バーゼルへの道 | ヘルムート・シュミット
「ノイエ・グラフィック」やウルム造形大学に先駆けて、現代的なタイポグラフィを育んだバーゼル・スクール・オブ・デザイン。本書では、教育者として高い評価を受けたエミール・ルーダーやアーミン・ホフマンの功績を、彼らの教え子である著者が回想。学びと実践の記録に加え、自作や影響を受けた作品を紹介し、20世紀タイポグラフィの重要な潮流を振り返る。
漢聲雑誌 87-88期 美哉漢字
中国文化を独自の視点で掘り下げ、毎号異なるテーマをグラフィカルに紹介する雑誌「漢聲(ハンシェン)」の第87-88期特集号。古代書体の成立から変遷、さらに芸術や装飾として展開された漢字の造形美を、多彩な図版とともに解説している。文字が持つ歴史とデザインの奥行きを鮮やかに映し出している。中国語表記。
組版原論 タイポグラフィと活字・写植・DTP | 府川充男
印刷史研究の第一人者として知られ、『聚珍録』を著した府川充男による組版実用書。活字から写植、そしてDTPへと移り変わる日本の印刷史を背景に、組版に関する研究記事や理論を収録。さらに、組版演算に関する実践的な解説を加え、歴史的知見と技術的ノウハウをあわせ持つ内容となっている。研究者・実務者双方にとって、組版とタイポグラフィを深く理解するための貴重な一冊。
組版 タイポグラフィの廻廊 | 府川充男、小池和夫、小宮山博史 他
府川充男、小池和夫、小宮山博史らによる組版・タイポグラフィに関する評論集。書体史やブックデザインの変遷、仮名の造形に対する視点など、多角的な論考を収録している。「タイポグラフィの視線」「八〇年代のブック・デザインとタイポグラフィを過る」「仮名と書体を見る眼」など、実践と批評の両面からアプローチされた文章を通して、文字文化の奥深さを探ることができる一冊。
Virgil Abloh: Figures of Speech | ヴァージル・アブロー
Off-Whiteの創設者として知られるファッションデザイナー、ヴァージル・アブロー(1980–2021)の創作活動を網羅するモノグラフ。ラグジュアリーストリートの先駆者として築いた独自のスタイルを軸に、デザイン作品やアイデアスケッチ、資料写真、インタビューを紹介している。1,800点以上におよぶ未公開画像を収録し、その発想の源泉やプロセスを多角的に辿る構成。デザインとカルチャーを横断したアブローの軌跡を示す包括的な一冊。英語表記。
日本の文様 花鳥 3冊セット | 北村四郎、吉田光邦、田中一光
吉田光邦、木村重信、八木一夫、田中一光らが編纂した、日本の風土を題材とする文様デザイン集。「日本系列」「中国系列」「異国系列」の3冊セット。家紋にみられるロゴ的な造形から、器物やプロダクトに刻まれた装飾パターンまでを幅広く収録している。モチーフごとに整理された図版とともに、その由来や意味を詳しく解説。花鳥を中心とした文様の美と歴史を多角的に読み解くことができる貴重な記録。
100+3 Swiss Posters: Selected by Siegfried Odermatt
スイスのグラフィックデザイナー、ジークフリート・オデルマッツが精選したポスターを紹介する作品集。マックス・ビル、カール・ゲルストナー、エミール・ルーダー、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンら、スイス・デザインを代表する巨匠たちによるポスターを多数収録。スイス・モダンデザインの精髄を示す貴重な記録。英語、ドイツ語、フランス語表記。
Skeleton | 原研哉、佐藤卓
グラフィックデザイナー原研哉と佐藤卓によるパッケージデザイン作品集。ウイスキーボトルや缶コーヒー、化粧品など身近な製品を題材に、機能性と造形美を兼ね備えたデザインを多数収録している。シンプルでありながら高い完成度を誇るパッケージの数々を、藤井保の写真によって鮮明に提示。日常に溶け込むデザインの可能性を示す構成となっている。
表紙はうたう | 和田誠
装丁家・イラストレーターとして幅広く活躍した和田誠の作品集。1977年から2008年までの31年間にわたり手がけた『週刊文春』の表紙イラストを、カラーで1558点収録している。動物や花、酒などをモチーフにした作品群は、単行本とは異なるペインティング的な筆致で描かれ、和田の多彩な表現力を示す。時代とともに歩んだ表紙デザインの軌跡を、圧倒的なボリュームで振り返ることのできる貴重な記録。
