Latin American Houses | Mercedes Daguerre
ラテンアメリカにおけるモダニズム建築の展開を紹介する建築資料集。メキシコ、チリ、ブラジル、ペルー、ウルグアイ、アルゼンチンに建てられた19の住宅をケーススタディとして取り上げ、それぞれの設計思想や背景を解説している。プリツカー賞受賞建築家パウロ・メンデス・ダ・ロシャをはじめ、地域を代表する建築家たちの作品を豊富な図版とともに収録。
ジャパニーズ・アーキテクチュラル・モデルズ 2015 | ホンマタカシ
写真家ホンマタカシによる作品集。丹下健三以降の日本建築を象徴する建築模型約40点を撮り下ろして収録している。2014年から2015年にかけて金沢21世紀美術館の開館10周年を記念して開催された展覧会「ジャパン・アーキテクツ 1945-2010」で展示された模型を中心に構成。建築家の構想が凝縮された模型を写真として捉え直し、戦後日本建築の軌跡を新たな視点から切り取っている。
アサヒカメラ増刊 ハイ!マリー
『アサヒカメラ』増刊として刊行された、篠山紀信による写真集。モデルはマリー・ヘルヴィンとその兄弟姉妹。ハワイ(モロカイ島)で過ごす一週間を、カラーとモノクロで撮影している。リラックスした日常の気配と、自然体の美しさをとらえた一冊。
アサヒカメラ増刊 北井一夫「村へ」
『アサヒカメラ』の増刊号として発行された、北井一夫の写真集。『アサヒカメラ』で連載され、第一回木村伊兵衛写真賞を受賞した北井一夫の代表作シリーズ「村へ」を増刊号として再度特集掲載したもの。「稲刈りのころ」「湯治場」「雪の中で」「田舎道」「お盆」など、日本の農村を歩きながら、そこに暮らす人々の生活や営み、農村の静謐な息づかいを丁寧に映し出している。
アサヒカメラ増刊 Hiroshima ヒロシマ 土田ヒロミ
『アサヒカメラ』増刊として刊行された、土田ヒロミの写真集。被爆の痕跡が日常の風景に埋もれていく様子を記録した「ヒロシマ・モニュメント」、作文集『原爆の子』の作者を追った「ヒロシマ 1945–1979」、被爆資料を写した「ヒロシマ・コレクション」の三章で構成。1970年代半ばから広島と向き合ってきた土田が、抑制された視線で記憶と現在をつなぎ、「ヒロシマ」という問いを静かに投げかけている。
日本の民家 信州・甲州
日本各地の民家をテーマにしたシリーズ写真集の「信州・甲州」編。ぶどう畑と甲州農家、宿、茅葺の民家、水田に映る白壁など、民家の外観や内部、集落の風景をモノクロ写真で収録。各写真には説明が付され、信州・甲州地方略図や地方街道図、建築史家・伊藤ていじによる解説も掲載。
Xavier Veilhan
フランスの現代美術家、グザヴィエ・ヴェイヤンのモノグラフ。過去10年にわたる代表的な立体作品を中心に、彫刻、インスタレーション、建築的プロジェクトまでを包括的に収録。歪められたバギーやキュビスム的なサメの彫刻など、日常的なモチーフを異化する造形は、古典彫刻から未来派、オプ・アートに至る幅広い参照を背景に生み出されてきた。本書はヴェルサイユ宮殿でのプロジェクトに際して刊行されたもので、親しみやすさと距離感を併せ持つヴェイヤンの表現を、「21世紀のポップ・アーティスト」として位置づける一冊となっている。
Bottega Veneta | Tomas Maier
イタリアを代表するラグジュアリーブランド、Bottega Veneta(ボッテガ・ヴェネタ)のモノグラフ。2001年にトーマス・マイヤーがクリエイティブディレクターに就任したことで、世界で最も人気のあるラグジュアリーブランドの一つにまで再生を果たしたボッテガ・ヴェネタ。本書はバッグ、スーツケース、レザーアクセサリーだけでなく、ウィメンズ、メンズのプレタポルテ、ジュエリー、家具、食器、そしてフレグランスにまで展開する同ブランドの魅力と物語を余すことなく伝える一冊。
THE BURNING HEAVEN 井上嗣也作品集
アートディレクター井上嗣也の活動を紹介する作品集。2019年にギンザ・グラフィック・ギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。サントリーやパルコ、コム・デ・ギャルソンなどの広告デザインで知られる井上が、太陽や月、水や植物といった自然の要素を題材に、光と残像の重なりから生み出したモノクロームの架空の宇宙を構築。約100点に及ぶシリーズ作品を収録し、広告表現とアートワークを横断する井上嗣也の創作の一側面を映し出している。
