Fabien Baron: Works 1983-2019
アートディレクター、デザイナーとして活躍するファビアン・バロンの仕事をまとめた回顧作品集。1980年代から2019年までの約30年にわたる活動を対象に、ファッション、タイポグラフィ、パッケージデザイン、プロダクト、家具、インテリアなど幅広い分野の仕事を収録。雑誌や広告のアートディレクションを通して築かれたバロン独自の視覚言語をたどる。
建築の詩人 カルロ・スカルパ | 齋藤裕
イタリア建築界の巨匠カルロ・スカルパの代表作を、建築家・齋藤裕が独自の視点から解読した作品資料集。ブリオン家の墓地、カステルヴェッキオ美術館、クェリーニ・スタンパーリア館など、スカルパ建築の精髄を示す8つの作品を収録。精緻なディテールをとらえた228点の写真に加え、構想の意図を読み解くドローイングや解説を掲載する。素材と光、空間の時間的体験を重層的に構築するスカルパの建築思想を、写真と言葉の両面から探求する一冊。構成・造本は田中一光。
Takashi Homma: Tokyo | ホンマタカシ
写真家・ホンマタカシによる作品集。『TOKYO SUBURBIA』をはじめ、1990年代から2000年代にかけて撮影された東京をテーマとするシリーズを一冊にまとめたもの。郊外の住宅地や都市の風景、人々の姿などを、淡々とした視線で捉えた写真を収録する。森山大道以降の東京を写す写真家としても注目されるホンマタカシが、都市の中心と周縁を行き来しながら現代の東京の姿を描き出す。
Robert Therrien | Norman Bryson、Margit Rowell
アメリカの現代美術家、ロバート・セリエンの作品集。テーブルや椅子、皿や鍋といった日常的なモチーフを巨大なスケールへと拡大し、見慣れた物の印象を揺さぶる彫刻で知られている。本書では大型のテーブルや椅子、積み重ねられた器、台 […]
季刊 JA Autumn 2005 Junzo Yoshimura 吉村順三
季刊誌『Japan Architect』2005年秋号(No.59)。特集は建築家・吉村順三。南台の家(自邸)や軽井沢の山荘、猪熊弦一郎の田園調布の家など、住宅を中心とした代表作28件を図面や写真、解説とともに収録する。日常の暮らしに寄り添う住まいを追求し、日本の自然や文化風土に根ざした建築を展開した吉村順三の仕事を紹介。エッセイや論考も掲載され、建築思想や設計手法を読み解くことができる。
Inui Architects 乾久美子建築設計事務所の仕事
建築家・乾久美子の活動を幅広く紹介する作品集。東日本大震災で被災した岩手県・唐丹の小中学校と児童館の再建から、みずのき美術館、個人住宅、町家改修、駅前再開発まで、多様な規模と用途の建築を収録している。写真、模型、図面、スケッチを豊富に掲載し、乾が各プロジェクトで現実の条件と丁寧に向き合いながら、普遍性のある建築のかたちを探ってきた思考を読み取ることができる。自身による論考「小さな風景と建築」などのテキストも収録。装丁は菊地敦己。
Points Between...Up Till Now | Robert Polidori
住居や都市の内部空間を撮影し、時間の堆積や人の痕跡を静かに写し出す作品で知られる写真家、ロバート・ポリドリの主要シリーズをまとめた作品集。本書では内戦後のベイルート、修復中のヴェルサイユ宮殿、カストロ政権下のハバナ、ハリケーン・カトリーナ後のニューオーリンズ、チェルノブイリ周辺の立入禁止区域などを撮影したシリーズを収録。三十年にわたる活動を通して、建築や空間に刻まれた歴史や記憶を見つめるポリドリの視点を紹介する。
アイデア No.324 ダイアグラム・地図作成法
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.324(2007年9月号)は、「ダイアグラム・地図作成法」を特集。1960年代後半から70年代にかけて台頭した、統計・運動・記憶といったテーマに基づく視覚化の実践を、「統計・人口・領土」「身体・運動・健康」「知識・記憶・歴史」の3セクションで紹介する。杉浦康平、中垣信夫、勝井三雄、戸田ツトム、松田行正ら、第一線で活躍するデザイナーたちへのインタビューを通して、具体的な技法や制作プロセス、背景にある思想を掘り下げた1冊。
上海モダン 『良友』画報の世界
1926年に上海で創刊されたグラフ雑誌『良友』画報を中心資料に、1920〜40年代の上海に広がったモダン文化を読み解く研究書。写真や広告、映画、文学、スポーツなど多彩な記事を掲載した同誌を手がかりに、近代中国の都市文化と大衆社会の姿をたどる。編集体制や出版経営、読者層、視覚表現に加え、旅行や食文化、演劇といった誌面の内容から、国際都市として発展した上海の社会と文化を考察。巻末には『良友』画報の記事目録などの資料も収録。
