MARZAHN | Gerrit Engel
ドイツの写真家、ゲリット・エンゲルの作品集。旧東ドイツの最大の建設プロジェクトの一環によりベルリン東部のはずれに建設され、今でもドイツで最も大きな住宅団地が連なるマルツァーン地区。本書はマルツァーン地区における建物やそこで住む人々のポートレートを通し、この街がどのように変化し、どのように生まれ変わってきたのか、ベルリンの壁崩壊から10年の東ドイツの姿を写しだしている。ドイツ語表記。
The Third Day | Henrik Spohler
ドイツの写真家、ヘンリック・スポーラーによる写真集。スペイン、オランダ、ドイツ、アメリカで撮影された、工業化された現代農業の現場を記録する。ガラス温室や巨大な農場、無機質な設備が連なる風景を通して、人間と自然の関係が変化した「生産の風景」を静かに見つめる。食の裏側にある構造とその美学を提示するドキュメンタリー的作品。
パリ・ニューヨーク・東京
1985年に開催された展覧会「パリ・ニューヨーク・東京」の図録。奈良原一高、荒木経惟、細江英公、アンリ=カルティエ・ブレッソン、リチャード・アヴェドン、マン・レイ、リー・フリードランダーなど、フランス・アメリカ・日本を代表する総勢170名の写真家による作品を収録している。3都市を舞台に、20世紀の写真表現が交錯し発展していく過程を多角的に示す構成。伊藤俊治、金子隆一、飯沢耕太郎らによる批評テキストも掲載し、写真史の国際的な文脈を読み解く重要な資料となっている。
Christian Boltanski | クリスチャン・ボルタンスキー
フランスの現代美術家、クリスチャン・ボルタンスキーの初期から中期にかけての代表作を網羅したモノグラフ。新聞の切り抜き、古着、スナップ写真、揺らめく影といった素材を用い、記憶や不在、生と死といった普遍的な主題を探求する。電球に照らされたポートレートや人形の影が壁を囲むインスタレーションなど、個人史と集合的記憶が交錯する独自の世界を構築。美術史家リン・ガンパートによる論考が、ボルタンスキーの創作の背景と思想を明快に読み解いている。
Andy Warhol: The Late Work
アンディ・ウォーホルの晩年期に焦点を当てた作品集。1972年から1987年までの約15年間に制作された絵画、写真、映像、出版など多様なメディアの作品を包括的に紹介する。2004年にドイツ・クンストパラスト美術館での展覧会にあわせて刊行され、〈シャドウズ〉〈スカル〉〈ドラッグ・シリーズ〉など後期を代表するシリーズを網羅。アーティスト本人へのインタビューや批評的論考も収録し、ポップアートの旗手が死の直前まで模索し続けた創造の軌跡と、その内面に潜む実験精神を浮かび上がらせている。
The Young Ones | Simon Johansson サイモン・ヨハンソン
スウェーデンの写真家、サイモン・ヨハンソンによる作品集。2002年から2019年までの17年間にわたり撮影された〈子ども〉をめぐるシリーズを収録する。犬と遊ぶ姿や友人とのごっこ遊び、泡まみれの入浴シーンなど、日常の何気ない瞬間をモノクロームで丁寧に写し取り、無垢でありながらもどこか切なさを帯びた子どもたちの世界を描き出す。写真家自身の幼少期の記憶を重ね合わせるようにして編まれた本作は、誰もが心に持つ遠い日の記憶を静かに呼び覚ます。
手のなかの空 奈良原一高 1954-2004
戦後日本を代表する写真家、奈良原一高の50年にわたる活動を総覧する展覧会「手のなかの空」(島根県立美術館ほか開催)の図録。初期の〈人間の大地〉〈王国〉に始まり、〈ヨーロッパ・静止した時間〉〈スペイン・偉大なる午後〉〈ジャパネスク〉〈消滅した時間〉、晩年の〈ヴェネツィア〉〈空/天/円〉まで、主要シリーズを網羅。外界から隔絶された場所や極限状況に生きる人々を通して、「人間の存在」を問い続けた奈良原のまなざしを辿る。写真家本人によるアルバムや関係者の論考も収録し、詩情と哲学に貫かれた奈良原の軌跡を多角的に示している。
