Seven Stories | Robert Frank
アメリカの写真家、ロバート・フランクによる作品集。日常や旅先の断片を収めたポラロイド写真を、ホチキス綴じの小冊子7冊に編み上げている。『The Americans』以後、映画制作へと軸足を移したフランクが1970年代に再び静止写真へ向き合い、ポラロイドを用いて展開した晩年の実践を伝える内容。ニューヨークやカナダ・マブーでの生活、中国やスペインへの旅など、私的な時間の断片が重なり合いながら、写真と言葉のあいだに独自の物語が広がっていく。
Cargo | Richard Misrach
アメリカの写真家リチャード・ミズラックによる作品集。2021年、新型コロナウイルスの流行によって世界の物流が大きく揺らぐなか、カリフォルニア州オークランド港を行き交う貨物船を長期間にわたり撮影したシリーズを収録する。広大な海と空のなかに静止したように浮かぶ船の姿は、巨大な風景の一部として淡く溶け込み、海と大気の豊かな色彩のなかに現れる。海景画の系譜にも通じる視覚的伝統を背景に、現代社会の構造を風景のなかに映し出した写真集。
Gerhard Richter
ドイツの画家ゲルハルト・リヒターの大規模回顧展にあわせて刊行された展覧会図録。パリのフォンダシオン・ルイ・ヴィトンで開催された展覧会を機に編まれ、1960年代以降の制作を年代順にたどりながら、作家の歩みを総覧する。絵画を中心に、ドローイング、写真のオーバーペイント、彫刻など多様な仕事を収録。ドレスデンで学んだリヒターが歴史的な絵画のジャンルを現代の文脈で捉え直し、写実と抽象のあいだを往復しながら展開してきた表現の軌跡を紹介する。
True Stories: Hasselbald Award 2010 | Sophie Calle
フランスのアーティスト、ソフィ・カルによる作品集。2010年ハッセルブラッド国際写真賞の受賞を機に刊行されたもの。モノクロ写真と短いテキストで構成された「True Stories」シリーズを中心に収録。日記の断片やインタビューの引用のような言葉とともに、私的な体験や感情を編み直していく。写真を軸にしながら、記憶、他者、出来事との距離を測る試み。イメージと言葉が交差するページ構成を通して、カルの制作姿勢とその思考の輪郭をたどる。
亀倉雄策のデザイン 新装版
日本を代表するグラフィックデザイナー、亀倉雄策の仕事を集成した作品集。新装版。東京オリンピックのポスターやNikonの広告、パッケージデザインをはじめ、ロゴタイプや装丁まで、多岐にわたる代表作を豊富な図版で紹介している。本人による解説テキストを通して、その明快で力強いデザイン哲学にも触れることができる。巻頭には建築家・丹下健三による賛辞を収録し、編集には永井一正、田中一光ら同時代のデザイナーが参加。戦後日本のデザイン新時代を切り拓いた亀倉雄策の足跡をあらためて辿る。
ex libris | John Janssen
ベルギー出身のアーティスト、ジョン・ヤンセンの60歳を記念して刊行されたアーティストブック。約33枚のシートを小箱に収めた構成で、蔵書票(Ex libris)をテーマに多様な表現が展開されている。活版印刷やゼロックスなどの技法を用い、本と個人、コレクションと創造の関係をめぐるイメージが並ぶ。ロジャー・アックリング、デヴィッド・ベリンガム、寺内曜子ら欧米のアーティストや詩人も参加し、それぞれの視点から蔵書票を制作。限定125部発行。
Fictional Archeology | Daniel Arsham
アメリカのアーティスト、ダニエル・アーシャムによる作品集。彫刻や映像、パフォーマンスなど複数のメディアを横断しながら活動してきたアーシャムの代表的なプロジェクト「Future Relic」を中心に紹介する。楽器やカメラ、電話、テレビ、ゲーム機など、現代の日用品を“未来の遺物”として再構成した彫刻を収録。火山石や石灰岩などの素材によって侵食されたような形へと変化したオブジェは、あたかも遠い未来の発掘品のように現れる。
