NAMI | 梶井照陰
第1回FOIL AWARDでグランプリを受賞した梶井照陰の初写真集。真言宗の僧侶として佐渡島で暮らしながら、デジタルカメラで波を撮り続けてきた活動をまとめている。風速や波の高さを綿密に調べ、狙いを定めて撮影に挑む緻密な姿勢と、嵐の中でも果敢にレンズを向け続ける精神が作品を支えている。そこに捉えられたのは、スピリチュアルな気配とダイナミズムを併せもつ、自然との対峙の記録。
1万5千回の夜の間に | 奈良原一高
戦後日本を代表する写真家、奈良原一高による作品集。パリ、東京、ヒューストン、ニューメキシコ、ヴェネツィアで撮影されたモノクローム作品を通して、光と闇が交錯する夜の時間を見つめている。壁に映る影、アポロ17号が宇宙へ飛び立つ瞬間、闇の海に咲く花火、夜空を切り裂く稲光。夜の奥に潜む出来事や感情を、鋭く、そして詩的に掬い取っている。
SUZU | 高木こずえ
写真家・高木こずえによる、第35回木村伊兵衛写真賞受賞後初の作品集。生まれてから6年間を過ごした長野県下諏訪町に100日間滞在して撮影した写真に、半年かけてデジタル加工を施した作品76点を収録。かつての家、保育園、子どもの残像や海や自然などの諏訪の風景や御柱祭など、自らの原風景をもう一度自分の目で確かめ、記憶の欠落を埋めるように写し取る。
Amber, Guinevere, and Kate Photographed by Craig McDean: 1993-2005
写真家、クレイグ・マクディーンの作品集。1990年代初頭から2000年代にかけて、ケイト・モス、ギネヴィア・ヴァン・シーナス、アンバー・ヴァレッタという三人のミューズを軸に、ファッションの価値観が転換していく過程を追っている。フィルムで撮影されたカラーおよびモノクロの写真群は、グランジ以後の感覚や反・スーパーモデル的な佇まいを鮮明に捉え、当時の空気を静かに封じ込める。未発表カットやアウトテイクも交え、コンセプチュアルで洗練された視線が、時代と個性の交差点を浮かび上がらせている。
純粋なる形象 ディーター・ラムスの時代 機能主義デザイン再考
家電製品メーカー・ブラウン社のプロダクトデザインで知られるドイツのデザイナー、ディーター・ラムスの個展図録。バウハウスやウルム造形大学に連なる機能主義の精神を継承し、「より少なく、しかしより良く」という思想をかたちにしてきたラムスの仕事は、製品の企画から設計、製造、広告に至るまで一貫した姿勢に支えられている。ブラウン社の豊富な製品写真・図版に加え、コンセプトとなったデザインスケッチも掲載。機能主義のインダストリアルデザインを象徴する傑作の数々を紹介。
Dieter Rams: Ten Principles for Good Design ペーパーバック版
ドイツを代表するインダストリアルデザイナー、ディーター・ラムスの作品集。ブラウン社で手がけた計算機、ラジオ、オーディオ/ヴィジュアル機器をはじめ、ヴィツゥ社の家具に至るまで、機能性と美しさを兼ね備えた代表作を収録している。クレジット付きのカラー図版によって作品のディテールが明快に示され、ラムスが提唱した「よいデザインの10の原則」が実際のプロダクトにどのように反映されているかを理解できる構成。モダンデザイン史における彼の役割を明らかにしている。
M to M of M/M(Paris)Vol.1
パリを拠点に活動するデザインユニット、M/M(Paris)の活動を総覧する作品集の第1巻。独自のタイポグラフィを核に、ドローイングや写真、印刷物をはじめとする約20年にわたる仕事を収録。ファッション、音楽、アートの領域と密接に関わりながら、雑誌やブランド、アーティストとのコラボレーションを通して形成されてきた視覚言語が、大判図版とテキストで展開されている。アルファベットを構造のモチーフとした編集も象徴的で、実験性と批評性を併せ持つ表現の全体像を読み解く。
Finnegans Wake | Anselm Kiefer
