Henri Cartier-Bresson: The Decisive Moment | アンリ・カルティエ=ブレッソン
フランスの写真家アンリ・カルティエ=ブレッソンによる代表作『The Decisive Moment』の復刻版。写真家集団マグナムの創設者のひとりとしても知られ、「決定的瞬間」と呼ばれる独自の視点で、ストリートスナップを芸術の域に高めた一冊。ヨーロッパをはじめとする各地で撮影された写真は、20世紀を代表するドキュメンタリー表現として位置づけられている。解説ブックレット付き。
Les Allemands | Rene Burri ルネ・ブリ
スイスの写真家ルネ・ブリによる作品集。第二次大戦後の西ドイツを舞台に、街並み、兵士、若者、老人、産業、宗教など、多層的な視点で当時の社会と人々の姿を捉えたドキュメンタリー作品。静けさと緊張感、歴史の影と再生の兆しが交錯する写真群は、冷戦下のドイツという国の複雑なアイデンティティを浮かび上がらせる。フランス語表記。
Survey | Stephen Shore スティーブン・ショア
ニューカラー派を代表するアメリカの写真家、スティーブン・ショアの作品集。1969年から2013年にかけて撮影された代表作を網羅し、『American Surfaces』『Uncommon Places』『New York City』など全16シリーズから構成される。250点以上の作品図版に加え、各シリーズの背景や手法に関する解説も収録している。英語表記。
Moire Index | Carsten Nicolai カールステン・ニコライ
アルヴァ・ノト名義でも知られるアーティスト、カールステン・ニコライによる作品集。規則的なパターンを重ねた際に生じる視覚現象「モアレ効果」に着目し、その構造と美的可能性を探る。透明シートに印刷された曲線を重ねることで実際にモアレを体験できる仕様に加え、デジタルデータを収録したCD-ROMも付属している。
Architecture of Time | Hiroshi Sugimoto 杉本博司
現代美術家・杉本博司が2002年にクンストハウス・ブレゲンツで開催した展覧会にあわせて刊行された作品集。代表作「建築」および「海景」シリーズを収録。建築の輪郭をあえて揺らがせることで、視覚の不確かさと抽象性を際立たせ、写真を通じて“時間”や“記憶”の概念を探求している。
Architecture | Hiroshi Sugimoto 杉本博司
現代美術家・杉本博司が建築を主題に取り組んだ写真シリーズをまとめた作品集。ピントを意図的にずらし、建築物を記号的・象徴的な像へと変容させることで、視覚と記憶、物質と時間の関係を問い直す。古典主義からモダニズム建築まで、多様な時代と様式の建築が、静謐で抽象的なヴィジョンとして立ち上がる。シカゴ現代美術館での展覧会にあわせて刊行。英語表記。
Accelerated Buddha | Hiroshi Sugimoto
現代美術作家、杉本博司の作品集。2013年から2014年にかけてピエール・ベルジェ&イヴ・サンローラン財団で開催された展示に際して出版されたもの。三十三間堂の千手観音座像を重ね合わせて映し出し、100万体の観音像を5分間で見せる映像作品「加速する仏」からのイメージ、ジオラマなどのシリーズ作品、自身の古美術コレクションなどを収録。フランス語表記。
SYNTAX | Ralph Gibson ラルフ・ギブソン
アメリカの写真家ラルフ・ギブソンによる1983年の作品集。黒と白の対比が際立つ強い構図と、断片的なモチーフの連なりによって、視覚的なリズムと意味生成の「構文(syntax)」を探る。初期三部作を経て、より抽象性と形式性を強めたギブソンの視覚言語の深化がうかがえる一冊。英語表記。
Alessandro Twombly: Sculptures | アレサンドロ・トゥオンブリー
芸術家アレサンドロ・トゥオンブリーの作品集。1986年から2016年までの30年間に制作された彫刻作品を収録している。珊瑚や溶岩を思わせる有機的なフォルムの作品群は、単一素材で構成され、自然の力や永続する変化を想起させる。父サイ・トゥオンブリーの構築的な作風とは対照的に、生命感と物質性を融合させた独自の表現が展開されている。ドイツ語、英語表記。
