Home | Lars Tunbjork
スウェーデンの写真家ラース・トゥンビョルクによる作品集。幼少期を過ごした母の家を撮影したことをきっかけに、スウェーデン各地の住宅地へと対象を広げたシリーズを収録する。中産階級の郊外住宅に漂う静かな空気、整えられた庭や室内の装飾が、鮮やかな色彩のなかに記録される。建築やインテリアの観察にとどまらず、その背後にある時代の心理や社会の変化にも目を向けている。
Broken Line | Olaf Otto Becker
ドイツの写真家オラフ・オット・ベッカーによる作品集。2003年から2006年にかけて滞在したグリーンランドで撮影した氷河や岩山の風景を収める。白夜の光に包まれた画面には、ほとんど影のない澄んだ景色が広がり、圧倒的な自然が迫る。氷海を進みながら記録されたこれらの写真は、美しい風景であると同時に、温暖化によって変化しつつある環境の記録でもある。
Sottsass 700 Drawings
イタリアの建築家・デザイナー、エットレ・ソットサスの私的アーカイブに残されたスケッチブックから選ばれた700点のドローイングを収録。1936年以降の長い活動期にわたる図面や素描を通して、建築、家具、セラミック、ガラス、ジュエリーまで多岐にわたる仕事の源泉を辿る。未発表のスケッチや覚え書きも含み、設計のための図面と個人的な線描が交錯する。
Jeffrey Gibson: This Is the Day
アメリカのアーティスト、ジェフリー・ギブソンの作品集。ルース&エルマー・ウェリン美術館での展覧会にあわせて刊行されたもの。2014年から2018年にかけての制作を軸に、絵画、彫刻、インスタレーション、映像を収録。ネイティブ・アメリカンの背景とポピュラーカルチャーを交差させ、衣服やバッグ、ビーズパネル、陶作品など多様な素材を展開する。
NEUTRA: Complete Works | Richard Neutra
戦後モダニズム建築を牽引した建築家リチャード・ノイトラの作品集。カリフォルニアの気候と風土を背景に展開された住宅をはじめ、学校や公共建築まで約300件を網羅する。大開口のガラス壁や深い庇によって内外を連続させ、人間と自然の関係を再構築した設計思想が通底する構成。テクノロジーと審美性を統合した空間のあり方を、多数の図面と1000点を超える写真で検証。撮影はジュリアス・シュルマンらによるもの。
IITTALA
フィンランドを代表するプロダクトデザインブランド、イッタラの約140年にわたる歩みをまとめた写真資料集。北欧の美学やフィンランドの文化、歴史、政治と深く結びつきながら発展してきた同社の姿を、初のモノグラフとして紹介している。ガラス製品からテーブルウェアに至るまで、種類ごとに整理されたプロダクトの数々。アイノとアルヴァ・アアルト、カイ・フランク、ジャスパー・モリソン、三宅一生スタジオら、国内外の著名デザイナーによる作品にも焦点を当てている。
Wabi Inspirations | Axel Vervoordt
ベルギーのインテリアデザイナーであり、美術品収集家としても知られるアクセル・ヴェルヴォールトによる写真集。日本建築家・三木達郎との共著。東洋思想、なかでも「侘び」の理念に深く共鳴したヴェルヴォールトが、日本、韓国、ベルギー、スイスなど世界各地で撮影したプライベート空間を通して、その精神のかたちを探る。時の流れを刻む素材、簡素の美をたたえる調度、余白のある空気感──自然との調和と静寂を重んじた空間づくりの本質を、美しいカラー写真とともに示している。
その時間の差し出し方 湯宿さか本 | 幅允孝、中島光行
ブックディレクター・幅允孝、写真家・中島光行、グラフィックデザイナー・鈴木孝尚による出版レーベル「すなば」より刊行された写真集。石川県能登・珠洲にある小さな宿「湯宿さか本」を撮り下ろしたフォトルポルタージュ的作品集で、テレビや電話など現代的設備を持たない宿の暮らしや、自然の風景、源泉、家族が営む料理や掃除の営みなどを、詩的な写真で捉えている。1日三組のみを受け入れる宿の時間の流れを追体験するような構成で、写真・文章・装丁が一体となった、感覚的なアートブックに仕上げられている。600部限定刊行。
豊島美術館 TESHIMA ART MUSEUM
