アイデア No.134 ザ・ワン・ショー
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.136(1976年1月号)。ニューヨーク・ADCとコピークラブが主催する国際広告賞〈The One Show〉第3回を特集し、受賞作を中心に新聞・テレビ・雑誌広告、書籍デザインまでをカラー/モノクロで多数収録している。審査委員や関係者へのインタビュー、授賞式や展示のレポートを通して、当時のニューヨークのデザイン動向を臨場感豊かに伝える。あわせて、AIGAによる国際サイン計画を論じた福田繁雄のテキストや、コーポレート・マーク、公共デザインの事例紹介も掲載。
アイデア No.133 ハワイのデザイナー、クラレンス・リー
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.133(1975年11月号)。巻頭では、ハワイを拠点に活躍したデザイナー、クラレンス・リーの仕事を特集。彼が手がけたグラフィックやブランドデザインを通して、ハワイのデザイン文化や地域性を読み解く。そのほか、「アルビン・グロスマンの個性的なエディトリアル・アート・ディレクション」永井一正による「ツァンデース高級紙会社のグラフィック・デザイン」など、国際的な視点でまとめられた記事を多数収録。
日本 Japan 全3巻
1964年の東京オリンピック開催に際し、日本国政府が世界に向けて刊行した公式デザイン・写真集。日本の文化、工業、建築、暮らし、プロダクトデザインなど、多様な分野を豊富な図版で紹介している。監修は財務省の片桐芳雄、アートディレクションは原弘が担当。戦後日本の再出発と創造力を象徴する国家的プロジェクトとして、日本の美と技術を国際社会に伝える役割を果たした。
Bruno Munari: Total Artist
イタリアを代表するグラフィックデザイナーであり、美術家の ブルーノ・ムナーリの活動を総覧する作品集。ドローイング、デザイン、コラージュ、絵画、彫刻、エディトリアル、さらには教育的なアイデアに至るまで、ジャンルを越えて展開された仕事を幅広く紹介。ムナーリの表現を一つの「総合芸術」として捉え、スタイルの変遷を追うのではなく、その多様さそのものを体感できる構成。500点以上の図版に加え、本人インタビューや論考も収録され、柔軟な発想と実験精神に貫かれた創作の全体像を伝えている。
田中一光のデザイン
日本を代表するグラフィックデザイナー、田中一光の代表的な仕事を網羅した作品集。装幀、ポスター、ロゴ、企業アイデンティティなど、231点の作品を収録している。伝統美とモダニズムを融合させた造形言語は、時代を超えてなお新鮮な緊張感を放つ。ルウ・ドーフスマンによる序文を冒頭に、田中の構築的なデザイン哲学と造形理念の広がりを伝えている。
Texture: Makiko Minagawa | 皆川魔鬼子
テキスタイルデザイナー・染織作家、皆川魔鬼子の作品集。ISSEY MIYAKEで長年テキスタイル・ディレクターを務め、伝統技術や素材研究、環境への視点を取り入れた生地によって、ブランドの独自性を支えてきた仕事を紹介。本書は三部構成。実際の生地サンプル30点とカラーチャートのような色見本9点を収めた「Colour」、そして写真家田原桂一が皆川のテキスタイルを撮影した冊子「TEXTURE」から成る。三宅一生、安藤忠雄、田中一光らの寄稿も収録。
Terri Weifenbach: The May Sun | 山田裕理
写真家、テリ・ワイフェンバックの作品集。2017年にIZU PHOTO MUSEUMで開催された展覧会にあわせて刊行され、代表作として知られる花を主題としたシリーズと、同館での長期滞在中に制作された新作群を収録している。柔らかな光と浅い被写界深度によって、植物や風景は確かな輪郭を保ちながらも夢のような気配を帯び、時間や記憶への感覚を呼び覚ます。
The City Beautiful | Martien Mulder
インド独立後の1947年、都市計画を託されたル・コルビュジエによって設計された都市チャンディーガル。その姿を、写真家マルティン・マルダーが記録した作品集。「建築とは、光の中に組み立てられた量塊の、巧みで正確かつ壮大な戯れである」というコルビュジエの思想を体現する都市として、「The City Beautiful」と呼ばれたチャンディーガルの建築と空間を静かなまなざしで捉えている。モダニズム建築が理想とした都市像と、その現実の風景を重ね合わせながら、建築と光、都市と思想の関係をあらためて考えさせる一冊。