Isamu Noguchi | イサム・ノグチ
20世紀を代表する実験的かつ先駆的なアーティスト、イサム・ノグチの多彩な作品群を網羅した作品集。彫刻、家具、舞台美術、庭園、照明器具など、多岐にわたるメディアを横断した活動に加え、創作過程や知られざる一面、異文化との関係性にも光を当てる。60年におよぶ革新的な軌跡を豊富な資料とともに紹介している。英語表記。
Dirk Braeckman | ROMA Publications
ベルギーの写真家、ディルク・ブレックマンの作品集。既発表作と未発表作が混在し、明確な年代順やシリーズ構成にとらわれない自由な編集が特徴となっている。アーティストブックと回顧展カタログの中間のような形式で、作品世界を多角的に浮かび上がらせる。ざらついた質感、沈黙をまとった画面、光と影の僅かな揺らぎをとらえたミニマルな図像が、見る者に詩的な余韻を残す。英語、オランダ語表記。
Giorgio Morandi: Late Paintings | ジョルジョ・モランディ
20世紀前半に活動したイタリアの画家、ジョルジョ・モランディの作品集。1948年から1964年にかけて制作された静物画を中心に、連続性や還元性、順列的な構成への探求に焦点を当てている。限られたモチーフを反復しながら、かたちと空間の本質に迫るこれらの作品群は、20世紀美術における静謐な革新として高く評価されている。英語表記。
ジョルジョ・モランディ 終わりなき変奏 | 兵庫県立美術館 ほか
2015年から2016年にかけて開催された展覧会の図録。20世紀イタリアを代表する画家ジョルジョ・モランディが生涯を通じて描き続けた静物画や風景画のシリーズを紹介する。油彩、水彩、エッチングなど多様な技法によって繰り返された表現を通して、モチーフのわずかな変化に込められた探究の本質に迫る。
Memory: State Hermitage Museum, St Petersburg | Candida Hofer
ドイツの写真家カンディダ・へーファーによる作品集。ユスポフ宮殿、国立図書館、マリインスキー劇場、エルミタージュ美術館をはじめ、サンクトペテルブルクの歴史的建築物や文化施設を10日間にわたり撮影した。細部まで丹念に写し出された美術品や装飾、空間は、静けさと時間の重なりを感じさせる記録となっている。英語表記。
手のなかの空 奈良原一高 1954-2004 | 島根県立美術館
戦後日本を代表する写真家、奈良原一高の50年にわたる軌跡をたどる展覧会「手のなかの空」(島根県立美術館開催)の図録。初期の「人間の大地」や「王国」から、「ヨーロッパ・静止した時間」「スペイン・偉大なる午後」「ジャパネスク」「消滅した時間」、晩年の「ヴェネツィア」「空/天/円」まで、主要シリーズを網羅。写真家本人によるアルバム、関係者によるテキストなども収録し、奈良原の視線と時代の変遷を多角的にとらえた内容となっている。
森山大道 オン・ザ・ロード
2011年に国立国際美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された、写真家・森山大道の作品集。1965年の初期作から、「写真よさようなら」「光と影」など代表的なシリーズ、さらに珍しいカラー写真まで、半世紀にわたる膨大な作品を収録している。森山の軌跡を総覧できる内容となっている。
Altars | Robert Mapplethorpe ロバート・メイプルソープ
アメリカの写真家、ロバート・メイプルソープの大判作品集。初期のコラージュやポラロイドから晩年の額装作品まで、彼の実験的かつ造形的なアプローチが凝縮されている。複数のカラーパネルに配された写真は、額装も含めてまさに“祭壇”を想起させる構成。モノクロ写真で築かれた名声の背後にあるもうひとつの創作の軌跡に光を当てる一冊。英語表記。
Credit Photo by the Famous Weegee
