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Toute Arme Forgee Contre Moi Sera Sans Effet | Colin Delfosse
2025年12月3日
ベルギー出身の写真家コリン・デルフォスによる作品集。コンゴ民主共和国の首都キンシャサで行われるレスリングを題材とし、呪術的要素と大衆文化が混じり合う独特の世界をとらえている。マスクやチェーン、鮮やかなペイントを施したレスラーたちが登場し、身体表現と儀式性が交錯する舞台を映し出す構成。都市の熱気や観客の熱狂とともに、レスリングが社会的・文化的役割を担う姿を記録している。
Futura
2025年12月3日
アメリカのグラフィティ・アーティスト、Futura 2000による初の作品集。1970年代のニューヨークに始まるグラフィティから、Mo Waxのカバーアート、ドローイングや写真まで、抽象表現をストリートにもたらした先駆者の軌跡を辿る内容。豊富なアーカイブと本人の言葉で構成され、Futuraが築いた独自のビジュアル言語とその広がりを紹介している。
キース・ヘリング アートはすべての人のために
2025年12月3日
1980年代のアートシーンを牽引したストリートアートを代表するアーティスト、キース・ヘリングの作品集。「中村キース・ヘリング美術館」の開館10年間の歩みを概観し、所蔵作品を中心に、ドローイングや立体作品など約160点を掲 […]
キース・ヘリング展
2025年12月3日
キース・ヘリング展/氏の没後10年を記念し、1999年から2000年にかけて開催された「キース・ヘリング展」の図録。テーマのわかりやすさと都市や社会を読み取る才能によって、世界中の人々を虜にしたヘリング。氏のペインティング作品や写真を収録しながら、生活・行動そのものがアートと言われた氏を浮き彫りにする。
Art for Baby | Templar books
2025年12月3日
ダミアン・ハースト、デイヴィッド・シュリグリー、ブリジット・ライリー、パトリック・コールフィールド、ゲイリー・ヒューム、村上隆、ポール・モリソン、ヨゼフ・アルバース、カジミール・マレーヴィチ、ジュリアン・オピーら世界的アーティストによる白黒イメージを収録したボードブック。高コントラストの図像は赤ちゃんの初期の視覚認識を助け、新生児を落ち着かせ、興味を引きつける効果を持つ。折り込みのフリーズも付属し、家庭に現代アートを取り入れるきっかけを与えてくれる内容。
Nature of Los Angeles 2008-2013 | Bruce Davidson
2025年12月3日
アメリカの写真家ブルース・デビッドソンによる、ロサンゼルスの自然をテーマにした作品集。2008年から2013年にかけて撮影され、乾燥した過酷な環境のなかで生きる多様な植物の姿を記録している。都市やビーチといった風景のなかに広がる植生をとらえることで、自然と人間の共存のあり方を探る構成となっている。植物の生命力と都市の表情を重ね合わせ、ロサンゼルスという場所の特質を照らし出している。
Loyal and His Band
2025年12月3日
雑誌『Loyal』と同名のギャラリーを運営してきたクリエイターたちが、5周年を記念して刊行したアートブック。ジュールス・デ・バランクール、マット・レイナス、ウェス・ラング、ヨーケム・ノルドストリョーム、マンマ・アンダーソンら20人以上のアーティストが参加し、ドローイング、絵画、写真など多彩な表現を収録。国際的なアーティスト同士の交流と創造の広がりを映し出している。
Fred Herzog: Black and White
2025年12月3日
ドイツ生まれでカナダを拠点に活動したストリートフォトグラファー、フレッド・ヘルツォークの初期モノクロ作品をまとめた写真集。都市の影と光が交差する路上の情景から、旅先のスナップ、農村の日常まで、多様な風景を静かなまなざしでとらえている。のちのカラー作品で知られる彼だが、本書に収められたモノクロ写真には、時代の空気や人々の気配を凝縮する独自の感性があらわれており、ヘルツォーク作品の原点に触れられる一冊となっている。