画家、アンゼルム・キーファーの大規模個展にあわせて刊行された図録。ロンドンで開催された三部作の最終章として、ジェイムズ・ジョイスの同名小説に触発された絵画と没入的な彫刻インスタレーションを収録している。その内容を豊富な図版とともに収録し、重層的な素材や構造、作品のスケール感を伝えている。あわせて収められたテキストでは、文学と言語、時間や物質への関心がどのように制作に結びついているのかが平易に語られ、キーファーの現在の表現を理解する手がかりとなっている。
アイヌの美しき手仕事 柳宗悦と芹沢銈介のコレクションから
2019年から2020年にかけて北海道立近代美術館と宮城県美術館で開催された展覧会の図録。民藝運動の提唱者で思想家の柳宗悦と、染色家の芹沢銈介によって蒐集された衣服、太刃、首飾りなどアイヌコレクションの数々を、鮮明なカラー写真や解説とともに収録。
WERK Magazine No.20 Ginza
シンガポール発のヴィジュアルマガジン『Werk Magazine』第20号。2012年にギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催された、シンガポールを代表するアートディレクターで『WERK』の創設者、テセウス・チャンの展覧会に伴い刊行されたもの。印刷物の限界と可能性を探求した実験的アートブックであり、限定部数で制作され、各冊ごとに異なる表紙の折加工が特徴的。印刷の偶発的痕跡や紙の質感を活かし、雑誌という形態を超えた物質的表現を追求している。印刷物の美学と制作プロセスを五感で体感できる一冊。
Munari’s Books
イタリアの美術家、デザイナー、絵本作家として知られるブルーノ・ムナーリが手がけた書籍を網羅的に紹介する作品集。1929年から1966年までに刊行された著作を年代順に収録し、〈nella notte buia〉〈Bruno Munari’s ABC〉〈Bruno Munari’s ZOO〉など代表的な作品を掲載。さらにデザイナーとして関わった雑誌の仕事も併せて紹介し、ムナーリの創作における「本」というメディアの実験性と独自の発想を明らかにしている。
Apparition | Ryoko Sekiguchi、Rainier Lericolais
フランス在住の詩人、作家の関口涼子とレニエ・ルリコレによる作品集。本書は2004年、フランスのライ・レ・ローズにあるフランソワ・ユアンの活版印刷機で印刷され、50部限定で刊行されたもの。シルクスクリーン印刷された関口涼子による日本語手書きのテキストとルリコレによるオリジナルの作品が掲載されている。
V Best: Five Years of V Magazine
ファッション誌『V Magazine』創刊5周年を記念し、初期5年間のエッセンスを凝縮した2冊組のベスト版。大型フォーマットならではの迫力あるビジュアルを軸に、ファッションを中心にアート、音楽、映画、建築までを横断する編集姿勢が貫かれている。著名フォトグラファーやデザイナーによる誌面構成、セレブリティから無名の才能までが交錯する内容は、ハイカルチャーとアンダーグラウンドの距離を軽やかに行き来する同誌の精神を体現。創刊期の熱量と実験性を振り返る記録として、その存在感をあらためて示している。
Flora ドイツ語ハードカバー版 | Nick Knight
写真家、ニック・ナイトの作品集。ロンドン自然史博物館の植物標本庫に所蔵される膨大なコレクションの中から、46種の植物標本を選び抜き撮影したもの。押し花として保存されてきた植物のかたちは、羽毛のように繊細なものから、建築図面を思わせる構造的なものまで多様で、自然が生み出す造形の豊かさが鮮やかに表現されている。各標本には名称や年代、特徴に関する解説も添えられ、科学的資料としての側面と視覚表現としての魅力が共存している。
Andy Warhol: Prints Catalogue Raisonne 1962-1987
