40 Architects Under 40
21世紀の幕開けを目前にした2000年に刊行された、次世代建築家の動向をまとめた資料集。世界各国から40歳以下の建築家40組を選出し、彼らの代表作や設計理念を紹介する。坂茂(日本)、ベン・ファン・ベルケル(オランダ)など当時すでに注目を集めていた建築家に加え、マルク・バラーニ、アランダ・ピジェム・ヴィラルタら新鋭の姿も収録。文化・環境・構造・空間の関係を再定義しようとする試みを、豊富な写真と図面で紹介する。ミレニアム期の建築界における「未来の巨匠」たちの息吹を伝える一冊。
Barnsdall House: Frank Lloyd Wright
アメリカの建築家フランク・ロイド・ライトによる〈バーンズドール邸(ホリホック・ハウス)〉を特集した一冊。ホリホック(立葵)の花をモチーフにした装飾や彫刻的な外観構成、光と風を取り込む中庭の設計、立体的に連続する居住空間などを詳細な図面と資料写真をもとに検証。古代建築の象徴性とモダニズムの合理性を融合したライトの構想を明らかにし、彼の建築思想の転換期を示す作品として位置づける。
Museum Fur Kunsthandwerk: Richard Meier
モダニズム建築を代表する建築家、リチャード・マイヤーが1980年代に手がけた主要建築〈フランクフルト装飾美術館(Museum für Kunsthandwerk)〉を詳細に記録した一冊。敷地内に残る新古典主義建築〈ヴィラ・メッツラー〉の立方体と、河岸に対するわずかな斜角という二つの幾何学的条件を出発点に、マイヤーはシフトしたグリッド、重ね合わされた平面、曲線やスロープを用いて独自の空間構成を導き出した。ル・コルビュジエのピュリスム建築を継承しつつ発展させた構成美が際立ち、写真、図面、ドローイングを通してその設計思想を包括的に示す。マイヤーの構築的アプローチを解き明かしている。
Unite d’Habitation: Le Corbusier
フランスの建築家ル・コルビュジエによる〈ユニテ・ダビタシオン〉を特集した一冊。1952年にマルセイユに完成した本建築は、打ちっぱなしのコンクリートによる力強い造形と、人間の身体尺度を基準とした独自の寸法体系〈モデュロール〉を採用した巨大集合住宅である。建築家の長年の理想「光・空気・緑」を都市生活の中で実現しようとした実験的プロジェクトとして、後続のナント、ベルリン、フィルミニなどのユニテ群の原点にも位置づけられる。社会的理想と構造的合理性を融合したコルビュジエの構築的アプローチを解き明かしている。
Glasgow School of Art: Charles Rennie Mackintosh
スコットランドの建築家、チャールズ・レニー・マッキントッシュによる代表作〈グラスゴー美術学校〉を特集した一冊。19世紀末に建てられたこの校舎は、スコットランドの伝統様式とアール・ヌーヴォーの感性を融合し、厳格さと華麗さ、明暗、装飾と構造といった相反する要素を併せ持つ複雑な空間構成を特徴とする。図面やディテール写真を通じて、マッキントッシュ建築の構成原理とその象徴的表現を検証し、彼の構築的アプローチを解き明かしている。
Willis Faber and Dumas Building: Foster Associates
イギリスの建築家ノーマン・フォスター率いるフォスター・アソシエイツが設計した〈ウィリス・フェイバー&デュマ・ビル〉を特集した一冊。1975年に竣工したガラスカーテンウォールの外観や、3階へと続くエスカレーター、屋内プール、屋上レストラン、庭園など、人間の快適性と柔軟な空間利用を重視した設計を詳細に紹介。オフィス建築における既成概念を刷新し、自然光や動線のデザインを通して機能と美を融合させたフォスターの構想を、豊富な図面と写真によって検証する。
建築と都市 a+u #278
建築専門誌『建築と都市 a+u』1993年年11月号は、1990年代初頭における国際的建築の潮流を多角的に紹介する。病院建築をテーマにマイケル・ボブロー、ジュリア・トーマスによる作品3選、ジョン・ポートマンの壮大な都市プロジェクト、カルミ兄妹のイスラエル最高裁判所、ジェイムズ・インゴ・フリードのアメリカ合衆国のホロコースト博物館などの作品群を収録。