African Textiles ペーパーバック版
2025年12月3日
アフリカ各地で受け継がれてきた布文化を紹介する資料集。鮮やかな文様布から、織り・染め・刺繍といった制作技法、さらに衣服としての使われ方までを、豊富なカラー/モノクロ写真で解説している。地域ごとの美意識や生活文化と結びついたテキスタイルの役割を視覚的にたどることができ、アフリカの造形文化を理解する手がかりとなる一冊。
Edward Gorey: His Book Cover Art & Design
2025年12月3日
絵本作家エドワード・ゴーリーが1953〜2000年に手がけたブックカバーを集成したデザイン資料集。ダブルデイやランダムハウスなど主要出版社のために制作した装丁を中心に、緻密な線描とユーモラスで少し怪奇味のある作風がどのように書籍デザインへ展開されたかを読み取れる内容。図版も豊富で、ゴーリーの造形感覚とデザイン思想を知ることができる一冊。
惑星 新装改訂版 | 山内悠
2025年12月3日
写真家・山内悠による作品集『惑星』の新装改訂版。2020年刊行の初版後に得た体験をもとに再編集されたもので、5年にわたりモンゴル全土と中国内モンゴル自治区を巡った旅を記録する。無数の星が瞬く夜空、異星のような岩石、遊牧民の暮らし、果てしなく続く砂漠──まるでSFの世界を思わせる、この地球上の風景が広がる。
極楽鳥 インターメディアテク開館十周年記念 特別展示
2025年12月3日
2023年にインターメディアテクで開館十周年を記念して開催された特別展示『極楽鳥』のカタログ。東京大学総合研究博物館と「レコール ジュエリーと宝飾芸術の学校」が共同で、鳥をモチーフとした宝飾芸術の名品と歴史的な鳥類標本・図譜を紹介。美しい羽や色彩をもつ鳥たちと、貴石や金属で華やかに表現された宝飾品が呼応し、鳥が研究の対象として、また芸術の題材として、どのように表象されてきたかを浮かび上がらせる。
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ
2025年12月3日
2009年に東京国立近代美術館で開催された展覧会のカタログ。1960〜70年代に制作されたヴィデオ作品や実験映画を中心に、映像表現の可能性を探った作品群を5つのテーマに分けて紹介する。「鏡と反映」「芸術の非物質化」「身体/物体/媒体」「フレームの拡張」「サイト」の各セクションに沿って、図版と解説を収録。
GATEWAY 創刊号
2025年12月3日
グラフィックデザイナー・米山菜津子が主宰するオムニバス書籍『GATEWAY』創刊号。写真・文章・イラストが交差する全7章で構成され、下西風澄、野田祐一郎、保倉友子、今日マチ子、中里周子ら多彩な作り手が参加している。ファッション、思索、日常の断片をそれぞれの視点で綴り、エディトリアルとしての実験性と柔らかな世界観が同居する内容となっている。
二十一世紀民藝 | 赤木明登
2025年12月3日
塗師として活動する赤木明登による長編エッセイ集。泰文館より刊行の季刊誌「住む。」において2009年から2018年にかけて連載された「名前のない道」の一部を改稿し、書き下ろしを加えたもの。15年の歳月を要して記した、次世代の工人が未来へ引き継くべき「民藝」の本質について迫る一冊。
竹中工務店400年の夢 時をきざむ建築の文化史
2025年12月3日
2016年に世田谷美術館で開催された「竹中工務店400年の夢 時をきざむ建築の文化史」の図録。1610年の創業以来、東京タワーや日本武道館、5大ドーム、美術館や商業施設などを手がけ、日本建築史に大きな足跡を残してきた竹中工務店の歩みをたどっている。写真、模型、図面を中心に、長い歴史の中で築かれた多様な「かたち」を紹介し、同時代の美術作品やグラフィックもあわせて収録。400年にわたる建築文化の軌跡を照らし出している。
