喜久治
日本写真史上で最も重要な作品のひとつとされ、世界的にも高い評価を受ける川田喜久治の写真集『地図』のマケット版。原爆ドームの壁や天井、兵士の遺品や遺書、戦後日本の社会風景など、記憶の断片を独自の視点で切り取っている。1965年の初版では、グラフィックデザイナー杉浦康平との共同による精緻な構成が話題を呼んだ。本書は、その出版前に制作された二巻構成の手作りマケットを原寸に近い形で精巧に復刻したもの。トリミングやレイアウトが異なる構成に加え、研究論文やインタビューも収録し、歴史と記憶の深層を照らし出している。
The Garden | Arno Fischer
ドイツの写真家、アルノ・フィッシャーによる写真集。1978年に農家を住居兼アトリエとして構え、庭や池、鳥小屋を整えながら、ポラロイドSX-70で翼ある訪問者や身近な風景を撮影した作品群を収録している。植物や椅子、水面といった庭の断片が、小さな正方形のフレームに静かに定着され、時間の経過を感じさせる木々の質感や、ふとした瞬間の構図が印象を残す。
Mirei Shigemori: Rebel in the Garden
20世紀の日本庭園に革新をもたらした作庭家、重森三玲の仕事と思想を紹介する一冊。1930年代以降、京都を拠点に数多くの庭園を手がけ、伝統を踏まえながらも西洋近代の感覚を取り入れた独自の造形を展開してきた歩みを辿っている。前半では重森の生涯や背景、生け花や茶の湯との関わりを整理し、後半では東福寺や松尾大社など約17の庭園を詳しく紹介。
Pages: Editorial Design | Marius Sala
雑誌、書籍、新聞、カタログなど、多様な印刷メディアのエディトリアルデザインを扱うビジュアル資料集。誌面構成、余白の扱い、書体選び、コンセプトを伝えるための表現手法など、実践的な視点から編集デザインの要点を整理している。300ページを超える豊富なカラー図版によって、多様なレイアウト事例を視覚的に参照でき、デザインの思考とプロセスを読み解く手がかりを与えてくれる構成。
永井一正ポスター美術館
日本を代表するグラフィックデザイナー、永井一正のポスター作品を集成した一冊。1957年から2013年までに制作された約500点のポスターを、カラー図版で多数収録している。広告や宣伝媒体として発展してきたポスターという表現に、B全サイズという形式で一貫して向き合ってきた永井一正の仕事を通して、時代とともに変化する視覚表現の可能性が浮かび上がる。テキスト編では「僕のデザイン哲学」「亀倉雄策先生について」「アートとデザイン」など、自身の言葉による思考の断片を掲載。さらに、息子であり同じくデザイナーである永井一史との対談「デザインとは」「若い人たちへ」も収録。
杉浦非水の眼と手 〈写生〉のイマジネーション
2009年に宇都宮美術館で開催された展覧会「〈写生〉のイマジネーション 杉浦非水の眼と手」の公式図録。図案家として活躍した杉浦非水の創作の根幹にある写生精神に焦点を当て、代表作に加え、工芸品や海外のポスターなどインスピレーションの源となった資料も紹介している。観察と描写を通じて培われたデザイン意識がどのように形成され、展開していったのかを探る構成。近代日本デザインの基盤を築いた杉浦非水の視点を浮かび上がらせている。
Jeff Wall: The Crooked Path
1970年代後半以降の写真表現に大きな影響を与えてきた写真家、ジェフ・ウォールの仕事を文化的背景から捉え直す一冊。巨大なライトボックス作品に代表される演出写真を軸に、同時代の社会状況や美術史との関係性を丁寧に読み解いてい […]
Suburbia | Bill Owens
アメリカの写真家、ビル・オーウェンズによる代表的な作品集の改訂版。1973年の初版は長らく絶版となり、カルト的な人気を集めてきた一冊。1960年代後半から70年代初頭の北カリフォルニア郊外を舞台に、中産階級の暮らしや価値観を率直な視点で写し取っている。バーベキューや家族、消費社会といった日常の光景から、当時のアメリカ郊外社会の実像が浮かび上がる。20世紀後半のアメリカ写真を代表する重要作のひとつ。
Bravo 20: The Bombing of the American West | Richard Misrach
アメリカの写真家、リチャード・ミズラックによる作品集。1952年以来、アメリカ海軍航空隊の爆弾投下訓練場として使われてきたネバダ州北西部の土地〈Bravo 20〉を、公共の土地に何が起きたのかを記録する目的で撮影している。クレーター状に抉られた地表や、放置されたバスや砲弾の残骸が克明に写し出され、自然と軍事、風景と暴力が交錯する現実を明らかにしている。アメリカ西部の公共地に刻まれた戦後史の痕跡を、静謐な視点で映し出している。
BABY GENERATION | ホンマタカシ
写真家・ホンマタカシによる作品集。1996年に開催された展示にあわせて刊行されたもので、キム・ゴードン、ソフィア・コッポラら90年代を象徴する女性アーティスト5人のアトリエや部屋の風景を撮影している。壁に飾られた絵画や写真、散らばった画材、ドラムセット、化粧品が置かれた洗面所、ぬいぐるみなどが写され、ミュージシャン、映画監督、俳優、画家たちのプライベートな創作空間と当時の空気感を映し出している。アートディレクションはマイク・ミルズが担当。
