駒井哲郎 煌めく紙上の宇宙
2018年に横浜美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された図録。現代銅版画の先駆者である駒井哲郎の初期から晩年に至るまでの版画作品や詩画集を中心に紹介している。加えて、芸術家たちとの交流や影響関係を辿りながら、総合芸術グループ「実験工房」での活動や、文学や音楽と交差する表現にも焦点を当てている。版画表現の革新と領域横断的な活動を通じて、駒井哲郎の新たな魅力を浮かび上がらせている。
鈴木八朗のart
アートディレクター、鈴木八朗の仕事を紹介する展覧会図録。森英恵、市川團十郎、吉永小百合、森光子、宮沢りえ、黒柳徹子、山崎努、鈴木一郎など、日本の著名人を描いた「美貌繪」シリーズを中心に収録している。時代を象徴する人物たちの佇まいを、デザインと絵画の境界を行き交う独自のタッチで捉えた表現が特徴。肖像を通して浮かび上がる時代の空気や美意識が、鈴木八朗ならではの視点で鮮やかに描き出されている。
Francois Halard 3: New Vision
フランスの写真家、フランソワ・アラールによる三部作の完結編。40年にわたり、アート、建築、インテリアの最前線を撮り続けてきたアラールが、自身にとって特別な場所を静かに写し取る。ミケランジェロ・アントニオーニとモニカ・ヴィッティの私邸、サイ・トゥオンブリーの家族の隠れ家、イサム・ノグチのスタジオ、ルイス・バラガンの建築など、空間の佇まいとそこに宿る精神性に迫る写真を収録。
Kaj Franck: Muotoilija Formgivare Designer
戦後フィンランドデザインを代表するプロダクトデザイナー、カイ・フランクの仕事を包括的にまとめた作品集。ARABIA(アラビア)社での陶器や、Nuutajärvi(ヌータヤルヴィ)社におけるガラス作品、テキスタイルやセラミックまでを幅広く収録。完成品に加え、スケッチや構想段階のメモ、制作風景も紹介され、名作が生まれる過程と当時の空気感を伝えている。
明朝活字の美しさ 日本語をあらわす文字言語の歴史 | 矢作勝美
明朝活字がどのように生まれ、日本語の文字として定着し、現在のデジタル文字組版へとつながってきたのかをたどる一冊。明治初期に上海から伝わった活版技術を起点に、印刷や活字文化の歩みを丁寧に解説している。長年にわたり活字研究を続けてきた矢作勝美が、新たに明らかになった資料や知見を加え、前著『明朝活字』を大きく改稿。電子書籍や携帯端末における文字表現まで視野に入れ、日本の活字文化の歴史と現在をわかりやすくまとめた研究の集大成。
Adrian Frutiger: Typefaces. Complete Works
スイスのタイプデザイナー、エイドリアン・フルティガーの仕事を網羅的にまとめた作品集。1950年代以降の書体デザインに大きな影響を与えたフルティガーが手がけた、Univers、OCR-B、パリ空港のサイン書体(のちのFrutiger)をはじめ、Avenir、Ondine、Meridienなど約50書体を収録している。本人へのインタビューと綿密な調査をもとに、各書体がどのように構想され、制作され、世に出ていったのかを図版とともに丁寧に解説。未発表に終わった書体案や100点以上のロゴも掲載。
30 Years of Swiss Typographic Discourse in the Typografische Monatsblatter: TM RSI SGM 1960-90
スイスの代表的タイポグラフィ誌『TM(Typografische Monatsblätter)』の1960〜1990年を振り返る資料集。スイス・タイポグラフィが国際的に広がっていく過程を、誌面デザインや論考を通してたどっている。エミール・ルーダーやヴォルフガング・ヴァインガルト、ヨスト・ホフマンらによる作品をはじめ、各号の表紙や誌面構成も多数収録。技術革新や思想の変化とともに揺れ動いた30年間のスイス・グラフィックデザインの動向を、具体的なビジュアルとともに伝えている。
