生誕100年 今竹七郎大百科展
2005年に西宮市大谷記念美術館で開催された展覧会「生誕100年 今竹七郎大百科展」の図録。昭和初期から戦後にかけて日本のグラフィックデザインを牽引した今竹七郎の多面的な活動を紹介している。絵画、ポスター、広告、パッケージデザイン、ダイレクトメールなど、幅広い分野にわたる作品をカラー・モノクロ図版で多数掲載。戦前のモダンデザインから戦後の商業美術へとつながる今竹の仕事を通して、日本におけるデザイン史の一端を明らかにしている。
幻のロシア絵本 1920-30年代 | 東京都庭園美術館 ほか
2004年に芦屋市立美術博物館、東京都庭園美術館で開催された「幻のロシア絵本 1920-30年代」展の公式カタログ。1920年代から30年代のソヴィエトで、新しい国づくりに燃える若い画家・詩人たちによって盛んに作られた絵本。ロシア・アヴァンギャルドによる新鮮なデザインと言語感覚が注ぎ込まれた作品の数々を紹介する。
タイプフェイスとタイポグラフィ | 白石和也、工藤剛、河地知木
タイプフェイスとタイポグラフィの基礎から実践までを体系的にまとめた資料集。歴史編、実技/和文編、実技/欧文編の3部構成で、文字の起源から書体の変遷、活版印刷やモダン・タイポグラフィの発展に至るまでを豊富な図版とともに解説している。さらに、レタリングの考え方や描き方、組版の基本など、デザインの現場に直結する知識も収録。
花椿合本 2014年1月号-12月号
創刊70年以上の歴史を持ち、現在も連綿と発行され続けている資生堂の企業文化誌「花椿」2014年度版12冊を一冊に合本。澁谷克彦がアートディレクションを手がけ、当時の流行ファッションや最先端アートについての情報、そして様々なカルチャーに触れるテキストを豊富に収録。その時代の流行と文化を反映した内容となっている。
花椿合本 2013年1月号-12月号
創刊70年以上の歴史を持ち、現在も連綿と発行され続けている資生堂の企業文化誌「花椿」2013年度版12冊を一冊に合本。澁谷克彦がアートディレクションを手がけ、当時の流行ファッションや最先端アートについての情報、そして様々なカルチャーに触れるテキストを豊富に収録。その時代の流行と文化を反映した内容となっている。
アイデア No.209 ’88卒業制作誌上展・グラフィックデザイン
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.209(1988年7月号)。巻頭特集は「88卒業制作誌上展・グラフィックデザイン」。絵画、ポスター、立体作品、パッケージデザイン、広告ほか、多彩な卒業制作を誌面で紹介。そのほか「現代ポーランド・ポスター展」、「戸田正寿のポスター」永井一正、といった記事も収録。
アイデア No.208 ソ連の革命的ポスター
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.208(1988年5月号)。「ソ連の革命的ポスター:ソ連のアバンギャルドポスター」。グラフィックデザインやポスター文化に多大な影響を与えてた、アヴァンギャルド美術の視覚表現に注目。エル・リシツキーをはじめとする作家たちのポスター作品を多数収録。そのほか「五十嵐威暢の記号シリーズ」北原進、「K2のエディトリアル」島本脩ニ、といった記事も収録。
アイデア No.206 第7回ラハティ・ポスター・ビエンナーレ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.206(1999年1月号)。巻頭特集「第7回ラハティ・ポスター・ビエンナーレ」では、フィンランド・ラハティで開催された国際ポスター展を紹介し、世界各国のデザイナーによる最新のポスター作品とその潮流を取り上げている。あわせて「アラン・チャン 香港の勢力的なグラフィックデザイナー」や「オスカー・シュレンマーのバウハウス・ダンス完全公演」などを収録し、グローバルな視点から1990年代デザインの多様な展開を提示している。