Architecture of Density | Michael Wolf
ドイツ出身の写真家、マイケル・ウルフによる代表的シリーズをまとめた写真集。1990年代以降に拠点とした香港を舞台に、超高密度都市の集合住宅を反復的な構図で捉えている。空や地平線を排し、ファサードのみを画面いっぱいに配置することで、都市が垂直方向へと増殖していく感覚を強調。一方で、洗濯物や窓越しの人影といった細部が、人の営みの痕跡を醸し出している。建築と生活、公と私、壮大さと不穏さが同時に立ち現れる視点から、メガシティの現実を鋭く描き出している。
A MAGAZINE #8 Curated by Riccardo Tisci
ファッション誌『A Magazine』の第8号として、リカルド・ティッシがキュレーションを手がけた特集号。ダークネス、エクストリーム、宗教性、官能性、ストリートといったキーワードを軸に、アーティストや写真家、モデル、ミューズらが参加し、視覚表現を中心に構成されている。誌面の多くは本号のために制作されたビジュアルで構成され、テキストは最小限に抑えられているのが特徴。説明に頼らず、イメージそのものを自由に受け取ることで、ティッシの世界観に没入できる内容となっている。
DE BEERS | Vivienne Becker
ラグジュアリージュエラー、デビアス(De Beers) の歴史と珠玉のジュエリーを紹介するビジュアルブック。ジュエリー史家、ヴィヴィアン・ベッカーによるテキストでは、ダイヤモンドの神話や発見の歴史、ブランドの象徴的作品の制作背景が解説され、写真と共にデビアスの卓越したクラフトマンシップとクラシックでエレガントなデザインの美しさを伝えている。多彩な写真やアートワークを通じて、ブランドの精神とビジュアルの美しさを総合的に味わえる一冊。
Labyrinth of UNDERCOVER: 25 Year Retrospective
2015年に東京オペラシティアートギャラリーで開催された展覧会の図録。デザイナー・高橋盾によるファッションブランド〈UNDERCOVER〉の設立25周年を記念して刊行された。ストリートカルチャーとハイファッションを融合させ、音楽やアートと密接に関わりながら独自の世界観を築いてきたアンダーカバーの初期から2015年までの歩みを紹介。約100点の図版を収録し、高橋盾の創作思想とブランドの進化を追っている。
Chaos / Balance | 水谷太郎 UNDERCOVER
ファッションブランド「UNDERCOVER」のパリ・コレクションに密着した写真集。写真家・水谷太郎が2013年AWから2015年AWまでの5シーズンにわたりショーの舞台裏を撮影し、緊張感ある準備風景やデザインチームの動きを捉えた約150点の写真を収録。通常のファッションフォトでは見られない、現場の生々しい熱量と創造の瞬間を映し出しており、ブランドの世界観を立体的に伝えている。
The Left-Handed Designer | Seymour Chwast
アメリカのグラフィックデザイナーで、プッシュピン・スタジオの創設メンバーとして知られるシーモア・クワストの作品集。ポスター、装丁、イラストレーション、ロゴ、グリーティングカードなど、多彩な仕事をカラー/モノクロ図版で収録している。ユーモアと批評性を併せ持つ独自のビジュアル表現と、タイポグラフィや構成に対する柔軟な発想を、作品解説とともに紹介。
Seymour: The Obsessive Images of Seymour Chwast
プッシュピン・スタジオの中心メンバーとして知られるグラフィックデザイナー、シーモア・クワストの作品を集成した一冊。広告、アニメーション、レコードジャケット、ポスター、パッケージといった多岐にわたる媒体で発表された作品群を収録し、ポップでユーモラスな作風と社会批評的な視点が交差する表現を示している。豊富なカラー図版により、1950年代以降のアメリカン・グラフィックデザインの動向を伝えている。
CORBEAU | Anne Golaz
写真家・アーティスト、アンヌ・ゴラズによる作品集。自身が育ったスイスの農村を舞台に、生と死、家族の記憶を辿る三部構成のプロジェクトがまとめられている。12年にわたる制作期間と三世代に及ぶ時間軸のもと、写真、映像のスチル、ドローイングが重ね合わされ、回想と場面構成が交錯する多層的な物語が編まれていく。作家自身のテキストに加え、脚本家・劇作家であるアントワーヌ・ジャクーの文章が加わり、家族の会話や語られた記憶が再構成されている。