日本の伝統 全8巻揃
日本の伝統芸能や文化を分野ごとに体系化した『日本の伝統』全8巻揃。建築、工芸、演劇、文学など多彩な領域を網羅し、解説や歴史的考察とともに、豊富な写真や図版をカラー、モノクロで収録する。執筆は伊藤ていじ、ドナルド・キーン、戸板康二ら日本文化研究の第一人者たち。装丁は田中一光。
古箪笥百選
李氏朝鮮と日本の古箪笥を精選し、100点を収録した古箪笥図鑑。書籍箪笥、船箪笥、階段箪笥など、多様な用途と意匠をもつ箪笥をカラー・モノクロの図版で紹介する。木材や金具の細部に宿る職人の技、地域ごとに異なる造形美を通して、失われつつある「用の美」と生活文化の豊かさを伝える内容となっている。
WALL DESIGN
素材や技術、発想の革新によって生まれた「壁のデザイン」の新潮流を紹介する作品集。キャラクターやイラストレーション、鮮やかな色彩や大胆なパターン、立体的な構造など、従来は背景に過ぎなかった壁を空間の主役として再定義する事例を収録。オフィス、ホテル、商業施設、公共空間など、国内外の多様なインテリアを取り上げ、壁面がもたらす空間体験の変化を視覚的に示している。
ITALIAN DESIGN
イタリアの建築とデザインを紹介する写真資料集。住宅、店舗、ホテル、ホールなど約50の建築・デザインプロジェクトを収録し、伝統とアヴァンギャルドが共存する現代イタリアの創造力を探る。ブルネレスキやパラーディオ、ミケランジェロらが築いた美学の系譜を受け継ぎながら、レンゾ・ピアノやファビオ・ノヴェンブレといった建築家たちが世界的に活躍する姿を紹介。オールカラーの図版を通して、地中海的感性とモダンデザインの融合を視覚的に体感できる一冊。
森と湖の国 フィンランド・デザイン
2012年にサントリー美術館で開催された展覧会「森と湖の国 フィンランド・デザイン」の図録。18世紀後半から現代に至るまでのフィンランド・デザインの流れを、ガラス作品を中心に紹介する。アルヴァル&アイノ・アアルト夫妻、カイ・フランク、タピオ・ヴィルッカラ、ティモ・サルパネヴァらをはじめ、自然との共生を背景に生まれた“timeless design product(時代を超えた製品)”の理念を反映した作品を多数掲載。イッタラやアラビアなどの名品を通じて、機能性と美しさを融合させたフィンランド・デザインの精神を伝える内容となっている。
朱塗「根来」中世に咲いた華
2013年にMIHO MUSEUMで開催された展覧会「朱塗『根来』中世に咲いた華」の図録。約900年の歴史をもつ漆器「根来塗」に焦点を当て、その起源と美の系譜を中世を中心に辿る。瓶子、丸盆、湯桶、茶器、琵琶など多様な器種を章立てで紹介し、400点を超える作品と詳細な解説を収録。長年の使用によって生まれる朱と黒の調和が生み出す風格を通して、日本の漆芸史における根来塗の独自性と美的価値を明らかにしている。
人間国宝 清水卯一展 作陶50年の歩み
1990年に開催された巡回展「人間国宝 清水卯一展 作陶50年の歩み」の図録。鉄釉陶器の技法で重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された陶芸家・清水卯一の創作活動を総覧する。初期の灰釉、柿釉から青瓷、鉄耀シリーズに至るまで、作陶50年の軌跡を豊富なカラー図版で収録。さらに本人による言葉や対談を通して、土と釉に向き合い続けた清水の探究心と美意識を伝える。日本陶芸の伝統と革新を架橋する、記念碑的な一冊。
PUNK+: A Document of Punk from 1976-1980
1976年から1980年にかけてイギリスを中心に広がったパンクカルチャーを記録した写真集。音楽、ファッション、ストリートシーンを軸に、カラーとモノクロの写真を多数収録する。ロンドンの若者たちの自由なエネルギーと反骨精神を生々しくとらえ、当時の社会背景とともに文化の熱気を伝える。写真を通して、パンクが放った創造と反逆の記憶を呼び覚ます視覚的記録となっている。