アンディ・ウォーホルによる版画作品を網羅したカタログ・レゾネ。1962年から1987年までに制作されたシルクスクリーンを中心とする全版画作品を対象に、1,700点以上をフルカラー図版と詳細なデータとともに収録している。版画をファインアートの中核へと押し上げたウォーホルの実践を、初期の紙作品から晩年のポートフォリオまで通覧できる構成。肖像シリーズや自費出版物に関する新章、詳細な年譜や展覧会歴、文献情報も加えられ、研究資料としての信頼性と充実度を兼ね備えた内容となっている。
Couleurs du Jour | Kveta Pacovska
チェコ出身のアーティスト、クヴィエタ・パツォウスカーによる、色と言葉、かたちがのびやかに結びついたしかけ絵本。月曜日は緑、火曜日は青、水曜日はオレンジと、曜日ごとに異なる色が割り当てられ、子どもの頃の記憶や想像から生まれた色の世界が軽やかに展開。折りたたみ式のアコーディオン構造に、大胆な色面や線、図形がリズムよく配置され、物語というよりも感覚や想像力に直接語りかける。
earl grey | 今城純
写真家、今城純による作品集。ロンドン近郊の土地を歩き出会った、その静かな風景を撮影したシリーズを収録。のどかな高原に放牧された羊、光が差し込む教会のステンドグラス、可愛らしいクッキーやパンなど、日常のささやかな情景がやさしく写し出される。やわらかな光と繊細な色彩で表現されたイメージの数々は英国的な暮らしの気配が細部に漂い、詩的でやさしい余韻で包まれる一冊。
beautiful days | 市橋織江
写真家、市橋織江の作品集。広告やTVCMで培われた繊細な感覚を背景に、パリ、ロンドン、ハンブルク、シアトル、ロサンゼルス、京都など各地で撮影されたカラー写真105点を収録している。日常の中に差し込む光や空気の揺らぎを丁寧にすくい取り、都市や風景、人の気配がやわらかく重なり合う構成。軽やかで透明感のある視線が、時間の断片を静かに留めている。
特別展 京に生きる文化 茶の湯
2022年に京都国立博物館で開催された展示の図録。中国から伝来した喫茶文化が、京都を中心に日本独自の「茶の湯」へと発展していく歴史を、京都ゆかりの名品を軸に辿る。茶道具をはじめ、書、屏風、絵巻など豊富な作品を通して、茶の湯が育んだ美意識と精神性を紹介。「茶の湯」という独自の文化の歴史と魅力をわかりやすく紐解いていく。
James Welling: Things Beyond Resemblance
アメリカの芸術家、ジェイムズ・ウェリングの作品集。2015年にペンシルベニア州のブランデーワイン・リバー美術館で開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。ウェリングが大きな影響を受けてきた画家、アンドリュー・ワイエスの足跡をたどり、ワイエスが生涯描き続けたペンシルベニアやメインの土地を実際に訪れて撮影した写真を収録している。色彩や場所への感覚を通してワイエスの美学に応答しつつ、写真というメディアならではの操作を加えることで、絵画と写真、過去と現在の関係を静かに浮かび上がらせている。
Cerith Wyn Evans: The Illuminating Gas
ウェールズ出身のアーティスト、ケリス・ウィン・エヴァンスによる作品集。2019年から2020年にかけてミラノのアートセンター、ピレリ・ハンガービコッカで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。初期の彫刻から、光や音を用いた複雑で壮大なインスタレーションに至るまで、多様な表現を紹介している。コンセプチュアルアートの先駆者としての活動の軌跡がまとめられ、エヴァンスの創作の広がりを浮かび上がらせている。
日本の憂愁 | 恩地孝四郎
版画家、装幀家、写真家、詩人として多彩な活動を展開した、恩地孝四郎による画文集。表紙・裏表紙および口絵の一部には木版の手刷りが用いられ、もう一葉の口絵はオフセット印刷とするなど、印刷技法の違いが作品体験に豊かな奥行きを与えている。版画作品と詩文が交差し、視覚と言葉が響き合う構成は、近代日本における前衛的感性と内省的な情緒を同時に伝える。
YUNI YOSHIDA WORKS 2007-2009 | 吉田ユニ