Fabric Pictures 糸の季節 森麗子作品集
日本におけるファブリック・ピクチャーの第一人者、森麗子による作品集。旅先で出会った風景や植物など、多様なモチーフを布と糸で描き出し、絵画のように仕立てた刺繍作品を収録。やわらかく温もりのある質感と、繊細な色彩が魅力となっている。それぞれの作品には、作者自身による詩が添えられ、刺繍とことばが響き合いながら世界を紡いでいく。
Fabric Pictures 糸の絵 森麗子作品集
日本におけるファブリック・ピクチャーの第一人者、森麗子による作品集。動植物や街の風景、静物など、さまざまなモチーフを布と糸で描き出し、一枚の絵画として表現する。温かみのある美しい刺繍作品を多数収録し、それぞれの作品には森自身の詩が添えられている。
光のダンディズム | 中山岩太
戦前日本の新興写真を代表する写真家・中山岩太の作品集。フォトグラムやフォトモンタージュなど先鋭的な技法を用いた、モダンで妖しい光の表現を収録している。煙のように揺らぐ陰影と洗練された構図が、当時の前衛的な写真表現の到達点を伝えている。装丁は仲條正義が担当。
東京大学コレクションXIX SystemaNaturae 標本は語る
2004〜2005年に開催された「東京大学コレクションXIX Systema Naturae 標本は語る」展の図録。東京大学総合研究博物館が所蔵する、日本最大規模の標本コレクションを鉱物界、動物界、植物界に分類して紹介。生物学の父カール・リンネが提唱した自然の体系を手がかりに、収蔵品の歴史的価値や科学的意義を紐解き、標本が語る多様な生命の姿を可視化している。
プランタン=モレトゥス博物館展 印刷革命がはじまった グーテンベルグからプランタンへ | 印刷博物館
2008年に印刷博物館で開催された展示の図録。ベルギー・アントワープにあるプランタン=モレトゥス博物館が所蔵する、15世紀以降の貴重な書籍や版画を紹介している。グーテンベルク以後に発展したヨーロッパ近代印刷の歩みを軸に、16世紀フランドル地方の出版文化の隆盛をたどる内容で、アジア初公開作品を含む約100点を収録。印刷技術と出版産業の成立を一望できる一冊。
濱田庄司 大阪市立東洋陶磁美術館所蔵 堀尾幹雄コレクション
2012年に開催された展覧会「大阪市立東洋陶磁美術館所蔵 堀尾幹雄コレクション 濱田庄司」の図録。壺、瓶、茶碗といった濱田庄司の作品をカラーで多数収録するほか、「濱田庄司と交友のあった作家たち」として、バーナード・リーチや河井寛次郎らとのエピソードを紹介。
アナザーエナジー 挑戦しつづける力 世界の女性アーティスト16人
2021年に森美術館で開催された展示の図録。1950〜70年代に活動を始め、現在も制作を続ける世界各国の女性アーティスト16名を紹介。フィリダ・バーロウ、カルメン・ヘレラ、ミリアム・カーン、宮本和子、三島喜美代らの50年以上にわたる歩みを、絵画、彫刻、映像、インスタレーションなど約130点の作品とともに収録。時代や評価に左右されず、独自の表現を貫いてきた創作の力を伝える一冊。
ArT RANDOM 90 Hanne Darboven
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第90巻。ドイツのコンセプチュアル・アーティスト、ハンネ・ダルボーフェンの作品を収録している。数字や時間の経過をテーマにした体系的・反復的な作品で知られるダルボーフェンによる作品群や展示風景を多数収録。
ArT RANDOM 50 Outsider Art
京都書院が刊行し、都築響一が編集を手がけたアートブックシリーズ「ArT RANDOM」の第50巻。1981年にロンドン・ヘイワード・ギャラリーにおけるアウトサイダー・アート展に続いて開設されたアウトサイダー・アーカイヴ所蔵の作品からヘンリー・ダーガーやマッジ・ジル、ミシェル・ネジャールをはじめとする16人のアーティストによる作品群を収録。各アーティストの解説文も併せて掲載している。
年末年始の営業日と発送業務につきまして