魅惑のヴェネツィア | 奈良原一高
1987年から1988年にかけてプランタン銀座と大阪・大丸ミュージアムで開催された「魅惑のヴェネツィア」展の図録。戦後日本を代表する写真家・奈良原一高が長年にわたり撮影したヴェネツィアの風景を、カラーとモノクロ合わせて44点収録している。光と水が織りなす都市の幻想的な表情をとらえた作品群は、写真詩のような静謐さと深い叙情に満ちている。池田満寿夫、亀倉雄策、小澤征爾、横尾忠則、森英恵ら各界の人物が寄せたテキストも収録し、奈良原の芸術世界の広がりを示している。
東京 TOKEI | 中里和人
写真家・中里和人が、東京の下町・向島の風景を記録した作品集。東京の北東、川に囲まれた三角地帯に広がるこの町の、古びた工場や夜の路地裏、すりガラス越しの灯り、静まり返った商店街などをモノクロームでとらえる。都市の記憶と時間の層を織り込みながら、消えゆく「東京(とうけい)」の原風景を静かに見つめた写真集。
Paris 巴里 松岡茂樹写真集
写真家・松岡茂樹による作品集。やわらかな光と繊細な色調で、パリの街並みや風景、静物を淡く幻想的にとらえている。雨に濡れた石畳、ショーウィンドウの反射、静まり返ったカフェの一角など、何気ない情景の中に詩情を見出す構成となっている。一部の写真には詩が添えられ、色とかたち、言葉が響き合いながら、パリという都市の記憶と気配を静かに描き出している。
アンドレ・ケルテス展
1985年に東京・プランタン銀座および大阪・プランタンなんばで開催された「アンドレ・ケルテス展」の図録。ハンガリー出身の写真家アンドレ・ケルテスの初期から晩年に至る活動を網羅的に紹介する。第一次世界大戦中のハンガリー時代、芸術家たちと交流したパリ時代、そしてニューヨークでの成熟期まで、70年以上におよぶ創作の軌跡を辿る構成。代表作36点の図版に加え、詳細な年譜と173点の出品リストを収録し、ケルテスの写真表現の全貌を明らかにしている。
エドワード・ウエストン展
1987年から1988年にかけて新宿・小田急グランドギャラリーほか全国で開催された「エドワード・ウエストン展」の図録。アメリカ写真史を代表する写真家、エドワード・ウエストンの作品36点を収録する。風景やヌード、ポートレート、建築など多様な被写体を通して、形態の純粋さと精神性を追求したウエストンの美学を静謐に映し出している。巻末には出品作品リストを掲載。
エリオット・アーウィット集成展
1989年に松屋銀座ほか全国各地で開催された「エリオット・アーウィット集成展」の図録。マグナム・フォトを代表する写真家のひとり、エリオット・アーウィットによるユーモアとアイロニーに満ちたモノクロ作品36点を掲載する。犬や人々の仕草、偶然の構図など、日常の中に潜む可笑しみと詩情をとらえた視線が際立つ。巻末には展示作品リスト198点と詳細な年譜を収録。
Simryn Gill: Power Station シムリン・ギル 発電所と家
マレーシア出身のアーティスト、シムリン・ギルによる写真作品を収録した展覧会図録。生まれ故郷ポート・ディクソンの古い発電所と、自身の生家という二つの空間を対照的に撮影し、記憶と場所の関係を静かに探る。荒廃した産業遺構と、個人的な時間の痕跡が残る室内が呼応し合いながら、過去と現在、公共と私的の境界を揺るがせる。2004年に資生堂ギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行された一冊。
生誕100年記念 ジャン・コクトー展 1988/1989
詩人、作家、映画監督、画家として多才な活動を展開したフランスの芸術家、ジャン・コクトーの展覧会図録。1988年から1989年にかけて開催された同名展にあわせて刊行されたもので、ペインティングやドローイング、ステンドグラスの下絵などを多数収録。文学と造形のあいだを自在に往還したコクトーの創作の幅広さと、独自の象徴的な世界観を伝えている。