資生堂宣伝史 歴史/現代/花椿抄 全三冊揃
1979年までの資生堂の宣伝活動を網羅的にまとめた資料集。広告の歩みをたどる「歴史」、同時代の取り組みを示す「現代」、企業文化誌『花椿』に焦点を当てた「花椿抄」の三冊で構成されている。CI(コーポレート・アイデンティティ)、パッケージデザイン、広告グラフィック、テレビCMなど、多岐にわたる表現を収録。化粧品産業のみならず、日本の広告デザイン史を考察するうえで欠かせない資料となっている。
資生堂宣伝史 総合篇/TV・CM篇/セルジュ・ルタンス篇 全三冊揃
1960年代以降の資生堂の広告活動を体系的にまとめた資料集。広告ポスターや店頭ディスプレイ、パッケージデザインを収録した「総合篇」、セルジュ・ルタンスのクリエイティブを集成した「セルジュ・ルタンス篇」、そしてテレビCMを収録した「TV・CM篇」(VHS)の3部構成となっている。日本の広告デザイン史における資生堂の役割を多角的に検証できる貴重な記録であり、グラフィックから映像まで幅広い表現を網羅している。
Raymond Savignac: Affichiste | レイモン・サヴィニャック
フランスの画家・グラフィックデザイナー、レイモン・サヴィニャックの作品集。ユーモラスで親しみやすい表現によって街角を彩り、フランス広告ポスターの黄金期を象徴する存在となったサヴィニャック。本書では600点以上におよぶ膨大なポスター作品を編纂し、その豊かな創造力と独自のスタイルを体系的に紹介している。フランス語表記。
Saul Steinberg: The Inspector | ソウル・スタインバーグ
ルーマニア出身のイラストレーター、ソウル・スタインバーグによる6冊目の画集。ユーモアと風刺を巧みに織り交ぜた独創的なドローイングをモノクロで多数収録している。線の軽やかさと機知に富んだ視点が生み出すイメージは、日常を風刺しながらも詩的な広がりをもたらす。スタインバーグの作家性を凝縮した一冊。英語表記。
大正・昭和のブックデザイン レトロでモダンな書籍・雑誌の装丁コレクション
大正から昭和にかけて制作されたブックデザインを集成した資料集。書籍や雑誌の装丁・挿絵に焦点を当て、約650冊を収録している。猪熊弦一郎、恩地孝四郎、小村雪岱、河野鷹思、杉浦非水、竹久夢二といった錚々たる装幀家の仕事を網羅し、各作家ごとに構成。伝統的な意匠に加え、西洋から流入した美術やデザインが融合していく様を、装幀史の観点から多角的にたどることができる。モダニズム・デザインの黎明期を視覚的に記録した貴重な記録。
日本の紙クズ 大正・昭和の庶民派レトログラフィックス 野島寿三郎コレクション
大正から昭和期にかけて日本で生まれた、日常にあふれる紙片を収録したデザイン資料集。劇場パンフレットや交通切符、薬袋、マッチラベル、駅弁の包み紙、宝くじ、レコードジャケットに至るまで、チラシやラベル、パッケージ類を網羅。時代の庶民文化を彩った紙資料をカテゴリーごとに整理し、カラーを中心に一部モノクロで紹介する。消えゆく印刷物の意匠と、当時の生活感覚を伝える貴重なビジュアルアーカイブ。
i-Deas of a Decade
国際的なカルチャー&ファッション誌『i-D』の創刊から10年間を総括するコンピレーション。1980年代を彩ったスタイルやトレンドを、ゴスカルチャーからベネトンの広告、コム・デ・ギャルソン、ヨウジヤマモトの革新的ファッションまで幅広く収録。ストリートのリアルとハイファッションを自在に横断した同誌ならではの視点で、時代の空気とエネルギーを切り取る。豊富な図版とともに、80年代カルチャーをビジュアルで体感できる内容。英語表記。
Issey Miyake: Pleats Please | Taschen
世界的ファッションデザイナー三宅一生によるブランド「PLEATS PLEASE ISSEY MIYAKE」に焦点を当てた作品集。ブランドの歩みをたどりつつ、素材や技術の実験と開発プロセス、初めて公開された工場の様子などを全8章に分けて紹介している。豊富な図版に加え、三宅一生をはじめ都築響一、吉岡徳仁、グエナエル・ニコラらによる寄稿を収録。革新的なデザインの背景を多角的に読み解く構成となっている。日本語、英語、フランス語表記。
Shirt Kings: Pioneers of Hip Hop Fashion | Edwin Phade Sacasa、Alan Ket
