FIORI | 丸山貴央
写真家・丸山貴央による、花を主題とした作品集。シンプルな構成の中に、丸山のまなざしの精度と、対象に寄り添う柔らかな距離感が凝縮され、ページを追うごとに淡い時間が滑らかに流れていく。造形としての美しさだけではなく、光と影が触れ合う一瞬をすくい取ることで、花という普遍的なモチーフに静謐な深さを与えている点が印象的である。画面の余白やわずかな陰影が呼び起こす余韻は、観る者の記憶や感情に静かに波紋を広げ、日常の奥に潜むかすかな気配を照らし出す。900部限定刊行。
Naoto Fukasawa
プロダクトデザイナー・深澤直人の英語版として初めて刊行された作品集。自身の監修のもと、携帯電話「INFOBAR」や電卓など代表作を含む100点以上を豊富な図版とともに解説している。寄稿者には同じくプロダクトデザイナーのジャスパー・モリソンや原研哉、彫刻家アントニー・ゴームリーらが名を連ね、国際的な視点から深澤直人の活動を論じている。装丁は原研哉が手がけている。
Motomi Kawakami : Design with Precision and Flexibility
プロダクトデザイナー、川上元美の作品集。1974年から2001年にかけて手がけたプロダクトデザインを中心に収録。花瓶やチェア、テーブル、サイドボードといった家具に加え、エントランスホールの空間設計、プラズマテレビや照明器具など、多様な領域の仕事が並ぶ。無駄を削いだ構成と素材感を生かした造形が一貫して展開される川上元美のデザインの思考と実践を伝えている。
Art of Engineering | Werner Sobek
構造エンジニア、ヴェルナー・ゾーベックの代表的プロジェクトを収めた作品資料集。鋼、チタン、ガラス、膜構造、木材、コンクリートなど多様な素材を用い、軽量で透明感のある構造や革新的な施工手法を追求した建築作品を収録。世界各地に建設されたプロジェクトが設計図や詳細な写真とともに紹介され、建築家と技術者の緊密な協働から生まれる新しい建築の可能性を記録している。
Architekturfuehrer Frankfurt 1970-1979
1970年代のフランクフルトにおける建築の動向を記録した写真資料集。フランクフルトのスカイラインを形づくった高層ビルをはじめ、集合住宅、私邸、公共建築、空港関連施設まで、1970年から79年にかけて実現した注目作を図版と解説で紹介している。ブルータリズムの荒々しさと洗練が同居する造形を、写真家ゲオルク・デーアの視線が丹念に捉え、戦後復興期以後の都市と建築の関係性を、具体的な事例から読み解いている。
夢をみた ジョナサン・ボロフスキーの夢日記
アメリカのアーティスト、ジョナサン・ボロフスキーの夢日記。英語原文と日本語訳を見開きで配した94篇の夢を収める。「時計に数字を書き入れている夢を見た」「ピカソより背が高いという夢を見た」などの短い断片から物語性を帯びた記述まで、それぞれの情景を描いたドローイングが添えられている。日々の無意識の断片を継続的に書き留めた記録が、ボロフスキーの創作の源泉と発想の広がりを伝えている。
Abstraction Blue | Georgia O'Keeffe
ニューヨーク近代美術館(MoMA)の「One on One」シリーズの一冊。1927年に制作されたジョージア・オキーフの絵画「アブストラクション・ブルー」を学芸員のサマンサ・フリードマンが考察した小冊子。花の拡大描写で広く知られるオキーフが、同時期の花の作品と共通する色彩と視点を保ちながら、表象の義務を手放した抽象表現へといかに到達したかを読み解く。「具象と抽象を分けること自体がおかしい」というオキーフ自身の言葉を軸に、その制作の背景に迫る内容となっている。
William Kentridge: Phaidon Contemporary Artists Series
南アフリカ・ヨハネスブルグ出身のアーティスト、ウィリアム・ケントリッジの作品集。代表的な映像作品やドローイングを中心に、アパルトヘイトの歴史や人々の記憶を主題とした表現を多角的に紹介している。木炭による描画を消しては描き足すという独自の手法を通じて、記憶の不確かさと時間の流れを可視化。政治と個人のあいだにある感情の軌跡を繊細に浮かび上がらせている。
Milk Anniversary Book 2003-2013