かたち 日本の伝承 I・II 2冊セット | 岩宮武二、高階秀爾
日本の伝統的な造形文化をテーマにした写真集2冊セット。第1巻では木・紙・土を、第2巻では石・金属・布・竹を取り上げ、素材ごとに異なる造形の美と手仕事の精神を探る。写真は岩宮武二、テキストは美術史家・高階秀爾、装丁は早川良雄が担当し、日本の美意識に根ざしたかたちの普遍性を伝える。
J.B. Blunk(4th Edition)
北カリフォルニアを拠点に活動したアーティスト、J.B.ブランクの作品集。陶芸家・濱田庄司や彫刻家イサム・ノグチとの出会いを経て、日本の伝統陶芸に学び、北大路魯山人のもとで修行した経験をもつブランクの創作を包括的に紹介している。木、石、粘土、ブロンズなど多様な素材を自在に扱い、自然との対話を通じて生まれた作品群を収録。制作風景や生活の記録もあわせて掲載し、アートとクラフトの境界を越えて生きたブランクの世界観を伝えている。
アルヴァロ・シザの建築
ポルトガルを代表する建築家、アルヴァロ・シザの主要15作品を収録した作品集。初期の代表作〈レサのスイミングプール〉から〈イベレ・カマルゴ美術館〉まで、半世紀にわたる活動の軌跡をたどる。現代的でありながら土地の記憶に寄り添う建築、静謐な白い壁と複雑な空間構成、光と影の繊細な調和──その独自の建築思想を、豊富な写真、図面、スケッチ、インタビューを通して明らかにする。風土とモダニズムが融け合う、シザ建築の本質に迫る一冊。
ITAMI 伊丹潤 建築と絵画
現代建築の異才として知られる建築家・伊丹潤の創作活動を総覧する作品集。代表的建築をはじめ、素材ごとに構成された作品群、図面、絵画など多様な表現を通して「伊丹芸術」の全貌を紹介している。500点を超える図版を収録し、建築と絵画のあいだを往還する独自の美学と造形思想を浮かび上がらせる。朝鮮文化に根ざした建築観と、日本的空間への探求を通して形成された伊丹の世界を立体的に示している。
図説 日本の結び 新装版 | 藤原覚
日本に古くから伝わる「結び」の技法を体系的にまとめた資料集。原始から近代に至るまでの多様な結び方を収録し、機能面から「作業結び」と「装飾結び」に大別。さらに接合法、結着法、結束法、縮結法、結節法の5種に分類し、用途や形状を図版とともにわかりやすく解説している。実用と美を兼ね備えた日本の結び文化を、造形と構造の両面から明らかにしている。
江戸のデザイン | 草森紳一
評論家・草森紳一による江戸の造形文化を読み解くデザイン論集。浮世絵、工芸、衣服、意匠など多岐にわたる題材を通して、江戸の人々が持っていた遊び心と美意識を自在な視座から論じている。既存の美術史や民俗学の枠を超え、草森ならではの鋭い観察眼で「デザインとしての江戸」を再発見する内容。装丁は横尾忠則が手がけている。
粋のグラフィズム 千社札 | 松本八郎
江戸庶民の遊び心と粋を映した千社札の世界を紹介する一冊。神社仏閣への奉納札として発展し、やがて庶民文化の中に定着した千社札を、文字や歌舞伎、生活意匠などを題材に多数掲載。色彩と図案の妙が際立つ鮮明なカラー図版が、江戸のデザイン感覚をいまに伝える。解説は松本八郎、序文は草森紳一、装丁は菊地信義が担当。伝統の中に息づく美意識と遊びの造形感覚と精神性を伝えている。
江戸凧絵史 | 斎藤忠夫
遊具でありながら、庶民の美意識を映す美術品としても親しまれてきた江戸凧の歴史を紐解く一冊。著者・斎藤忠夫が、浮世絵や風俗資料をもとに江戸凧の成立と発展を考察し、意匠や題材の変遷を丁寧に追う。勇壮な武者絵や洒落た戯画など、多彩なデザインを豊富なカラー図版で紹介し、江戸の遊びと美の融合を示している。
Philip Johnson’s Glass House フィリップ・ジョンソン ガラスの家