1980年代のヒップホップ黎明期にB-BOYファッションを築いたパイオニアたちを記録した写真集。ニューヨークのストリートを中心に撮影されたB-BOYのポートレートに加え、彼らが愛用したTシャツやプルオーバーのグラフィックデザインをカラーで多数収録している。音楽とストリートカルチャーが交差する時代の熱気を伝えるとともに、ヒップホップファッションの源流を示す貴重な記録となっている。
BVLGARI
イタリアを代表するジュエラー、ブルガリの世界を紹介するビジュアルブック。1884年にローマで創業して以来、王侯貴族や映画スターをはじめ多くの人々を魅了してきた独自のスタイルの変遷を辿る。日常使いの宝飾品からハイジュエリー、腕時計にいたるまで、革新を重ねて進化してきたデザインの数々を豊富な図版とともに解説。ブランドの魅力と歴史を視覚的かつ文章で深く味わえる一冊。英語表記。
ABZ : More Alphabets and Other Signs | Julian Rothenstein ジュリアン・ローゼンスタイン
英国の出版社レッドストーンプレスの創設者、ジュリアン・ローゼンスタインによる、アルファベットや記号をめぐるヴィジュアル・スクラップブック。モダニズムやロシア・アヴァンギャルド、さらには日本のいろは文字まで、多様な文字体系やサインを遊び心あふれる編集で紹介する。タイポグラフィの歴史と文化の断片を軽やかに横断しながら、記号の持つ美しさと不思議な魅力を再発見させてくれる一冊。英語表記。
Herbert Bayer: The Complete Work | ヘルベルト・バイヤー
バウハウスの教官を務めた後、アメリカへ渡り、写真、グラフィックデザイン、絵画、彫刻、建築など多彩な分野で活動したヘルベルト・バイヤーの全仕事を紹介する大部の作品集。1920年代の初期作品から晩年まで、60年以上にわたる創作活動を網羅し、ポスター、広告、書体デザイン、環境デザインなど幅広い仕事をカラー・モノクロの豊富な図版で収録。さらに本人によるエッセイや同時代の資料も掲載され、バイヤーが20世紀の視覚文化に与えた影響を多角的にたどることができる。英語表記。
東西の職人図絵 復刻版 全7冊揃 | 菱川師宣、ヨースト・アマン | 株式会社竹尾
紙の専門商社・竹尾の創業90周年を記念して刊行された復刻版。江戸時代の浮世絵師・菱川師宣による『和国諸職絵つくし』と、16世紀ドイツの版画家ヨースト・アマンによる『西洋職人つくし』を収録。日本とヨーロッパ、それぞれの時代と地域で描かれた職人たちの姿を対照的に楽しむことができる。全7冊構成で、当時の生活文化や職能の多様さを知る貴重な資料。解説冊子付き。非売品。
イリヤ・カバコフ 世界図鑑 絵本と原画 | 神奈川県立近代美術館ほか
2007年から2008年にかけて開催された展覧会「イリヤ・カバコフ 世界図鑑 絵本と原画」の公式図録。鋭い時代感覚とユーモアをもって社会を捉え、大規模なインスタレーションで知られるカバコフの、創作の原点ともいえる挿絵画家としての活動に焦点を当てる。絵本のために描かれた原画を厳選収録し、後年の表現へとつながる初期の仕事を紹介する一冊。
センダックの世界 | モーリス・センダック、セルマ・G・レインズ
アメリカの絵本作家・イラストレーター、モーリス・センダックの作品集。代表作『かいじゅうたちのいるところ』をはじめ、『夜のだいどころへ』『とおいところにいきたいな』など数々の名作を生み出したセンダックの歩みを紹介。創作の歴史と多彩な仕事を、豊富なイラストや写真とともに網羅している。
ジャジカル・ムーズ | 向田直幹
『スイング・ジャーナル』の表紙撮影などで知られる写真家・向田直幹による編著。モダンジャズのレコードジャケットをテーマに、貴重なデザインをカラーで多数収録している。グラフィカルで洗練されたジャケット群は、音楽ファンはもちろん、写真、ファッション、グラフィックデザインの分野においても重要なリファレンスとなる。音とビジュアルが響き合う、モダンカルチャーの美学を凝縮した一冊。
ジャズ・アルバム・カバーズ | マネック・デーバー
ジャズ史を彩るアルバムジャケットを集めたビジュアル資料集。デヴィッド・ストーン・マーティンをはじめ、著名なデザイナーや写真家による約400点の作品を解説とともに収録する。ブルーノート、デビュー、サウスランドといった名門レーベルの稀少盤も掲載され、音楽とデザインが融合した豊かな表現世界を体感できる一冊。