糸井重里 湯村輝彦 こども用
2025年12月3日
コピーライター・糸井重里と、イラストレーターでデザイナー、漫画家としても活躍した湯村輝彦が協働した作品集。文章と絵で展開される12のストーリーは、サブタイトル「One Dozen Adult Stories」が示すように、こどもにも理解しやすく大人も楽しめる内容となっている。解説は村松友視が担当し、ユーモアと批評性を併せ持つ二人の表現世界を浮かび上がらせている。
古ぎれ行脚 上下巻揃 解説巻付属 | 堀切辰一
2025年12月2日
明治から大正・昭和にかけて日本各地で受け継がれた古布をまとめた実物見本帳上下巻セット。錦織、絞り、モスリン、型染、更紗など、多彩な布地416点の実物見本が貼り込まれ、それぞれの技法や地域性、歴史的背景を丁寧に解説している。生活の中で育まれてきた布の意匠や色彩の豊かさを読み解きながら、日本の染織文化の広がりと奥行きを体系的に学べる貴重な資料集。
Dioramas | Hiroshi Sugimoto
2025年12月2日
写真家・杉本博司による代表作「ジオラマ」シリーズをまとめた作品集。1974年、アメリカ自然史博物館で目にした展示模型をきっかけに生まれたもので、剥製や背景画をあたかも実在の風景のように撮影し、写真の“真実性”そのものを揺さぶる試みが展開されている。虚構と現実の境界を曖昧にしながら、視覚が抱える錯覚と写真表現の本質を鋭く問いかける一冊。
Hiroshi Sugimoto ソフトカバー版
2025年12月2日
日本を代表する現代美術作家、杉本博司の作品集。2005年から2006年にかけて各国を巡回した展示に際して発行されたもの。ソフトカバー版。1970年代後半から制作された「ジオラマ」や、長時間露光によってスクリーンを満たす映画一本分の光をとらえた「劇場」シリーズなど、国際的評価を得た当時の主要作品を網羅している。
Boy Stories | Johan Willner
2025年12月2日
スウェーデンの写真家ヨハン・ヴィルナーによる作品集。自身の幼少期の記憶を手がかりに、夢と現実のあいだに揺れる情景を再構成したシリーズで、淡く色褪せたような色彩がどこか懐かしい空気を漂わせている。緑や赤を基調とした静かなトーンが、物語の断片のようなイメージに独特の奥行きを与え、記憶の質感そのものを視覚化している点が特徴。ヴィルナーが音楽や文学、哲学から受ける影響も重なり、個人的な体験が普遍的な感覚へと開かれていく構成となっている。
Maison Martin Margiela
2025年12月2日
パリ発のファッションブランド、マルタン・マルジェラ(現メゾン・マルジェラ)の仕事を包括的にまとめた写真資料集。1988年のブランド創設以降、衣服の再構築や分解、非伝統的素材の採用など、既存のファッション概念を刷新した革新的なデザインを豊富な図版で紹介する。モノクロームの世界観、オーバーサイズのシルエット、露出した縫い目など、マルジェラならではの美学が随所から読み取れる構成。銀インクや複数の紙素材、刺繍入りの白いリネンカバーなど、ブックデザインそのものもブランドの思想を体現するつくりとなっている。
Bodoni: Manual of Typography | Giambattista Bodoni
2025年12月2日
イタリアの印刷工・書体デザイナー、ジャンバッティスタ・ボドニが1818年に刊行した『Manuale tipografico』の復刻版。ローマン体とイタリック体を中心に142種もの書体見本を収め、罫線・装飾・記号・花形のほか、ギリシャ語やヘブライ語、アラビア語、アルメニア語など多言語のアルファベットも網羅している。今日も広く使われるボドニ書体の源流とその理念に触れられる内容で、タイポグラフィ史を学ぶ上でも貴重な資料となっている。
かたちの詩学 | 向井周太郎
2025年12月2日