Zivile Operationen/Civil Operations | Walter Niedermayr
イタリア出身の写真家ウォルター・ニーダーマイヤーの代表的シリーズを横断的に紹介する作品集。国際的評価を受けたアルプスの風景写真に加え、病院や刑務所、高速道路、建設現場といった人工環境を淡い光の中で静かに写し取り、人が空間とどのように関わり、影響を与え合っているのかを繊細に考察している。可視と不可視の境界を揺らすような表現は、広がりのある空間の緊張と詩情を同時に浮かび上がらせ、見る者の知覚を静かに揺り動かす。多方向へ広がるシリーズ構成を通して、建築的スケールと人の気配が交錯するニーダーマイヤーの視覚世界が豊かに伝えられている。
Claude Rutault
フランスの美術家、クロード・リュトーの作品集。1973年以降、「定義/方法」と呼ばれる原則にもとづき制作を続けてきた作家で、キャンバスと壁面を同じ色で塗る作品で知られる。展示空間の壁そのものを作品の一部として扱い、絵画と空間の関係を問い直す試みを展開。本書ではキャンバスの形状や配置、色彩の違いによって生まれる多様なバリエーションを通して、リュトーの独自の制作方法を紹介する。
Jean-Michel Othoniel
フランスの現代美術家ジャン=ミシェル・オトニエルの作品を紹介するモノグラフ。水彩によるドローイングや制作スケッチを中心に、ムラーノガラスを用いた彫刻や立体作品の写真も収録する。テキストは評論家で作家のクリスティーヌ・アンゴによる解説で構成され、創作の背景や思考に触れている。ガラスを用いたインスタレーションで知られるオトニエルの構想の過程や、絵画的な側面にも光を当てた一冊。
Femmes | Jeanloup Sieff
フランスの写真家ジャンルー・シーフによる作品集。30年以上にわたって撮影してきた女性をテーマに、ポートレート、ヌード、ファッション写真など約70点のモノクロ作品を収録する。光と影を生かしたドラマティックな構図によって、女性の存在感や個性を際立たせたイメージが並ぶ。写真にはシーフ自身のコメントも添えられ、被写体との関係や制作の背景にも触れている。
Cartier 1899-1949: The Journey of a Style
ジュエリーブランド、カルティエの1899年から1949年までのデザインを紹介する展覧会図録。アール・ヌーヴォーの装飾とは距離を置きつつ、花やアカンサス、ガーランドといった古典的モチーフを再解釈した造形を取り上げる。建築的な細部への緻密な配慮や、台座素材としてのプラチナの導入など、技術と意匠の革新にも焦点を当てる構成。約半世紀にわたる作品を通して、カルティエがジュエリーデザインの領域で築いた独自のスタイルをたどる。
戦後西ドイツのグラフィックデザイン モダニズム再発見
2024年から2025年にかけて東京都庭園美術館ほか各地で開催された展覧会の図録。第二次世界大戦後の西ドイツで発展したグラフィックデザインを、日本で初めて体系的に紹介する。バウハウスやウルム造形大学の理念を背景に展開したモダニズムデザインを、ポスターや冊子、雑誌などの豊富な図版とともに収録。幾何学的抽象やタイポグラフィ、写真、イラストレーションなど多様な表現を通して、戦後社会とデザインの関係をたどる。解説テキストや作品目録、年表も掲載。
杉浦康平と写植の時代 光学技術と日本語のデザイン
戦後日本を代表するグラフィックデザイナー杉浦康平の活動を手がかりに、写植(写真植字)の発展と日本語タイポグラフィの変化をたどる研究書。1960年代以降、写植は活版印刷に代わる組版技術として出版や広告の現場に広まり、日本語の文字表現やレイアウトに大きな影響を与えた。杉浦康平のブックデザインや雑誌デザインを分析しながら、写植技術の誕生と普及、書体開発、出版文化との関係を考察する。
時間のヒダ、空間のシワ 時間地図の試み | 杉浦康平
グラフィックデザイナー・杉浦康平による、ダイアグラムと時間地図の全貌に迫る一冊。空間や都市にまつわる膨大な事象やデータを多角的に解析し、一枚の平面に図解として落とし込む手法を紹介。多木浩二による批評的解読、松岡正剛との対談、hclab.による時間地図のデジタル再構築など、ダイアグラムを多面的に掘り下げる刺激的な内容で構成されている。知覚と情報のあいだに広がる視覚思考の世界を体感できる一冊。
岡崎和郎 見立ての手法 Who’s Who
彫刻家・岡崎和郎の代表的シリーズ「Who’s Who(人名録)」に焦点をあてた展覧会図録。ヨーゼフ・ボイス、ブランクーシ、デュシャン、北斎、瀧口修造など、岡崎自身に影響を与えた実在の人物を題材に、敬意とユーモアを込めて制作されたオブジェ群を紹介する。身近な素材をもとに、形の内側や偶然の造形から新たなイメージを立ち上げる岡崎の創作を、多彩な図版とともに辿る。半世紀を超える造形思考の軌跡を検証する。