アメリカのモダニズムを代表する建築家、フィリップ・ジョンソンが自邸として設計したグラスハウス(ガラスの家)の建築資料集。モダニズム建築の象徴として知られるこの住宅と、ジョンソンが40年にわたり「ゴースト・ハウス」や「ゲート・ハウス」などを加えながら建築実験を続けた敷地を、豊富な写真とテキストで紹介。赤外線やクロスプロセスによる撮影とともに、「テクスト」「批評」「方法」「ボリューム」「透明」「円環」の6つの視点から作品を多角的に読み解く。
Modern Originals: At Home with MidCentury European Designers
ヨーロッパのミッドセンチュリー期を代表するデザイナーの自邸を収録した写真集。機能主義の痕跡をとどめるアイノ&アルヴァ・アアルトのヘルシンキ邸、原色と温もりにあふれるフィン・ユールの北欧の住まい、カルロ・モリーノの実験的で奇抜な隠れ家などを紹介している。デザイナーたちが実際に暮らした空間を通じ、家具やインテリアと一体となったモダンデザインの精神を伝える内容。
宋磁の美 The Beauty of Song Ceramics
2016年に大阪市立東洋陶磁美術館で開催された展覧会「宋磁の美 The Beauty of Song Ceramics」の図録。中国陶磁史の黄金期とされる北宋から南宋・金時代にかけての名品を紹介する。青磁・白磁を中心に、黒釉、緑釉など多彩な釉薬技法の陶磁器を豊富なカラー図版とともに収録。静謐で洗練された造形と、釉調の微妙な変化に宿る美意識を通して、宋代陶磁の到達点とその美の本質を探っている。
Knoll Furniture 1938-1960 | Steven Rouland、Linda Rouland
1938年から1960年にかけてニューヨークのKnoll Furniture Companyが製作した家具を網羅的に収録した資料集。エーロ・サーリネン、ハリー・ベルトイア、イサム・ノグチ、ジョージ・ナカシマ、イェンス・リソムら、20世紀を代表するデザイナーによる作品を270点以上の図版で紹介。制作年代やデザイナー名を明記した識別ガイドに加え、オリジナルカタログ写真や社史、デザイナーの略歴も掲載。モダンデザインの理念が結晶したKnollの創造的軌跡を通して、20世紀家具デザインの造形思想と創造のプロセスを鮮やかに浮かび上がらせている。
Arcatecture: Swiss Cat Ladders | Brigitte Schuster
スイス・ベルンの街並みに点在する「猫のはしご」を題材にした、ブリジット・シュスターによる写真集。窓辺から庭へと伸びる一本の板、金属で組まれた螺旋階段、職人技のように複雑に折れ曲がる構造――住民たちの手で工夫され作られた多様な“猫の建築”を記録する。都市空間の片隅で、猫と人が互いの生活領域を交わらせながら共存する姿をとらえ、日常に潜む創造性とユーモアを映し出す。都市文化と暮らしの関係を小さなスケールで考察する一冊。
Narrative Architecture: A Kynical Manifesto | Cruz Garcia、Nathalie Frankowski
建築家ナタリー・フランコフスキーとクルス・ガルシアによる実験的建築論集。ル・コルビュジエ、チーム10、コンスタント、スーパースタジオ、レム・コールハースらに連なる20世紀のユートピア的建築思想を再構築し、現代の都市問題を批評的に読み解く。社会的分断や資本主義、環境危機といった今日的課題に対して、建築はいかに「正直な構築物」となり得るのかを問いかける。図版やスケッチを通して、建築を思想として語り直す本書は、建築に宿る造形の論理を探る視点となっている。
Kitchen Portraits | Erik Klein Wolterink
オランダの写真家、エリック・クライン・ウォルテリンクによる写真集。アムステルダムに暮らす多様な民族の家庭を訪ね、キッチンという日常空間を細部まで記録する。棚の中の器や香辛料、冷蔵庫の食材、引き出しの中の小物――それぞれのキッチンを構成する要素を分解し、再構築する手法で撮影。民族や文化の違いが交錯する都市において、暮らしの断片から個人の記憶や社会の多様性を読み解く。家庭という最も親密な場所に潜む文化の重なりを可視化した、静かで洞察に満ちたドキュメント。
