十七歳の地図 | 橋口譲二
写真家、橋口譲二による写真集。1987年から1988年にかけて、北海道・礼文島から沖縄・与那国島まで日本各地を巡り、出会った「17歳」の若者たちを撮影したポートレートを収録する。学生、労働者、主婦など、異なる環境や背景をもつ彼らの表情を通じて、青春期特有の不安や希望、社会との距離感が浮かび上がる。モノクロームの静謐なトーンと、被写体の言葉を添えた構成により、1980年代の日本に生きる若者像を明らかにしている。
静岡詩 | 佐内正史
写真家、佐内正史による作品集。自身が主宰する写真集レーベル「対照」から刊行された第16弾で、静岡市美術館での展覧会にあわせて制作された。地元・静岡で過去に撮影した写真と新たに撮り下ろした作品を織り交ぜ、日常の中にある光や風景を淡々と写し取っている。特別な出来事ではなく、何気ない景色に漂う記憶の手触りを呼び覚ますような構成が印象的。時間の流れとともに変わりゆく土地と心の距離を見つめ、写真と言葉で“ふるさと”の情景を照らし出している。
Between the Modern and the Popular | Alfredo Volpi
20世紀ブラジルのモダニズムを代表する画家、アルフレード・ヴォルピの作品集。職人としての出自をもつヴォルピは、日常的な風景や祭礼の旗、宗教画から着想を得たモチーフを、独自の構成と色彩で再構築した。ブラジルの植民地時代の記憶や民衆文化、宗教的世界観を背景に、具象と抽象のあいだを行き来する絵画表現を展開している。本書では、幾何学的な構図と繊細な筆致が融合する代表作を中心に、アメリカとブラジルの研究者7名による論考と、ヴォルピ本人へのインタビューを収録。ブラジル近代絵画の展開と、その大衆的感性との関係を照らし出している。
El Artista, Su Obra, Sus Tiempos | Manuel Alvarez Bravo
20世紀メキシコを代表する写真家、マヌエル・アルバレス・ブラボの作品集。1920年代から1990年代にかけての代表作を中心に、長年にわたる創作の軌跡をたどる。日常の情景に人間の内面や社会の詩情を重ね合わせ、写真を通じて新たな現実のかたちを提示したブラボの独自の視覚世界を示している。メキシコの歴史や文化を背景に、静謐な構図と象徴的なモチーフが織りなす詩的な時間を映し出している。
Nina Fischer & Maroan el Sani | ニナ・フィッシャー&マロアン・エル・ザニ
ドイツのアーティスト・デュオ、ニナ・フィッシャー&マロアン・エル・ザニによる作品集。都市に刻まれた記憶や忘れられた歴史を掘り起こし、映像、インスタレーション、空間表現によって再構築する手法で知られる。本書では、彼らの代表的な9つのプロジェクトを紹介。いずれもモダニズム建築の解体と再解釈に焦点を当てており、時間の蓄積と空間の変容に対する一貫した視点を浮かび上がらせる。ドイツ語、英語表記。
De Nieuwe Fotografie in Nederland
1920〜1930年代にオランダで展開された「ニュー・フォトグラフィ(Nieuwe Fotografie)」の動向を紹介する写真集。フォトモンタージュや大胆な構図、斬新なアングルなどを用い、日常の中に新たな美を見出そうとした写真家たちの実験を辿る。写真が“新しい視覚言語”として模索され、芸術的探究から社会的・報道的な表現へと発展していく過程を、豊富な図版とテキストによって紹介。オランダ近代写真の形成期における創造的精神を照らし出している。
PRESENT | Marc Nagtzaam
オランダのアーティスト、マーク・ナグザームによる作品集。サルデーニャ島でのアーティスト・イン・レジデンス滞在中に収集した雑誌や書籍から図版や記号をスキャンし、それらを抽出・再構成する独自の手法を紹介する。モノクロームの線と反復によって構築される作品は、記号や言語、イメージの構造そのものへの問いを投げかけるものとなっている。豊富な図版とテキストを通して、ナグザームの思考と造形のプロセスを提示している。
我旅我行 | 桑島智輝、安達祐実
写真家、桑島智輝が当時の妻である俳優・安達祐実を被写体に撮り続けてきたシリーズの続編となる写真集。フランス、ポーランド、ドイツ、沖縄、スペインを巡った2014年から2018年までの四度の旅、そして2020年以降の“旅のような”日常を記録している。異国の街角やレストランでの食事、部屋でくつろぐ穏やかな時間など、親密さと自然体が同居する瞬間が収められている。変化する時間の流れと、撮る人・撮られる人の関係が重なり合う情景を映し出している。
我我 | 桑島智輝、安達祐実