Diane Arbus: The Libraries
アメリカの写真家ダイアン・アーバスが生前に集めていた蔵書や所持品を撮影し、そのままの配置で紹介するユニークな一冊。国際巡回展「Diane Arbus: Revelations」で展示された書棚をもとに構成され、本や写真集、ノート、オブジェ、ショルダーバッグなど、多様なアイテムがアコーディオン式のページに美しい図版として並ぶ。スーザン・ソンタグが「図書館は頭の中の地図」と語ったように、アーバスの棚に並ぶ物は、彼女の興味や思考の軌跡を静かに映し出している。
Walead Beshty: Works in Exhibition 2011–2020
ロサンゼルスを拠点に活動するアーティスト、ワレード・ベシュティの近年の作品をまとめた作品集。スイス・ヴィンタートゥール美術館での展覧会にあわせて刊行されたもの。幾何学的で工業的な造形を用いながら、制作から輸送、展示、流通に至るまでの過程を作品の一部として捉えている。初公開作を含む近作に加え、フォトグラムやFedEx彫刻など代表作も収録。制作と流通の関係を意識させるベシュティの表現を紹介、
Theaster Gates: A Clay Sermon
シカゴを拠点に活動するアーティスト、シアスター・ゲイツの作品集。2005年以降の陶芸作品や共同プロジェクト、大規模な彫刻・インスタレーションに焦点を当て、2021年にホワイトチャペル・ギャラリーで開催された展示の内容を記録している。粘土という素材を、地質から器、社会的実践へと読み替える姿勢は、制作・アーカイブ・都市再生を横断するゲイツの活動と強く結びつく。歴史的陶磁器との対置や論考を通して、ものづくりと社会的行為の接点を丁寧に紹介している。
Monstera Deliciosa | Nico Joana Weber
ドイツを拠点に活動するアーティスト、ニコ・ジョアナ・ウェーバーの作品集。合理的なヨーロッパのモダニズム建築と、熱帯地方の自然の「非合理的」な増殖という二項対立を写真作品を通して表現したもの。ル・コルビュジエのアルゼンチン訪問やニーマイヤーのブラジル・モダニズム、アマゾンのレヴィ=ストロース探検など、さまざまな歴史的・文化的参考文献を引用しながら、建築物と自然が織りなすハイブリッドな現代性を描き出す。 英語、ドイツ語表記。
Des Histoires Vraies | Sophie Calle
フランスを代表する芸術家、ソフィ・カルの短編集。1994年に刊行された『Des histoires vraies(真実の物語)』に続くシリーズとして、新たに実話10編を収録。家族や恋愛、悲しみ、性など、日常の細やかな出来事から人生の転機まで、ユーモアと感情の陰影が交錯するさまざまな瞬間を断片として綴る。すべての物語には写真やイメージが添えられ、静かで詩的な表現世界が広がる。
Carmen Herrera
2016年にニューヨークのリッソン・ギャラリーで開催された展示にあわせて刊行された、キューバ系アメリカ人アーティスト、カルメン・ヘレーラの作品集。2014年から2016年に制作された抽象絵画22点と、ニューヨークの自宅兼アトリエの写真を収録している。直線的でミニマルな構成のなかに、手で描かれた色面ならではのわずかな揺らぎが感じられる作風が特徴。大きな画面や二連・三連の形式においても、その静かな緊張感が保たれており、長年一貫して続けてきた抽象表現の確かさを伝えている。
The Visual History of Type | Paul McNeil
活版印刷の誕生した15世紀半ばから現代までに生み出された主要書体を、視覚的かつ体系的にたどる書体史の資料集。書体デザイナーで研究者のポール・マクニールが編集を手がけ、320種以上の書体を、原初のタイプ見本や初期印刷物のかたちで年代順に収録している。各書体には簡潔な解説と特徴の整理が添えられ、書体が生まれた背景や位置づけを把握しやすい構成となっている。
