ボドニ物語 | 田中正明
18世紀後半から19世紀初頭にイタリアの書体デザイナー、ジアムバティスタ・ボドニによって生み出され、時代を超えて人気の高い欧文書体「ボドニ書体」について紹介する一冊。ボドニの人物像、時代的背景、モダンローマン体としての形態的特徴、グラフィックデザインの基礎的側面など、普段見過ごされてしまいがちな書体の生まれた背景やその時代を資料とともに深掘りする。
河北秀也のデザイン原論 | 新曜社
「いいちこ」のアートディレクターとして知られる、河北秀也によるデザインを考察した一冊。地下鉄ポスターシリーズ、朝日、日経からHanakoまで、デザインにまつわる話を私小説のように自らの言葉で綴る。
季刊 graphic/design 創刊号 | 左右社
季刊誌「graphic/design グラフィックデザイン」創刊号。小説家、木工デザイナー、精神科医など様々な分野のディレクターや執筆者たちが名を連ねる本号では、池澤夏樹、鈴木一誌、三谷龍二、石川九楊らが参加。特集に宮沢賢治「初公開……グラフィティ宮沢賢治ー自筆画の小宇宙」、斎藤環「なぜデザインは「顔」であるべきなのか」、山口信博「ことばのグラフィックデザイン」など。装丁は戸田ツトム。
英字スタイル | 佐藤敬之輔
書体デザイナー・佐藤敬之輔による英字タイポグラフィデザイン集。セリフ(アルファベットの末尾にある飾り)・サンセリフ(飾りなし)や、フリーハンドの書体を掲載しているほか、文字の幅とスペースなどの字配り、書体の複数配合や各書体の性質などについても解説した、英字タイポグラフィの入門書。
その時、風が、4人の胸をクシ刺しにした | 坂本勉、西村佳也
カメラマン・坂本勉とコピーライター・西村佳也による写真作品集。1つ1つの写真に情景豊かで簡潔な1文が添えられ、詩画集のような味わいをもつ一冊。
ドナルド・ジャッド Donald Judd Selected Works 1960-1991 | 埼玉県立近代美術館 ほか
1999年に開催された巡回展の図録。アメリカの美術家、ドナルド・ジャッドの1960年から1991年の作品を紹介。油彩、立体作品、チナティ・ファンデーションの写真ほか、その原点から晩年に至る作品をカラー・モノクロ含む図版と併せて解説を収録。
Born in Oasi Zegna | Rizzoli
イタリアを代表するファッションブランド、『ZEGNA(ゼニア)』の精神を表現したアートブック。四季をテーマに4つの章にカテゴライスして100年以上におよぶブランドの歴史、背景と時代を超えた信念を伝える。写真を中心に様々なイメージと言葉で構成され、冊子やカードが差し込まれたユニークな1冊。
Women in Concrete Poetry 1959–1979 | Alex Balgiu
コンクリート・ポエトリーの初期に活躍した女性アーティストたちの作品に焦点を当てた一冊。ヨーロッパ、日本、ラテンアメリカ、アメリカから50名のアーティストがキュレーションされ、今まであまり紹介されてこなかった作品を一度に見ることができる。
北園克衛の詩と詩学 意味のタペストリーを細断する | ジョン・ソルト
詩人にして写真家、そしてデザイナーとしても活躍した北園克衛。その生涯、詩、詩論を、詩人で日本文学研究家のジョン・ソルトが紐解く一冊。厳密なテキスト検証や関係者へのインタビューなどを通し、北園克衛という存在を浮き彫りにしていく。
Landscape Painting Now: From Pop Abstraction to New Romanticism
現代の優れた風景画を紹介する作品集。約25カ国のアーティストを取り上げ、風景画が20世紀から今日までどのように発展し、現在のアートとの関連性がどのように高まってきたかを探った1冊。また今日、風景画と呼ばれているものは何なのか、このジャンルに関する一般的な先入観を超えるような概念を提示している。英語表記。
Sean Scully: 20 Years, 1976-1995 | ショーン・スカリー
アメリカを拠点に活動する画家・版画家、ショーン・スカリーの作品集。1995年にハーシュホーン博物館で開催れた展示の際に刊行されたもの。現代美術において重要な時期である1976年から1995年にかけての作品とともに20年の軌跡を辿る。油彩画、水彩画のカラー・モノクロ含む作品図版と解説を収録。英語表記。