アメリカの写真家、ウィージー(Weegee)の作品集。1930〜40年代のニューヨークを舞台に、事件、事故、群衆、夜の街を鋭く切り取った112点を収録。パトカーより早く現場に到着したとも言われる即応性と、直感的で力強い構図が、都市の混沌と人間の本性をあぶり出す。編集・序文は写真家ルイ・ステトナーが担当。
Secret Rituals | 西山勲
写真家・西山勲による作品集。2013年から2019年にかけて、世界各地の芸術家や表現者の創作現場を訪ね、撮影した写真をまとめている。深い洞察と鋭い感性をもつアーティストたちの姿が、親密な距離感と静かな視線で捉えられており、創作の裏側にある空気や緊張が写し出されている。
Objets Trouves d’Artistes | Galerie du Jour agnès b
1991年末から翌年にかけてパリのGalerie du Jourで開催された展覧会にあわせて刊行されたカタログ。ジャン=ミシェル・アルベロラ、エティエンヌ・ボス、アネット・メサジェなど、現代アーティストたちが収集した“オブジェ・トルヴェ(見出された物)”を紹介。拾得物、偶然、記憶といった概念を通じて、アーティストの内面や創作の源泉に触れるような一冊。個々の感性が際立つ、私的で詩的なアーカイブ。
小杉小二郎 | 求龍堂
画家・小杉小二郎による大判作品集。観る者を異空間へと誘うような静物画や風景画に加え、紙や布など異素材を用いたコラージュ作品も収録。繊細な筆致と色彩感覚が際立つ絵画の魅力を、大判図版で堪能できる構成となっている。
磯江毅 写実考 1974-2007
日本の画家・磯江毅の作品集。徹底した写実表現で知られ、現代リアリズムの旗手としてスペインを拠点に活動し、ヨーロッパ各地で高く評価された画業を紹介する。ペインティングやドローイングなど、多数の作品を収録。装丁は中垣信夫、井川祥子が担当している。
甜蜜蜜 | 姚瑞中 Yao Jui-Chung
台湾の現代美術家・姚瑞中(Yao Jui-Chung)が2011年に台北で開催した個展にあわせて刊行された作品集。金箔と墨を用い、古典的な山水画の様式に私的な物語を重ね合わせたシリーズ「甜蜜蜜」を収録。過去作から連なるランドスケープ・シリーズの一環として、伝統と現代、公共と私性の交差をユーモラスかつ鋭く描き出す。
オラファー・エリアソン ときに川は橋となる | 東京都現代美術館
2020年に東京都現代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された、オラファー・エリアソンの作品集。デンマーク出身の現代アーティストであるエリアソンは、光や水、霧といった自然現象を用いた体験型インスタレーションで知られる。本書では代表作に加え、日本初公開の作品も収録し、図版とともに解説を掲載している。
BEUYS IN JAPAN ヨーゼフ・ボイス よみがえる革命 | 水戸芸術館現代美術ギャラリー
水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された展覧会「Beuys in Japan ボイスがいた8日間」にあわせて刊行された図録。1984年に来日したドイツのアーティスト、ヨーゼフ・ボイスによる作品やパフォーマンス、対話集会など、日本滞在中の活動を中心に紹介する。図版とともに当時の記録を収録し、坂本龍一、畠山直哉らによるインタビューも掲載。
INDIA-HANZAWA 半沢克夫写真集
写真家・半沢克夫による作品集。1971年から1990年にかけてのインド滞在中に撮影されたポートレートを中心に構成されている。真っ直ぐにこちらを見つめる少女、同じポーズをとる少年たち、刻まれた皺が印象的な老人、そして動物や雄大な自然など、多様な表情をとらえた記録。大判の作品図版に加え、本人による散文も併載されている。
David Hockney: A Retrospective | デイヴィッド・ホックニー