いつもnostos booksをご利用いただき誠にありがとうございます。 年末年始の営業日と発送業務につきましてお知らせします。 オンラインストア オンラインストアでのご注文は、年末年始期間中も随時承っております。 発送 […]
On the Scent - VAVOOM | Raymond Pettibon
アメリカのアーティスト、レイモンド・ペティボンによる作品集。1992年に開催された展覧会にあわせて刊行されたもので、ドローイングと言葉を組み合わせたペティボン独自のイメージが収録されている。物語性や批評性を帯びた断片的なテキストと、荒々しくも鋭い線描が並置され、視覚と言語の緊張関係が際立つ構成は90年代初頭のペティボンの表現を生々しく伝えている
Karin Kneffel: Fallstudien: Arbeiten Auf Papier
ドイツのアーティスト、カリン・クネッフェルによる紙作品を中心に構成された作品集。1990年代に小さな動物肖像で注目を集めて以降、果物の静物画、ローマのフレスコ画を参照した構成、ミース・ファン・デル・ローエの建築を鏡像や反射として取り込むシリーズなど、多様な主題に取り組んできた。本書には約130点の作品を収録し、緻密な描写と高度な写実性によって、日常的なモチーフを驚くほど濃密なイメージへと変換するクネッフェルの表現の幅を一望することができる。
Dark Trees | Damien Hirst
現代美術家ダミアン・ハーストによる作品集。2010年にメキシコのヒラリオ・ガルゲラで開催された展覧会「Dark Trees」に際して刊行されたもので、2006〜2008年に制作された「ブルー・ペインティング」シリーズから未公開作品を多数収録している。油彩で描かれた頭蓋骨のモチーフは、メキシコの祝祭「死者の日」からの影響を色濃く反映し、ハーストが一貫して取り組んできた生命と死の対比を象徴的に示している。
LANDLICHE INNENRAUME | Martin Rosswog
ドイツの写真家マーティン・ロスヴォークによる写真集。1989年頃から継続して取り組んできたプロジェクト「Heritage」の一環として、ヨーロッパ各地の農村に残る住居の内部空間を記録したもの。近代化やグローバル化の進行によって失われつつある、地域固有の住まいのかたちや生活の痕跡を、民俗学者や歴史家の協力のもとで丁寧に撮影している。
Vanishing Vernacular: Western Landmarks | Steve Fitch
アメリカの写真家スティーブ・フィッチによる作品集。高速道路網の発達や全国チェーンの拡大によって失われつつある、アメリカ西部のロードサイド文化を40年以上にわたり記録してきた集大成となる一冊。ネオンのモーテル看板、手描きの商店サイン、ドライブイン・シアターのスクリーン、通信塔など、古代から現代に至る多様な被写体を通して、風景に刻まれた時間の層を描き出している。
Tout va Bien | J. H. Engstrom
スウェーデン出身の写真家、J.H.エングストロームによる写真集。森と湖に囲まれた土地での家族との生活を背景に、写真を自身の「避難所」として捉える内面的な視線が貫かれている。家族や友人のポートレート、静かな自然風景、出産の瞬間などを捉えた生々しいイメージが、モノクロとカラーを交錯させながら並置され、感情の大きな振幅を生み出す。自伝的でありながら詩的な比喩に満ちた1冊。
Sketch of Paris | JH Engstrom
スウェーデンの写真家、JH・エングストロームによる作品集。1991年から2012年にかけて撮影されたパリの風景を、叙情的で私的な視点から捉えたもの。幼少期に初めて訪れて以来「第二の故郷」として過ごしてきたパリでの体験を軸に、街での出会い、恋愛、孤独といった心の動きを、率直で親密なまなざしで描き出す。セルフポートレート、ヌード、恋人・友人・見知らぬ人々の姿、そして時折差し込まれる街角の風景など、多様なイメージを収録し、エングストロームが自身の表現を確立していく20年以上の軌跡をたどる一冊。
Friederike von Rauch: Sites
ベルリンを拠点に活動する建築写真家、フリーデリケ・フォン・ラウフによる写真集。ベルリン、ブリュッセル、ロッテルダムで見つけた建築の細部をとらえたプロジェクトを収録している。タイルが剥がれた柱、雑多に並ぶ書棚、堆積する砂利の山など、日常に潜む断片的な風景を丁寧に記録。アナログカメラと自然光による撮影は、構造物の質感を際立たせながら、抽象的で神秘的な印象を生み出している。