モノミナヒカル展 佐藤慶次郎の振動するオブジェ | 多摩美術大学美術館
2012年から2013年にかけて多摩美術大学美術館で開催された展示のカタログ。作曲家、造形芸術家である佐藤慶次郎のオブジェを中心に作曲活動など、音楽と芸術の両側面で表現を広げたその活動を紹介する。「不思議な振動と動き」を特徴とするエレクトリック・アート、設計図、楽譜、コンサートパンフレット、ほか作品図版と解説を収録。
混沌 蔡國強 | 世田谷美術館
1994年に世田谷美術館で開催された展示のカタログ。中国出身の現代美術家、蔡國強が現代に生きるものたちと古代中国を結びつける。屏風に描かれたドローイング、万里の長城でのプロジェクトなど、作品図版、解説を収録。
草月とその時代 1945-1970 | 芦屋市立美術博物館、千葉市美術館
1998年に芦屋市立美術博物館と千葉市美術館などで開催された展示の図録。草月流の初代家元・勅使河原蒼風と、その精神を引き継いだ三代目家元・勅使河原宏の活動を軸に、戦後から1970年代の日本の先鋭的な美術を紹介。生け花の枠内にとどまらない精力的な創作活動や、芸術家たちとの交流を追う。
Photo-Boy 1979-1988 My Rose Period in America | 谷口昌良
僧侶であり写真家という、異色のキャリアを持つ谷口昌良による作品集。ニューヨークで写真家のレオ・ルビンファインに師事し、その後開教使として滞在したロサンゼルス、帰国した日本で撮影した、1979年から1988年までの写真を大型図版で収録。写真の選定と序文はルビンファインによるもの。300部限定刊行。 日本語、英語表記。
池内晶子 あるいは、地のちからをあつめて | 府中美術館
2020年から2021年にかけて府中美術館で開催された美術家、池内晶子の展示図録。絹糸を空間に張り巡らせたインスタレーションの様子、ドローイング、インタビュー、論考ほか、作品図版とともに解説を収録。繊細な手仕事による作品とその表現世界を知る。
須藤一郎と世界一小さい美術館ものがたり | 多摩美術大学美術館
2020年に多摩美術大学美術館で開催された展覧会の図録。画家、菅創吉の作品との出会いをきっかけに、現代美術の蒐集、そして「すどう美術館」を開館し妻とともに美術館の域を超えた様々な活動を行ってきた須藤一郎による、これまでの活動やコレクションを紹介する一冊。
爆発大全 | 岡本太郎
岡本太郎生誕100年記念作品集。絵画、彫刻、写真、ドローイングなど、代表的な作品を時系列順に約200点収録。作品を全面に大きく掲載した、ダイナミックな装丁は祖父江慎(コズフィッシュ)によるもの。
SUPERFLAT スーパーフラット | 村上隆
現代美術家、村上隆によって企画され、2000〜2001年にかけて日本、ロサンジェルス、ミネアポリス、シアトルを巡回した展覧会の図録の復刊。写真、アート、アニメ、グラフィック、浮世絵など多岐にわたる作家たちの作品が集結し、村上が提唱する「スーパーフラット」の本質を追求する一冊。
召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか | 村上隆
2001年に東京現代美術館で開催された「村上隆展 召喚するかドアを開けるか回復するか全滅するか」カタログ。作品図版や製作工程の写真解説、スケッチなどを収録すると伴に、海洋堂専務の宮脇修一や原型師ボーメのインタビューなど豊富なテキストも掲載。
ピナ・バウシュ 怖がらずに踊ってごらん | ヨッヘン・シュミット
舞踏と演劇の境界を超えた舞台芸術の新たな方向性を切り開き、世界で活躍した振付家・舞踊家であるピナ・バウシュの評伝。ピナ・バウシュのキャリアのスタートからヴッパタール舞踊団、アメリカでの試み、映画からの影響など、表現世界への挑戦と転換点、その軌跡を辿る。
寺田小太郎 いのちの記録 | 多摩美術大学美術館
2021年に多摩美術大学美術館で開催された展示のカタログ。美術館創設の提案など芸術文化活動に大きく貢献した寺田小太郎のコレクションとともにその思いを紐解く。『起源』と『継承』の前後編で章を構成、難波田龍起、李禹煥、白髪一雄、舟越桂ほか、作品図版と併せて解説を収録。