Die Gesamten Plakate 1977-1997 | Martin Kippenberger
ドイツのアーティスト、マーティン・キッペンバーガーのポスター作品を網羅したカタログレゾネ。1998年にスイス・チューリヒ美術館で開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。1977年から1997年までのポスターをカラー図版で収録し、アートとグラフィックデザインの境界を軽やかに往還する独自の表現を紹介。視覚文化の中でポスターが担った芸術的意義を多角的に検証している。
Margiela: The Hermes Years
2017年から2018年にかけてアントワープ・ファッション美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された資料集。フランスの名門メゾン、エルメスに在籍していた1997年から2003年までのマルタン・マルジェラのデザインを中心に紹介する。ミニマリズムと職人的精度を融合させたウェアの数々を、豊富な写真、未発表のドローイングや証言とともに収録。匿名性を貫くマルジェラ本人の協力のもと制作された本書は、ラグジュアリーとコンセプチュアルの両極を往還した稀有なデザイン思想を照らし出している。
The Discovery of America | Saul Steinberg
アメリカのイラストレーター、ソウル・スタインバーグによる作品集。移民国家アメリカを舞台に、多様な文化や人々の姿を鋭い観察眼と風刺的ユーモアで描き出す。線の揺らぎや構成の妙によって、日常のなかに潜む社会的構造を可視化し、見る者に思索を促す。絵と言葉のあわいに漂うスタインバーグ特有の知的な諧謔と詩情を通して、その造形感覚を的確に伝えている。
Giovanni Battista Bodoni
イタリアの印刷工・書体デザイナー、ジャンバッティスタ・ボドニの生涯と業績を、歴史、時代、生涯の3部構成で紹介する作品集。第一章「歴史」では、ボドニ没後のアルファベットの歩みと、技術革新やデザインの流行による書体の受容の変遷をたどり、今日でも色あせない古典主義的書体の魅力を考察する。第二章「時代」では、彼の生きた18世紀の文化や同時代の人物、芸術的嗜好や社会的ネットワークがヨーロッパでの成功にどのように影響したかを描き、第三章「生涯」では、ピエモンテでの幼少期、ローマでの初期のアルファベット制作、パルマでの成功までの私生活と職業人生を詳細に追う、ボドニ研究の決定版。
The Book of Books: 500 Years of Graphic Innovation | Mathieu Lommen
15世紀以降の西洋書物デザインの革新を500年にわたり俯瞰するヴィジュアル資料集。ニコラ・ジャンソン、ジョン・バスカヴィル、ボドニから、ウィリアム・モリス、エル・リシツキー、ヤン・チヒョルト、ポール・ランド、イルマ・ボームまで、印刷と造本の歴史を築いた巨匠たちの書籍を豊富な図版で紹介する。タイポグラフィ、レイアウト、色彩、装幀などの変遷を通して、書物が芸術と実用のあわいで発展してきた軌跡をたどる。活字と紙が紡ぐ造形の進化を、歴史的文脈のなかで構築的に解き明かしている。
Schrofer Sketches
オランダのグラフィックデザイナー、ジュリアン・シュロファーによるスケッチ集。1950年から1990年にかけて描かれた膨大なドローイングを編纂し、鉛筆、水彩、フェルトペンなど多様な画材で記された貴重な資料を収録する。アイデアの着想からレイアウト設計、印刷物の完成に至るまで、デザインのプロセスをつぶさに辿ることができる構成となっており、シュロファーの視覚思考の軌跡を体感できる一冊。英語、オランダ語表記。
Nippon Design Center 1966-1970 | 日本デザインセンター