インダストリアルデザイナー・向井周太郎による著作集。旧著『かたちのセミオシス』に収録された論考に加え、書き下ろしエッセイ「かたちの誕生 身振りといのち」、さらにドイツでの展覧会「世界プロセスとしての身振り」の図録を併録。「椅子の夢想、夢想の椅子」などの代表的テキストを通じて、形態・素材・身振りと生命との関係を哲学的に探究している。付録として向井自身のコンクリート・ポエトリー選集を収録。装丁は原研哉、松野薫。
Christian Marclay | Russell Ferguson
2025年12月2日
スイス出身のアーティスト/作曲家クリスチャン・マークレーの作品集。2003年にアーマンド・ハマー美術館での回顧展にあわせて刊行されたもの。〈音〉とそれへの文化的反応を基盤に、電話の会話や映画、音楽レビュー、レコードジャケットなど日常の聴覚体験を作品化してきた。1980年代から2000年代初頭までの彫刻、コラージュ、インスタレーション、写真、映像を収録し、聴覚と視覚を横断する表現の軌跡を明らかにしている。
Waterworks: A Photographic Journey through New York’s Hidden Water System
2025年12月2日
写真家スタンリー・グリーンバーグが、ニューヨークの巨大な水道インフラを記録した写真集。1日13億ガロンの水を900万人以上に供給する水源地から、巨大なダム、貯水池、地下深くのトンネルまで、通常は立ち入ることのできない施設を1992年から撮影。ブルックリン地下800フィートの水路やアップステートの水源地など、都市を支える“見えない構造”を雄大なデュオトーンで写し出す。歴史や技術的背景を解説するマシュー・ガンディの序文とともに、ニューヨークという都市のもう一つの姿を捉えた一冊。
Gerhard Richter: Panorama Revised Edition
2025年12月2日
現代美術を代表する画家、ゲルハルト・リヒターの半世紀以上にわたる制作を総覧する決定版カタログ。フォト・ペインティング、抽象画、風景や海景、ポートレート、カラーチャート、ガラス作品、ドローイングまで、多様な表現を300点以上の図版で紹介している。2000〜2015年の近作を大幅に追加したこの改訂版では、スタジオ写真や資料、国際的キュレーターによる論考、テート館長ニコラス・セロタとのインタビューも収録。
Paris+Klein | William Klein
2025年12月2日
戦後写真に大きな影響を与えたアメリカ出身の写真家ウィリアム・クラインによる作品集。活動拠点としたフランスで撮影された写真を収め、パリの街を舞台に政治運動やデモ、地下鉄、サッカースタジアムなど多様な情景をとらえている。1960年代以降に積み重ねられた視覚的記録は、都市の日常と社会の変動を鮮烈に映し出す。ダイナミックな構図と臨場感あふれる視点を通して、都市写真の可能性を拡張している。
アップルデザイン アップルインダストリアルデザイングループの軌跡 | ポール・クンケル
2025年12月2日
デザインジャーナリスト、ポール・クンケルがアップル社のデザイン史をまとめた一冊。創業20周年を記念して刊行され、歴代のコンピュータや周辺機器を鮮明なカラー写真とともに紹介している。初期のMacintoshから当時の最新機種まで、製品の造形に込められた思想や、インダストリアルデザイングループの理念と制作プロセスを内側から捉える内容。テクノロジーと美意識が交差するアップル独自のデザイン文化を読み解くことができ、企業とプロダクトの関係性を考察する資料としても価値が高い。
フィン・ユールとデンマークの椅子展
2025年12月2日
2022年に東京都美術館で開催された展覧会図録。建築家であり家具デザイナーのフィン・ユールを中心に、椅子という切り口からデンマークデザインの歴史と思想をたどる。美しい曲線を描くユールの代表作をはじめ、日常の暮らしに寄り添う機能性と造形美を備えた多様な椅子を、写真と解説とともに紹介。住空間の設計やインテリアデザインへと広がるユールの仕事を総覧し、デンマークが生んだ家具文化の豊かさと、その背景にある生活観を包括的に巡る。