Bird | Roni Horn
アメリカのアーティスト、ロニ・ホーンによる写真作品集。アイスランドの野鳥の剥製を被写体とした長期シリーズをまとめた一冊で、白い背景の前で背後から撮影された鳥の姿が収められている。写真はすべて二連作の形式で構成され、異なる鳥を並べて見比べながら観察できるよう工夫されている。巻末には作家フィリップ・ララット=スミスによるテキストを収録。
Franck Muller | 上田義彦
スイスの高級時計ブランド「フランク・ミュラー」のコレクションを収めた写真集。撮影は写真家・上田義彦が担当し、複雑な文字盤構成や曲線的なケースの造形を、光と陰影のコントラストの中で捉えている。ブランドを象徴する意匠をカラー図版で紹介。細部に宿る装飾性と構造美を、写真ならではの視点で読み解く。装丁は中島英樹が手がけ、時計デザインの精密さと写真表現を融合させている。限定1000部発行。
Homicide | Theo Wenner
アメリカの写真家テオ・ウェナーによる作品集。ニューヨーク市警(NYPD)ブルックリン地区の殺人捜査課に密着し、刑事たちの仕事とその周囲の現実を記録した。ウェナーはNYPD史上初めてこの部署への長期取材を許可された写真家となり、約2年にわたり現場や捜査の裏側を撮影している。ニューヨークという都市に潜む暴力や緊張の気配を背景に、事件と向き合う刑事たちの日常が写し出される。ウィージーの報道写真やマーティン・スコセッシの映画にも通じる、都市の暗部を見つめる視線を感じさせる作品集。
Park Seo-Bo
韓国現代美術を代表する作家、パク・ソボ(朴栖甫)の作品集。2016年に香港・ペロタンで開催された展覧会にあわせて刊行されたもので、単色画(ダンセクファ)を牽引した重要作家としての歩みを、代表シリーズ「描法(Ecriture)」を中心に紹介する。初期に関心を寄せたアンフォルメルからの変遷をたどりつつ、展示風景や詳細な作品図版を通して制作過程の物質性と瞑想的な思考が読み取れる構成となっている。
MACK
ドイツの芸術家ハインツ・マックの仕事を紹介する作品集。1950年代にデュッセルドルフ美術アカデミーで活動を始め、オットー・ピーネ、ギュンター・ユッカーとともに前衛グループ「ZERO」を結成したマックの歩みをたどる。絵画と彫刻のあいだを横断するレリーフ作品や光を用いたインスタレーション、都市空間に設置された彫刻などを収録。光や反射、素材の質感を通して空間の知覚を揺さぶるマックの造形は、運動や知覚をめぐる戦後ヨーロッパの芸術動向とも深く結びついている。
ANIMAL | Stephanie Quayle
現代美術作家、ステファニー・クエールの作品集。動物を主題とした彫刻や制作のプロセスを、写真とともに紹介する。2014年に滋賀県・信楽で行われた滞在制作を機に制作された作品を中心に収録し、自然や生きものへの観察から生まれる力強い造形をたどる。信楽での制作過程を記録したドキュメントに加え、作家へのインタビューや陶芸家・枡本佳子との対談も掲載。アートディレクションは田中義久が担当し、作品の存在感を引き出す構成となっている。POSTでのインスタレーション展示にあわせて刊行されたもの。
欧文書体百花事典
15世紀から21世紀にかけて制作された欧文書体300種以上を収録した書体資料集。ラテン・アルファベットを中心に、活字書体の成り立ちと展開を時代順にたどり、タイポグラフィの歴史を体系的に整理している。ヤン・チヒョルトやオトル・アイヒャーらの仕事を軸に、白井敬尚、片塩二朗、河野三男による詳細な解説を収録。豊富な書体サンプルと論考を通じて、造形の違いだけでなく、その背後にある思想や文化的背景を読み解くことができる。デザイン教育から実務まで、幅広く参照されてきた基礎資料。
田中一光回顧展 われらデザインの時代 ソフトカバー版
2003年から2004年にかけて全国を巡回した「田中一光回顧展―われらデザインの時代」にあわせて刊行された図録のソフトカバー版。ポスター、ロゴマーク、パッケージなど幅広い領域にわたる代表作に加え、未発表作を含む計564点を掲載している。グラフィックデザインの可能性を拡張し続けた田中一光の活動を総覧でき、造本は勝井三雄が手掛けている。