The Kinfolk Home スローリビングのためのインテリア
ライフスタイル誌『Kinfolk』によるインテリアブックの日本語版。世界各地の40軒の住まいを、美しい写真と丁寧なインタビューを通して紹介する。森の中の小屋、都市のアパートメント、多世代が暮らす家など、異なる環境や文化の中で育まれた“スローリビング”の思想を探る内容。単なるインテリア紹介にとどまらず、住まいにまつわるエッセイや回想、レシピも収録し、「家」が人と人、人と場所を結びつける場であることを静かに伝えている。
ジョージ・ナカシマからミナペルホネンへ | 永見眞一
アメリカの日系家具デザイナー、ジョージ・ナカシマと、日本で唯一その家具をライセンス生産する桜製作所の永見眞一を中心に、創作の精神と継承の物語を辿る一冊。ナカシマと桜製作所の出会いから始まり、素材への敬意と手仕事の哲学がどのように受け継がれてきたかを、写真とテキストで丁寧に記録する。さらに、ミナペルホネンとのコラボレーションや皆川明との対談を通じて、クラフトとデザインの対話を現代に接続。木の生命と人の手が響き合う創造に宿る思想と美学を豊かに描き出している。
Kiyomi Mikuni: Food Fantasy of the Hotel de Mikuni 皿の上に、僕がある。
フランス料理シェフ、三國清三が自身の料理哲学を表現した初期の代表作。1986年、レストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」開業翌年に刊行された本書は、「トマト」「オマール」「鮭」「鴨」「仔羊」など20の素材を軸に構成され、素材への理解と料理の思想を三國自身の言葉で語る。120品に及ぶ料理はすべて円形の白皿に盛りつけ、俯瞰で撮影。皿上に展開される色彩と構成の美学が、料理を超えた一種の造形表現として立ち上がる。料理を通じて自己を語る、三國清三の創造的精神を示す一冊。
This Is Camino
カリフォルニア州オークランドのレストラン〈Camino〉の料理哲学と、火を中心とした調理の美学を伝えるレシピ集。肉や魚、野菜、ハーブを直火で焼き上げ、素材の香りと風味を最大限に引き出す「火の料理」を軸に、チリソースやハーブソース、ザワークラウトなど約100のレシピを収録する。店主ラッセル・ムーアとアリソン・ホップキンズが築いた、無駄を出さず、自然と共に生きる台所の思想を、写真とともに記録。
銀座目利き百貨街 | 原研哉
2010年に松屋銀座で開催された展覧会「銀座目利き百貨街」の公式カタログ。デザイナーや建築家、骨董店主、脚本家など多彩な49人が、それぞれの審美眼で選んだ品々を並べる49のセレクトショップを出店したイベントを記録している。美術品や工芸、日用品から珍品に至るまで幅広い収録内容となっており、個々の選択からは独自の価値観や感性が浮かび上がる。編集とアートディレクションは原研哉が手がけ、展示と同様にカタログ自体も洗練されたデザイン性を備えた構成となっている。
銀座目利き百貨街2
2012年に松屋銀座で開催された展覧会「銀座目利き百貨街2」の公式カタログ。第一回に続き、浅葉克己、ナガオカケンメイ、原研哉ら個性豊かな49人の店主が、それぞれの審美眼で選び抜いた逸品・稀少品・珍品を紹介する。日本のクラフト、デザイン、アート、生活文化の粋を凝縮した内容で、選者のコメントや展示風景も収録。企画・編集・アートディレクションは原研哉によるもので、日常に潜む美意識とモノづくりの本質を静かに伝えている。
銀座目利き百貨街 3
