光 | 野口里佳
写真家・野口里佳の展示図録。2009年に国立新美術館で開催された展示「光 松本陽子/野口里佳」に際して刊行された、2冊組のうちの一冊。「フジヤマ」「太陽」「飛ぶ夢を見た」などの代表作を収録し、山岳、空、発光、人物の姿を通して、光と距離の感覚を探っている。強い逆光やハレーションを含んだ画面からは、自然現象を前にした視覚の揺らぎが伝わる。論考も掲載。
Play | 菊地敦己
アートディレクター・デザイナー、菊地敦己による作品集。ブルーマーク設立以前の遍歴が窺える初期の仕事から最新作まで、約10年間のデザイン活動から代表的な仕事を網羅。ポスター、書籍、ロゴ、エディトリアルなど、ジャンルをまたいで積み重ねてきたグラフィック表現の軌跡を追いながら、各プロジェクトの背景にある思考も読み解ける。本書のために制作した作り下ろしグラフィック作品も収録。巻末には2万字におよぶロングインタビューを掲載。
花森安治のデザイン 『暮しの手帖』創刊から30年間の手仕事
生活雑誌『暮しの手帖』の創刊者として知られる花森安治の生誕100年を記念して刊行されたデザイン集。創刊から約30年にわたる仕事を軸に、『暮しの手帖』の表紙原画全点をはじめ、書籍装幀原画、手書き文字、新聞広告の版下など約300点を収録。図版を通して、その造形感覚と誌面づくりの姿勢をたどることができる。
ウィリアム・モリス ステンドグラス・テキスタイル・壁紙 デザイン
2006年に開催された展覧会の図録。ステンドグラス、テキスタイル、壁紙、デザインの4章構成で、ウィリアム・モリスの多岐にわたる創作活動を全編カラー図版で紹介している。同時代のデザイナーたちの作品も併載し、モリスとの交流や影響関係を明らかにしている。緻密な図案と手仕事の精神に貫かれた作品群を通じて、アーツ・アンド・クラフツ運動の理念と美の根源を映し出している。
Camp カラフルな!あまりにもカラフルな!!| 東松照明
写真家・東松照明の展示図録。2005年にギャラリー新居で開催された展示に際して刊行されたもの。1972年から2005年にかけて金武、辺野古、コザで撮影した写真を中心に収録し、米軍基地を抱える沖縄の街路、ネオンや看板が乱立する商業地区、地元の人々の日常を幅広く捉えている。基地と日常が折り重なる沖縄固有の色彩の奔放さを記録しており、30年以上にわたる撮影の蓄積から土地の変化と持続をたどる。
岡部昌生 わたしたちの過去に、未来はあるのか
アーティスト、岡部昌生の作品集。フロッタージュ(紙を石や構造物に当て、鉛筆などでこすって転写する技法)を用い、世界各地の場所に刻まれた記憶を可視化してきた岡部の仕事を収録。中心となるのは、広島近郊の原爆投下後も残存した駅プラットフォーム跡で制作された作品群で、2007年の第52回ヴェネツィア・ビエンナーレ日本館に出展された。舗装石とそのかたわらに育つ植物を並置したイメージが印象的で、日本とヨーロッパでの作品に制作過程のドキュメント写真を加え、日英二言語のテキストとともに構成している。編集は湊千尋。
東京 ― 建築・都市伝説
東京の代表的な11の建築物を立体仕掛けで紹介するポップアップブック。東京駅、旧帝国ホテル、同潤会アパート、東京タワー、国立代々木競技場など、明治から現代へ続く都市の象徴的建築を収録し、それぞれを「ツアー天国」「生活天国」「電波天国」といった独自の枠組みで再構成。ページを開くと建築が飛び出す仕掛けが施され、都市の記憶を視覚的に体験できる。
Daily Life 辻和美ガラス作品集
ガラス作家・辻和美の作品集。金沢を拠点に制作してきた器、グラス、皿など、日常に寄り添う作品を収録。写真家・小泉佳春が撮影を担当し、装飾を極力そぎ落としたかたちに込められた造形の思考を丁寧に捉えている。日常使いの器から美術作品へと幅広く展開する制作の全体像を概観でき、透明なガラスに差し込む光や縁の厚み、底部のかたちなど、素材固有の質感が細部まで記録されている。
Karl Gerstner: Review of Seven Chapters of Constructive Pictures, etc
グラフィックデザイナー、カール・ゲルストナーの作品集。受注仕事としてのグラフィックデザインと、独自の原理に基づくアートの双方を生涯にわたり追求したゲルストナーの、50年間にわたる実験的な作品を7章に分けて収録。1950年代の「シリアルピクチャー」に始まり、鑑賞者が共同デザイナーとして参加する参加型オブジェクト、独自の色と形のモデルから生み出す「カラーフォーム」、フラクタル幾何学の基本原理を絵画に転用した近作まで、アルゴリズムとして絵を「発見する」という方法論を一貫して探求してきた仕事の全貌を概観する。
Less and More: The Design Ethos of Dieter Rams