David Adjaye: Houses
タンザニア出身の建築家、デイヴィッド・アジャイの初期を代表する住宅作品集。国や文化の異なる環境で手がけられた13の住宅プロジェクトを、図面、写真、スケッチ、メモなどの資料とともに紹介している。限られた予算や条件のなかで素材や光を巧みに扱い、住まい手の個性に応答していく姿勢が随所に読み取れる構成。都市から郊外まで多様な状況に向き合いながら培われた建築の思考と実践を、具体的なかたちで伝えている。
野村仁 変化する相 ー 時・場・身体
2009年に国立新美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された図録。現代美術家・野村仁の約40年にわたる創作活動を振り返る回顧展の内容を収録する。写真、立体、平面、インスタレーション、映像など多様なメディアによる作品を通して、「時間」「重力」「自然現象」といった主題を探究してきた歩みを紹介。ドライアイスの昇華や太陽・月の軌跡など、身近な現象から宇宙的スケールの構造までを観察・記録する作品が掲載されている。豊富な図版と解説に加え、年譜や文献リストも収録。
Jesus Rafael Soto
ベネズエラ出身の美術家、ヘスス・ラファエル・ソトの作品集。カラカスの美術学校で学んだ後、1950年にパリへ渡り、1955年の展覧会「Le Mouvement」への参加を機にキネティック・アートの重要な作家として注目される […]
SEASON LAO 虚室・生白
マカオ出身の現代美術家シーズン・ラオが、2009年から2023年までに手がけた平面・立体・インスタレーション作品を精選して収録した作品集。フランス・ニース国立東洋美術館25周年展「虚室・生白」にあわせ刊行されたもので、静謐な空間性と余白の美を核とするラオの造形言語が、多面的に紹介されている。建物は丹下健三が晩年に設計したモダニズム建築であり、その空間との呼応に焦点を当てた展示風景も豊富に掲載。巻末には丹下都市建築設計・丹下憲孝との対談を収録し、建築と作品が交差する思考のプロセスに触れることができる。
Topologies | Edgar Martins
ポルトガル出身の写真家エドガー・マーティンズによる写真集。夜の海岸や火災の跡が残る森、アイスランドの風景などを、大判カラー写真で捉えている。空港の滑走路や高速道路の防護壁といった人工的な構造物も被写体となり、風景のなかに現代の都市や社会の痕跡が浮かび上がる。緻密な構図によって、見慣れた場所がどこか抽象的に感じられるイメージが広がる。風景写真を通して、場所や現実の見え方を問いかける作品集。
Portfolio Francisco Hidalgo: Venise
パリを拠点に活動した写真家フランシスコ・イダルゴによるポートフォリオ形式の写真集。ヴェネツィアの運河や路地、建築を写した写真12点を収録する。水面に映る光や霧に包まれた街並みなど、独特の空気をもつ都市の情景を、繊細な光と構図によって捉えている。ヴェネツィアの風景を静かな詩情とともに伝える作品集。
GA No.47 オットー・ワグナー:ウィーンの郵便貯金局/シュタインホフの礼拝堂
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第47号。オーストリアの建築家、オットー・ワグナーが手がけたウィーンの郵便貯金局/シュタインホフの礼拝堂を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはハンス・ホラインが担当している。
GA No.46 ピエール・シャロー、ベルナール・ビジヴォ:ガラスの家(ダルザス邸)
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第46号。フランスの家具デザイナー・建築家、ピエール・シャローとベルナール・ビジヴォが手がけたダルザス邸(ガラスの家)を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはフェルナンド・モンテスが担当している。
GA No.45 カルロ・アイモニーノ/アルド・ロッシ:ガララテーゼの集合住宅 1969-1974
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第45号。イタリアの建築家、カルロ・アイモニーノとアルド・ロッシが手がけたガララテーゼの集合住宅を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはピエルルイジ・ニコリンが担当している。