イメージコレクター・杉浦非水展
2019年に東京国立近代美術館で開催された展覧会の公式図録。三越のポスターや表紙図案、装丁原画、スケッチなどを中心に、同館所蔵の非水コレクションをまとめて収録。ポスターや絵はがき、原画に加え、雑誌やスクラップブック、16ミリフィルムなど旧蔵資料も掲載。図案家としての仕事だけでなく、日々の収集行為そのものに創作の源を見いだしていた側面にも目を向ける。日本のグラフィックデザイン草創期を支えた杉浦非水の活動を、資料と図版からたどる一冊。
Libraries | Candida Hofer
ドイツの写真家カンディダ・ヘーファーによる図書館を主題とした作品集。ロンドンのブリティッシュ・ライブラリーやパリのフランス国立図書館、エル・エスコリアル修道院図書館など、世界各地の空間をカラーで収録している。中世バロック様式から近現代建築まで、多様な建築様式が一冊に収められている。整然と並ぶ書架、装飾的な天井、差し込む自然光。人物を排した室内風景は、利用者の気配を残しながらも、建築そのものの構造や秩序を際立たせる。
Eames: Beautiful Details
デザイナー、チャールズ&レイ・イームズの仕事と暮らしを、細部に焦点を当てて紹介する作品集。家具や建築、映像、展示デザインなど多岐にわたる活動の断片を、写真や資料を通してたどる。成形合板やファイバーグラスを用いた椅子のデザイン、「イームズ・ハウス」、IBMの展示「Mathematica」、映像作品「Powers of Ten」など、20世紀デザインを象徴するプロジェクトも収録。チャールズ・イームズのスライドショーの構成に着想を得た編集により、仕事と日常のイメージがリズミカルに連なっていく。
Eileen Gray: Design and Architecture 1878-1976
アイルランド出身のデザイナー、アイリーン・グレイの作品集。ル・コルビュジエやマルセル・ブロイヤーらと同時代に活動しながら、家具、インテリア、建築にわたる独自の造形を展開した作家として知られる。初期には高度な技術を要する漆芸に取り組み、屏風やパネル、家具などを制作。その後建築へと関心を広げ、「E-1027」(1929)や「Tempe à Pailla」(1934)を設計した。本書では家具、室内空間、建築プロジェクトまで幅広い仕事を図版とともに収録し、グレイの創作の全体像を振り返ることができる。
写真夏 2011 | 荒木経惟
写真家・荒木経惟による作品集。2011年にRat Hole Galleryで開催された展覧会に際して刊行されたもの。6✕7判モノクロフィルムで捉えた日常のスナップ、街の光景、そして「日本人ノ顔」「人妻エロス」「緊縛」といった自身のライフワークを中心とした作品を収録。震災後の特別な夏を切り取ったドキュメント性と、荒木独特の視点が色濃く反映されており、フィルムを破るなどの独自表現も見られる。限定700部刊行。
ADIEU A X(アデュウ ア エックス) 新装版 | 中平卓馬
戦後日本を代表する写真家・中平卓馬による1989年に刊行した「最後の写真集」との予感のもと制作された写真集の新装復刊版。急性アルコール中毒によって記憶や言語能力の一部を失った後、既成のスタイルであった“アレ・ブレ・ボケ”を自ら封印し、より冷静で醒めた視線へと向かった時期の作品で構成されている。全編モノクロのネガによるイメージは、都市の断片や日常の光景を淡々とすくい取りながら、写真の原点に立ち戻ろうとする中平の姿勢を強く反映している。
Paul Cox Box | ポール・コックス
フランスを中心に幅広いジャンルで活躍するアーティスト、ポール・コックスのアートブック。2021年に板橋区立美術館、イルフ童画館で開催された「つくる・つながる・ポール・コックス展」をそのまま持ち帰ることをコンセプトに制作さ […]