パリで創刊されたキッズファッション誌『MilK』が創刊10周年を記念して刊行した写真集。2003年から2013年までの誌面から、印象的なファッションビジュアルを厳選して収録している。感性豊かで自由なこどもたちの姿を通して、MilKが大切にしてきた世界観や美意識が一貫して感じられる構成。ファッションとしての洗練と、こどもらしい自然な表情が軽やかに共存し、10年間にわたる誌面づくりのエッセンスが凝縮されている。
Brassai, Paris 1899-1984
写真家・ブラッサイの作品集。夜のパリを歩きながら、娼婦や労働者、酒場に集う人々など都市の周縁に生きる人物たちをとらえた作品が中心で、雨に濡れた石畳や夜のベンチに座る恋人たちの情景、コンコルド広場のルクソール・オベリスクやノートルダムなどの建造物を収めた5章で構成されている。著名人のポートレートも交えながら、街の陰影と湿度を帯びた空気を写し出したブラッサイの仕事が主要作品を通じて浮かぶ。
実験室からの眺め | 森山大道
写真の発明者ニセフォール・ニエプスが1827年に撮影した《ル・グラの窓からの眺め》──世界で最初の写真として知られるその一点をめぐり、森山大道がニエプスの実験室が残る“サン・ルゥ”を訪ね、186年前の光景に向き合う過程を収めた作品集。現地に立ち、当時の夏の日に射し込んだ光と影の気配を追いながら、写真というメディアが誕生した瞬間の残響を、現在の風景の中に探り当てようとする試みが軸になっている。装丁は町口覚。
伊島薫写真集 Color/Black and White Photographs 2冊セット
『流行通信』をはじめ、ファッション雑誌や広告などの分野で数多くのポートレートを撮影し続けた写真家、伊島薫の作品集2冊セット。これまで手がけてきた数多くのファッション写真を、それぞれカラー作品とモノクロ作品に分けて収録。
ディック・ブルーナの世界 パラダイス・イン・ピクトグラムズ | エラ・ライツマ
オランダのデザイナー・ディック・ブルーナの作品集。生い立ちから、ブルーナ社での装幀仕事、初期のポスター作品、そしてミッフィーを代表する絵本づくりなど、その人生を追いながら氏の手がけた作品を多数紹介。
バルビエ ✕ ラブルール:アール・デコ、色彩と線描のイラストレーション | 鹿島茂
2012年に練馬区立美術館で開催された展覧会の図録。コレクターとしても知られているフランス文学者で翻訳家の鹿島茂による愛蔵コレクションを紹介するもので、アール・デコ期を中心に活躍した2人の画家、ジョルジュ・バルビエとジャン=エミール・ラブルールの作品群を多数収録。
フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展
フィンランド独立100周年を記念し、2017年に開催された展覧会の公式図録。独立以前の装飾芸術から現代に至るまで、約100年にわたるフィンランド・デザインの歩みを6つのセクションで構成。各時代を代表するデザイナーや、その活動を支え育ててきた企業の取り組みに焦点を当て、多彩な作品とともに紹介している。
クリエイション 16号 | 亀倉雄策
亀倉雄策が編集長・アートディレクターを務めたデザイン誌「クリエイション」第16号。アロイス・ヤナック、リチャード・ケール、ヤン・レニッツァ、きたのじゅんこ、ダグラス・フレイザー、エリック・ニーチェ、浅葉克己、ステンベルク兄弟らの作品を紹介。執筆陣は日暮真三、松岡正剛、片岸昭二ほか。
クリエイション 17号
亀倉雄策が編集長・アートディレクターを務めたデザイン誌「クリエイション」第17号。ジョーゼフ・スミクラフト、上村次敏、マックス・フーバー、ジョン・クレイグ、アニタ・クンツらのグラフィックデザインを紹介。執筆陣は新島実、勝井三雄ら。
クリエイション 19号
亀倉雄策が編集長・アートディレクターを務めたデザイン誌「クリエイション」第19号。コンラート・クラフェック、原研哉、ヴィエスワフ・ロソハ、青葉益輝、ゲーリー・ケリー、カン・タイクン、マイケル・ヴァンダーバイル、谷口広樹らの作品を紹介。執筆陣は永井一正、田中一光、杉浦康平、佐藤晃一ほか。
クリエイション 20号 | 亀倉雄策
亀倉雄策が編集長・アートディレクターを務めたデザイン誌「クリエイション」最終号。ヘンリー・ウルフ、テュリオ・ペリコリ、ヴィエスワフ・ヴァウクスキ、日比野克彦、ケン・ドーン、イェジー・チェルニャフスキらの作品を紹介。本誌シリーズ掲載後に更なる進化を遂げた作家たちを、亀倉雄策自ら解説する特集記事「人生の階段」も併せて掲載。執筆陣はミルトン・グレイサー、イタロ・ルピほか。