アートディレクター、吉田ユニの作品集。2007年から2019年までの活動を軸に、広告、キャンペーンビジュアル、CD・DVDジャケット、舞台や展覧会のための表現など、多岐にわたる仕事をまとめている。人物を起点とした強いコンセプトと、写真と造形、発想の境界を軽やかに横断する緻密に構築されたビジュアルを収録。
本日の絵 皆川明挿画集 2冊組
ミナ ペルホネン創業デザイナー・皆川明による初の画集。2冊組構成で、1冊目には川上弘美の連載小説「森へ行きましょう」(日本経済新聞)の挿画332点と、その単行本表紙の描き下ろしを収録。もう1冊には朝日新聞連載コラム「日曜に想う」の挿画297点を収め、さらにインタビューも掲載している。函には本書のために描き下ろした図版を使用し、アートディレクションは葛西薫が担当。日々の思索や物語に寄り添う皆川の線が凝縮された内容となっている。
Sparkle and Spin: A Book about Words | Ann & Paul Rand
アメリカを代表するグラフィックデザイナー、ポール・ランドと妻であるアン・ランドによって作られた絵本。言葉の響きやリズム、共鳴、音の高さを通して、言葉そのものがもつ楽しさや美しさを子どもたちに伝えている。アン・ランドの感性豊かな文章に呼応し、ポール・ランドは鮮やかなデザインと明るい色彩、大胆な想像力によって、言葉遊びを視覚的に表現。ユーモラスで抽象的なイラストは文章の魅力をいっそう引き立て、読む者の想像力を刺激する。
Marc Held: 50 Years of Design | Michele Champenois
フランス出身の建築家・プロダクトデザイナー、マーク・エルドの約50年にわたる仕事をまとめた作品集。1960年代から2013年までの活動を軸に、Knollから製品化された名作椅子「Culbuto」をはじめ、家具、テーブルウェア、インテリア、空間設計に至るまで、多彩な創作の軌跡を紹介。北欧デザインの流れを汲みつつ、人間的なスケールと暮らしへのまなざしを重視した造形は、フランス・デザインの刷新を象徴するものでもある。図版と解説を通して、時代とともに変化しながらも一貫して保たれてきた思想と実践が丁寧に伝えられている。
Skin | 高木由利子、ひびのこづえ
写真家・高木由利子が、コスチュームアーティストひびのこづえの作品を世界各地で撮影した写真集。ケニア、トルコ、インド、タイで現地の人々に衣装を纏わせ、その姿をモノクロームで記録している。CMや舞台のために一度だけ制作された衣装が、伝統とともに暮らす人々の生活と交差し、異なる文脈の中で新たな意味を帯びる構成。写真とコスチュームの出会いを通して、文化の境界を越える表現を映し出している。
MACK Sculptures: 2003-2020
戦後現代美術に大きな影響を与えたアーティスト・グループ「ZERO」の創設メンバーであり、ドイツを代表する現代アーティスト、ハインツ・マックの彫刻作品をまとめた作品集。2003年から2020年にかけて制作された彫刻を中心に構成され、光、素材、空間の相互作用を探るマックの造形言語を豊富なビジュアルで紹介する。収録図版はカラー600点に及び、その多彩な表現の変遷と一貫した美学を包括的に辿る内容となっている。
新装版 土門拳 自選作品集
昭和期を代表する写真家、土門拳による唯一の自選作品集。日本の美や伝統、古寺・仏像、戦前戦後の社会を捉えたリアリズム、著名人の肖像まで、自身が選び抜いた代表作447点を収録。被写体と真摯に向き合う姿勢が一貫して感じられ、カラーとモノクロの双方で土門の審美眼と表現の幅が明確に伝わってくる。撮影当時の色合いを可能な限り再現するための配慮も行き届き、その仕事の全体像をあらためて見渡すことのできる決定的な1冊。
A Series of Human Decisions | Bill Jacobson