Art Since 1940: Strategies of Being
戦後から現代にかけての美術を総合的に解説した美術史書。1940年代以降の抽象表現主義、ポップアート、ミニマリズム、ポストモダンを中心に、アメリカとヨーロッパの主要な動向を網羅する。特にカルダー、デ・クーニング、ポロック、ニューマン、ロスコ、デュビュッフェ、ウォーホル、クリストといった重要作家の作品と活動を取り上げ、社会・政治・文化的背景と関連づけながら分析する。豊富な図版と詳細な解説により、20世紀後半から1990年代までの美術潮流を俯瞰できる一冊。
アイデア No.409 美しい書物を求めて 中世ヨーロッパの写本とデザイン
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.409(2025年4月号)。特集「美しい書物を求めて ―中世ヨーロッパの写本とデザイン」では、活版印刷以前の写本制作に焦点を当てる。修道院のスクリプトリウムで書き写された写本には、文字組のための罫線、装飾イニシャルを配置する余白設計、挿絵との関係を考慮したページ構成など、今日のブックデザインにも通じる工夫が見られる。制約の多い環境のなかで、わずかな余白に創意を込めた写字生や装飾画家たちの仕事を、図版とテキストで検証。レイアウト、装丁、色彩、書体の観点から、現代のグラフィックデザインとの連続性を読み解く。
アイデア No.408 物語るピクセル表現 小さなドットが描く世界とデザインの美学
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.408(2025年1月号)は、特集「物語るピクセル表現」。デジタルアートのスタイルとして定着したピクセル表現を取り入れた世界のクリエイターに焦点を当て、Lucas Pope、Toge Productions、Mojiken Studio、Pixpilらへのインタビューと作品を掲載する。レトロな印象の中に潜む新たな感性や技術的創造性を掘り下げ、ゲームというメディアがもつ物語性とデザイン性の融合を検証。
アイデア No.395 世界設計の方法 ゲーム体験とユーザーインターフェイス
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.395(2021年10月号)は、ゲームAI開発者・三宅陽一郎監修による特集「世界設計の方法」。1970年代以降のデジタルゲームを対象に、操作性や描画表現の変遷、情報整理の手法、UI・UXの進化をヴィジュアルに検証する。ARや位置情報を取り入れた近年の作品までを視野に入れ、ゲーム画面がいかにプレイヤー体験を形づくってきたかを探る。
Paul Rand ペーパーバック版 | ポール・ランド
ABCやIBMをはじめとする数々の企業ロゴを手がけ、モダングラフィックデザインに大きな影響を与えたポール・ランドの生涯と仕事を追ったモノグラフ。スイス・スタイルの導入者としても知られるランドが、どのように独自のデザイン哲学を築き、企業アイデンティティの確立に貢献したのかを探っている。スティーブン・ヘラーによる本文に加え、アルミン・ホフマン、ジョージ・ロイス、ジェシカ・ヘルフェンドらのテキストを収録。
Casa Wabi | Bosco Sodi ほか
建築家・安藤忠雄が設計したメキシコのアートセンター兼レジデンス〈Casa Wabi〉を紹介する建築資料集。太平洋を望む地に建てられた本建築は、安藤の象徴的な打放しコンクリートと、ヤシの葉を編んだ伝統的な屋根〈パラパ〉、木材や土壁といった地域の素材を融合させた構成が特徴。光と風、自然との調和を重視した空間設計を豊富な写真や図面とともに収録している。
家具言語 02 特集 モンローチェア
天童木工が発行する「家具言語」シリーズの第2号。特集では、建築家・磯崎新がデザインした椅子「モンローチェア」を取り上げる。1973年に発表されたこの椅子は、横から見た際に現れる曲線的なフォルムが特徴で、映画女優マリリン・モンローの身体のラインに着想を得たことから名付けられた。誌面ではデザインの背景や造形の考え方、家具と建築の関係などを写真や図版とともに紹介。