瀬戸内海の豊島に建つ豊島美術館の写真集。建築家・西沢立衛とアーティスト・内藤礼の協働によって生まれた空間を紹介する。曲面のコンクリートシェルと自然光、水の動きが織りなす体験を、鈴木研一や畠山直哉らによる写真で収録。クリス・デルコンをはじめとする論考も掲載し、建築と作品、自然環境の関係を読み解く。場所と表現が一体となった美術館の成り立ちと思想を伝える一冊。
Totally Corporate | Ed Templeton
スケートボーダーであり写真家としても知られるエド・テンプルトンのZINE。2003年にArkitip Magazineとの共同企画として刊行されたもの。全32ページの簡素な造本ながら、路上で捉えたスナップや私的なイメージが並ぶ初期作品を収録。率直な視線と、決定的瞬間を切り取るストリートフォトが交差する、現在では入手困難な1冊。
Archaeology of Elegance: 1980-2000
1980年から2000年にかけてのファッション写真を集成した資料集。ロバート・メイプルソープ、ピーター・リンドバーグ、ハーブ・リッツ、ニック・ナイト、デヴィッド・ラシャペルら、62名の写真家による約200点を収録。商業写真として発展してきたファッションフォトが、いかにして視覚文化を牽引する表現へと拡張していったのかを辿る。多様なスタイルを横断しながら、写真がデザインやアートに与えた影響を紹介している。
BONSAI | Volker Pfuller
ドイツのアーティスト、フォルカー・ピュラーによるリノリウム版画作品集。東アジアの美意識や日本の多色木版画の影響を受け、中国のスケッチブックに由来する格子模様を背景に用いている。人物像や風刺的モチーフ、蝶や観賞魚、果実などを鮮やかに描き、版画ならではの明快な造形を展開。最大3色の刷りを巧みに使い分け、版画技法と遊び心が伝わる一冊。500部限定刊行。
Otre Jahre: Photographien 1968-1999 | Candida Hofer
ドイツの写真家、カンディダ・ヘーファーによる作品集。1968年から1999年までに撮影された写真を収録し、図書館や劇場、美術館などの公共空間を中心に紹介。人の姿を排した室内空間を正面性の強い構図で捉え、建築の構造や光の広がりを明晰に描き出す。整えられた視点のもと、制度や記憶を宿す場所のあり方を問いかける。ヘーファーの初期から成熟期に至る歩みを通して、空間を主題とする写真表現の展開を辿ることができる。
Hamburg | Candida Hofer
ドイツの写真家カンディダ・ヘーファーによるコンパクトなサイズの作品集。ハンブルクの図書館や劇場、歴史的建築など公共空間の室内を撮影したシリーズを収録する。人物を排した端正な構図で、光の入り方や空間の広がりを丁寧に写し出す。36点のカラー図版を掲載し、各作品には対向ページにタイトルを配する仕様。
日常らしさ | 安村崇
写真家・安村崇の初期作品をまとめた作品集。籠に入ったみかん、すりガラスの食器棚、和室の鏡台、花柄のカーテンなど、昭和の家庭に見られた身近な風景を題材に、整然とした構図のなかにわずかなずれや違和感を丁寧に写し出す。懐かしさと緊張が同居する画面を通して、日常という舞台装置のあり方を問い直す。マルティン・イェッギらによる批評テキストも収録。
Metallic Sleep | Doug Aitken
1998年にTAKA ISHII GALLERYで開催された個展にあわせて刊行された作品集。1990年代後半のダグ・エイケンの表現を収録する。写真や映像、インスタレーションへと展開していく実践を背景に、都市や光、時間の断片を思わせるイメージが並ぶ。金属的な質感と夢のような感覚が交差し、現実と仮想、静止と運動の境界を揺さぶる内容。
Catching the Moment | Terry Jones
ロンドン発のファッション誌『i-D Magazine』創始者、テリー・ジョーンズによる作品集。1990年代後半までに彼がアートディレクションを手がけた代表的な誌面を紹介する。パンクやニュー・ウェーヴの精神を反映した大胆なレイアウトやタイポグラフィを数多く収録し、80〜90年代のストリートカルチャーとファッション誌デザインの革新を伝える一冊。英語表記。
日本の紙クズ 大正・昭和の庶民派レトログラフィックス 野島寿三郎コレクション
大正から昭和期にかけて日本で生まれた、日常にあふれる紙片を収録したデザイン資料集。劇場パンフレットや交通切符、薬袋、マッチラベル、駅弁の包み紙、宝くじ、レコードジャケットに至るまで、チラシやラベル、パッケージ類を網羅。時代の庶民文化を彩った紙資料をカテゴリーごとに整理し、カラーを中心に一部モノクロで紹介する。消えゆく印刷物の意匠と、当時の生活感覚を伝える貴重なビジュアルアーカイブ。