荒木経惟 センチメンタルな写真人生
1999年に東京都写真美術館で開催された展示の図録。写真家・荒木経惟の個展にあわせ、過去の代表作から写真シリーズ、インスタレーションとして再構成した全体像を収録する。都市・東京を軸に、女たちや男たちの姿、空や花、ヌードといったモチーフが交錯し、路上から室内、さらにアジア各都市へと視点が往還する。荒木経惟の写真人生の軌跡と、その表現の変化を検証している。
ジャン・プルーヴェ 20世紀デザインの巨人
建築家・デザイナー、ジャン・プルーヴェの作品集。「スタンダードチェア」をはじめとする家具の作品解説と、その美学・哲学を考察する記事、国内外のコレクターやギャラリーでのプルーヴェ作品の設置状況を収めた写真まで、幅広く収録。プルーヴェ・コレクターとしても知られる世界的デザイナー八木保がアート・ディレクターを務め、プルーヴェの実娘カトリーヌ・プルーヴェによる寄稿も掲載する。
The Mill | Matthias Schaller
写真家、マティアス・シャラーの作品集。ベッヒャー夫妻が1961年から2003年まで暮らし、制作拠点としたデュッセルドルフの旧製紙工場を撮影したもの。シャラーは二人の晩年にあたる2001年2月から2002年9月にかけて記録。蔦に覆われた入口から、整然と積まれた資料や道具が並ぶ作業場、生活の場へと続く空間を丁寧にたどる。ベッヒャー夫妻が実践した写真表現に倣うように、ものや空間そのものが自ら語るよう撮影されている。
荒木経惟写真全集 全20冊揃
写真家・荒木経惟の写真全集、全20冊セット。完結記念写真集『さっちんとマー坊』も付属。1960年代から1990年代にかけての作品をまとめたもので、ヌード、都市、私写真、旅など荒木が継続してきた主題ごとに各巻が編まれる。既発表作品と撮り下ろしが交差しながら、荒木の仕事の全貌をたどることができる。
バウハウスと茶の湯 | 山脇道子
茶の湯の世界に生まれた著者・山脇道子が、20歳で造形大学バウハウスに入学した体験を綴った回顧録。カンディンスキー、ミース・ファン・デル・ローエ、パウル・クレーらとの交流や、学生生活の記録が生き生きと描かれている。日本の伝統文化を背景に持ちながらモダンデザインの源流に身を置いた著者の証言は、バウハウスを日本人の視点から記録した数少ない一次資料のひとつ。
Wayfaring | Patrick Messina
写真家、パトリック・メッシーナの作品集。街を歩きながら撮り続けた都市写真を収録する。どこの都市かを特定しようとするのではなく、あらゆる都市に共通する光や影、人の流れ、空間のかたちを捉えることに関心を向ける。視点や縮尺をずらすことで見慣れた風景を非現実的に見せ、見る者に独特の視覚的な戸惑いを生む。都市の風景のあいだにポートレートが混じり、広い空間のなかでの人間の小ささが際立つ。都市と、そこに残る「自然」な場所との関係にも目が向けられている。
Approaching Nowhere | Jeff Brouws
アメリカの写真家、ジェフ・ブラウズによる作品集。車で移動するアメリカの風景を背景に、郊外の街並みや建物、衰退した中心市街地などを静かに見つめている。宅地開発やショッピングモール、高速道路が広がる一方で、かつての面影を残す場所や、空洞化した都市の姿にもレンズを向け、アメリカ社会が抱える理想と現実のずれを浮かび上がらせる。郊外が自然を侵食していく光景や、荒廃した都市内部の記録も収録。
Anzai: Homage to Isamu Noguchi | 安斎重男
写真家・安斎重男による作品集。彫刻家イサム・ノグチの立体作品を撮影するとともに、ポートレートや制作風景、プライベートショットを多数収録している。彫刻そのものだけでなく、作家の人物像や創作の背景をあわせてとらえることで、ノグチの芸術世界の広がりを示している。写真を媒介に、彫刻と人、制作と生活を結び、20世紀彫刻の重要な作家像を描き出している。
A la Parisienne | Jean-Francois Jonvelle
フランスの写真家、ジャン=フランソワ・ジョンヴェルの作品集。アパレルブランド「ナイスクラップ」の設立10周年を記念して制作されたもの。パリの街を舞台に、等身大の女性たちをやわらかなモノクロームで捉えた作品を収録。気取らない視線と親密な距離感が、自然体でありながらも瑞々しさをたたえたジョンヴェル独自の女性像を浮かび上がらせている。