イギリスを代表する現代アーティスト、デイヴィッド・ホックニーの回顧作品集。ロンドンとカリフォルニアを拠点に活動し、ポップ・アート以降の美術史に大きな足跡を残してきたホックニーの仕事を、ドローイング、ペインティング、版画、写真、舞台美術など多彩な表現を通して紹介。各時代の主要な作品を網羅し、スタイルの変遷や創作への姿勢をたどる構成となっている。序文はホックニーの友人でもある画家、R・B・キタイが担当。英語表記。
Hockney Posters | David Hockney デイヴィッド・ホックニー
ポップ・アートの旗手として現代美術に多大な影響を与えたデイヴィッド・ホックニーによるポスター作品集。展覧会や舞台芸術など、さまざまなテーマをもとに制作されたポスター128点を大判で掲載する。色彩と構成の妙に加え、ペインティングを基調としたビジュアル表現を通して、ホックニーの多面的な魅力を堪能できる内容となっている。英語表記。
The Hat Book | Rodney Smith
ニューヨークを拠点に活動したポートレート/ファッションフォトグラファー、ロドニー・スミスによる写真集。「帽子」をテーマに、ストローハットやキャップのほか、動物の耳付きコスチュームや鐘のオブジェを帽子に見立てたショットまで、ユーモアと品格をあわせ持つ独自の世界観を展開している。英語表記。
The Potemkin Village | Gregor Sailer
オーストリア出身の写真家、グレガー・ザイラーによる作品集。18世紀ロシア帝国の逸話「ポチョムキン村」に着想を得て、現代に存在する“偽の都市”をタイポロジー的視点で記録する。軍の戦闘訓練用に設計された都市空間や、極限環境での車両テストのために建てられた街など、意図的に構築された非現実的空間を撮影。現代社会に潜む虚構の風景とその政治性・象徴性に迫る。英語、ドイツ語併記。
眼の歓びの為に | 熊谷聖司
写真家・熊谷聖司による作品集。絵本を読む親子、夜の客待ちのタクシー、定食屋のショーウィンドウ──2011年から2020年にかけて撮影された写真の中から、「眼の歓びの為に 指の悦びの為に この大いなる歓喜の為に わたしは尽す」という言葉を軸に選ばれた38点を収録。身近な情景に宿る静かな感動を映し出す。限定500部。
Bacon’s Eye | Barbican Art
20世紀を代表する英国の画家、フランシス・ベーコンの未発表資料を収めた作品集。生前に親友バリー・ジュールへ託されたとされる70点の油彩スケッチと900点超の“作業資料”を収録。引き裂かれた雑誌や新聞に描き込みを加えたこれらの紙片は、ベーコンの眼差しと創作過程、そして個人的な執着を物語る。正式な真贋は保留とされながらも、2001年のバービカン・ギャラリーでの展示と本書によって広く公開された。英語表記。
Matisse and Decoration | アンリ・マティス
20世紀を代表する芸術家アンリ・マティスのビジュアル資料集。壁画やステンドグラス、セラミックタイル、カーペット、タペストリー、ファッションファブリック、アクセサリーなど、装飾的なプロジェクトに焦点を当てて紹介する。マティスの作品における装飾の概念と、特定の空間のためにデザインされた実作が豊富な図版とともに収録されている。英語表記。
魔術的芸術 | アンドレ・ブルトン
フランスの詩人であり、シュルレアリスムの中心人物でもあったアンドレ・ブルトンによる美術理論書。古代エジプトの壁画や中世の宗教画から、デ・キリコ、マックス・エルンスト、マルセル・デュシャンに至るまで、芸術表現を“魔的な力”という視点から読み解く。芸術の本質を探る試みとして、豊富な作品図版とともに構成されている。
David Salle | デイヴィッド・サーレ
アメリカの画家デイヴィッド・サーレの展覧会カタログ。1986年にペンシルベニア大学現代美術館で開催され、北米を巡回した個展にあわせて刊行。古典絵画やモダニズムの技法を引用しつつ、無関係なイメージやエロティックな人物像を重ね描くことで、ポストモダン的感性を体現した作品群が特徴。具象と抽象、絵画とコラージュを融合させた多層的な視覚言語を展開する一冊。英語表記。
I Spy With My Little Eye, Something Beginning With S | Koto Bolofo コト・ボロフォ