Cell | 松江泰治
写真家・松江泰治による作品集。広範囲を撮影したネガから、わずかに写り込んだ「人」の部分だけを切り出し、45cm角に拡大する手法によって構成。屋上での日光浴、草原に集う人々、ウエディングフォトの撮影風景、道路上で車を動かそうとする場面など、意図されず写り込んだ日常の断片が、鮮烈な色彩とトリミングによって新たな意味を帯びる。人間という最小単位=「cell」に焦点を当て、写真を見る行為そのものの楽しさをあらためて伝えている。
over the silence | 今城純
広告や雑誌、CDジャケットなど幅広い分野で活動する写真家、今城純による作品集。スウェーデン、ドイツ、エストニアを舞台にした三冊組で、それぞれ異なる編集によって構成される。淡い光と影、広がる余白や距離感を生かしながら、断片的な風景や人の気配を捉える。三冊を通して、静かな視線の広がりを体験することができる。
Aquarelle | Gerhard Richter
ドイツを代表する現代美術家、ゲルハルト・リヒターの水彩作品に焦点を当てた作品集。1985年にドイツで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。写真絵画や抽象画で知られるリヒターにとって、水彩は実験的な思考を試す場でもあり、本書には当時の作品群を収録。にじむ色彩や重なり合う層が生む効果を、図版と論考を通して紹介する。
LOVEファッション 私を着がえるとき
2024年から2025年にかけて東京オペラシティアートギャラリーほか全国各地で開催された展覧会の図録。服飾と自己の関係をテーマに、18世紀から現代までの衣装コレクションを豊富なカラー図版で紹介。コム・デ・ギャルソンやシャネル、ディオールなどの名作を中心に、服に宿る情熱や欲望、自己表現の多様なかたちを章立てで解説。展覧会で展示されたアート作品やエッセイ、作品リストも収録。
特別展 はにわ
2024年に東京国立博物館で開催された展覧会の公式図録。国宝「埴輪 挂甲の武人」指定50周年を記念し、全国から集結した選りすぐりの埴輪約120点を鮮明なカラー図版とともに収録。人物・動物・器財など多彩な造形を通して、古墳時代の祈りや権威、造形感覚に迫る。最新研究を踏まえた解説やコラムも充実し、鑑賞の記録としてはもちろん、埴輪研究の入門書としても読み応えのある内容となっている。
縄文 1万年の美の鼓動
2018年に東京国立博物館で開催された特別展「縄文 1万年の美の鼓動」の公式図録。縄文時代草創期から晩期まで、日本列島各地から出土した土器や土偶、装身具などを通して、縄文人の造形感覚と精神性に迫る。火焔型土器や「縄文のビーナス」など、縄文期の国宝6点が一堂に会した史上初の展示を完全収録。豊富な図版と学術的解説を交えながら、日本の美意識の原点ともいえる「縄文の美」の全貌を多角的に伝える資料性の高い一冊。
生野祥雲斎竹藝作品集
竹工芸として初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された生野祥雲斎の作品集。伝統的な竹の編組技法を継承しつつ、素材の可能性を拡張する造形的・芸術的アプローチを追求した作品を収録。盛籃などの端正な工芸品から、炎の揺らめきを思わせるモビール状の代表作「炎」まで、繊細な編みの美と構築的な造形力が融合した、生野の創作世界を体系的に紹介している。
Zeitlos Kunst von heute im Hamburger Bahnhof, Berlin
ベルリンのハンブルガー・バーンホフ現代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された作品集。オブジェ、インスタレーション、彫刻、環境芸術など多様な表現を通じて、32人の現代アーティストの活動を紹介している。ヨーゼフ・ボイス、クリスチャン・ボルタンスキー、サイ・トゥオンブリー、ヴォルフガング・ティルマンスらが名を連ね、60点以上の図版と解説を収録。
Julian Schnabel