写真家、桑島智輝が当時の妻である俳優・安達祐実を撮影した写真集。家庭や妊娠、出産、子育てといった日常の時間を通じて、俳優としての姿とは異なる安達祐実の素顔を捉えている。約3年間にわたり撮影されたアルバム70冊分、18,500枚を超える写真の中から135枚を厳選して構成。被写体と撮影者という関係を超え、夫婦としての視線が交差する「我と我」の関係性を探る内容となっている。安達祐実本人によるテキストも収録し、生活と写真が響き合う新たな家族像を提示している。装丁は町口景によるもの。
06 Alpes-Maritimes | Raymond Depardon
フランスの写真家、レイモン・ドゥパルドンによる作品集。ドゥパルドンが長年惹かれてきた南仏ニースとその周辺、アルプ=マリティーム県を舞台に撮影されたシリーズを収録する。地中海沿いの港や海辺の館、柔らかな陽光に包まれた街並み、谷を歩き、山を登りながら記録された風景が静謐なトーンで展開。ドキュメンタリーと詩的視線のあいだを往還しながら、作家が祖国フランスの風土と人間の気配を見つめた一冊。時間の流れとともに変わりゆく土地の表情を映し出している。
Tete a Tete: Portraits by Henri Cartier-Bresson
1998年にロンドンのナショナル・ポートレート・ギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行された作品集。20世紀を代表する写真家、アンリ・カルティエ=ブレッソンが撮影したポートレートに焦点を当てている。ピカソ、マティス、サルトルをはじめとする芸術家や思想家、歴史の瞬間に立ち会う無名の人々まで、幅広い被写体を収録。決定的瞬間をとらえる鋭い観察眼と、人物の内面を静かに映すまなざしが交錯する。カルティエ=ブレッソンの人間観と写真表現の本質を照らし出している。
絹の夢 | 石内都
写真家、石内都による作品集。代表作「ひろしま」で被写体となった絹織物との出会いをきっかけに、新たなテーマとして「絹」を見つめたシリーズを収録する。大正から昭和にかけて女性たちが身にまとった「銘仙」に焦点を当て、工房や繭、生糸の姿、そして色鮮やかな布地の模様を撮影。時代を超えて受け継がれてきた素材の手触りや、そこに宿る記憶を静かに捉えている。女性の生と衣服の関わりを通して、記憶と物質、個人と歴史のあいだを照らし出している。装丁は中島英樹によるもの。
ワタシの迷宮劇場 | 森村泰昌
2022年、京都市京セラ美術館の開館1周年を記念して開催された展覧会「森村泰昌:ワタシの迷宮劇場」にあわせて刊行された図録。セルフポートレートという表現手法を通じて、個人のアイデンティティや歴史との関係性を探り続けてきた森村泰昌が、1986年以降に撮影した約800枚のインスタント写真を収録。35年以上にわたる私的な創作の軌跡が丁寧に編まれており、作家の創造の源泉に迫る構成となっている。
ベン・シャーン 人びとへ、20世紀から
2000年に多摩美術大学美術館で開催された展覧会「ベン・シャーン 人びとへ、20世紀から」の図録。ペインティング、ドローイング、版画など多彩な作品を通じて、20世紀アメリカの社会問題に向き合い続けたベン・シャーンの歩みをたどる。社会的不正や人間の尊厳を主題に、芸術による告発と希望の表現を試みたシャーンの活動を、多面的に紹介している。巻末には略歴や年譜を収録し、その思想と表現の変遷を明らかにしている。
瑛九 1935-1937 闇の中でレアルをさがす
2016年に東京国立近代美術館で開催された展覧会「瑛九 1935-1937 闇の中でレアルをさがす」の図録。昭和初期から戦後にかけて版画や油彩、フォトデッサンなど多様な表現を試みた芸術家、瑛九。本書ではその創作の原点ともいえる1935〜1937年に焦点を当て、デビュー前後に制作されたフォトデッサン、コラージュ、油彩、デッサンを収録する。前衛美術が台頭する時代の中で、瑛九が現実(レアル)を探求しながら模索した実験的表現の軌跡を明らかにしている。
ArT RANDOM 15 Domenico Bianchi, Gianni Dessi, Giuseppe Gallo
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第15巻。イタリアのアーティスト、ドメニコ・ビアンキ、ジャンニ・デッシ、ジュゼッペ・ガッロの作品を収録する。素材や空間、幾何学的構成への独自のアプローチを通じて、抽象と具象、詩と造形のあいだを行き来する表現を探る。絵画を中心に、静謐で瞑想的な構成が展開され、1980年代以降のイタリア現代美術における新たな感性と精神性を浮かび上がらせている。
ArT RANDOM 43 David Austen