Andy Warhol, Cinema
アンディ・ウォーホルの映画作品に焦点を当てた作品集。1962年から1968年にかけて制作された膨大なフィルモグラフィーの中から、ヨーロッパでは紹介の機会が少なかった映画表現を中心に、その思想と実践を読み解いている。固定カメラによる長回しや、物語性を極限まで排した構成など、初期映画に通じる手法を用いながら、「表面」だけを見つめる独自の映画観を紹介。絵画や版画と同様に、ウォーホルの映画が消費社会やイメージの在り方を映し出す重要な表現であったことを示す一冊。
Joe | Jonathan Sanfran Foer、Hiroshi Sugimoto
現代美術家・杉本博司の作品集。安藤忠雄が設計したピューリッツァー美術館を訪れ、中庭に恒久展示されたリチャード・セラの巨大彫刻《Joe》を撮影。作品と向き合いながら過ごした2日間、光や構図を探り、美しく見える瞬間を捉えていく。アメリカの小説家ジョナサン・サフラン・フォアによる詩的な散文とともに、モノクロ図版が丁寧に綴じられた本書は、視覚と言葉が響き合う静謐な読書体験をもたらす。
Matisse | Pierre Schneider
20世紀を代表するフランスの画家、アンリ・マティスの画業を包括的に紹介する大判作品集。1890年代の初期作品から、フォーヴィスム期の絵画、ドローイングや彫刻、そして晩年の切り絵作品に至るまで、その表現の変遷を豊富な図版とともにたどっている。マティス研究の第一人者であるピエール・シュナイダーによる詳細な解説も収録され、作品理解を深めるための資料性も高い。
Before You, Santa Claus, Life was like a Moonless Night | Andrea Alessio
イタリアの写真家アンドレア・アレッシオによる作品集。ミラノでの展覧会にあわせて刊行されたもので、作家が暮らす北イタリア・トレヴィーゾとその周辺を撮影している。クリスマスツリーや玄関の装飾、街のネオンライト、ショーウィンドウ、駐車場といった日常の光景を題材に、暗闇の中に浮かび上がるイルミネーションをとらえている。祝祭性とメランコリーが交錯する情景を映し出している。
Hanezawa Garden | Anders Edstrom
スウェーデン出身の映画監督・写真家アンダース・エドストロームによる作品集。かつて東京・羽根沢に存在した庭園を題材に、静かな観察と記録を重ねた写真群を収録している。窓辺に置かれた段ボール、通り過ぎる作業員の背中、裁判中の幕を掲げた住宅、密生する竹や雑草といった断片が、場所の時間的変化を示している。地元住民の保存活動にもかかわらず、2012年に三菱地所によって取り壊された羽根沢ガーデンの記憶を映し出している。
The Work of Jorg Schlaich and His Team: The Art of Structural Engineering
ドイツの構造エンジニア、ヨルク・シュライヒとそのチームの仕事を紹介する一冊。構造設計の技術と美しさをどのように結びつけてきたのかを丁寧に追っている。橋や屋根構造など多様なプロジェクトを通して、構造が建築の裏方ではなく、造形そのものを支え、かたちづくる存在であることを伝えている。各プロジェクトの背景や設計思想、シュライヒ自身の哲学にも触れながら、構造エンジニアリングがもつ創造性と可能性を多数の図版とともに紹介。
Gustav Klucis: Retrospektive
ロシア構成主義を代表する、グスタフ・クルーツィスの作品集。建築的構成やユートピア都市景観のヴィジョン、社会介入を意図したフォトモンタージュなど、彼の多彩な活動を紹介する。1928年のモスクワ・スパルタキアードのポスターシリーズから5カ年計画の大規模プロパガンダデザインまで、ポスターや書籍、雑誌、講演などにおける理論と実践を通して、構成主義的芸術の先駆者としての歩みを広く伝える。
Mark Gonzales: Invitation