Grid Systems in Graphic Design | Josef Muller-Brockmann
スイスのタイポグラファー、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンが提唱したグリッドを用いたデザイン手法を体系的にまとめた一冊。レイアウトの構造を合理的に理解できるよう工夫され、豊富な具体例を通して視覚的に示している。タイポグラフィやグラフィックデザインの基礎理論として国際的に読み継がれ、教育や実務の場においても広く参照される重要な文献。
On the Edge: Images from 100 Years of VOGUE
世界的ファッション誌『VOGUE』創刊100周年を記念して刊行された写真集。20世紀を通じて誌面を彩ってきた200点以上のイメージを通し、ファッションと写真が切り拓いてきた視覚表現の変遷を辿っている。収録作家には、アービング・ペン、ピーター・リンドバーグ、ヘルムート・ニュートン、リチャード・アヴェドンらが名を連ね、時代の空気や美意識を鋭く切り取った名作が並ぶ。ファッション写真が文化や社会とどのように交差してきたのかを、圧倒的なビジュアルで体感できる一冊。
Concrete Architecture of Ricardo Morandi
イタリアの建築家・リッカルド・モランディの作品と思想を体系的に紹介する建築モノグラフ。モランディの鉄筋コンクリート建築を技術と表現の両面から分析し、橋梁や住宅、公共建築など代表作の設計意図や構造特性を詳細な図版や写真、スケッチを通して解説。モランディがコンクリートを単なる構法の手段としてではなく、建築表現の核心として扱った過程を追体験できる本書は、技術的精密さと美学的配慮の融合を示す重要な資料となっている。
Fallingwater: A Frank Lloyd Wright Country House
アメリカ近代建築を代表する住宅、落水荘(フォーリング・ウォーター)を詳細に記録した一冊。建築家フランク・ロイド・ライトの住宅作品の最高傑作とされ、自然と建築が不可分に結びつく「有機的建築」の理念を体現した建物として知られている。未公開写真や詳細な図面、工事中の記録なども豊富に収録され、落水荘という建築の複雑さと独自性を丁寧に紹介している。
o+h 大西麻貴 百田有希 建築作品集
建築設計ユニット・大西麻貴+百田有希(o+h)による初の作品集。2012年に台湾で開催された展覧会にあわせて制作され、「二重螺旋の家」「地層のフォリー」「夢の中の洞窟」など代表的なプロジェクトを収録している。建築を「風景の一部」として捉え、時間や記憶、身体感覚と関わり合う空間を追求する彼らの理念を凝縮。出版は台湾の田園城市文化事業によるもので、造本にも高いデザイン性と繊細な感性が息づいている。
The Making of ’’The Pale Fox’’ by Camille Henrot | 伊丹豪
2019年に東京オペラシティアートギャラリーで開催されたフランスのアーティスト、カミーユ・アンロによる展覧会「The Pale Fox」を、写真家の伊丹豪が記録したフォトブック。会期直前から会期初日にかけて撮影・編集された写真によって、展示空間の雰囲気やスケール感を生々しく伝えている。強い色彩と大胆な構図の写真は、作品そのものだけでなく、空間全体の密度や緊張感を想像させる。製本には展示で使われたカーペットと同素材が用いられ、アンロの宇宙的な思考を示す図版も収録。
VERNACULAR | 石川直樹
写真家・石川直樹が世界各地を旅し、土地固有の“ヴァナキュラー建築”(その地域の気候・風土・文化から生まれた住居や建築)の姿を捉えた作品集。極地、砂漠、山岳地帯、島嶼部など、多様な環境に根ざした住まいが収められ、それぞれが人間の生活と自然条件の密接な関係を物語る。住むという行為の本質を静かに、しかし力強く問い直す一冊。
POLE TO POLE 極圏を繋ぐ風 | 石川直樹
写真家・石川直樹が日本代表として参加した国際プロジェクト「POLE TO POLE」の軌跡を記録した写真集。世界7ヵ国から選ばれた8人の若者が「小さな一歩が大きな変化を起こす」をテーマに、北極から南極まで人力の移動手段で旅を続けた。凍った北極海上を歩く姿や仲間との交流、ヨットの船上、線路脇の商店などを撮影。徒歩やスキー、自転車を駆使して地球を縦断し、各地で環境保護活動や講演を行った9ヵ月に及ぶ旅の記録をおさめている。
TOO MUCH Magazine Issue 7
東京発のインディペンデント・マガジン『TOO MUCH Magazine』による「WORK(仕事)」シリーズの第1号として刊行された特集号。本号では写真家・旅人の石川直樹に焦点を当て、ヒマラヤ最高峰群への登攀を「仕事」として捉え直す試みがなされている。登山は単なる身体的挑戦ではなく、文化的政治状況や地政学、気象、テクノロジー、恐怖や不安といった複雑な要素と向き合う行為であることが、写真、登山日誌、テキストを通して立体的に示される。さらに登山家ラッセル・ブライスとの対話も収録。