GA No.42 ヴィクトール・オルタ:ファン・エートフェルデ邸/オルタ邸とアトリエ
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第42号。ベルギーの建築家、ヴィクトール・オルタが手がけたファン・エートフェルデ邸、オルタ邸とアトリエを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはパオロ・ポルトゲージが担当している。
GA No.41 I.M.ペイ&パートナーズ:国立大気研究センター/クリスチャン・サイエンス・チャーチセンター
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第41号。アメリカ人建築家、I・M・ペイ&パートナーズが手がけた国立大気研究センターとI・M・ペイ&パートナーズ、アラルド・コスタが手がけたクリスチャン・サイエンス・チャーチセンターを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはウィリアム・マーリンが担当している。
GA No.40 フランク・ロイド・ライト:ファイファー・チャペル/ベス・ショロム・シナゴーグ
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第40号。近代建築の三大巨匠の一人として知られているアメリカの建築家、フランク・ロイド・ライトが手がけたファイファー・チャペル(フロリダ・サザン・カレッジ)とベス・ショロム・シナゴーグを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはブルース・B・ファイファーが担当している。
定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー
1925年のデビュー作から「暗殺者の家」「レベッカ」「鳥」「サイコ」「北北西に進路を取れ」そして最後の作品「ファミリー・プロット」にいたるまで、映画界の巨匠、アルフレッド・ヒッチコックの全ての作品を論じながらその秘密のテクニックをあますところなく公開した名著。本書は映画監督で脚本家、フランソワ・トリュフォーがヒッチコックにインタビューし構成した記事をまとめたもので、スチール、撮影風景などの520枚にも及ぶ貴重な図版資料も掲載した、ファン必読の一冊。
Nigel Coates: London
家具ブランド「ROCKSTONE(ロックストーン)」の家具カタログ。エグゼクティヴデザイナーを務める岩倉榮利のもと、イギリスの建築家・デザイナー、ナイジェル・コーツが手がけたプロダクトを紹介する。椅子やテーブル、ランプなど多彩な家具を図版とともに収録。
マイ・フェイバリット とある美術の検索目録 所蔵作品から
2010年に京都国立近代美術館で開催された展覧会の公式図録。同館のコレクションを、従来のジャンル分類とは異なる視点から読み直す試みとして構成されている。美術館の所蔵作品分類に設けられた「その他」という区分に着目し、既存の枠組みに収まりきらない作品を手がかりにコレクションの新たな見方を探る。絵画、彫刻、写真、映像、デザイン、インスタレーションなど多様な表現を収録し、マルセル・デュシャン、宮島達男、森村泰昌、やなぎみわら国内外の作家約300点を掲載。
暗がりのあかり チェコ写真の現在展
2010年に資生堂ギャラリーで開催された展覧会「チェコ写真の現在展」にあわせて刊行された図録。チェコの現代写真家10名による約50点の作品を収録し、光と影の対比を手がかりに、チェコ写真に通じる独自の感覚を紹介する。ウラジミール・ビルグス、ヴァーツラフ・イラセック、アントニーン・クラトフヴィールらによるモノクローム作品を中心に掲載。
秘すれば花 東アジアの現代美術