The Cover Art of Blue Note Records ペーパーバック版
ブルーノート・レコードの名盤ジャケットを集めたカバーアート集。ハービー・ハンコック、マイルス・デイヴィス、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズなど、ジャズを象徴するアーティストのアルバムを含む400点以上を収録。音楽史に残る象徴的なデザインとともに、業界を代表する著名人によるショートエッセイも掲載。ブルーノートの美学とジャズの歴史を視覚的にたどることができる資料性の高い一冊。英語表記。
Album Covers from the Vinyl Junkyard
LPレコードのジャケットデザイン40年を振り返るヴィジュアル資料集。イージーリスニング、ラウンジコア、ワールドミュージック、さらにはキッチュな名盤まで、500点以上のカラー図版と解説を収録。音楽とともに歩んできたジャケットアートから、その時代特有の美意識やユーモア、文化的背景を読み解く。
Fotografia Publica : Photography in Print 1919-1939 | Horacio Fernandez
1999年にマドリッドのソフィア王妃芸術センターで開催された展覧会図録。1919年から1939年にかけての写真と印刷の歴史を豊富な図版とともにたどる。アレクサンドル・ロトチェンコ、ウォーカー・エヴァンス、土門拳、アルフレッド・スティーグリッツらによるフォトモンタージュや、雑誌・広告のグラフィックデザインなどを収録し、600点を超える作品を掲載。
1950年代日本のグラフィック デザイナー誕生
2008年に印刷博物館で開催された展覧会「デザイナー誕生:1950年代日本のグラフィック」の図録をもとに書籍化した一冊。河野鷹思、原弘、亀倉雄策、北園克衛といった日本を代表するデザイナーの作品を多数収録し、戦後の復興期から高度成長へと向かう1950年代における日本のデザイン界の歩みを振り返る。当時の社会状況と重ね合わせながら、グラフィックデザインが職能として確立していく過程を示す貴重な資料集。
1960年代グラフィズム | 印刷博物館 企画展
2002年に印刷博物館で開催された企画展「1960年代グラフィズム」の図録。高度経済成長と国際化の波の中、写真や印刷技術の革新を背景に大きな飛躍を遂げた1960年代の日本デザインを紹介する。「世界デザイン会議」に始まり、「日本宣伝美術会」の解散で幕を閉じるまでの変化の時代を、多数の作品図版と関係者の証言で振り返る。デザイン史の重要な転換点を記録した資料であり、装丁は粟津潔が手がけている。
活字文明開化 本木昌造が築いた近代 | 印刷博物館
2013年に開催された展覧会図録。日本の近代活版印刷の礎を築いた本木昌造の業績を多角的に紹介する。人物像をはじめ、印刷技術の革新や情報流通の変化といった観点から、日本が近代化を遂げる過程における活字文化の役割を解説。資料図版や関連史料を通じ、近代社会と活版印刷の密接な関わりを示す内容となっている。
ヴァチカン教皇庁図書館展 書物の誕生 写本から印刷へ | 印刷博物館
2002年に印刷博物館で開催された展覧会図録。聖書を中心に、西洋における書物の誕生と展開をたどり、写本から印刷本へと移り変わる歴史を豊富なカラー図版で紹介する。中世ヨーロッパの装飾写本や初期印刷本を通じて、文字文化と宗教、美術が交錯する「書物」の生成過程を視覚的に体感できる内容となっている。
欧文書体集1488
欧文フォントを網羅的に収録した大判の書体見本集。過去半世紀にわたり定番として親しまれてきた書体から、復刻版、新たにデザインされた最新フォントまで、1,400種以上を掲載。豊富なバリエーションを比較・検討できる構成となっており、グラフィックデザインやタイポグラフィに携わる人々にとって貴重な資料となる一冊。
Paul Rand ペーパーバック版 | ポール・ランド
ABCやIBMをはじめとする数々の企業ロゴを手がけ、モダングラフィックデザインに大きな影響を与えたポール・ランド(1914–1996)の生涯と仕事を追った評伝。スイス・スタイルの導入者としても知られるランドが、どのように独自のデザイン哲学を築き、企業アイデンティティの確立に貢献したのかを探っている。スティーヴン・ヘラーによる分析と解説を通して、20世紀デザイン史におけるランドの位置づけを明確に示す内容となっている。