日本デザインセンター創立10周年を記念して刊行された作品集。亀倉雄策や原弘らが参加した同社が1966年から1970年にかけて手がけた広告・デザインを収録する。トヨタ、アサヒビール、東芝といった企業の広告をはじめ、カレンダー、パッケージ、トレードマークに至るまで、多岐にわたるビジュアルを大型図版で多数掲載。高度経済成長期の日本における先鋭的なデザインの到達点を記録した、資料価値の高い一冊。
On The Sunny Street | 鈴木英人、片岡義男
イラストレーター鈴木英人と作家・片岡義男によるコラボレーション作品集。鮮やかな色彩と明快な構図で描かれる英人のイラストレーションと、日常の情景を軽やかに切り取る片岡の短編が響き合う。英語と日本語によるバイリンガル構成で、80年代の都会的感性とアメリカン・スピリットを同時に伝える。視覚と文学の交差点に生まれた、時代の空気と心象風景を描き出している。
文字の起源 | カーロイ・フェルデシ=バップ
文字の起源と発展を探る資料集。先史時代の絵文字にはじまり、楔形文字やヒエログリフ、ラテンアルファベットへと続く系譜を多数の図版とともに紹介する。記号が意味を持ち、文字として体系化されていく過程を通して、人間の思考と表現の歴史を読み解く。造形としての文字が内包する表現原理を構築的に解き明かしている。
UNION magazine 09
2012年にスタイリストの百々千晴とHIROYUKI KUBOによって創刊されたファッションマガジン「UNION」の第9号。国内外のフォトグラファーが参加し、詩的なトーンと独自の審美眼に貫かれた誌面構成で知られる。今号ではウタ・バ―ス、マーク・ボスウィック、ホンマタカシ、白川青史、ベネチア・スコットらが撮り下ろした写真を掲載。被写体の存在感や日常の中にある美を静かに見つめ、現代のビジュアル表現を多角的に描き出している。
Bibliographic: 100 Classic Graphic Design Books | Jason Godfrey
20世紀から21世紀初頭にかけて出版された、グラフィックデザインの名著100冊を精選して紹介する資料集。モホリ=ナジ・ラースロー、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマン、A.M.カッサンドル、ピーター・サヴィルら世界的デザイナーの書籍を、テーマ別に整理しながら豊富な図版とともに解説する。印刷文化とデザイン理論の歩みを一望し、グラフィックデザインの発展史を体系的に明らかにしている。
視覚の共振 | 勝井三雄
グラフィックデザイナー・勝井三雄の60年以上にわたる活動を総覧した作品集。ポスターや環境デザインをはじめとする多彩な仕事を収録し、独自の視覚言語とデザイン哲学を示している。豊富なカラー図版と解説により、創作の背景や実験的な試みが明らかにされ、戦後日本のグラフィックデザインの展開を考える上でも重要な資料となっている。長年にわたり築かれた表現の軌跡を伝えている。
パルコの広告
1970〜80年代のカルチャーを牽引したパルコの広告作品をまとめた作品集。1980年から1986年にかけて展開されたポスターや新聞広告、キャンペーンビジュアルをフルカラーで収録する。時代の先端を走ったコピーやヴィジュアル表現に加え、鈴木清順、椎名誠、高橋源一郎、巻上公一らによる寄稿も収録。当時の広告が持っていた創造性と文化的影響力を照らし出している。
資生堂にみる商業デザイン 明治・大正・昭和展 | 長野県信濃美術館
2011年に長野県信濃美術館で開催された「資生堂にみる商業デザイン 明治・大正・昭和展」の図録。1916年に化粧品部を開業すると、社内に意匠部を開設し、前田貢や山名文夫といった優れたデザイナーを輩出してきた資生堂。資生堂の所蔵品の中から創業以降1960年代までのポスターや商品パッケージを中心に紹介し、日本の近代商業デザインの変遷を辿る。
装幀の美 アール・ヌーヴォーとアール・デコ
アール・ヌーヴォーとアール・デコ期の装幀美を探る書。19世紀末から20世紀初頭にかけてヨーロッパ各地で花開いたブックデザインの黄金期を、豊富なカラー図版で紹介する。革装やエンボス、金箔押しなど高度な装飾技法を通して、書物が芸術作品として成立していた時代の感性を伝える。装幀に宿る造形理念と時代精神を鮮やかに浮かび上がらせている。