妖精たちの森 | 野中ユリ、澁澤龍彦
多くの版画美術を手掛ける野中ユリの作品集。澁澤龍彦のエッセイと共に、透明感のある静謐なコラージュが綴られた美しい一冊。新装版ではなく、講談社からの初版。
宮崎進 すべてが沁みる大地 | 多摩美術大学美術館
2017年に多摩美術大学美術館で開催された展覧会の図録。第二次世界大戦、そして過酷なシベリア抑留の体験など、戦渦による加害と被害の確執を美術表現へと昇華させてきた日本の洋画家、宮崎進による1990年代以降の平面作品や立体作品、ドローイング、モノタイプ作品を多数収録。
ルイ・ヴィトン トラベル・ノートブック 東京 | 山本容子
世界中のアーティスト達がその国や都市をテーマに描く、ルイ・ヴィトンが発行する「トラベルブック」シリーズ東京編。日本の銅版画家、山本容子が手がけた銅版画による東京旅行記。築地市場、神田、浅草、両国、柴又などを舞台に、街の様子やそこに行き交う人々の姿が生き生きと描かれている。ポストカード3枚、鉛筆付属。日本語、英語、フランス語表記。
Louis Vuitton: Carnet de Voyage Beijing | ルイ・ヴィトン
世界中のアーティスト達がその国や都市をテーマに描く、ルイ・ヴィトンが発行する「トラベルブック」シリーズ北京編。中国の画家、Sun Chuanによる水彩画による北京旅行記。天安門広場、故宮、北海公園や、街の人々、建物、風景を描く。ポストカード3枚、鉛筆付属。
Paul Caponigro: Stone Churches of Ireland | ポール・カポニグロ
アメリカの自然風景写真の第一人者、ポール・カポニグロの作品集。LODIMA PRESSから発行されているポートフォリオ写真集シリーズの第9巻。アイルランドにある石造の教会を写真に収めたもので、静寂に包まれたその場所の空気感をも写し出したかのような写真の数々をモノクロ図版で収録。1000部限定刊行。 英語表記。
George Tice: Common Mementos | ジョージ・タイス
2006年にニューアーク美術館で開催された展覧会の際に刊行されたもの。ニュージャージー出身の写真家、ジョージ・タイスによる1990年代の都市風景を撮影したシリーズの未発表の作品。落書きが描かれたアパート、電線に絡まるように立つ給水塔、手書きの看板のピザ屋など、当時の景色をモノクロの写真で映し出す。 英語表記。
The Garden at Eichstatt: The Book of Plants | Basilius Besler
ドイツの薬剤師、植物学者、植物画家のバシリウス・ベスラーによる植物図鑑。ドイツの『アイヒシュテット庭園』で育てられていたチューリップ、ヒヤシンス、クラウンインペリアルなど、約1,100種類の植物を紹介。緻密に描かれた全367点の銅版画による図版と併せて解説を収録。英語表記。
澁澤龍彦 ドラコニアの地平 | 世田谷文学館
2017年に世田谷文学館で開催された展示「澁澤龍彦 ドラコニアの地平」の図録。フランス文学者、翻訳者、小説家などあらゆる分野で活躍した澁澤龍彦。原稿や創作メモ、美術品や和洋の蔵書など様々な資料から、その表現活動の背景と博物誌的世界の魅力に迫る。
動き出す!絵画 ペール北山の夢 : モネ、ゴッホ、ピカソらと大正の若き洋画家たち | 和歌山県立近代美術館 ほか
2016年から2017年にかけて開催された展示の図録。美術雑誌での西洋美術の紹介や岸田劉生や木村荘八ら、若い洋画家たちの活動の支援など、日本の美術を陰ながら動かした北山清太郎(ペール北山)の活動と、明治から大正時代の西洋・日本美術を紹介する。作品図版と解説を収録。
Domus 1940-1949 | Taschen
20世紀を代表する建築家・デザイナーのひとり、ジオ・ポンティにより1928年に創刊された建築・デザイン誌「domus」をまとめたもの。1940年から1949年の戦争と再建の時代の重要な内容が収録されている。モダンな工学デザインや家具、カルロ・モリーノ、フランコ・アルビニらによる建築プロジェクトほか大判による図版を500頁を超える大ボリュームで掲載。イタリア語、英語表記。
Kanban: Traditional Shop Signs of Japan | Pate Alan Scott