スケーターであり、同時にアーティストとしても活動するマーク・ゴンザレスの作品を集めた画集。ペインティングやドローイング、写真などを多数収録し、自由で奔放な表現がストリートカルチャーの精神を体現している。1990年代以降の都市文化を牽引した存在として、スポーツとアートを横断する活動の広がりを示す内容。作品を通して、創造性とライフスタイルが融合した独自の表現世界を映し出している。
Terry Winters: Paintings, Drawings, Prints, 1994-2004
アメリカの画家テリー・ウィンタースが、1994年から2004年にかけて制作した絵画、ドローイング、版画、アーティストブックを収録した作品集。1992年のホイットニー美術館での回顧展以降の約10年間に焦点を当て、未発表作も含めてその表現の広がりを紹介。多様な作品群が相互に関係し合う構成を通して、芸術と科学の思考が交差する独自の絵画言語を読み解く一冊。
Le Chiffonnier | Jurgen Bergbauer
ドイツ出身のアーティスト、ユルゲン・ベルクバウアーが、11年間にわたりヨーロッパ11カ国の蚤の市を巡って撮影した作品を収めた写真集。イメージラグや小さなオブジェ、名画の複製といった“使われなくなったもの”にあらためて光を当て、その場で無意識に演出されたように立ち上がる魅力をすくい取っている。複製された名画のそばでは、ほかの雑多な品々も同じように誘惑的な存在へと変わり、過去の記憶と物質の関係が穏やかにつながってゆく。
増田友也の建築世界
戦後のモダニズム建築家の一人として「東の丹下健三、西の増田友也」と称された、建築家・増田友也の思索と制作の軌跡をまとめた作品資料集。教育者としての理念と建築家としての創作活動を相互に関連させながら、図面・スケッチ・写真資料を通してその理論的・実践的全貌を明らかにする。代表作から未発表作品まで幅広く収録し、カラー・モノクロによる豊富な図版とともに解説を収録。戦後日本建築の潮流と建築思想の深化を学術的視点から探る。
Shigeru Ban: Timber in Architecture
建築家・坂茂による木造建築のプロジェクトをまとめた作品集。世界各地で手がけた45の巨大木造建築を、設計図、模型写真、現地撮影などの資料とともに紹介している。素材としての木を再評価し、構造の革新と環境への配慮を両立させた坂の建築思想を体系的に示す内容。巻頭には坂茂自身と環境活動家ポール・ホーケンによるエッセイを収録し、持続可能な建築の未来を展望している。
藤森照信建築 | 藤森照信、増田彰久
建築史家・工学博士としても知られる藤森照信の作品集。処女作「神長官守矢史料館」をはじめ、「タンポポハウス」「焼杉ハウス」「ねむの木こども美術館」など、自然素材とユーモアを融合させた独自の建築スタイルを持つ作品群を紹介する。各プロジェクトは、コンセプトからスケッチ、施工図、完成までのプロセスを丁寧にたどり、藤森建築の思想と実践を深く掘り下げる。撮影は写真家・増田彰久が担当。
Jeff Koons
アメリカ出身のアーティスト、ジェフ・クーンズの作品集。1992〜93年に開催された展覧会にあわせて刊行され、初期作品から代表的シリーズ「Made in Heaven」までを網羅的に紹介している。ビニール製のおもちゃや掃除機といった既製品を用いた転用作品から、自身と妻を題材にした絵画・彫刻に至るまで、多様な表現を解説とともに収録。身近な物を作品に昇華させ、現代社会の権力や物質、性の問題の核心的テーマを追求している。
Julian Opie
イギリスの現代美術を代表するアーティスト、ジュリアン・オピーの仕事を包括的に紹介する作品集。1980年代初頭より発表を重ね、日用品や名画を題材にした彫刻から、抽象彫刻、擬似的な機能物、建築的構成体まで、多様な表現を展開してきた軌跡をたどる。ヘイワード・ギャラリーでの大規模展にあわせて刊行され、各時期の代表作をカラー図版、スケッチ、模型とともに収録。
The Art of Gilbert and George
アーティスト・デュオ、ギルバート&ジョージの仕事を包括的に紹介する作品集。自らを「生きた彫刻(リヴィング・スカルプチャー)」と定義し、身振りや存在そのものを作品として提示してきた初期から、1970年代後半以降の写真を用いた大画面作品まで、その展開をたどる。400点以上の図版とともに、モダニズム以後の価値観の揺らぎを体現してきた彼らの表現を、文化的背景とあわせて読み解いている。