1990年にイタリア・プラトのルイジ・ペッチ現代美術センターで開催された展覧会にあわせて刊行されたカタログ。新表現主義の画家として国際的に活躍し、映画監督としても知られるジュリアン・シュナーベルが、1980年代後半に手がけた作品群を紹介している。軍用シートを支持体に用いた大作や、壊れた陶器を大胆に散りばめた作品など、多様な素材を取り込みながら独自の絵画空間を築いた表現を収録。
Walking Memories 1959-69 | Jim Dine
アメリカのアーティスト、ジム・ダインの初期活動を紹介する作品集。1999年から2000年にかけてソロモン・R・グッゲンハイム美術館などで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。1960年代の代表的な制作を中心に、工具、バスローブ、ハート、パレット、インテリアといった象徴的モチーフを用いたミクストメディア作品、絵画、彫刻を収録。
草間彌生 My Eternal Soul
2017年に国立新美術館で開催された展覧会の公式図録。草間彌生の大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」を中心に、初期から近年までの制作を紹介する。約130点に及ぶ絵画をはじめ、彫刻やインスタレーションも収録し、迫力あるカラー図版で展開。作家自身の言葉や批評、詳細な年譜・作品リストを掲載し、長年にわたる創作の流れを整理する。
GA No.18 ル・コルビュジエ:ユニテ・ダビタシオン・マルセイユ/ユニテ・ダビタシオン・ベルリン
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第18号。20世紀モダニズムを代表する建築家ル・コルビュジエが手がけたマルセイユのユニテ・ダビタシオンとベルリンのユニテ・ダビタシオンを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストは吉阪隆正が担当している。
GA No.17 アントニオ・ガウディ:カサ・バトロ/カサ・ミラ
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第17号。スペインを代表する建築家、アントニオ・ガウディが手がけたカサ・バトロとカサ・ミラを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはマリア・ルイサ・ボラスが担当している。
GA No.16 アルヴァ・アアルト:イマトラの教会/セイナヨキ・シティ・センター
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第16号。20世紀を代表するフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトが手がけたイマトラの教会とセイナヨキ・シティ・センターを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストは武藤章が担当している。
Self Service No.24
パリ発のファッション&カルチャーマガジン『Self Service』第24号(2006年春夏号)。クリエイティブ・ディレクターのエズラ・ペトロニオとファッション・ディレクターのスザンヌ・コラーによって創刊され、世界的フォトグラファーによる斬新かつスタイリッシュなビジュアルを多数掲載する。本号では、テリー・リチャードソン、デヴィッド・シムズ、ユルゲン・テラーらによる撮影を収録し、未発表のイヴ・サンローラン・キャンペーンポートレートも掲載。さらにミランダ・ジュライやギャレス・ピューら多彩な寄稿陣が参加。
Self Service No.22
パリを拠点に年2回発行されるファッション&カルチャーマガジン『Self Service』vol.23(2005年 Fall/Winter号)。クリエイティブ・ディレクターのエズラ・ペトロニオとファッション・ディレクターのスザンヌ・コラーによって創刊され、世界的フォトグラファーによる斬新かつスタイリッシュなビジュアルを多数掲載する。本号では、マーク・ジェイコブス、ウェス・アンダーソン、ジャーヴィス・コッカーによる対談も収録し、モードとカルチャーが交差する濃密な世界を誌面に展開している。英語表記。
大竹伸朗展