Le Gendarme Sur La Colline | Alessandra Sanguinetti
写真家、アレッサンドラ・サングィネッティの作品集。エルメス財団とアパーチャー財団が共同で立ち上げた「フランス=アメリカ写真コミッション」の一環として制作されたもの。フランスの伝統と多文化主義をはじめとする現代的な変容が交差するなかで、この国とそこに生きる人々を撮影。古くから続く習慣が残りながらも少しずつほころびていく様子を直感的にとらえた写真が並び、「フランスとはなにか」「フランス人を撮影するとはなにか」という問いを根底に持つ。
I Am Plastic: The Designer Toy Explosion
香港を発祥とするデザイナートイの世界的な広がりを記録した写真資料集。10年足らずで世界中に波及したこの現象を、カラー図版とともにたどる。数ドルから数千ドルにわたる価格帯のコレクターズアイテムとして、子どもから大人、セレブリティ、デザイン愛好家まで幅広い層が熱狂した。ファッションデザイナー、コミックアーティスト、グラフィティアーティスト、ファインアーティストらが独自のデザインをトイの世界に持ち込み、アートと玩具の境界を押し広げてきた。フランク・コジック、ゲイリー・ベースマン、水野純子、ピート・ファウラーら多数のアーティストと作品を収録。
L'esprit D'escalier | Thomas Demand
フォトアーティスト、トーマス・デマンドの作品集。タイトルの「L'Esprit d'Escalier」はフランス語の慣用句で、階段を降りかけてから気づく「あのとき言えばよかった」という後悔を意味する。階段、梯子、エレベーターを主なモチーフにした作品のほか、映像プロジェクトや建築インスタレーションも収める。新作「Landing」は、2006年にケンブリッジのフィッツウィリアム美術館で来館者が転倒し清朝の壺3点を破壊した事故を題材にしたもの。
Wabi Inspirations | Axel Vervoordt
ベルギーのインテリアデザイナーであり、美術品収集家としても知られるアクセル・ヴェルヴォールトによる写真集。日本建築家・三木達郎との共著。東洋思想、なかでも「侘び」の理念に深く共鳴したヴェルヴォールトが、日本、韓国、ベルギー、スイスなど世界各地で撮影したプライベート空間を通して、その精神のかたちを探る。時の流れを刻む素材、簡素の美をたたえる調度、余白のある空気感──自然との調和と静寂を重んじた空間づくりの本質を、美しいカラー写真とともに示している。
Arnold Newman
写真家、アーノルド・ニューマンの作品集。被写体の仕事場や道具、周囲の環境とともに人物を撮影する「エンバイロンメンタル・ポートレート」の先駆者として知られる。ピエト・モンドリアン、イーゴリ・ストラヴィンスキー、マックス・エルンスト、ジャクソン・ポロックら20世紀を代表する芸術家・音楽家・作家を数多く撮影し、大胆な構図と空間構成で独自のスタイルを確立した。大恐慌時代の社会記録写真から出発し、1940年代のニューヨーク芸術シーンで活躍するに至ったニューマンの仕事を収録する。
Conversation | Jean Michael Folon、Milton Glaser
グラフィックデザイナー、ジャン=ミシェル・フォロンとミルトン・グレイザーの共著。長年の親交を結んだ二人が、一方が描き始め、もう一方が続きを描くという形式で制作した一連のドローイングを収録。互いの手が呼応するように絵が連なり、二人の間に生まれた対話の記録となっている。蛇腹折りの造本で、広げることで連続するイメージを一覧できる。
At Zenith | William Eggleston
アメリカの写真家、ウィリアム・エグルストンの作品集。未発表の大型作品『Wedgewood Blue』の第2章から選ばれたカラー写真を収めたもの。空にカメラを向け、流れる雲を撮り続けた作品群で、エグルストンに特有の強烈な色彩と鮮烈さとは対照的に、穏やかで抑制された色調をもつ。生涯の仕事を記録した大作群のあいだに置かれた、実験的な間奏として位置づけられる。
The Chichu Art Museum | Hatje Cantz
建築家の安藤忠雄によって設計された、瀬戸内海の直島に位置する地中美術館。安藤の近年の代表作のひとつとしても高く評価されるこの美術館では、ウォルター・デ・マリアによる巨大彫刻作品やジェームズ・タレルによる光のインスタレーション、そしてクロード・モネの「睡蓮」シリーズが展示されている。本書では、写真家の畠山直哉と宮本隆司が撮影した、美術館の建設過程から完成までを記録した写真とともに、収蔵作品に関するエッセイも収録した充実の一冊。英語表記。