2005年に森美術館で開催された展覧会の公式図録。世阿弥の言葉に由来するタイトルのもと、日本、中国、韓国、台湾の現代作家による表現を紹介する。奈良美智、徐冰、スゥ・ドーホー、伊庭靖子、リー・ミンウェイら26名が参加し、絵画、写真、映像、インスタレーションなど多様な作品を収録。山水や室内空間といった東アジアの空間感覚や、儒教・仏教・禅に通じる思想を背景に、静けさや余白といった感覚を現代美術のなかで捉え直す試みが展開されている。
LIXIL Booklet 薬草の博物誌 森野旧薬園と江戸の植物図譜
江戸時代以来の薬草文化と植物観察の歴史を紹介するブックレット。奈良に残る私設薬草園・森野旧薬園を手がかりに、薬草の栽培や研究が行われてきた場の歴史と環境を写真とともに紹介する。あわせて江戸時代の本草図譜や博物学資料をカラー図版で掲載し、精緻な描写から当時の植物観察や科学的関心を読み取ることができる。牧野富太郎など近代植物学へとつながる研究者の活動にも触れ、薬草と植物学の文化史を見渡す内容。
LIXIL Booklet 植物化石 5億年の記憶
地球上に植物が誕生してから現在に至る約5億年の進化の軌跡を、化石資料を手がかりにたどるブックレット。葉や茎の圧痕化石、鉱物化した化石、樹脂に閉じ込められた琥珀など多様な標本を通して、初期の光合成生物からシダ類の大森林、被子植物の繁栄までを紹介。また、古植物学者・三木茂の研究や標本も取り上げ、科学的価値と美しさの両面から化石の魅力を伝える。
LIXIL Booklet 現代棟梁・田中文男
木造建築の棟梁、田中文男の仕事と思想を紹介するブックレット。社寺建築や民家の修復、現代住宅の建築などに携わってきた活動を、写真とテキストを通して振り返る。木材の特性を生かした加工技術や建築への向き合い方、職人としての考えを伝える語録のほか、若き日の活動記録や、交流のあった建築家・文化人による寄稿も収録。伝統的な大工技術を現代に受け継ぐ棟梁の姿を伝える資料となっている。
INAX Booklet ゲームのデザイン 盤上の魔力
INAXギャラリーでの展覧会にあわせて刊行されたブックレット。将棋、碁、チェス、モノポリー、盤双六など、時代や地域を越えて受け継がれてきた盤上遊戯のデザインに光を当てる。同じルールを共有しながらも、国や文化によって盤面や駒のかたちは大きく異なる。素材や装飾、色彩、文字の扱いにあらわれる造形の差異を、図版とともに紹介。
I Know an Old Lady | Rose Bonne, Alan Mills, Abner Graboff
ローズ・ボン作、アラン・ミルズの音楽、アブナー・グラボフのイラストによる1961年刊行の絵本。アメリカの童謡「I Know an Old Lady Who Swallowed a Fly」をもとにした物語で、おばあさんがハエを飲み込んだことから、次々と動物を飲み込んでいくユーモラスな展開が繰り広げられる。繰り返しとリズムを生かした累積形式のストーリーと、グラボフによる色彩豊かなイラストが楽しい一冊。
House Vision 2013 Tokyo Exhibition | 原研哉+日本デザインセンター原デザイン研究所
日本デザインセンター原デザイン研究所が企画・運営するプロジェクト「HOUSE VISION」の第1回展覧会にあわせて刊行された写真資料集。会場風景とともに、企業と建築家の協働によって提案された未来の住まいの構想を紹介。エネルギー、モビリティ、コミュニティ、美意識といった視点から、住まいを新たな産業や社会の仕組みと結びつけて考える試みが展開されている。
House Vision 2 2016 Tokyo Exhibition
日本デザインセンター 原デザイン研究所が企画・運営するプロジェクト「House Vision」の第二回展覧会に際し出版された写真資料集。「家」を起点に、家族、社会、エネルギー、通信、都市と地域、高齢化社会など、そこに滞在している可能性に迫りアイデアを発信する「HOUSE VISION」プロジェクトの最新形を収めた1冊。