南アフリカ出身の写真家、コト・ボロフォによる作品集。ドイツの出版社STEIDL(シュタイデル)に密着し、編集から印刷、製本に至るまでの全工程と、そこで働く人々の日常をモノクロで記録している。工房に差し込む光、紙を扱う手元、真剣な眼差しなど、製作現場の静かな熱量をポートレートのように丁寧に描写。出版の舞台裏に息づく職人たちの表情と、ものづくりの精神に光をあてた一冊となっている。英語表記。
Show Me a Hero... and I’ll Show You a Tragedy | Flatz
オーストリア出身のアーティスト、ヴォルフガング・フラッツによる作品集。英雄像とその崩壊という主題をめぐる39組のディプティック(二連画)が収録されている。力強さや威厳を象徴するイメージと、敗北・死・暴力といった瞬間が対比され、視覚的な緊張と皮肉が浮かび上がる。政治的・メディア的アイコンの再構成を通じて、現代における“ヒーロー(Helden)”の意味を問う意欲作。ドイツ語表記。
Hans Haacke Volume II | ハンス・ハーケ
ドイツ出身のコンセプチュアル・アーティスト、ハンス・ハーケによる展覧会カタログ。1984年、ロンドンのテート・ギャラリーとファン・アッベ美術館(アイントホーフェン)の共同企画にあわせて刊行。制度や権力構造を批評する写真作品を中心に構成され、自身によるテキストやインタビューも収録。政治と美術の交差点を鋭く突く、重要なドキュメント。英語表記。
Michael Kenna: A Twenty Year Retrospective | マイケル・ケンナ
世界的に高い評価を受ける風景写真家、マイケル・ケンナの活動20年を振り返る回顧的写真集。静謐なモノクロームで切り取られた建造物、自然、庭園など、時間と光の移ろいを繊細にとらえた代表的なランドスケープ作品を収録する。構図の美しさと空間の余白を活かした写真群から、ケンナの視線と美意識が静かに伝わってくる。
センチメンタルな旅・冬の旅 | 荒木経惟
写真家・荒木経惟による作品集。私家版として制作された初期作『センチメンタルな旅』から21枚、妻・陽子の死を見つめた『冬の旅』から91枚を選び収録している。愛と死をめぐる私小説的な視点で綴られた写真群が、人生の親密な記憶と喪失の感情を静かに浮かび上がらせる。
ヴィデオを待ちながら 映像、60年代から今日へ | 東京国立近代美術館
2009年に東京国立近代美術館で開催された展覧会のカタログ。1960〜70年代に制作されたヴィデオ作品や実験映画を中心に、映像表現の可能性を探った作品群を5つのテーマに分けて紹介する。「鏡と反映」「芸術の非物質化」「身体/物体/媒体」「フレームの拡張」「サイト」の各セクションに沿って、図版と解説を収録。
NEW YORK | Colin Sussingham
ニューヨークを拠点に活動するフォトグラファー、コリン・サッシンガムによる写真集。少部数で制作されたオリジナル版を、展示にあわせてSALT AND PEPPERとC7C galleryが復刻。断片的なイメージと、スケートボードのアクションや街の何気ない日常が交差し、都市の空気を独自の視点で捉えている。
月映 | 東京ステーションギャラリー
2014年から2015年にかけて開催された展覧会「月映」の公式図録。田中恭吉、藤森静雄、恩地孝四郎の三人によって1914年に創刊された、詩と木版画の雑誌「月映(つくはえ)」に焦点を当てている。創作版画の黎明期を築いたこの同人誌に掲載された全版画のほか、恩地が自ら編集した私家版「私輯 月映」、関連する素描や資料などを多数収録。当時の芸術的実験と若き表現者たちの精神を伝える内容となっている。
佐野繁次郎展 | 東京ステーションギャラリー
2005年に東京ステーションギャラリーで開催された展覧会の図録。1950年代以降の油彩作品を軸に、コラージュ、素描、装幀、「銀座百点」の表紙画なども収録し、画家・装幀家として多彩な表現を展開した佐野繁次郎の全貌に迫る。時代とともに変化する作風や、独自の美意識が反映された仕事の数々を通して、その創作の軌跡を辿る内容となっている。