写真家、ビル・ジェイコブソンの作品集。1980年代に発表したぼやけた肖像写真で知られるジェイコブソンが、本作では輪郭のはっきりとした空間や風景を捉えている。人の姿が消えた室内や街の一角は、静かでありながらどこか落ち着かない気配を帯び、時間の経過や記憶の薄れを感じさせる。私たちの身の回りの環境が、積み重ねられてきた選択の結果であることを、淡々とした視線で映し出している。
Turquoise Trail: Native American Jewelry and Culture of the Southwest
古代から神聖な石として儀式や装飾品に使われてきた宝石、ターコイズ(トルコ石)を文化的・歴史的な価値、そして今も受け継がれる伝統について紹介する作品資料集。ナバホ族、ホピ族、ズニ族、その他部族が多彩なスタイルやモチーフ、神話や伝統的な氏族のシンボルに基づいたジュエリーを製作しており、現代でも活発な手工芸産業となっている。またジュエリーとしての側面だけでなく、先住民族同士の深い文化的つながりを明らかにしながら、その背景となる祭り、住民族の精神性、歴史、芸術、日常を包括的に伝えている。
Robert A. M. Stern Buildings
アメリカの建築家、ロバート・スターンとその事務所がこれまでに手がけた、住宅以外の建築に特化した作品集。バージニア大学のコルゲート・ダーデン・スクール・オブ・ビジネスや、スタンフォード大学のウィリアム・H・ゲイツ・コンピューターサイエンス・ビルディング、マサチューセッツ州のノーマン・ロックウェル美術館など、学術施設や文化施設、教育機関などの建築プロジェクトをテーマごとに分類し、30以上の建物を豊富な写真や図面とともに紹介。
デザインの解剖 明治エッセルスーパーカップ | 佐藤卓
グラフィックデザイナー、佐藤卓が2001年より取り組んでいるプロジェクト「デザインの解剖」。本書は、株式会社明治の主力商品のひとつ「明治エッセルスーパーカップ」をデザインの視点で解剖した一冊。明治エッセルスーパーカップの味や温度、口溶け、舌触り、コクなどはどのように設計し作られたのか。パッケージデザインにおいても、ロゴやタイプ、文字の配置、包装の構成要素にいたるまで解説し、明治エッセルスーパーカップを構成する要素の細部にいたるまで徹底的に検証。
Stillscape | 永戸鉄也、水谷太郎
コラージュアーティストの永戸鉄也と、写真家の水谷太郎による作品集。2015年に開催された「Stillscape」展にあわせて制作されたもの。“目に写るものは静物(stilllife)と風景(landscepe)の表層である”として、両氏の視点の共通点を探っている。300部限定発行。
L’Esprit Serge Lutens: The Spirit of Beauty
写真家・クリエイターとしても知られるセルジュ・ルタンスの美学と思考を包括的にまとめた大型作品集。香水、写真、映像、言葉といった多層的な表現を通して培われてきた独自の世界観が、濃密なヴィジュアルとテキストによって展開されている。美を装飾や流行として扱うのではなく、精神性や内面の在り方として捉える姿勢が全編に貫かれ、感覚と思想が交差する表現の軌跡が浮かび上がる。1990年代初頭という時代背景も相まって、後の創作へと連なる原点を示す資料性の高い内容。
Picasso and Maya: Father and Daughter
画家、パブロ・ピカソと長女マヤとの関係に焦点を当て、その創作における位置づけを多角的に検証したモノグラフ。父と子の親密な関係が、絵画や彫刻、ドローイングの中でどのように表れてきたのかを、年代を追って丁寧に辿っている。家族のアーカイブ写真や未公開資料を交えた構成により、私的な時間と創作行為が交差する場面が浮かび上がる。研究者による論考や関係者へのインタビューも収録。
Otl Aicher: 328 Plakate fur die Ulmer Volkshochschule
グラフィックデザイナー、オトル・アイヒャーの作品集。1940年代から1960年代にかけて、ウルム市民大学のために制作されたポスターを体系的に収録し、タイポグラフィと色彩、構成による視覚言語の変遷を辿っている。講座内容や思想を、形・色・文字によって的確に伝える設計は、情報伝達としてのデザインの精度を雄弁に示すもの。抽象的な幾何形態や独自の書体へと移行していく過程から、造形思想と教育理念がどのように結びついていたかが読み取れる。