2022年から2023年に東京国立近代美術館で開催された大竹伸朗の大規模回顧展カタログ。作家が掲げるテーマ「既にそこにあるもの」のもと、半世紀近くにわたる多彩な制作活動を辿る構成となっている。新聞フォーマット3冊(各16ページ)、B全シート1枚(16面)、パノラマシート3冊(各8ページ)、冊子1冊のセット。
シアスター・ゲイツ アフロ民藝
2024年に森美術館で開催された展示の図録。彫刻や陶芸を軸に、建築、音楽、パフォーマンスなどジャンルを横断して活動するアメリカのアーティスト、シアスター・ゲイツの実践を紹介する。アフリカ系アメリカ人としてのルーツと、日本の民藝思想や陶芸との出会いから生まれた独自の概念「アフロ民藝」を中心に構成。ブラック・アートの歴史と民藝運動を重ね合わせながら、アメリカ黒人史とゲイツ自身の歩みを辿る。展示風景をはじめ、常滑や民藝の歴史、架空の陶芸家の物語を含む年表、建築プロジェクトの記録を収録。論考やインタビューも掲載。
Noto 2007 | 中乃波木
写真家・中乃波木による作品集。2007年にFOIL GALLERYで開催された展示にあわせて刊行されたもの。石川県・能登半島で幼少期から暮らしてきた自身の視点から、雪の積もる家屋や氷柱、台所の情景、朝霧に包まれた小学校など、日々の風景を丁寧に捉える。失われつつある日本の原風景を、そこで生きる若い世代の感覚で記録した作品集。
Robert-Tissot Christian
スイス出身の現代美術家、クリスティアン・ロベルト・ティソの作品集。絵画とテキストを組み合わせ、言葉の意味や形態、サイズを空間との関係のなかで提示する実践を紹介。壁面作品やパネル、印刷物、立体など多様な形式を収録し、鑑賞者の知覚や場の認識に働きかける試みを辿る。1990年代後半以降の活動を整理し、言語と視覚が交差する表現の展開を具体的に読み解くことができる。
Tokyo Nobody | 中野正貴
日本の写真家・中野正貴による作品集。新宿駅前や渋谷センター街、六本木、銀座など、東京を象徴する繁華街を舞台に、11年にわたり無人の風景を撮影したシリーズを収録。人であふれているはずの場所から人影だけが消え、建物や看板、道路の細部が際立つ。見慣れた都市の景色が、ふと現実味を失ったかのように感じられる瞬間を捉えている。過密都市・東京のもうひとつの表情を静かに映し出した写真集。
内井昭蔵の思想と建築
2009年に世田谷美術館で開催された展覧会の図録。1967年の独立から2002年に急逝するまでの35年間にわたり、日本建築界の発展に大きく寄与した建築家・内井昭蔵の仕事と思想を紹介する。住宅、公共建築、宗教建築など多岐にわたる作品を、設計図面、写真、模型、映像資料を通して総覧。自然との共生や人間の暮らしを軸に構築されたその建築理念の全貌を読み解く。
TOKUJIN DESIGN | 吉岡徳仁
デザイナー/アーティストとして国際的に活動する吉岡徳仁の初期仕事をまとめた作品集。1990年代後半から2001年頃までのプロジェクトを年代順に収録する。イッセイミヤケのショップデザインやビジュアルディスプレイ、資生堂、BMWなどの仕事を豊富な図版で紹介。光や透明性、素材の特性に向き合いながら、空間やプロダクトの在り方を探った試行が並ぶ。
マルセル・デュシャン 紙の上の仕事
1991年に京都のビギ・アートスペースで開催された「マルセル・デュシャングラフィックス展」にあわせて刊行された作品集。株式会社ビギが所蔵する約190点のコレクションの中から、素描、複製、版画、印刷物、書籍、図面など、デュシャンの「紙の上の仕事」に焦点をあてて網羅的に紹介している。代表的な作品群とともに、複製や資料性を重視した活動も含めて収録。
英国で始まり 濱田・リーチ 二つの道
2020年に益子陶芸美術館で開催された展示の図録。陶芸家、濱田庄司とバーナード・リーチの二つの地で切り拓かれた陶芸の道の広がりを紹介する。「リーチ工房の礎を築いた作家たち」「濱田庄司のインパクト」「英国現代陶芸の諸相」ほか、カテゴライズして作品図版とともに解説を収録。現代イギリスを代表する作家から、益子の作家まで幅広く掲載。
Tom Sachs
アメリカの彫刻家トム・サックスの活動を総覧する作品集。ファストフードやスケートボード、ヒップホップといった大衆文化の記号を、ラグジュアリーブランドやモダニズムの意匠と組み合わせ、消費社会の構造を批評的に浮かび上がらせてきた。本書はフォンダツィオーネ・プラダでの個展にあわせて刊行され、武器や宇宙開発、企業ロゴなどを題材とした立体作品やインスタレーションを収録。