アイデア No.205 ソール・バス/ハーブ・イエーガー アンド アソシエイツ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.205(1987年11月号)。「ソール・バス/ハーブ・イエーガー アンド アソシエイツ」。アメリカを代表するグラフィックデザイナー、ソール・バスの手がけた、AT&Tや紀文をはじめとするロゴ・シンボルマーク、ポスターデザインなどの多彩なデザインワークを図版と解説で紹介。そのほか「パッケージデザイナーによる’87自遊BOX展」中井幸一、「銀河庭園――山口勝弘ビデオスペクタクル」勝井三雄、といった記事も収録。
アイデア No.204 ポール・デービス
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.204(1984年9月号)。「ポール・デービス」福田繁雄。アメリカ出身のイラストレーターのポール・デイヴィスによる、著名人や動物などをモチーフにした、印象的な作品の数々を紹介。そのほか「田中一光 in NY」ルー・ドーフスマン、「昭和64年世界デザイン博覧会記念ポスター」永井一正、といった記事も収録。
アイデア No.203 ’87卒業制作誌上展
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.203(1987年7月号)。巻頭特集は「87卒業制作誌上展」。東京芸術大学、京都市立芸術大学、金沢美術工芸大学、筑波大学芸術専門学校といった国内有数の美術大学から選ばれたポスターやパッケージデザイン、オブジェなどの作品群を紹介。そのほか「ルー・ドーフスマンの仕事/ルー・ドーフスマン展」田中一光「第4回モスクワ国際ポスター・ビエンナーレ」福田繁雄、といった記事も収録。
アイデア No.202 第12回ブルノ・グラフィックデザイン・ビエンナーレ国際広告
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.202(1987年5月号)。巻頭特集「第12回ブルノ・グラフィックデザイン・ビエンナーレ」では、国際広告部門を中心に、世界各国から集まった最新のグラフィック作品とその潮流を紹介している。併せて特集「激しく静かに作られた巨匠たちの映像詩」を掲載し、映像表現におけるデザイン的アプローチを探る内容となっている。さらに福田繁雄「国際文化祭ポスター」、油谷勝海「上村慶雄のCGを使わない新しい細密彩色技法(SPC)」などを収録し、1980年代デザインの多様な展開を提示している。
アイデア No.201 第6回NAAC展
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.201(1987年3月号)。巻頭特集は「第6回NAAC展」。NAACグランプリを受賞した丸山剛ADC部門"マガジンカバー・デザイン"をはじめ、ポスター、広告、立体作品など多岐にわたる分野から選出された、作品群を豊富なビジュアルとともに紹介。そのほか「師弟シリーズ① ポール・ピーター・ピーチとその10人の弟子たち」、「追悼・ハーバート・バイヤー展」亀倉雄策、といった記事も収録。
アイデア No.200 世界の若手デザイナー148人の作品
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.200(1987年1月号)。 創刊200号記念特大号として、特集Ⅰは「世界の若手デザイナー148人の作品」。ミシェル・ブーヴェー、キム・マイヤー・アンデルセン&ボー・リンネマン、葛西薫、副田高行らの作品を、作家紹介とともに掲載。特集Ⅱ「日本を代表するグラフィックデザイナーたち」。 田中一光、亀倉雄策、福田繁雄、石岡瑛子、粟津潔らの作品と併せて、作家の説明らの作品を、作家紹介とともに掲載。
アイデア No.199 ワシントン大学のデザイン講座プログラム