牧野伊三夫イラストレーションの仕事と体験記 1987-2019: 椰子の木とウィスキー、郷愁
書籍、雑誌挿画、広告など幅広い分野で活躍する画家・牧野伊三夫によるイラストレーション作品集。1987年から2019年までの30年以上にわたる仕事を網羅し、スケッチ、挿画、タイポグラフィ、商品カタログ、新聞広告など約1,000点の図版を収録。さらに20篇に及ぶエッセイや体験記を通して、描くことと生きることが交差する創作の軌跡をたどる。牧野の温かな筆致と観察眼が生み出す、絵と日常の往還を感じさせる一冊。
Issey Miyake
日本を代表するファッションデザイナー、三宅一生の仕事と発想の背景を紹介する作品集。アフリカの色彩や日本の農民服、自然のかたちなど、さまざまな影響を受けながら育まれたデザイン観をたどっている。1990年代に本格化したプリーツの試みでは、古くからある技法に最新技術を組み合わせ、動きやすく実用的な衣服を生み出した。シンプルさと機能性を大切にしながら、現代の生活に寄り添う服づくりを続けてきた三宅一生の姿勢が、わかりやすく伝えられている。
A.P.C. Transmission | Jean Touitou
フランスのファッションブランド、A.P.C.の30周年を記念して刊行された書籍。創設者ジャン・トゥイトゥが1980年代の過剰な流行への反発として立ち上げたA.P.C.は、シンプルでミニマルなデザインによって国際的な支持を得てきた。本書はブランドの回顧録であると同時に、創設者の個人的なスクラップブックのような構成をとり、未公開のイラストや資料を多数収録。招待状やポストカード、広告キャンペーン、ショップ写真、デザイナーとのコラボレーション記録などを通して、A.P.C.の美学と歩みを記録している。
グレース ファッションが教えてくれたこと
ファッション誌『VOGUE』US版で長年クリエイティブ・ディレクターを務めたグレース・コディントンによる回想録。モデルとしてキャリアをスタートし、編集者として数々の伝説的なヴィジュアルを生み出してきた彼女の人生と仕事哲学が、率直な言葉で綴られている。流行や成功の裏側にある試行錯誤、創造性への誠実な姿勢、ファッションを通して学んだ人生の教訓が詰まった一冊。
Arakawa Padiglione D’arte Contemporanes Di Milano
1984年にミラノのパディリオーネ・ダルテ・コンテンポラネアで開催された、現代美術家・荒川修作の個展図録。図形や文字、矢印などを書き込んだ「図形絵画」を中心に、1980〜81年に制作された作品とスケッチをモノクロ図版で収録している。巻頭にはジャン=フランソワ・リオタールによるテキストを掲載し、荒川の思考と制作の一端を伝える。
bauhaus.typography | bauhaus.typografie
ベルリンのバウハウス・アーカイブ、ミュージアム・オブ・デザインが所蔵する豊富な資料をもとに、バウハウスにおけるタイポグラフィを紹介する作品集。1919年にヴァルター・グロピウスが創設したバウハウスでは、初期の表現的書法から、モホリ=ナジ・ラースローやヘルベルト・バイヤーらによる「新しいタイポグラフィ」へと展開が進んだ。本書は、明快な版面設計、色・サイズ・配置の強い対比、画像と文字の統合といった特徴を学校の自己広報や受託制作の事例からたどり、文字表現が担った役割と可能性をわかりやすく解説している。
モダン・タイポグラフィの流れ ヨーロッパ・アメリカ1950s-’60s
1950〜60年代、ヨーロッパとアメリカで花開いたモダン・タイポグラフィの潮流を紹介する資料集。機能性と造形美を兼ね備えたデザインが生まれた黄金期を、豊富なカラー図版とテキストによって鮮明に再現している。掲載作家62名、掲載作品217点を収録し、当時のデザイナーたちが生み出した革新的なレイアウトや書体の表現を体系的に整理。戦後の国際的なデザイン運動が日本のタイポグラフィに与えた影響を示している。
Dort wo ich gestern hatte sein sollen. Ich bin heute hier. | Petra Elena Kohle, Nicolas Vermot-Petit-Outhenin