Typographie: A Manual of Design 旧版 | Emil Ruder
スイスのタイポグラファーであり、バーゼル造形学校の教育者として知られるエミール・ルーダーによるタイポグラフィの基礎書。文字のサイズやフォントデザインを生かした組版、レイアウト例を2色刷りで掲載し、構成原理と造形的美意識を体系的に示している。さらに古代の壁画や写本に見られる文字表現も収録し、タイポグラフィの起源からモダンデザインへの流れを照らし出している。
出会いを求めて 現代美術の始源 新版 | 李禹煥
「もの派」を主導し、国際的に活動してきた美術家、李禹煥(リ・ウファン)による評論集。1960年代後半から70年代初頭にかけて発表された論考を中心に収録し、70年代とは何だったのか、もの派の発想とは、表現とは、それらの問を紐解いていく。近代的な世界観の反省と再考を重ねながら、新たな芸術観の基点を探る思考の軌跡が示されている。1971年に田畑書店より刊行されたテキストをもとに再編集された新版。
Louise Bourgeois | Phaidon Contemporary Artists Series
20世紀を代表するアーティスト、ルイーズ・ブルジョワの作品集。ブルジョワの数々の作品群、パウロ・ヘルケンホフとの長年にわたる対話、アラン・シュワルツマンによる『Cell(You Better Grow Up)』の詳細な分析論考などを収録。さらに、自身が選んだフランソワーズ・サガンの小説『Bonjour Tristesse(悲しみよこんにちは)』の抜粋も掲載し、ブルジョワの創作と人生を多角的に読み解く。
Tokyo and My Daughter | ホンマタカシ
写真家・ホンマタカシによる写真集『Tokyo and My Daughter』の完全版。1999年から撮り続けてきたシリーズを再構成し、東京という都市の風景と、友人の娘を自らの娘のように見立てて撮影したポートレートを交互に収録している。車や住宅、木々など、日常の断片と少女の成長の瞬間が並置されることで、都市と個人の記憶が静かに響き合う。愛情と距離感のあいだに生まれる眼差しの詩情を、繊細な光のトーンとともに写しとった、ホンマタカシの代表的作品のひとつ。
SWISS | 長島有里枝
写真家・長島有里枝が、2007年にスイスのVillage Nomadeのレジデンシーに参加した際に制作した作品集。現地で撮影した草花や室内の光景、同行していた息子の姿と、滞在中の日記や散文によって構成されている。亡き祖母がかつて撮影し、大切に残していた花の写真に着想を得たイメージが随所に重なり、写真ページとテキスト、クラフト紙、航空券やメモ書きがスクラップブックのように綴じられているのも特徴。静かな時間の積み重なりを通して、「家族」という長島の一貫したテーマがやわらかく漂う一冊。
Hair Net Geometry | Jytte Hoy
デンマークの現代アーティスト、イッテ・ホイによる作品集。ヘアネットという日用品を素材に、細かなメッシュを極限まで引き伸ばすことで、ドローイングのように繊細な幾何学形態を生み出している。大規模な壁面インスタレーションとして展開された立体作品群に加え、実物のヘアネットや制作手順も収録。素材の特性を丁寧に読み替えながら、彫刻とドローイング、構造と即興のあいだを往還するホイの表現を伝えている。
Hibernation | Sander Van Wettum
オランダを拠点に活動する写真家、サンダー・ヴァン・ウェットタムによる作品集。半世紀で急速に観光地化した南ヨーロッパの海岸線を、オフシーズンに巡って撮影している。人の気配を失ったホテルやバー、レストランは、機能が溶けた「Hibernation(冬眠状態)」の空間として立ち現れ、建築や雰囲気は超現実的な様相を帯びる。鑑賞者に物語の想像を促しつつ、マスツーリズムがもたらした歪みを静かに示している。
Runway: Photographs by Larry Fink