2014年に松屋銀座で開催された展覧会「銀座目利き百貨街3」の公式カタログ。浅葉克己、藤森照信、永井一正、ナガオカケンメイ、ヨーガンレールなど、各界を代表する49名が「店主」として選び抜いた逸品を紹介する。デザインから工芸、建築、生活道具まで、多様なジャンルのモノが一堂に並び、それぞれの審美眼を通じて日本の美と創造の現在地を示す。編集・アートディレクションは原研哉。
指輪 古代エジプトから20世紀まで
東京都庭園美術館で開催された展覧会「指輪 小さな記念碑の物語」にあわせて刊行された図録。古代エジプトのファラオ・ラメセス4世の指輪から、現代のジュエリーアーティストによる作品まで、多彩な指輪を豊富な図版とともに収録している。装身具としての機能にとどまらず、象徴的・文化的な意味を担ってきた指輪の歴史と意義を明らかにしている。
写真集 郷土の民家 | 伊藤ていじ
建築史家・建築評論家の伊藤ていじによる、日本各地の民家を記録した写真資料集。北海道から沖縄まで、風土や気候に根ざした伝統的な住まいを撮影し、その構造や意匠、地域ごとの特色を丹念に解説する。モノクロとカラーの写真を織り交ぜながら、民家に宿る生活の知恵と美を静かに描き出す。時代の変化とともに失われつつある日本の住文化を見つめ直す、貴重な建築記録であり美学的ドキュメントとなっている。
伊丹潤 手の痕跡
日本の建築家・伊丹潤の作品世界を総覧する作品集。代表作「墨の家」「石彩の教会」をはじめ、住宅から公共建築までの主要な建築作品を収録。構想段階のスケッチやドローイング、エッセイ、評論とともに、造形の根底にある思想と詩的な感性を浮かび上がらせる。素材への深い洞察と手仕事へのこだわりが随所に刻まれ、建築を「手の痕跡」として捉えた伊丹の創作哲学を伝える内容となっている。
国宝 土偶展
2009年から2010年に東京国立博物館で開催された特別展「国宝 土偶展」の公式図録。国宝3点をはじめ、重要文化財23点、重要美術品2点を含む全67点の土偶を収録し、「土偶のかたち」「土偶芸術のきわみ」「土偶の仲間たち」という3つの章立てで構成される。縄文人の祈りと造形感覚が結晶した多様なフォルムを、精緻なカラー写真と解説で紹介。考古資料としての価値を超え、美術作品としての魅力を再発見させる内容となっている。
Field Essays: Eloj Kreyol | Lucy Cotter 他
オランダを拠点に活動する出版社・Onomatopeeによる「Field Essays」シリーズ第4号。本号では、デザインデュオ・dach&zephirのプロジェクトを特集している。ドミニカ共和国周辺の島々でフィールドワークを行い、民族学的なリサーチを通して現地の人々の生活文化を読み解く。その成果は、オブジェやアクセサリーといったアート作品として表現され、土地に根ざした素材や知識との関係性を丁寧に可視化している。英語表記。
椅子の時代 | 内田繁
インテリアデザイナー内田繁による、椅子を通して近代デザイン史を読み解く一冊。アルヴァ・アアルト、ハンス・J・ウェグナー、マルセル・ブロイヤー、ル・コルビュジエ、カルロ・スカルパ、チャールズ&レイ・イームズ、アルネ・ヤコブセンなど、世界の巨匠27人による名作椅子を収録。機能と美を兼ね備えた造形の背景には、それぞれの思想や時代の精神が息づく。椅子という最も身近なデザインを通じて、20世紀モダンデザインの流れとその本質を探る視点を提示している。
別冊 新建築 日本現代建築家シリーズ12 伊東豊雄
建築雑誌『新建築』の別冊として刊行された〈日本現代建築家シリーズ〉第12巻。1971年から1988年までの伊東豊雄の活動を総覧する初期作品集であり、代表作〈中野本町の家〉〈シルバーハット〉をはじめ、住宅やプロジェクト、コンペ案などを体系的に収録する。槇文彦との対談「建築のゆくえ」や鈴木博之との「『野武士たち』の世代を生きる」など、建築思想を掘り下げる論考も充実。隈研吾による分析「『筒』から『包』へ」では、伊東の設計手法の変遷を読み解く。多角的な視点から建築家・伊東豊雄の出発点を検証する資料的価値の高い一冊。