日本の伝統的な看板を紹介した展示会の図録。立て看板、実物看板、下げ看板など、江戸時代から用いられてきた日本の様々な看板を、写真とテキストで紹介。英語表記。
African Journey | Pete Turner
アメリカの写真家、ピーター・ターナーの作品集。7ヶ月にわたりアフリカ大陸を横断し、エジプト、スーダン、ケニア、南アフリカ、タンザニアなど各地を訪れ、大自然、ポートレート、野生の動物たちを撮影。鮮やかなコントラストの色彩とターナー独自の視点で切り取られた構図が美しい一冊。英語表記。
郷玩 こころの詩 | 酒井秀夫
画家、酒井秀夫の画文集。日本各地の個性豊かな郷土玩具を描いた美しい手彩色画を貼込み、テキストとともに収録。限定55部発行。
滅びゆく民家 間取り・構造・内部 | 川島宙次
建築家の川島宙次が伝統的な日本家屋を解説する建築デザイン集。間取りや構造、内部に焦点を当て、時代とともに消えつつある日本の伝統的な民家について、豊富な写真、間取り図などの資料とともに紹介する。
MY FAVORITE ASIAN FOOD | LLC インセクツ
日本・台湾・韓国・香港、全60名の作家が描く『記憶に残る料理』をまとめた作品集、特別版。トッポキやサバヒー頭の煮付け、喫茶店のナポリタンなど、様々な作家によるイラストレーション作品と併せてイラストにまつわるエピソードを収録。家庭料理や幼い頃の思い出、旅先で食べた異国の味、香りやその場の空気を感じる、五感を刺激されるような1冊。
自然に潜む日本 | 矢萩喜従郎
グラフィック、エディトリアル、写真、アート、建築など多岐に渡る分野で活躍するデザイナー、矢萩喜従郎の写真集。日本の風土、建築、造園、港、樹木を矢萩独自の視点でとらえた一冊であり、自然の中にあるざわめきのような現象をモノクロームの世界で写し出している。装丁も矢萩喜従郎自身によるもの。
安藤忠雄 | タッシェン・建築デザインシリーズ
建築家、安藤忠雄の作品集。住吉の長屋、六甲の集合住宅、城戸崎邸、光の教会、水の教会、直島コンテンポラリーアートミュージアム、大山崎山荘美術館など、代表的な作品を豊富な写真図版とテキストで紹介。日本語、英語、フランス語表記。
凧 | 広井力
伝統的な凧をはじめとする、様々な凧についてまとめた資料集。凧の歴史、日本の凧の分布図、各地の呼び名、奴凧、角凧、細工凧、昆虫・動物凧、六角凧、カイト、パラセールなど日本の凧から海外の凧各種、図面ほか、カラー・モノクロ含む図版とともに解説を収録。
Richard Meier, Architect 2冊セット | リチャード・マイヤー
アメリカの建築家、リチャード・マイヤーの作品集2冊揃え。グロッタ邸やゲティ・センターなど、1964年から1991年までにマイヤーが手がけた数々の建築を、写真や詳細に書かれた図面などの豊富な資料とともに紹介する。 英語表記。
現代の木工家具 スローライフの空間とデザイン | 東京国立近代美術館
2003年に東京国立近代美術館で開催された展覧会の図録。家具作家の先駆者、早川謙之輔をはじめとする9名の木工の作家によるテーブルや椅子、棚、机などの家具作品の数々を紹介。
上野リチ ウェーンからきたデザイン・ファンタジー
2021年から2022年にかけて開催された巡回展のカタログ。ヨーゼフ・ホフマンに学びウィーン工房の一員として活動し、京都移住後は上野伊三郎と結婚し、テキスタイルデザインを中心に活動した上野リチ(フェリーツェ・リックス)の作品を紹介。上野リチによる花やキャンディ、貝殻などの美しく華やかな色彩のテキスタイルデザインや、ヨーゼフ・ホフマン、コロマン・モーザー、ブルーノ・タウトほか、同時代に生きたデザイナーたちの作品、解説も併せて収録。
Spike | Spike Lee スパイク・リー
30年以上にわたり人種差別について正面から向き合い発信し続けている映画監督、スパイク・リーの人生とキャリアを視覚的に振り返る1冊。監督デビュー作『シーズ・ガッタ・ハヴ・イット』からアカデミー賞受賞作『ブラッククランクマン』、最新作『ザ・ファイブ・ブラッズ』までのスチールを収録。彼の創作過程と、文化全体に大きな影響を与えた映画の舞台裏を一望できる、 ファン必携のコレクターズアイテム。 英語表記。