アメリカの写真家、ラリー・フィンクによるファッション界の舞台裏を捉えた写真集。ミラノ、ニューヨーク、パリのファッションウィークやコレクション会場で撮影された写真を通して、華やかなランウェイの表情と、その背後にある緊張感や人間関係を描き出している。モデルやデザイナー、関係者たちの一瞬の仕草や視線を、鋭い観察眼とユーモアを交えて写し取り、90年代ファッション産業の力学と空気感を生々しく伝える。
Vera Wang on Weddings
ブライダル・ファッションの世界に革新をもたらしてきたアメリカのデザイナー、ヴェラ・ウォンの写真資料集。豊富な経験をもとに、招待状や花、ケーキ、介添人の選び方から、花嫁衣装の考え方までを丁寧に紹介している。ドレスについては、体型に合ったネックラインやシルエット、時間帯に応じた素材選び、ヘッドピースの合わせ方など、実践的なアドバイスも充実。結婚式全体を美しくまとめるための視点を、ヴェラ・ウォンならではの美意識で伝えている。
アルール 美しく生きて | ダイアナ・ヴリーランド
ファッションエディターのダイアナ・ヴリーランドによるエッセイ写真集。『ハーパース・バザー』で25年にわたり活躍し、その後『ヴォーグ』編集長としてファッション界を牽引したヴリーランドが、自身の言葉と写真を通して、美しさや創造性、装うことへの思想を語っている。大胆で自由な視点に満ちた語り口から、ファッションを文化として捉え続けた彼女の美学が伝わってくる一冊。
mmm...Skyscraper I Love You | Karl Hyde、John Warwicker
Underworldのメンバーであるカール・ハイドと、イギリスのクリエイティブ集団TOMATOのアート・ディレクター、ジョン・ワーウィッカーによるタイポグラフィ作品集。文字のみを用いてニューヨークの街並みを描き出し、リズムと密度のある構成で都市のエネルギーを可視化している。言葉が風景となり、反復と速度が空間を立ち上げるプロセスを通して、タイポグラフィの表現領域を大胆に拡張している。
アイデア No.377 グラフィックデザインのめ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.377(2017年4月号)は、「グラフィックデザインの〈め〉新世代デザイナー21人の姿勢」を特集。1980年代後半生まれのデザイナーたちに焦点を当て、SNSの普及、東日本大震災、五輪エンブレム問題など、価値観が揺らぐ時代における彼らの思考と実践を多角的に紹介している。「め」という言葉には、見るための「眼」、芽吹きの「芽」、文化の肌理を示す「目」など、複数の意味が重ねられており、新しい世代が示す感性と表現の方向性を象徴している。
アイデア No.328 デザインの草の根
アイデアNo.328(2008年5月号)。特集「デザインの草の根」では、羽良多平吉、戸塚泰雄、平野甲賀ら24組のデザイナー・作家が参加し、それぞれが制作したA4判4ページの小冊子24冊を合本として綴じ込んだユニークな構成を採用している。身近な技術や小規模な制作環境を活かし、自律的な出版やローカルなメディアを生み出してきた草の根的な活動に光を当て、個々の実践が広げてきた緩やかなネットワークを紹介。
Harry Benson’’s America
アメリカの写真家、ハリー・ベンソンの作品集。ビートルズやレーガン夫妻を撮ったことで知られるベンソンが、本書ではより率直でユーモアを帯びた視点を見せている。トルーマン・カポーティ、リチャード・ニクソン、アンディ・ウォーホルなど、時代を象徴する人物たちを捉えた写真を収録し、アメリカ社会の素顔を軽やかに切り取った一冊。
Wayne F. Miller: Photographs 1942-1958