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.199(1986年11月号)。 巻頭特集は「ワシントン大学のデザイン講座プログラム」。課題やプロジェクト、試作などを通じて、タイポグラフィ、ポスター、図表・グラフといった教育内容を紹介。また、教授陣の紹介と作品例も掲載。そのほか「第32回TDC展」片岡脩,篠原栄太、「テレビジョンデザイン」R・スコット・ミラー、といった記事も収録。
Jean Nouvel: Complete Works 1970-2008
フランスの建築家、ジャン・ヌーヴェルの創作活動を網羅したコレクターズ・エディションのモノグラフ。1970年から2008年までの代表作に加え、当時進行中であった〈MoMA増築計画〉〈アブダビ・ルーヴル美術館〉などの主要プロジェクトを、全2巻・各400ページにわたって包括的に収録している。自ら構想・監修・デザインを手がけたブックデザインも見どころのひとつ。独創的な建築哲学とともに、光・素材・空間をめぐるヌーヴェルの探求を明らかにしている。1000部限定刊行。
スティーヴン・ホール作品集 1975-2012
アメリカの建築家、スティーヴン・ホールの創作を体系的にまとめた決定版作品集。並製本版から装丁を新たにし、1975年から2012年までの代表作を網羅している。「光・材料・ディテール」「住宅」「ハウジングとハイブリッド・ビルディング」「公共建築の存在論」「都市の周縁」「融合:ランドスケープ・都市・建築」の6章構成で、ホールの設計思想とその展開を明快に示す。〈MITシモンズ・ホール〉〈ヘルシンキ現代美術館〉などの代表作を、豊富な図版と解説とともに収録。企画・編集は二川幸夫、序文は伊東豊雄。
日本の倉 | 高井潔、伊藤ていじ
写真家・高井潔と建築史家・伊藤ていじによる、日本の「倉」に焦点を当てた建築写真集。木・石・土といった素材ごとに、外観や細部の写真、図面を収録し、その構造美と機能性を探っている。倉という建築形式を通して、「日本の倉とは何か」「日本人にとって倉とは何だったのか」という根源的な問いに迫る評論も併載。歴史的背景と文化的意義を多角的に読み解きながら、建築と生活文化の関係を明らかにしている。装丁は田中一光によるもの。
BIG: Bjarke Ingels Group Projects 2001-2010
デンマーク・コペンハーゲンを拠点とする建築集団、BIG(Bjarke Ingels Group)による作品集。〈想像力を解放する建築〉を理念に掲げ、住宅、オフィス、商業施設、レジャー空間など多様な要素を横断しながら、新しい都市と建築の関係を構築している。2001年から2010年にかけて手がけた40件を超えるプロジェクトを収録し、〈8 House〉〈Expo 2010 デンマーク館〉など代表作を豊富な図版とともに紹介。挑戦的な発想と機能性を兼ね備えた、BIGのデザイン哲学を明確に示している。
Peter Zumthor Therme Vals
スイスの建築家、ピーター・ズントーによる温泉施設〈テルメ・ヴァルス〉を中心にまとめた作品資料集。スイス・アルプスの地形に寄り添い、地元の石材を用いて構築された建築の構想を、設計図やスケッチ、写真家エレーヌ・ビネによる静謐な写真とともに紹介。神話や浄化の儀式と温泉の本質を結びつける建築学者による論考も収録し、自然と建築、光と物質、身体と精神の関係を多角的に探っている。
白井晟一 建築とその世界 | 川添登
建築家、白井晟一の作品世界を総覧する資料集。未発表作品をはじめ、〈懐霄館〉〈ノア・ビル〉〈歓帰荘〉など代表的な建築作品の写真や図面に加え、書や断章も収録している。独自の造形感覚と精神性に貫かれた建築を通して、白井の思想的背景と創作の深層を探る構成となっている。美術評論家・川添登による論考を併載し、戦後日本建築における白井晟一の位置づけと、その唯一無二の表現を伝えている。
斎藤裕の建築
建築家、斎藤裕の代表的な作品をまとめた作品集。〈るるるる阿房〉〈好日居〉をはじめ、住居、オフィスビル、別荘など多様な建築を大判のカラー写真と詳細な図面で紹介している。素材や空間の質感を丁寧にとらえながら、詩的な感性と構造的思考が交差する斎藤の建築観を浮かび上がらせる構成。構成・装丁は田中一光、序文は勅使河原宏が担当し、美と機能のあわいにある斎藤裕の建築世界を提示している。