鹿目尚志作品蔵「カ」 | 六耀社
パッケージデザイナー・鹿目尚志による作品集。1970年代後半から1990年代にかけて制作された、ガラスや蛍光灯、ロープ、針金といった道具を用いて制作されたパッケージの枠を超えた立体作品75点を収録。「包む」という行為を独自の哲学で追求し続けた鹿目の世界観が詰まった一冊。巻末にグラフィックデザイナーの早川良雄によるテキストを掲載。ブックデザインは仲條正義。
Self Publish, Be Happy: A DIY Photobook Manual and Manifesto | Bruno Ceschel
写真家ブルーノ・チェシェルによる、写真集のセルフパブリッシング(自主出版)をテーマとした実践的マニュアル。写真家が自ら出版社として活動する潮流を背景に、制作から流通までのプロセスを段階的に解説する。マニュアル編では印刷・製本・販売の基本的なノウハウを、調査編では日記的、ドキュメンタリー、コンセプチュアルなど多様なジャンルの事例を通して紹介。インディペンデント出版の精神を再確認し、写真集というメディアの可能性を拡張する視点を提示している。
アイデア No.411 書のかたち、文字のデザイン アラビア書道とタイポグラフィから読みとく造形文化
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.411(2025年10月号)。特集「書のかたち,文字のデザイン アラビア書道とタイポグラフィから読みとく造形文化」では、精神性と造形性を兼ね備え、1400年以上にわたりイスラーム文化を支えてきたアラビア文字を取り上げる。宗教的背景のもと、文字そのものが美と意味を兼ねる表現として発展し、建築装飾やカリグラフィとして空間を彩ってきたアラビア文字。活版印刷の制約を乗り越え、現代ではデジタルフォントやブックデザインへと応用される文字の美を、第1章「カリグラフィ」、第2章「タイポグラフィ」の2部構成で紹介。そのほか「Art Book Osaka」「アラビア文字・関連書籍案内などを収録。
アイデア No.398 田中良治 光るグラフィック
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.398(2022年7月号)は、ウェブデザイナー/グラフィックデザイナーの田中良治を特集。グラフィック、ウェブ、インスタレーション、展示など多岐にわたる仕事を通して、テクノロジーとデザインの関係を探る。自身が主宰するセミトランスペアレント・デザインの活動を含む約20年の軌跡を、時系列と文脈の中で再構成。時間軸を意識したデザイン思考を可視化し、田中良治の造形思想と創造のプロセスを鮮やかに浮かび上がらせている。
アイデア No.397 本との出会いかた 世界のアートブックフェアと流通/コミュニケーション
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.397(2022年4月号)は、「本との出会いかた 世界のアートブックフェアと流通/コミュニケーション」を特集。アジアを中心に新たなアートブックフェアやコミュニティの動きを取り上げ、7つのフェアを詳細に紹介する。パンデミック以降の開催形態や流通の変化、オンラインと対面を往還する出版文化の現在地を検証。出版を媒介とした交流のあり方を多角的に捉え、現代のアートブックシーンにおける造形理念と実践を明快に伝えている。
アイデア No.389 フェミニスト・モーメント
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.389(2020年3月号)は、「フェミニスト・モーメント」と題し、ジェンダーから考えるグラフィックデザインの可能性を探る特集。韓国で行われた女性デザイナーによる展示企画を起点に、日本、アメリカ、ヨーロッパの新旧デザイナーたちの実践を紹介する。社会に潜む不平等構造を可視化しつつ、ジェンダーとデザインの関係を多角的に考察。表現の自由と社会的責任を往還する、現代デザインの創造性と批評性の両面を提示している。