アメリカの写真家、ウェイン・F・ミラーの1940〜50年代の仕事をまとめた作品集。第二次世界大戦中は海軍の従軍写真家として戦場の現実を記録し、兵士や被災者の姿を強い共感をもって捉えた。戦後はシカゴの黒人コミュニティやアメリカの家族の日常を長期取材し、社会の内側に生きる人々の姿を写し出している。本書は代表作に加え、これまであまり知られていなかった未発表作品も収録。ミラー自身の言葉や、エドワード・スタイケンら同時代の人物による言葉とともに、その写真表現の歩みをたどる。
THE EARTH BOOK
アメリカのアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」による一冊。地球環境と人間、動植物、そして未来に何が求められているのかを静かに問いかける。星野道夫と池澤夏樹の対話から珠玉の言葉を選び、環境や人間、動物、植物、日常の中で見過ごしていた自然の営みについて、読む者とともにいま新たに考える。写真は石川直樹が撮影し、言葉と共に自然の豊かな表情を映し出す。
Bath Views 6組の建築家による新しいお風呂視点
藤森照信、乾久美子、藤本壮介、石上純也、トラフ、永山祐子という6組の建築家が、「お風呂」をテーマに独自の建築的視点を提示した作品集。構想資料、模型写真、スケッチ、テキストを通して、入浴空間をいかに再解釈し得るかを多様なアプローチで探っている。巻頭には藤森照信が語る「お風呂のはなし」を収録し、入浴文化の原点や空間観をユーモアを交えて紹介。巻末では、永山祐子による大胆な設計提案「Office+Bath」を詳細なドキュメントとして掲載し、働く場と水まわりを結ぶ新しい可能性を検証している。
草月とその時代 1945-1970
1998年に芦屋市立美術博物館、千葉市美術館ほかで開催された展覧会の図録。草月流初代家元の勅使河原蒼風と、その精神を継承した三代目家元の勅使河原宏の活動を軸に、戦後から1970年にかけての日本の先鋭美術を多角的に辿っている。オブジェの時代、アンフォルメルの受容を柱に、実験工房や同時代作家との交流、国際展の動向までを論考・図版・資料で構成。生け花の枠を越えて展開された草月の実践が、戦後美術の磁場とどのように交差したのかを検証している。
Marina Gadonneix: Landscapes
フランスの写真家、マリナ・ガドネの写真集。撮影現場の背景で用いられる、グリーンバック、ブルーバックを扱った未発表のシリーズを紹介。マルスリーヌ・デルベックが描き下ろしたテキスト「Blackout」に登場する風景として表現される。階段や箱の置かれた空間、そして何も置かれていない空間は、海景や空のように見えたりと抽象と具象の狭間を感じさせる。
Georges Braque: His Graphic Work
フランスの画家・ジョルジュ・ブラックによる作品集。ピカソと並んでキュビズムを創始した画家として知られるブラックの、1908年から1958年にかけての作品を収録している。初期における形態の探究から、戦後に展開した静物表現に至るまで、半世紀にわたる創作の変遷をたどる構成。版画やリトグラフを含む多様な図版を掲載し、近代美術史におけるブラックの役割とその造形思考の展開を明らかにしている。
死なないための葬送 荒川修作初期作品展
現代美術家・荒川修作が1958〜1961年に制作した、棺桶をモチーフにした初期立体作品を紹介する展覧会図録。日本を離れ渡米する直前の時期に、「死」というテーマと向き合った約20点をカラーで収録。木箱やセメント、布などを用いた作品からは、死を終わりとしてではなく、問い直そうとする荒川の姿勢が伝わってくる。2007年に修復された大型作品3点の初公開も含め、初期の思考と実験を知ることができる一冊。
Mondrian and his Studios: Colour in Space
オランダ出身の画家、ピエト・モンドリアンの創作を、作品と空間の関係から読み解く一冊。アムステルダム、パリ、ニューヨークに構えた各アトリエを手がかりに、思考の段階や制作意図の変化を辿っている。アトリエの構成や展示のあり方、建築や都市との関係にも光を当て、パリ時代の作品と、ニューヨークという近代都市の速度のなかで生まれた仕事を比較。代表作の図版や制作空間の写真を豊富に交えながら、色彩が空間へと拡張されていくプロセスを示し、モンドリアンの創作の背景に新たな視点を与えている。