The Monocle Book of Japan
2025年12月2日
国際誌『Monocle』が長年の取材を通して見つめてきた“今の日本”をまとめたビジュアルブック。北海道の雪景色から沖縄の亜熱帯の空気まで、地域ごとの魅力を丁寧に紹介し、文化、デザイン、建築、食、ライフスタイルなど多彩な分野に光を当てる。日本の人、場所、ものづくりに宿る価値観を独自の視点で読み解き、観光ガイドを超えた立体的な日本像を紹介している。
ひとものこころ アイヌのきもの
2025年12月2日
アイヌ民族の衣服文化を通して、その美意識と精神世界に触れられる資料集。アットゥシや木綿衣などの晴れ着を中心に、刺繍や織りの技法、文様の意味をわかりやすく解説している。カラー/モノクロの豊富な図版に加え、衣服の各部名称や基本文様を示した詳細な解説図も収録。天理大学附属天理参考館の所蔵品をもとに、衣装の造形美と生活文化の背景を伝える。
ひとものこころ アンデスの染織
2025年12月2日
南米アンデス地域の豊かな染織文化を、天理大学附属天理参考館の所蔵品を中心に紹介する資料集。鮮烈な色彩と複雑な文様で織り上げられた布は、文字を持たなかった古代アンデスの社会や暮らしを読み解く重要な手がかりとなる。晴れ着や儀礼用の織物をはじめ、技法や文様の意味を丁寧に解説し、カラー/モノクロの豊富な図版とともに収録。巻末には年表・地図、生活文化や宗教観に関する解説も収め、アンデスの染織が育んできた造形と精神世界への理解を深めることができる一冊。
What is Universal Everything? | Adrian Shaughnessy、Tony Brook
2025年12月2日
イギリスを拠点に活動するデジタルアート集団Universal Everythingの活動を紹介する資料集。マイクロソフトやMTVといった企業案件から、レディオヘッドやロンドンの科学博物館との共同プロジェクトまで24の事例を検証している。2本のエッセイと膨大なインタビューに加え、創設者でありクリエイティブ・ディレクターのマット・パイクによる90ページに及ぶ手描きスケッチや、インスピレーション源のリストを収録。
活字地金彫刻師 清水金之助
2025年12月2日
活字地金彫刻師・清水金之助の自伝。活版印刷で使われる活字の“もと”となる種字を彫る職人として、鉛と錫の合金に原寸・逆字で精緻な文字を刻む技術と、その習得までの道のりを語っている。下書きもなく数ミリの地金に文字を彫り上げる卓越した技能、戦中戦後の仕事環境、工房を構えた後の試行錯誤など、聞き書きの語り口でその半生を追う内容。活版ならではの美しい本文組やクロス装の造本も魅力で、失われつつある活字彫刻の世界を伝える記録として貴重な一冊。
ATMOS | 畠山直哉
2025年12月2日
写真家畠山直哉による作品集。フランス・アルル近郊のカマルグ湿原地帯で撮影されたシリーズを収録している。観音開きの構成をとり、片方には工場から吹き上がる激しい蒸気の雲を、もう片方にはその周囲に広がる静寂で雄大な自然を配している点が特徴。人工物と自然という対立する存在を対比させながら、一冊の中で共存させる構成によって、現代社会と環境の関係を浮かび上がらせている。
My Origin Photographs | 原田教正
2025年12月2日
写真家・原田教正によるシリーズ〈My origin photographs〉から編まれた一冊。2023〜24年に滞在したベルリンでの撮影と、帰国後にあらためて向き合った東京の風景を対話させるように配置している。「なぜ写真は写真であり得るのか」という根源的な問いを手がかりに、光と時間の関係を丹念に探りながら、静物や都市の断片をカラーとモノクロで捉えた作品群を収録。観察的で端正な視線が、異なる都市や時代を超えてひとつの物語を立ち上げ、写真というメディウムの本質を静かに問い直している。
畦地梅太郎・人と作品 版画集
2025年12月2日