写真家、ニコラ・ヴェルモ・プティ=ウトネンとペトラ・エレナ・ケーレによる共同プロジェクトを記録した作品集。2006年、2人はパレルモを別々の経路で訪れ、21日間にわたり街を歩き、偶然の出会いの可能性を探る実験を行った。カメラ、録音機、GPSを用いて記録された写真や日誌、会話、夢の断片を通じ、都市の風景、日常、政治的出来事、偶然の出会いやすれ違い、そして不在の感覚を描き出している。2つの平行した巻では、両者の軌跡が交差する瞬間と分岐する瞬間を明示し、パレルモという都市と人間の関係性を多層的に表現している。
Conceptual Forms and Mathematical Models | Hiroshi Sugimoto 杉本博司
写真家・杉本博司による、数学と造形に焦点を当てた作品集。東京大学駒場博物館に所蔵されていた19世紀の数学模型を撮影した写真と、自身が制作したアルミニウム製の数学モデルを並べて紹介し、視覚と数理の関係を探っている。着想の背景には、空間や構造に強い関心を寄せたマルセル・デュシャンの思考があり、複雑な理論をかたちとして捉える試みが一貫している。
イリヤ・カバコフ 世界図鑑 絵本と原画
2007年から2008年にかけて開催された展覧会「イリヤ・カバコフ 世界図鑑 絵本と原画」の公式図録。鋭い時代感覚とユーモアをもって社会を捉え、大規模なインスタレーションで知られるカバコフの、創作の原点ともいえる挿絵画家としての活動に焦点を当てる。絵本のために描かれた原画を厳選収録し、後年の表現へとつながる初期の仕事を紹介する一冊。
The Absolute Truth | John Gossage
写真家、ジョン・ゴセージによる作品集。カリフォルニアで撮影した日常の断片や都市空間の細部を鋭く切り取ったカラーの作品群を収録。ゴセージが写真家として最も敬愛する友人、ルイス・ボルツに捧げられたもので、都市や人工環境の表現における先駆的な視点へのオマージュとして位置づけられる。限定500部刊行。
KUMO 雲 | 横浪修
ファッション誌や広告で活躍する写真家・横浪修による作品集。若さや集団性、匿名性といったこれまで追求してきたテーマを、「雲」の象徴性と重ね合わせて再構築している。流動性や均質性をもつ雲は、社会におけるつながりや文化的な同調性を想起させ、人間の集合的な姿を映し出すメタファーとして提示される。館山、富士山、三浦、沼津など日本各地で撮影された風景を通じ、個と集団の関係を静かに問いかけている。
瞬間の山 形態創出と聖性 | 港千尋
日本の写真家・港千尋による作品集。アルプスや沖縄、オーストラリア、バリ島、さらに百名山に含まれない日本各地の山々を撮影し、モノクロとカラーの図版で構成している。同じ山であっても歩みを進めるごとに異なる景観が現れる点に着目し、山歩きの体験を視覚的に提示する内容となっている。自然と人間の関係、土地の記憶といった主題を背景に、写真を通じて山の多様な姿を探る。
疾駆 chic 創刊号 根室
生活文化誌『疾駆/chic』創刊号。特集は日本最東端の地・根室。地域の自然環境と人々の暮らし、文化を多角的に捉え、写真や連載記事を通して日常の豊かさと意味を探る。食、住、衣といった暮らしに関わるテーマを織り込みながら、単なる観光ガイドに留まらず、根室に息づく生活のリアルと独自の価値観を伝えている。装丁は田中義久。
モール | 小野啓
写真家、小野啓による作品集。日本各地のショッピングモールとその周辺を長年にわたり撮影し、郊外に広がる消費空間と人々の生活風景を静かに写し取っている。均質で匿名的な建築の内外に佇む人間の気配や、時間の堆積を感じさせる風景は、現代日本の社会構造や価値観を映す鏡のようである。日常的でありながらどこか非現実的なモールという場所を通して、私たちの暮らしと欲望のあり方を問いかける。
Tomoo Gokita The Great Circus | 五木田智央
2014年にDIC川村記念美術館で開催された、画家・五木田智央の展示図録。代表作から当時の新作まで、約40点を収録している。人物画を中心に、抽象と具象、ユーモアと不穏さが入り混じる作風が、ペインティングやドローイング、カラー作品など多様なかたちで紹介。90年代以降のサブカルチャーの感覚と、絵画そのものへの関心が重なり合う、五木田智央の表現の広がりを伝える一冊。
IDEATITY | unpis
イラストレーター、unpis(ウンピス)による作品集。unpis独自の視点による、日常の身近にあるものやちょっとした仕掛けを描いたモノクロの作品群を収録。シンプルな線と構図の中に、思考の痕跡や視点のずれが巧みに織り込まれ、見る者に想像の余白を与えてくれる。「アイデア」と「アイデンティティ」をテーマに、unpisならではの感覚が凝縮されたビジュアルブック。