河野鷹思のグラフィックデザイン | 東京国立近代美術館
2005年に東京国立近代美術館で開催された展覧会図録。戦前から戦後にかけて制作された映画ポスターや商業デザインを中心に、河野鷹思の豊かな創作活動を紹介する。モダンで実験的な表現から社会的テーマを扱った作品まで、多様な仕事を通して日本のグラフィックデザイン史に刻まれた軌跡を辿ることができる。
Pentagram Book V | ペンタグラム
アラン・フレッチャーやコリン・フォーブスらによって結成されたデザインカンパニー、ペンタグラムのプロジェクトレポート。1993年から1998年にかけて手がけられた50件の事例を収録し、CI(コーポレートアイデンティティ)やパッケージデザインなどについて、目的や分析、プロセスを解説。ジャーナリストのランドール・ローテンベルクによる、ペンタグラムの舞台裏に迫るテキストも掲載。英語表記。
生誕100周年記念 ブルーノ・ムナーリ展 | あの手この手
美術家、デザイナー、絵本作家として幅広く活動したブルーノ・ムナーリの生誕100周年を記念して開催された展覧会の図録。「ナンセンスの機械」「読めない本」といった代表的な絵本作品から、ペインティング、紙を用いた立体造形まで、多彩な表現をカラー図版で紹介。遊び心あふれる発想と探究心に貫かれたムナーリの創作を総合的に辿ることができる内容となっている。
アタゴオル絵本 青猫島コスモス紀 | ますむらひろし
漫画家ますむらひろしによる絵本で、人と猫が言葉を交わす幻想的な世界を舞台に、主人公の猫ヒデヨシの冒険を描いている。繊細な線描によるイラストレーションが物語に豊かな表情を与え、装丁を手がけた羽良多平吉の独創的なデザインが平面性を超えた空間を生み出している。絵と本の造形が一体となり、読者を異世界へと誘う構成となっている。
Typography Now: The Next Wave ペーパーバック版
イギリスのグラフィックデザイン界におけるタイポグラフィの動向を記録した作品集、ペーパーバック版。ネヴィル・ブロディ、デヴィッド・カーソン、ジョナサン・バーンブルック、フィル・ベインズら、当時の注目デザイナーによる革新的な作例を多数収録し、文字が視覚表現にもたらす役割や可能性を探る。デザインはWhy Not Associates、評論は雑誌『Eye』編集長リック・ポイナーが担当。90年代初頭の新しいタイポグラフィを牽引した潮流を鮮やかに伝える記録となっている。英語表記。
VANITES 19-20世紀ファッション写真展 モード 夢と欲望
1994年に開催された巡回展の公式図録。19世紀から20世紀にかけてのファッション写真の歩みをたどり、スタジオポートレートから屋外撮影への移行など、その表現の変遷を紹介する。エドワード・スタイケン、ニック・ナイト、ギイ・ブルダンら、多彩な写真家による図版を収録。夢や欲望を映し出すモード写真の魅力を歴史的視点から探る内容。
八木保の選択眼 The Graphic Eye of Tamotsu Yagi | ADP
グラフィックデザイナー/アートディレクターとして国際的に活躍する八木保の27年間の仕事を総覧する作品集。アップルやインテル、パームといった米国企業でのプロジェクトから、日本のアパレル「ワールド」のブランディング、さらに家具や日用品のデザインに至るまで、多岐にわたる活動を紹介している。幅広い領域で積み重ねられた成果を通じて、八木のデザイン観や発想の原点を読み解く内容となっている。
アイデア No.300 300号記念特大号
2003年9月発行、『アイデア』300号記念特大号。創刊50周年を祝し、タナカノリユキ・東浩紀・松下計による鼎談「二極化する世界」をはじめ、横尾忠則、永井一正、深澤直人らへのインタビューを収録。さらにバックナンバーからのスクラップも掲載し、雑誌の歩みを振り返る。羽良多平吉、都築響一らによる連載も収録された、節目を飾る保存版的内容。
アメリカ版『エスクァイア』全表紙896
1933年創刊の男性向けカルチャー&ライフスタイル誌『エスクァイア』アメリカ版の表紙を網羅したビジュアルアーカイブ。創刊号から2006年12月号までの全884枚を収録し、70年以上にわたる雑誌の歴史を一望できる。ヘミングウェイやカポーティらとの逸話、創刊当時の背景も紹介され、時代を映すヴィジュアル文化史としても価値の高い一冊。