Albert Frey and Lina Bo Bardi: A Search for Living Architecture
20世紀を代表する建築家、リナ・ボ・バルディとアルバート・フレイの仕事と人生をたどる作品資料集。直接の交流はなかったものの、両者には「人と自然、建築の共生」を志向する思想的共鳴が見られる。スイスからアメリカへ渡り〈デザート・モダニズム〉を築いたフレイと、イタリアからブラジルへ移住しモダンと伝統を融合させたボ・バルディ。本書は、彼らの作品群を並置することで、異なる大陸と文化を背景に展開された建築的対話を浮かび上がらせている。
Aalto and Baruel: Nordjyllands Kunstmuseum
20世紀を代表するフィンランドの建築家アルヴァ・アアルトと、デンマークの建築家ジャン=ジャック・バルエルらが設計したオールボー近代美術館(Nordjyllands Kunstmuseum)のモノグラフ。建築図面、スケッチ、写真などモノクロおよび一部カラー図版を収録し、自然光を巧みに取り入れた展示空間や、人と建築、風景の調和を追求した構成を詳細に記録している。
李朝工藝
李朝時代の工藝品を体系的に紹介する作品資料集。机、箱、装身具、祭具、扇子など、生活に根ざした民器や民具を中心に、カラーおよびモノクロの大型図版で多数収録している。素材の質感やかたちの均整、装飾の簡潔さを通して、李朝工藝に息づく静けさと端正な美意識を伝える構成。素朴さの中に宿る洗練を視覚的に捉え、李朝美の本質を明快に示している。装丁は田中一光によるもの。
韓国の古美術
韓国の古美術を網羅的に紹介する資料集。絵画、彫刻、工芸、陶磁器、石造・木造建築など、多岐にわたる美術作品を収録し、古代朝鮮から三国、新羅、高麗、李王朝へと受け継がれた文化と造形の流れをたどる。長い歴史の中で培われた独自の美意識や造形感覚を、精緻なカラー図版273点とともに提示。巻末には各作品の詳細な解説、地図、略年表を収録し、韓国美術の歴史的背景とその発展を多角的に紹介している。
Less and More: The Design Ethos of Dieter Rams ハードカバー版
ドイツのデザイナー、ディーター・ラムスの個展にあわせて刊行された図録のハードカバー版。40年以上にわたりブラウン社で活動し、「より少なく、しかしより良く」という理念のもとに20世紀デザインの基準を築いたラムスの思想を総合的に示している。ステレオや電気シェーバー、ヴィツゥ社の家具やシェルフシステムなど、数百点におよぶ製品写真やスケッチを収録。革新性、美しさ、誠実さなど、彼が提唱した〈良いデザインの十箇条〉を軸に、プロダクトデザインの美学と機能の本質を掘り下げている。
The Garden Book
世界各国の庭園デザイナー500人を紹介する写真資料集。ペルシャ式庭園、インドのムガール庭園、中国の皇室庭園から、アメリカやヨーロッパの現代庭園に至るまで、国や時代を超えて庭園デザインの多様な系譜を辿る。著名なランドスケープアーキテクトから、自らの理想を追求したプライベートガーデナーまで、各デザイナーの代表作を豊富な図版とともに掲載。世界の庭園文化の広がりと変遷を体系的に示し、自然と人間の関係性を再考させる内容となっている。
角屋 | 西川孟、内藤昌
京都・島原の花街に現存し、国の重要文化財に指定されている揚屋〈角屋〉を記録した大判写真資料集。玄関や広庭、台所、裏階段など、江戸時代の揚屋建築を構成する空間を西川孟の撮影による大判カラー図版で収録している。併録の実測図冊子と解説冊子により、当時の建築技術や生活文化、意匠の細部までを精緻に記録。社交と芸の場として栄えた角屋の空間美と歴史的価値を多面的に伝えている。
Counterpoint: Daniel Libeskind in Conversation with Paul Goldberger