LIM | 松江泰治
写真家、松江泰治による作品集。世界各地の墓地を被写体に、画面全体に均一なピントを施す手法で感情や物語性を排したフラットな視点を貫いている。個々の墓や記念碑ではなく、地表に現れる配置や構造に目を向け、墓地を一つの「都市」として捉えている。国や宗教を越えて撮影された54点を収録し、空撮や俯瞰だけでなく、人の目線から向き合った写真も含めて、「生」と並ぶ空間としての「死」を示している。
路展 飛伝来 | 高橋恭司
2010年から2011年にかけて開催された、写真家・高橋恭司による展覧会『路展「飛伝来」』の公式図録。タイトルの「飛伝来」が示す通り、瞬間的な視線の軌跡や日常の記憶の伝達をテーマとした作品群を収録。日常の路上や街角に潜む風景や瞬間を写真という視点で切り取り、都市空間に潜む日常の美や断片を記録している。
Stig Lindberg: Tusenkonstnaren
スウェーデンを代表するデザイナー、スティグ・リンドベリの作品集。1930年代後半から長く老舗陶磁器メーカー・グスタフスベリで活動し、陶磁器を軸に、ドローイング、絵画、テキスタイル、絵本、オブジェへと表現領域を広げた軌跡を、写真とテキストで丁寧にたどっている。機能性と喜びを両立させる姿勢は、日用品から芸術表現まで一貫しており、1950年代の明るく遊び心ある感覚とともに、後進や現代のデザインにも影響を与えてきた。リンドベリの創造性とデザイン観の広がりを、時代背景とあわせて読み解いている。
美の彷徨 テラコッタ | 杉江宗七
戦前日本の建築を彩ったテラコッタ装飾に光を当てた写真資料集。かつて自らテラコッタ制作に携わった杉江宗七が、解体の進む建築を全国に訪ね、国会議事堂や浅草松竹、東華菜館など現存例を丹念に記録している。大判カラー写真に加え、図面やイラスト、詳細な解説を収録し、装飾の意匠と技法、その背景を立体的に捉える構成。失われゆく建築装飾への愛惜と調査の成果が重なり、近代建築におけるテラコッタの価値をあらためて考えさせる。
In the Arts and Crafts Style | Barbara Mayer
19世紀末から20世紀初頭にかけて展開したアーツ・アンド・クラフツ運動の思想と造形を、家具やプロダクトを通して概観する写真資料集。ウィリアム・モリス、グスタフ・スティックリー、フランク・ロイド・ライトらの仕事を軸に、木材や素材の選択、構造の確かさ、端正なプロポーションといった特徴を丁寧に紹介。伝統的解釈から現代の住空間における応用までを視野に収め、アーツ・アンド・クラフツ・スタイルが持つ持続的な魅力と、そのデザイン思想の広がりを伝えている。
Otto Nebel, Maler und Dichter
ドイツの画家・詩人、オットー・ネーベルの作品集。ネーベルの生誕120年を機にベルンで開催された回顧展にあわせて刊行された図録で、1933年以降に暮らしたベルンでの活動を含め、その生涯と仕事をテーマ別にたどっている。詩と絵画の関係や独自の芸術理論にも触れつつ、ワシリー・カンディンスキーやパウル・クレー、クルト・シュヴィッタースらとの交流も紹介。ジャンルを越えて制作を行った、きわめて現代的な感覚をもつ作家をあらためて見直す一冊。
D&D SCAN 中島英樹の仕事と周辺
アートディレクター・グラフィックデザイナーの中島英樹の仕事をまとめた一冊。1995年から2001年にかけて、雑誌『CUT』のエディトリアルデザインやファッション・プロモーション、フォント、ロゴタイプにいたるまで、中島が手がけてきた数々の仕事を豊富な図版資料やテキストとともに収録。後藤繁雄や高橋恭司との対談も収録。装丁は中島英樹自身によるもの。
瀧狂 横尾忠則Collection中毒
画家・横尾忠則が「滝」を描くにあたり、知人や友人、ファンに呼びかけて収集したポストカードを編纂した異色の画集。集まった絵葉書は総数13,000枚以上にのぼり、本書ではそれらをほぼすべて掲載している。大量のビジュアルが滝の持つ多様な表情を浮かび上がらせ、横尾忠則の創作の背景を可視化する。巻末には荒俣宏による解説「瀧が来た!」も収録。
特別展 恩地孝四郎
特別展 恩地孝四郎/1982年に渋谷区立松濤美術館で開催された「特別展 恩地孝四郎」の図録。創作版画の推進者、そして日本の抽象画のパイオニアとして活躍した氏の版画作品を中心に収録するほか、油彩画やオブジェ作品などもあわせて掲載。