Arnold Newman: The Early Work
アメリカの写真家、アーノルド・ニューマンによる初期作品集。1938年から1942年にかけて、フィラデルフィア、ボルチモア、ウェストパームビーチなどで撮影された人々と街の風景を収録する。大恐慌後のアメリカ社会を背景に、抽象性とドキュメンタリー性をあわせもつモノクロ写真が並ぶ。後に「環境肖像」と呼ばれる独自のスタイルを確立する以前の、ニューマンの原点を示す貴重な記録であり、芸術家としての形成期におけるまなざしと構図感覚の萌芽を伝えている。
Robert Frank: New York to Nova Scotia
アメリカの写真家ロバート・フランクの軌跡をたどる作品集。1986年にヒューストン美術館で開催された回顧展の際に刊行されたカタログの復刊版で、写真家としての歩みと多彩な表現活動を総覧している。ショートフィルムのスチール写真、未発表の書簡、評論、エッセイを交えながら構成され、作家の内面と創作過程を多角的に描き出す。モノクロの図版を中心に、ニューヨークからノヴァスコシアへと至るフランクの視点の変遷を示している。
アイデア No.403 世界の「声」をつくる 書体デザイナー大曲都市の仕事
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.403(2023年10月号)。欧文・ノンラテン文字を横断した多言語書体の制作、欧文書体の復刻やカスタムフォントの開発、さらに異業種とのコラボレーションなど、その活動領域を幅広く紹介する。Monotype時代から続く実践を通して、言語や文化を超えて文字を「声」として形にする創造の核心を探る。
アイデア No.400 グラフィックデザインの記憶と記録 創造的資源としてのデザインアーカイヴ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.400。ポスターコレクションや個人デザイナーの資料、日本語活字関連資料、展覧会告知物など、国内のグラフィックデザインに関わるさまざまなアーカイヴの取り組みを紹介する。実際に保存や整理に携わる人々の声を通して、資料を記録・共有し活用していく意義を考える内容。後半では国内外のアーカイヴ事情や情報化社会におけるアーカイヴのあり方を論じる寄稿やインタビューを収録。あわせて創刊号から399号までの表紙も掲載し、『アイデア』自身の歩みを振り返る。
アイデア No.385 デザインとローカリティ Graphics Interchange にみる関西・東北の実践
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.385(2019年3月号)は、「デザインとローカリティ」を特集。2018年に山形市で開催された展覧会「Graphics Interchange」を軸に、地域とデザインの関係を探る。大阪の原田祐馬(UMA/design farm)と山形の小板橋基希(akaoni)による企画をもとに、若手デザイナーによる展示や両者の仕事を誌面化。土地に根ざした表現のあり方を再考し、現代のグラフィックデザインが持つ造形理念と実践を明快に伝えている。
新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展
2025年から2026年にかけて大阪中之島美術館で開催された展覧会の公式図録。1925年のパリ万博「現代装飾美術・産業美術国際博覧会(アール・デコ博)」から100年を記念して企画された。特集テーマは「アール・デコと女性」。1920〜30年代に現れたモダンで自立した女性像に焦点を当て、ポスター、香水瓶、ジュエリー、ファッション、工業デザインなど多彩な作品を収録する。幾何学的装飾や洗練された造形に象徴されるアール・デコの美意識を、豊富な図版と解説で紹介。
FUTURE BEAUTY 日本ファッションの未来性
2012年に東京都現代美術館で開催された展覧会にあわせて制作された展覧会図録。ロンドンのバービカン・アート・ギャラリーで始まった巡回展を基に、日本独自の創造性と革新性を紹介する。三宅一生、川久保玲、山本耀司らの代表作を中心に、陰影礼讃や平面性、伝統と革新といったテーマ別に作品を整理し、服の造形や文化的意味を解説。豊富な写真とテキストにより、日本ファッションの美意識や国際的影響力を体系的に理解できる内容。
アジアの本・文字・デザイン | 杉浦康平
グラフィックデザイナー杉浦康平を中心に、アジア各国のデザイナーが本や文字、デザインについて語り合った対談集。日本の津野海太郎、中国の呂敬人、韓国のアン・サンス、チョン・ビョンキュ、台湾の黄永松、インドのR・K・ジョーシー、キルティ・トゥリヴェディらが参加し、それぞれの文化や文字の背景を手がかりに議論を展開する。国や言語、思考の違いを越えながら、アジアに共有される造本文化や文字表現の可能性を探る。