ポーランド出身の建築家、ダニエル・リベスキンドの包括的モノグラフ。建築批評家ポール・ゴールドバーガーとの対話を通して、思想と実践の両面からその建築哲学を掘り下げている。ベルリン・ユダヤ博物館やワールドトレードセンター跡地再建計画〈メモリー・ファウンデーションズ〉をはじめ、世界各地で手がけた代表的プロジェクトを豊富な図版とともに紹介。建築、哲学、芸術といった多領域を横断しながら、リベスキンドの創作の核にある記憶と再生の構想を浮かび上がらせている。建築、哲学、芸術など多分野にわたるリベスキンドの思考とアプローチを体現する一冊。
MVRDV Buildings | Ilka Ruby、Andreas Ruby
オランダの建築・都市デザイン事務所、MVRDVの活動を再定義するかたちでまとめたモノグラフ。ユーザーの証言、記事、未公開写真、図面などを収録している。2000年のハノーヴァー万博オランダ館で国際的な注目を集めて以来、〈Pig City〉〈Grand Paris〉といった構想的プロジェクトから〈Villa VPRO〉〈WOZOCO〉〈Balancing Barn〉〈Mirador Madrid〉などの実作に至るまで、多彩な作品を展開。大胆な発想と綿密な論理を兼ね備えたMVRDVの建築思想を明快に提示している。
Old Is New 新素材研究所の仕事 | 杉本博司、榊田倫之
現代美術作家・杉本博司と建築家・榊田倫之によって2008年に設立された建築設計事務所「新素材研究所」による初のモノグラフ。MOA美術館、江之浦測候所、茶室〈今冥途〉など代表的な建築作品を、写真や図面、スケッチとともに紹介している。伝統素材と最新技術を融合させ、古と新を往還する独自の美学を追求する設計思想を明らかにする内容。建築を通して日本文化の継承と再生の可能性を示している。
茶室 | 林忠彦
写真家・林忠彦が日本の茶室を撮影した写真集。国宝に指定された「待庵」「如庵」をはじめ、重要文化財の茶室や三千家の名席、美術館に設けられた茶室までを5章に分けて紹介している。侘び寂びの美意識が調和した静謐な空間を大判カラー図版で収録し、併せて解説も掲載。さらに写真付録や撮影データをまとめた小冊子が付属し、茶室建築と日本文化の精髄を視覚的に伝えている。
Aldo Rossi: The Sketchbooks 1990-97
イタリアの建築家、アルド・ロッシによるドローイング集。戦後建築界に多大な影響を与えたロッシが、1990年から1997年にかけて描いたスケッチ200点以上を収録している。〈ウォルト・ディズニー・オフィス〉〈シュッツェン通りの集合住宅〉など、代表的プロジェクトの構想過程を紙上に可視化。建築の記憶や都市の象徴性といった彼の思想が、線と形の中に精緻に刻まれている。
みたての正月 Mitate 1/1
京都・紫竹の町家に店を構える、和花を中心に扱う花屋「みたて」による写真集。日本の美意識や季節の感覚を大切に受け継ぎながら制作される「正月飾り」に焦点を当てている。松や竹、紙や縄など、素材の組み合わせやしつらいに込められた時間、自然、信仰へのまなざしを丁寧に写し出す。美しい写真とともに、巻末には素材や飾りの解説を日英併記で収録。
デジタル・ドリーム ソニーデザインセンターのすべて | ポール・クンケル
アメリカのデザイン評論家ポール・クンケルによる、ソニーのインダストリアルデザインを体系的にまとめた資料集。ウォークマンをはじめ、大衆文化に多大な影響を与えた製品群の特徴やデザイン哲学を詳細に紹介。プロダクトの変遷をたどりながら、ソニーが培ってきた技術革新と造形思想の関係を多角的に考察。デザインセンターの理念とともに、未来へ向けた美的・技術的ビジョンを記録している。
ヤコブセンの建築とデザイン | 吉村行雄、鈴木敏彦
デンマークを代表する建築家・デザイナー、アルネ・ヤコブセンの仕事を総覧する資料集。キャリアを通じて手がけた代表的な21の建築とプロダクトを取り上げ、カラー写真や平面図、スケッチなど豊富な図版とともに紹介。建築とインテリア、家具や照明といった領域を横断しながら、機能性と造形美を融合させたヤコブセンのデザイン哲学を明らかにする。