版画家・畦地梅太郎の作品集。山や自然を題材にした風景画、素朴な人物像、代表的な「山男」シリーズまで、多彩な版画を大判で収録している。巻末には、郷里への思いを綴ったエッセイ「わがふるさとの山河」や、画家・小野忠重による畦地の仕事を論じた文章も掲載。独自の造形感覚とあたたかな筆致をたどりながら、その創作の魅力に迫る。
別冊太陽 山の版画家 畦地梅太郎
2025年12月2日
『別冊太陽』版画家・畦地梅太郎の特集号。山の風景や素朴な山男を主題とした代表作を中心に、色彩豊かな版画を多数掲載している。制作工程の紹介に加え、装丁や木活字といった畦地の意匠仕事にも光を当て、作家の造形世界の広がりを示す構成。さらに、串田孫一らゆかりの人物による寄稿文が、畦地の人柄と創作観を伝える。特別付録として、幻の画文集『山の絵本』の復刻版を収録し、「白い像」「石鎚山」などの別図折込も付属する充実の一冊。
Nerhol 2007-2024
2025年12月2日
紙を積層し彫り込む独自の手法で知られるアーティストデュオ、Nerhol(飯田竜太+田中義久)の創作を総覧する作品集。人物の連続写真を重ねて彫る初期ポートレートから、帰化植物、珪化木、和紙などを素材とした近年のシリーズまで、多彩な表現の展開を収録している。彫刻家とグラフィックデザイナーという異なる背景をもつ二人が、日々の対話を通して形にしてきた思考のプロセスをたどり、立体・写真・時間を横断する制作の核心に迫る内容。伊藤俊治らによるエッセイやインタビューも収録。
Dissecting The Visible | LILLY LULAY
2025年12月2日
ドイツのアーティスト、リリー・ルレイによる作品集。スマートフォン時代の“見えない裏側”に着目し、情報を運んできた技術や素材の歴史を独自の視点で可視化している。データセンターや古代の記号などを集めた「At Your Fingertips」、電卓や携帯電話を刺繍で表現する「Early Digital Tech」、60〜70年代写真を“アルゴリズムの視線”で再解釈する「Lesson I」など、写真・テクノロジー・記憶を横断する実験的プロジェクトをまとめた一冊。
AS IF | Uta Eisenreich
2025年12月2日
オランダ・アムステルダムを拠点に活動する写真家、ウタ・アイゼンライヒの作品集。身近な日用品を精巧に配置し撮影したシリーズで構成され、構成主義的な絵画を思わせる抽象的なイメージが展開されている。物の形態や関係性を再編しながら、意味・言語・論理の揺らぎを視覚化し、日常と抽象のあいだに潜む不協和や違和感を浮かび上がらせる。
podium studio magazine issue2
2025年12月2日
アート、ファッション、カルチャー、トラベルを独自の視点で紹介する年2回刊行のスタイルマガジン『podium studio』第2号。テーマは「Obsession」。偏愛や執着を創造の源としてとらえ、その内側に潜むエネルギーを多角的に探る内容となっている。松原博子が身体のパーツを独自の視点で切り取ったシリーズ、小見山俊が東京の街を舞台に撮影したファッションストーリーを掲載。さらに、叢の小田康平、アーティスト森万里子、ピーター・ペリらへのインタビュー、APFRの菅澤圭太による香りをめぐるテキストなど、想像力を刺激する先鋭的なエディトリアルを収録。
Adad Hannah: The Decameron Retold
2025年12月2日
アメリカの現代美術作家、アダド・ハンナの作品集。ボッカッチョ『デカメロン』を起点に制作したプロジェクトをまとめた一冊。疫病を逃れ集まった若者たちが語り合う物語を基に、地元住民を参加者として招き、彼らの個人的な体験や物語を重ね合わせたビデオ・タブロー(動く静止画)を制作している。コミュニティの声を物語の構造に織り込みながら、即興性と参加型の手法を織り交ぜ、映像を通して“語り”の力と共同体の姿を再考させる。
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