アイデア No.388 オンライン・ポートフォリオの現在
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.388(2020年1月号)は、「オンライン・ポートフォリオの現在」を特集。SNSを自らの作品発表の場とするデザイナーたちの実践を紹介し、オンラインコミュニティによる新しい表現と交流のかたちを検証する。Instagramなどのプラットフォームを介して生まれる連帯や拡散の構造を分析し、ポートフォリオというメディアの歴史的変容をたどる。デジタル環境における可視化と共有の仕組みを通して、現代のデザイン思考を時代的文脈から照らし出している。
Notamuse: A New Perspective on Women Graphic Designers in Europe
ヨーロッパで活躍する女性グラフィックデザイナー22名の仕事を紹介する資料集。クライアントワークから自主制作、研究活動に至るまで、多様な領域で展開されるグラフィック表現を収録している。男性中心的なデザイン史の中で見落とされてきた女性の創作視点に光を当て、社会学者やデザイン理論家へのインタビューを通じてその背景を考察。現代ヨーロッパのデザイン文化におけるジェンダーと創造の関係を提示している。
The Push Pin Graphic
1950年代から1980年代にかけて、視覚文化に多大な影響を与えたアメリカのデザインスタジオ、プッシュピン・スタジオの活動をまとめた作品集。シーモア・クワストとミルトン・グレイサーを中心に、同スタジオの代表的な出版物『The Push Pin Graphic』全86号から選りすぐったカバーや誌面を収録している。ポップカルチャーとデザイン思考が交差する場として、戦後アメリカのグラフィックデザインに新しい地平を開いたプッシュピンの創造的精神を、図版とともに振り返ることができる1冊。
Milton Glaser: Art is Work
アメリカのグラフィックデザイナー、ミルトン・グレイザーによる作品集。世界的ベストセラー『Milton Glaser Graphic Design』から20年を経て刊行された本書は、新聞や雑誌、ポスター、CDカバー、玩具、テキスタイル、インテリアデザインなど、多岐にわたる仕事を500点以上の図版とともに紹介している。創造の実践を通して生まれたグレイザーの造形思想と創造のプロセスを鮮やかに浮かび上がらせている。
アートワーク・オブ・ヒプノシス
ピンク・フロイドやレッド・ツェッペリンのアルバムジャケットを手がけ、ロック史におけるビジュアル表現を刷新したイギリスのデザイングループ、ヒプノシスの作品集。グループの中心メンバーであるストーム・トーガソンによる解説を交えながら、1960〜80年代に制作された数々のレコードジャケット、ポスター、グラフィックワークを網羅している。写真とコラージュを融合させた独創的なイメージは、音楽のコンセプトを視覚的に翻訳する試みとして、今なお多くのデザイナーに影響を与えている。
トリス広告25年史 | 坂根進
サントリーが販売するウィスキー〈トリス〉の広告表現をまとめた資料集。昭和25年から49年までの新聞広告約230点をはじめ、民間テレビ放送の幕開けを飾ったコマーシャル第1号〈トリスバー篇〉など、戦後日本の広告史を象徴する作品を多数収録している。山崎隆夫、開高健、山口瞳、柳原良平らが手がけたコピーやエッセイも掲載。高度経済成長期の日本における企業広告と大衆文化の関係を、デザインと物語の両面から明快に伝えている。
Beware Wet Paint | Alan Fletcher
イギリスのグラフィックデザイナー、アラン・フレッチャーの作品集。デザイン事務所ペンタグラムの創設者の一人として、イギリスにおける戦後グラフィックデザインの水準を世界的に押し上げたフレッチャーの思考と造形の軌跡をたどる。企業広告や書籍装幀などのクライアントワークから、日常の観察をもとにした個人的な作品まで250点を収録し、その背景にある発想のプロセスを解説している。