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第43巻。イギリスの画家、デヴィッド・オースティンの作品を収録する。感情や思考の微細な動きを象徴的に描き出す静謐で詩的な作風が特徴で、限られた色調や静かな線の中に、内面的な揺らぎと余韻が漂う。抽象と具象のあわいに生まれる形象は、見る者の感覚と記憶を静かに呼び起こす。ミニマルでありながらも深い精神性をたたえたオースティンの絵画世界を映し出している。
ArT RANDOM 79 Arman
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第79巻。フランス出身でアメリカを拠点に活動した現代美術家、アルマンの作品を収録する。1960年代から1980年代にかけて制作されたヴァイオリンを主題とする作品群を中心に、焼かれた楽器をアクリル板に封じ込めた作品や、ヴァイオリンを積層させたブロンズ彫刻などを紹介。破壊、収集、封印といった手法を通じて、音楽という象徴的なモチーフを分解し、再構築するアルマンの実験的な造形思想を浮かび上がらせている。
意匠文字 全2巻揃 | 呂勝中
現代中国を代表する作家、呂勝中による意匠文字集。〈龍の巻〉〈鳳の巻〉の2巻構成で、民間美術に受け継がれてきた象形文字や花鳥字、鬼画符、竹板書など、装飾的な文字表現を多彩に紹介する。文字に込められた信仰や祈りのかたちを、カラー・モノクロの豊富な図版で展開。民間芸術と文字文化の結びつきを視覚的に浮かび上がらせている。
Typographie | Otl Aicher
ドイツのグラフィックデザイナー、タイポグラファーであり、ウルム造形大学の創設者として知られるオトル・アイヒャーによる著作。タイポグラフィの構造や機能に対する思索を中心に、造形と言語、秩序と自由の関係を探求している。豊富な図版を通して、アイヒャーのデザイン哲学と教育理念がいかに体系化され、実践へと結びついていったかを明らかにしている。
ルウ・ドーフスマン デザインワーク
アメリカのグラフィックデザイナー、ルウ・ドーフスマンのデザインワークをまとめた作品集。米国最大のテレビ・ラジオ放送局CBSで副社長兼クリエイティブディレクターを務めたドーフスマンによる、新聞広告、宣伝ポスター、番組セット、CM映像、グッズなどを網羅。40年にわたる膨大な制作物を日本語解説とともに収録し、放送メディアにおけるデザインの可能性と表現の多様性を浮かび上がらせている。
U&lc : Influencing Design & Typography
アメリカのフォントメーカー、ITC(International Typeface Corporation)が発行したタブロイド誌『U&lc(Upper and lower case)』を再編集したデザイン資料集。創刊当初から雑誌を支えたハーブ・ルバリンやペンタグラムをはじめとする著名デザイナーによるカバー、記事、イラストレーションを精選。1970〜80年代を中心に、グラフィックデザインとタイポグラフィの黄金期を象徴する作品群を提示している。
Max Bill: Maler, Bildhauer, Architekt, Designer
バウハウス最後の巨匠としても名高いマックス・ビルの作品集。建築家、グラフィックデザイナー、工業デザイナー、彫刻家など、幅広い分野で活躍した氏の作品を多数収めた一冊。ドイツ語表記。
田中一光展 伝統と今日のデザイン ソフトカバー版
昭和期を代表するグラフィックデザイナー、田中一光の作品を紹介する展覧会図録。ポスター、ロゴ、パッケージなど多彩なデザインワークを収録し、伝統と現代性を融合させた田中の造形世界を総覧している。高階秀爾「田中一光と日本文化の最良の部分」、ジャン・カルロ・カルツァ「田中一光―きらめく閃光」、片岸昭二「田中一光の明快なデザイン」などの論考を併載し、日本のデザイン史における田中一光の独自性と美意識を浮かび上がらせている。
Posters Can Help | Julia Kahl、Lars Harmsen
世界中のクリエイティブコミュニティをつなぎ、社会が直面する深刻な課題に対して小さくとも確かな一歩を踏み出すことを目的としたプロジェクト「Posters Can Help」。2022年のウクライナ侵攻をきっかけにその意義はさらに強まり、デザインを通じた支援と連帯の呼びかけに、世界各国のデザイナー434名が応えた。集まった約700点のポスターは、希望や団結を力強く訴えかける。巻末には、現在ウクライナで直面している状況について、同国のデザイナー3名が語るインタビューも収録。
Basic Typography: Design With Letters