バックミンスター・フラー展 ユア・プライベート・スカイ
建築家・デザイナー、R・バックミンスター・フラーの展覧会図録。2001年に神奈川県立近代美術館、愛知県美術館、ワタリウム美術館を巡回した展示に際して刊行されたもの。ジオデシック・ドームをはじめとする代表的な作品や模型、スケッチ、図面を収録し、エンジニア、詩人、デザイナー、哲学者、発明家といった多面的な活動の全体像に迫る。ヨアヒム・クラウセとクロード・リヒテンシュタインの編集により、アート・デザイン・サイエンスの三領域からフラーの思想と実践を読み解く内容となっている。
BABY GENERATION | ホンマタカシ
写真家・ホンマタカシによる作品集。1996年に開催された展示にあわせて刊行されたもので、キム・ゴードン、ソフィア・コッポラら90年代を象徴する女性アーティスト5人のアトリエや部屋の風景を撮影している。壁に飾られた絵画や写真、散らばった画材、ドラムセット、化粧品が置かれた洗面所、ぬいぐるみなどが写され、ミュージシャン、映画監督、俳優、画家たちのプライベートな創作空間と当時の空気感を映し出している。アートディレクションはマイク・ミルズが担当。
Bottle Joe | Jeremy Laffon & Elvia Teots
フランス人アーティスト、ジェレミー・ラフォンとエルヴィア・テオツキーの作品集。カナダ・ケベック州でのレジデンシー中、謎の住人「Bottle Joe」がいたとみられる小屋を発見したことから始まるプロジェクト。放置された家具を支えるために制作した、彫刻的かつ実用的な木製の装置を収めた写真と、Joeの視点で書かれたテキストで構成される。建物の内外を行き来しながら、その場所と元の住人を一時的に記念碑化していく過程を記録する。
ファンタスマゴリア | たむらしげる
イラストレーター・絵本作家、たむらしげるの作品集。作者が独自に創造した惑星「ファンタスマゴリア」を舞台に、サンタクロース村、時の砂漠、水晶山脈といった幻想的な風景を描いたイラストレーション作品を中心に収録。深い青を基調とした夜の情景や、静かな海を行く小舟など、夢と現実の境界が溶けるような世界が広がる。短編漫画も掲載。
Cassina Catalogue 2004
イタリアの家具メーカー、カッシーナのカタログ。ル・コルビュジエ、ヘリット・リートフェルト、フランク・ロイド・ライトといった近代建築を代表するデザイナーのプロダクトを収録。チェア、テーブル、ソファ、ベッドなど多様な家具が掲載され、異なる思想と時代背景を持つデザインが並ぶ。作品とともに解説や制作過程の記録を収録し、各時代を代表するデザイナーの仕事もあわせて紹介している。
シンプルという贈りもの アーミシュの暮らしから | ビル・コールマン
自給自足の生活を営むキリスト教系の共同体、アーミッシュの人々を25年にわたって撮影した写真集。現代社会から距離を置き、ペンシルベニア州南部の村で伝統的な暮らしを守るアーミッシュ。立ち入りが厳しく制限されるその世界に長年通い続けた著者ビル・コールマンが、季節の移ろいとともに、素朴で穏やかな日常の風景を鮮やかにとらえている。
Eggs and Rarities | Paul Kooiker
オランダのアーティスト、ポール・コイカーによる作品集。2018年にアントワープ写真美術館(FOMU)で開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。164点の写真を収録し、風景、ヌード、静物など異なるジャンルを横断しながら写真表現の広がりを探っている。観光パンフレットや政治・宗教的レトリックを思わせるイメージを引用する一方、途中から私的な写真が差し込まれ、公的な視線と個人的な記録が入り混じる構造が生まれている。限定2000部発行。
有元利夫展 花降る時の彼方に
画家・有元利夫の展覧会図録。2001年から2002年にかけて宇都宮美術館、東京ステーションギャラリーほかを巡回した展示に際して刊行されたもの。ペインティング、ドローイング、版画、立体など幅広い作品を収録し、有元自身の言葉も随所に添えられている。イタリア・ルネサンスの壁画や古代音楽から影響を受けたとされる独自の画風を通じて、有元利夫の制作の全体像をたどることができる。