たい焼きの魚拓 | 宮嶋康彦
写真家・宮嶋康彦によるユニークな著作。日本各地のたい焼き店を訪ね、1匹ずつ丁寧に焼かれたたい焼きを魚拓として採取・記録。掲載されているのは37種類のたい焼きの魚拓で、それぞれの体長や価格、採取地、エピソードなどのデータも添えられている。地域ごとに異なるかたちや表情、焼き型の個性を通して、たい焼き文化の奥行きと職人の手仕事の魅力を伝えている。
アスプルンドの建築 1885-1940 | 吉村行雄、川島洋一
スウェーデン近代建築の巨匠、エーリック・グンナール・アスプルンドの建築世界を総覧する作品資料集。〈森の礼拝堂・森の墓地〉〈ストックホルム市立図書館〉をはじめ、代表作11点を美しい写真と図面で紹介。伝統と近代のあいだで新たな建築の表現を模索したアスプルンドの創作姿勢を、研究者・川島洋一の論考とともに読み解く。建築を通して、北欧モダニズムの礎を築いたアスプルンドの思想と時代背景を伝えている。
ポール・ケアホルム 時代を超えたミニマリズム
2024年にパナソニック汐留美術館で開催された展覧会「ポール・ケアホルム 時代を超えたミニマリズム」の図録。デンマークの家具デザイナー、ポール・ケアホルムの代表作を、椅子研究家・織田憲嗣コレクションから選りすぐりの50点を中心に紹介している。〈エレメントチェア〉〈ラウンジチェア〉〈ダイニングチェア〉など、図版とともに構造や素材への考察を添えて収録。金属と革、木とキャンバスといった異素材の調和を通じて、ケアホルムの洗練された造形思想の軌跡を辿る。
包 日本の伝統パッケージ、その原点とデザイン
2011年に目黒区美術館で開催された展覧会図録の新装再編集版。アートディレクター・岡秀行が長年にわたり収集してきた、日本各地の伝統的なパッケージを紹介。竹や稲わら、麻ひも、紙、陶器など、自然素材を用いた包装に宿る造形の美と機能の知恵を通して、日本人の生活文化と美意識を探る。新版では、デザイン史家・佐賀一郎による「岡秀行論」を増補し、資料的価値とともに岡の思想的背景にも光を当てている。
Delphite & Jadite: A Pocket Guide
1930年代から1970年代にかけて生産されたジェダイ(Jadite)とデルファイト(Delphite)の家庭用ガラス器を紹介するポケットガイド。Anchor Hocking、McKee、Jeannette Glassといった主要メーカーによるキッチンウェア、ディナープレート、家庭用アクセサリーなど、1000点を超える作品をカラー図版とともに掲載している。人気の高いグリーンのジェダイに加え、希少なブルーのデルファイトやチャリーヌなども網羅。Fire-Kingの不透明ブルーシリーズも併せて収録し、アメリカン・ミッドセンチュリー期のガラス工芸の魅力を伝えている。
Anchor Hocking’s Fire-King and More
アメリカの代表的耐熱ガラス〈Fire-King〉を中心に、Anchor Hocking社の製品群を網羅した資料集。ディナープレートのほか、ジューサー、メジャーカップ、ミキシングボウル、マグなど、幅広いアイテムを収録している。アメリカのガラス資料研究家ジーン・フローレンスによるベストセラーの改訂第2版で、新たに多数のカラー写真、ヴィンテージカタログ、企業資料、価格情報を追加。コレクター向けの実用的ガイドであると同時に、20世紀中期アメリカン・キッチンウェアの歴史を体系的に示している。
デザインの現在 コンテンポラリーデザイン・インタビューズ | 土田貴宏
デザインジャーナリスト・土田貴宏による、世界の気鋭デザイナー100組へのインタビューを収録した書籍。インテリア、家具、建築など多様な領域で活動するデザイナーたちの言葉を通して、2000年以降のデザインの思想と潮流を探る。「コンテンポラリーデザイン」をキーワードに、創造の現場から見える価値観や社会との関わりを浮かび上がらせる。月刊『商店建築』での連載「デザインの新定義」全100回に加え、時代背景を俯瞰する解説も収録した、現代デザインの動向を記録する決定版となっている。