A Pound of Pictures | Alec Soth
写真家、アレック・ソスによる近年作をまとめた作品集。2018年から2021年にかけて制作された写真は、バードウォッチャー、日光浴をする人々、リンカーン像など、雑多で取り留めのないモチーフを行き交いながら連なっていく。印刷された写真が経験を留め、記憶を形づくる行為そのものに目を向け、イメージが生まれる過程や欲望を内省的に辿る。写真の後にはソス自身の言葉が添えられ、光や時間といった儚い要素と、身体やフィルムといった物質との接点が語られる。
Mikiya Takimoto Works 1998-2023 プリント付限定特装版 | 瀧本幹也
広告写真をはじめ、CM、映画など多彩な分野で活躍する写真家・瀧本幹也による作品集。1998年から2023年までのクライアントワークに焦点を当て、25年にわたる軌跡を辿る構成。豊富な仕事を紹介するとともに、美しい撮り下ろしのオリジナルプリントが付属した限定特装版。全125部限定で刊行された本書は、瀧本のビジュアル表現の幅広さと深度を物理的にも体感できる特別な一冊となっている。特製BOX入。
Tim Walker Pictures
世界的に活躍するファッションフォトグラファー、ティム・ウォーカーの初期代表作をまとめた作品集。『ヴォーグ』などで発表されたファッションフォトを中心に、撮影前のスケッチやコンタクトシート、コラージュ、ポラロイドを多数収録し、創作の舞台裏を垣間見ることができる。繊細な構図と夢想的な物語性が融合したイメージの数々は、ウォーカー独自の幻想世界を象徴するもの。ファッション写真における詩的な瞬間を永続のかたちに留めている。
Story Teller ハードカバー ドイツ語版 | Tim Walker
イギリスの写真家、ティム・ウォーカーの作品集。幻想的で物語性のあるイメージによってファッション写真の新しい表現を切り開いてきたウォーカーの仕事を収録。アルベール・エルバスやアレクサンダー・マックイーン、ヘレナ・ボナム=カーター、ステラ・テナントなど、ファッションや文化の分野で活躍する人物を被写体とした写真を掲載している。
See The World Beautiful | Anne Menke
写真家、アン・メンケの作品集。世界各地を取材で巡るなかで出会った人々や風景を通し、ファッションと文化の交差点を見つめている。アジア、ラテンアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、北米の各地で捉えられたイメージは、衣服が生まれる背景としての土地や生活の気配を映し出した作品群を収録。現代の視点によるテキストと作家自身の言葉を交え、写真、ファッション、文化が相互に影響し合う関係を丁寧に辿っている。
M/M(Paris): The Givenchy Files
デザインユニット、M/M (Paris)による作品集。ジバンシィのウィメンズ、メンズ、オートクチュールのコレクションのために制作された招待状を、約5年分まとめて収録。リカルド・ティッシとの協働のもと、シーズンごとに生み出されてきたイメージは、手描きのモチーフ、写真、グラフィックを重ね合わせた独自の造形が際立つ。ポスターやステッカー、切り抜き、ブレスレットなど多様な形式を通して、ファッションイメージのあり方を拡張している。
仕事と周辺シリーズ 7冊セット
日本を代表するデザイナーやアーティストの仕事とその背景を掘り下げる『仕事と周辺』シリーズ7冊セット。各巻では、グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、アートディレクションなど多様な創作活動を行う人物を取り上げ、作品紹介やプロジェクト解説、インタビュー、スケッチなどを通じて、制作のプロセスや思考の源泉を明らかにする。