Mad Dog | Albert Watson
スコットランド出身の写真家、アルバート・ワトソンによる作品集。1996年にヨーロッパを巡回した展覧会にあわせて刊行された図録で、同年に撮影された作品を中心に、アーティストやモデルのポートレートをモノクロで収録。装丁はデザイン集団TOMATOのジョン・ワーウィッカーが手がけ、90年代らしい強度を備えたブックデザインも印象的。
シルクロードのかざり 中央アジアとコーカサスの美術
1998年から1999年にかけて開催された展示の図録。国立モスクワ東洋美術館所蔵する18世紀から20世紀前半に制作された、染織品・装身具・絨毯・金工品・陶磁器などの工芸品を豊富な図版とともに解説を収録。民族の暮らしの中で育まれてきた美のあり方を丁寧に捉え、展示の魅力を余すところなく伝える一冊。
ミナ ペルホネン 2026 Spring & Summer
ファッションブランド「ミナ ペルホネン」の2026 Spring & Summerルックブック。コレクションテーマは「今日着ている服を 次に着る日が楽しみになるように」。日々を一度きりの特別な一日として心に刻める存在であることを目指し、日常に静かな高揚をもたらすアイテムを提案する。花柄やボーダーのワンピース、トロールモチーフ柄のセットアップなど、多彩なアイテムを収録。
ミナ ペルホネン 2025-26 Antums & Winter
ファッションブランド「ミナ ペルホネン」の2025-26 Autumn & Winter ルックブック。コレクションテーマは「新しき郷愁(A new kind of nostalgia)」。まだ見ぬ懐かしさという感覚を手がかりに、創立30周年を迎えたミナ ペルホネンが積み重ねてきた創造を大切に育みながら、次なる試みへと進む現在進行形の思想と美しさを映し出す。色鮮やかなコートやワンピース、猫をモチーフにしたバッグなど、多彩なアイテムを収録。
ミナ ペルホネンのプリント
ファッションデザイナーの皆川明が立ち上げたブランド、ミナ ペルホネンの設立10周年を記念して刊行されたシリーズ第3巻。フロック、染料、箔、顔料といった多様なプリント技法による作品101点を、解説とともに収録。鳥や花、丸や曲線といったモチーフが、やさしい色彩とリズムで展開され、自然との調和を感じさせるデザインが収められている。
星と花の庭 | 山口洋佑
画家、イラストレーター、山口洋佑による絵本。1999年にHIVに母子感染した孤児のためのホームとして開園した、タイ・チェンマイにある「バーンロムサイ」20周年を記念して刊行されたもの。滞在中には子どもたちと絵画ワークショップを開催し、その体験をもとに自然や動物に囲まれた「バーンロムサイ」の色彩豊かな世界を描き出している。
See Shells | Barry Rosen
サンディエゴ出身のアートアドバイザー、バリー・ローゼンによる貝殻コレクションを収録した写真集。近年に集められた私的な蒐集から、コスタリカの浜辺で拾われたものや高額で入手した標本までを収め、自然が生み出す形態の多様さと美を写し取っている。審美眼に貫かれた選択と簡潔な構成が、貝殻という身近な存在を観察と鑑賞の対象として際立たせている。
アイデア No.146 ジョン・バン・ハマースベルドの多様な視覚世界
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.146(1978年1月号)。巻頭では、五十嵐威暢による「ジョン・バン・ハマースベルドの多様な視覚世界」を特集。ポスター作品、エディトリアル、雑誌表紙、レコードアルバム表紙など、豊富な図版とともに収録。そのほか、ヘルムート・シュミットによる「W. ワインガルトのタイポグラフィー」や蟹瀬行雄による「ジャン・ラルシェと2冊の本」などを収録。