スイス出身のデザイナー、ルーディ・リュエッグによるタイポグラフィの基礎をまとめた資料集。活字制作のプロセスや組版の原理、書体の特徴と効果的な組み合わせを、明快な構成と図版を通して解説している。さらに各国の代表的なデザイン事例を紹介し、理論と実践の両面からタイポグラフィの多様な表現を視覚的に紐解いている。
Baumann & Baumann: Spiel Raume / Room to Move | バウマン&バウマン
ドイツのデザインデュオ、ゲルト・バウマンとバーバラ・バウマンによるデザイン会社バウマン&バウマンの活動を紹介する作品集。グラフィックから空間デザインにいたるまで、多岐にわたるプロジェクトを収録している。流行に左右されない独自の造形感覚と明快な視覚言語を貫き、公共性の高い案件や文化的プロジェクトを通して培われた実践を豊富な図版で提示。時代を超えて評価される彼らのデザインアプローチを浮かび上がらせている。
Helvetica Forever ヘルベチカ フォーエバー | ヴィクトール・マルシー、ラース・ミューラー
世界中で広く使用され、日本でも高い人気を誇る書体「Helvetica(ヘルベチカ)」を多角的に掘り下げた一冊。タイプフェイスデザイナー、マックス・ミーディンガーとエドアード・ホフマンの往復書簡や日誌ファイルをはじめ、ポスター、プロダクトデザインなど多彩な図版を収録し、その誕生から世界的成功に至るまでの歩みを紹介する。デザイン史、タイポグラフィ史の両面からヘルベチカの魅力と影響力を検証する資料性の高い内容となっている。
Nicolaus Ott+Bernard Stein: Vom Wort zum Bild und Zurueck / From Word to Image and Back Again
ドイツ出身のグラフィックデザイナー、ニコラウス・オットとベルナルト・シュタインによる作品集。1978年に設立された共同アトリエで制作された数多くのポスターに焦点を当て、約150点の図版と解説を収録している。文字と形の関係性を徹底的に追求し、タイポグラフィを基盤にしながらも芸術性を兼ね備えた造形を展開した点が大きな特徴。社会的なメッセージや文化的文脈を背景に制作されたポスターは、グラフィックデザインの枠を越え、視覚文化に新たな表現の可能性をもたらした。彼らの活動を多角的に検証することで、20世紀後半のデザイン史における重要な潮流を浮かび上がらせている。
Japanese Color Matching
日本独自の色彩感覚をテーマにしたビジュアルブック。〈レトロ〉〈ミニマリズム〉〈カワイイ〉〈アヴァンギャルド〉の4つの視点から、ファッション、アート、デザインなど日常に根ざした配色事例を紹介している。日本人の美意識や感情表現を色彩の側面から読み解き、100近くの配色例と168の色分類を収録。さらに佐藤卓、原研哉、水野学らによる知見を交え、日本の色彩文化の奥行きを提示している。
Look at Me: Fashion and Photography in Britain 1960-1997
1960年代から1990年代にかけてのイギリスのファッション写真の変遷を辿る写真集。ロンドンのThe Photographers’ Galleryで開催された展覧会にあわせて刊行された。雑誌の編集ページ、広告、ストリートスナップを通して、自然体を重視した60〜70年代、華やかで装飾的な80年代、反ファッション的グランジが台頭した90年代までのスタイルを紹介。社会的背景とともに、英国ファッションの変化と写真表現の多様性を映し出している。
A2Z and More Signs | Julian Rothenstein
アルファベットやロゴ、エンブレムを集成したデザイン資料集。『Alphabets and Other Signs』『ABZ: More Alphabets and Other Signs』の両書から選りすぐった作品に加え、新たな図版を多数収録して再構成している。自由で遊び心に満ちた造形や文字のバリエーションを通して、レタリング、グラフィック、サインデザインの創造的可能性を提示している。
話の話 ロシア・アニメーションの巨匠 ノルシュテイン&ヤールブソア
2010年に開催された展覧会「話の話 ロシア・アニメーションの巨匠 ノルシュテイン&ヤールブソア」の図録。ユーリー・ノルシュテインが監督を務めた8本のアニメーション作品を中心に、彼の世界観を支えた美術監督フランチェス・ヤールブソワとの創作過程を紹介する。代表作〈霧の中のハリネズミ〉〈話の話〉などの絵コンテ、原画、資料を通して、夫妻の詩的で繊細な映像表現の魅力と、その制作の背景を照らし出している。