建築家 坂倉準三 モダニズムを生きる 人間、都市、空間
2009年に神奈川県立近代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された図録。ル・コルビュジエに師事し、戦後日本のモダニズム建築に大きな影響を与えた建築家・坂倉準三の活動を紹介する。戦前から戦後にかけての作品や資料を通して、人間、都市、空間の関係を見つめながら建築を追求していった歩みをたどる内容。図面や写真、スケッチなどの豊富な資料を収録し、日本の近代建築史における坂倉準三の仕事を振り返る。
芸術家とデザイナー | ブルーノ・ムナーリ
美術家でありデザイナーでもあったブルーノ・ムナーリが、「芸術家」と「デザイナー」の違いを問い直した著作。両者の役割や社会との関係、仕事の目的や姿勢を対比しながら、その本質を整理していく。プラトンやフロイト、マクルーハンの思想にも触れつつ、純粋芸術とデザインという概念の意味を読み解く構成。芸術とデザインの両領域を横断してきたムナーリの視点から、創作と仕事のあり方を問い直す一冊。
The Royal Art Lodge: Ask the Dust
2003年に刊行された展覧会図録で、カナダ・ウィニペグを拠点に活動するアート集団ロイヤル・アート・ロッジの作品を紹介する一冊。同名の巡回展にあわせて制作され、ニューヨークやカナダ、オランダなどでの展示をもとに構成されている。共同制作によるドローイングや彫刻を中心に、ユーモアや奇想に満ちたキャラクター表現を豊富な図版で収録。展覧会の背景や制作の過程に関するテキストも掲載。
状態の構築 | 五十嵐淳
建築家・五十嵐淳の活動を総覧する作品集。札幌を拠点に、地域性と素材感を重視した建築を数多く手がけてきた五十嵐のデビュー作から代表作、刊行当時の最新作まで、全30のプロジェクトを収録している。未完の計画やコンペ案も掲載され、構想段階から完成に至る思考の軌跡をたどることができる。巻頭にはスケッチや図面を交えたテキストが収録され、空間を生み出すプロセスと「建築の状態」を探る五十嵐の理念を紹介。
旅と想像/創造 いつかあなたの旅になる
2022年に東京都庭園美術館で開催された展覧会の図録。コロナ禍によって移動の自由が制限された状況を背景に、旅の意味をあらためて考える企画展を記録する。庭園美術館の本館建築の契機となった朝香宮夫妻の欧州旅行をはじめ、同じ航路でフランスへ渡った高田賢三の旅、鉄道資料を収集したコレクターの足跡、現代美術作家による作品などを紹介。さまざまな視点から旅の記憶や想像力をたどる。
モリスが先導したアーツ・アンド・クラフツ:イギリス・アメリカ
2008年から2009年にかけて埼玉県立近代美術館ほか各地で開催された展覧会の図録。ウィリアム・モリスを中心に、イギリスとアメリカに広がったアーツ・アンド・クラフツ運動の展開を紹介する。モリスとモリス商会、グラスゴー派、チャールズ・レニー・マッキントッシュらの活動を取り上げるほか、アメリカでの展開にも触れる。
配色の設計 色の知覚と相互作用 | ジョセフ・アルバース
バウハウスやブラック・マウンテン・カレッジ、イェール大学で教鞭をとった芸術家ジョセフ・アルバースによる色彩論『Interaction of Color』の50周年記念版を完訳した書籍。色は単独で存在するのではなく、隣り合う色や光の条件によって見え方が変化するという「色の相互作用」を、豊富な図版と実習的な解説によって示している。色の相対性や強度、間隔などを具体的に学びながら、色を見る力を養う内容。色彩理論の古典として世界中で読み継がれてきた一冊。
ArT RANDOM 19 Karole Armitage and David Salle
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第19巻。アメリカの振付家、キャロル・アーミテージと画家のデイヴィッド・サーレの共作舞台の記録を中心に構成されており、写真やテキストを通して舞踊と視覚芸術が交差する表現を紹介。舞台上の動きや空間構成、両者の創造的対話の工夫が垣間見える。
pretending. | Ahraun
京都を拠点に活動する写真家、Ahraunによる作品集。タイトル〈pretending.〉が示すように、「ふりをする」「演じる」という行為を軸に、思春期から大人へと移ろう時期の感情の揺らぎを写し出している。家庭や職場、友人や恋人との関係のなかで、誰もが抱える内面と現実のずれを穏やかな視線で見つめ、日常の中に潜む不確かさを丁寧にすくい取る。被写体との距離ににじむ静けさと共感が、現代に生きる個のあり方を静かに問いかけている。