The Art of Kveta Pacovska
チェコ出身のアーティスト、クヴィエタ・パツォウスカーの作品集。紙やワイヤーなど多様な素材を用いた立体作品をはじめ、ヴィジュアル・ポエトリーやペインティングなど、絵と言葉のあいだを探る創作を収録している。鮮やかな色彩と大胆な造形による実験的表現を通じて、パツォウスカーが追求してきた造形詩的な世界の広がりを見せている。
IDEAS ON DESIGN | ペンタグラム
イギリスを代表するデザインスタジオ、ペンタグラムによる作品集。ポスター、パッケージ、インテリア、環境デザイン、コーポレート・アイデンティティなど、多岐にわたるクライアントワークを収録している。制作の背景やデザインプロセスを解説とともに紹介し、ペンタグラムの思考と手法がどのように具現化されていくのかを示している。実践的かつ理論的なデザインアプローチを提示している。
活字文明開化 本木昌造が築いた近代
2013年に開催された展覧会図録。日本の近代活版印刷の礎を築いた本木昌造の業績を多角的に紹介する。人物像をはじめ、印刷技術の革新や情報流通の変化といった観点から、日本が近代化を遂げる過程における活字文化の役割を解説。資料図版や関連史料を通じ、近代社会と活版印刷の密接な関わりを示す内容となっている。
1950年からのグラフィックデザイン
1950年以降に活動したグラフィックデザイナーの軌跡を、国際グラフィック連盟(AGI)の会員を通して辿る作品集。AGIに加盟するほぼすべてのデザイナーのバイオグラフィーを掲載し、入会年ごとに整理。サヴィニャック、ポール・ランド、ヘルムート・シュミット、亀倉雄策、原研哉など、時代を代表する国内外のデザイナーの作品をカラーで収録している。国際的ネットワークとしてのAGIの歩みを通じ、戦後グラフィックデザインの発展を浮かび上がらせている。
TRIPPING OUT | wackwack
グラフィックデザイナーとして活動を始め、現在は切り絵作品で知られるアーティスト、wackwackによる作品集。渋谷のOILでの個展開催に合わせて刊行された。子どもやクマ、ゾウ、月や太陽といった愛らしいモチーフを、鮮やかな色彩と鋭い観察眼で構成し、日常や社会の断片をユーモラスかつアイロニックに表現している。遊び心と緻密な技術が交錯する、軽やかで深みのある視覚世界を見せている。
名取洋之助と日本工房 1931-45 報道写真とグラフィック・デザインの青春時代
報道写真の概念と編集手法を日本に導入した先駆的写真家・編集者、名取洋之助の活動を中心に紹介する展覧会図録。木村伊兵衛、原弘らとともに設立した制作集団「日本工房」の仕事を軸に、1931年から1945年までの写真とグラフィックデザインの展開をたどる。雑誌や広告、出版物など多彩な成果をテキストと豊富な図版で構成し、戦前日本の視覚文化の形成過程を浮かび上がらせている。
伊藤勝一の漢字の感字
アートディレクター、タイポグラファーの伊藤勝一による作品集。漢字の意味や造形を感覚的に捉え直した「感字」をテーマに、ユーモアと発想力に富んだレタリング作品を多数収録している。過去に発表した約80文字を再構成し、新たに140文字を加えて制作。漢字がもつ造形的な美と象徴性を、視覚と言葉のあいだで軽やかに表現している。
レタリング入門 アルファベット | 中田功
文藝春秋やNECのロゴデザインを手がけたデザイナー、中田功によるレタリングの入門書。アルファベットの大文字・小文字・数字を体系的に分類し、書体の特徴や構造を多様な作例で示している。レタリングデザインに関する基本的な理論から実践までを幅広く解説し、文字造形の理解と応用を深める手引きとなっている。
D&D SCAN 八木保の仕事と周辺
グラフィックデザイナー、アートディレクターの八木保によるデザインワークを総覧した作品集。〈観る・聴く・嗅ぐ・触れる・味わう〉という五感を軸に八つの章で構成され、広告、空間、プロダクトなど多岐にわたる仕事を紹介している。プロジェクトの背景や人との関わりを通して、八木のデザイン哲学と創造のプロセスを照らし出している。
SEVEN 7人のグラフィックデザイナーが、ここで出会った | 五十嵐威暢ほか
1980年代の新世代デザイナー7人が、本書に掲載される作品を自ら選び、解説。これまでどのデザイン誌にも掲載されてこなかったような初期の作品も掲載されており、各々のデザインに対するフィロソフィーや仕事に対する想いを伝えることで、次世代デザイナーの指標となることを目指した一冊。参加デザイナーは、マイケル・マナリング、ウッディ・バートル、五十嵐威暢、エイプリル・グレイマン、ジェラルド・リース、佐藤晃一、マイケル・ヴァンダビル。