インダストリアルデザイナー、ディーター・ラムスの思想と仕事を体系的にまとめた作品集。40年以上にわたりブラウン社で手がけたプロダクトを中心に、製品写真や図版、デザインスケッチ、試作段階の資料までを豊富に収録。「より少なく、しかしより良く」という理念のもとに築かれた明快で抑制の効いた造形は、機能主義的デザインの到達点として現在も高い影響力を持つ。実用品の美しさと倫理を結びつけた思考の軌跡を辿りながら、デザインとは何か、何を果たすべきかをあらためて考えさせる内容となっている。
建築と都市 a+u Peter Zumthor ピーター・ズントー
世界の建築情報を日本、世界に提供する建築雑誌『a+u 建築と都市』の臨時増刊号。特集はスイスの建築家、ピーター・ズントー。聖ベネディクト教会、ブレゲンツ美術館ほか、ズントーによる建築作品の数々を写真や平面図などの資料とともに掲載。巻末にはオーストリアの建築評論家、フリードリヒ・アハライトナーによる論文なども収録。
Missonologia: Il Mondo Dei Missoni
ファッションブランド、ミッソーニの創設者であるオッタヴィオとロジータ・ミッソーニの活動30周年を記念して刊行された作品集。ブランドの創造的・事業的な歩みを振り返る回顧的な構成で、1959年の「マットレス・コンプリート」から、マール染めのニット、ネット編み、ストライプ柄、大判ショール、多色スカーフにいたるまで、数十年のファッション史を画してきた代表作を収録する。鮮やかな色彩と独創的な編み地で知られるミッソーニの仕事の全貌に迫る。
Naoto Fukasawa: Embodiment | 深澤直人
プロダクトデザイナー、深澤直人のモノグラフ。家具、電話、時計、ファッション、バッグ、アクセサリーなど100点を超えるプロダクトを収録し、その造形を豊富なカラー図版で紹介している。過度な装飾を排しながら、手や身体の感覚に自然に寄り添う深澤のデザインは、使いやすさと端正な美しさを両立させ、国や世代を超えて受け入れられてきた。そうした仕事の数々を通して、人とモノ、空間との関係を繊細にとらえる深澤の思考に触れることができる1冊。
2G: Alejandro de la Sota
スペイン発の建築雑誌『2G Magazine』第37号。建築家、アレハンドロ・デ・ラ・ソタの作品を特集。スペイン国内では多くの建築家や学生が作品を訪れる現代建築の巨匠でありながら、国外ではほとんど知られていない「忘れられたモダニスト」として紹介されている。スペイン内戦後に建設されたエスキベル村から、代表作であるマラビジャス校体育館やタラゴナ県庁舎、晩年のレオン郵便局やマヨルカの未建設住宅まで、キャリア全体を通じた建築とプロジェクトを収録。
Wim Wenders: Pictures from the Surface of the Earth
映画監督、ヴィム・ヴェンダースの写真集。長年持ち歩く古いパノラマカメラで撮影した作品を収める。アリゾナ、テキサス、日本、エルサレム、ハバナ、ベルリン、そして9.11直後のニューヨーク、グラウンド・ゼロ。パノラマ形式ならではの横に広がる画面が、地平線の向こうまで続く風景や深く奥へと伸びる街路の姿をとらえ、文明の深みと破壊の光景を同じ眼差しで記録している。
Sleeping by The Mississippi | Alec Soth
写真家、アレック・ソスの初期代表作を収めた作品集の復刻版。ミシシッピ川沿いを旅しながら撮影された人物、風景、室内の情景を、大判カラーでまとめている。ロードトリップという形式を軸にしつつ、写真は特定の物語や主題に回収されることなく、土地に漂う気配や人々の佇まいを静かにすくい取る。孤独や切望、幻想といった感情が画面の随所ににじみ出し、ドキュメンタリーと詩的感性が交差する独自の視線が際立つ。現代写真集の流れを決定づけた一冊。
The Americans ハードカバー版 | Robert Frank
写真家、ロバート・フランクの作品集。83点の写真で構成され、人種差別や政治への不信、消費文化の広がりといったアメリカ社会の現実を写し込みながら、見過ごされがちな日常の断片にも独自の視線を向けている。車、ジュークボックス、道路など身近なモチーフを、直感的で即興的なスタイルで捉えた本作は、20世紀写真の流れを変えた一冊として知られる。
清里現代美術館アーカイブブック 第1巻 ephemera エフェメラ
1990年に山梨県清里に開館し、2014年に閉館した清里現代美術館の資料を再編する出版プロジェクトの第1巻。本書では「エフェメラ」に焦点を当て、展覧会案内、ポスター、手紙、印刷物など、一過性のメディアとして残された資料を収録。瀧口修造や松澤宥をはじめ、サイ・トゥオンブリー、ドナルド・ジャッド、エルズワース・ケリー、ジョン・ケージ、マルセル・デュシャン、ヴォルフガング・ライプらに関わる資料が並び、コレクションの広がりを伝えている。限定1500部発行。
赤瀬川原平の芸術原論展 1960年代から現在まで
2014年に千葉市美術館などを巡回した展示の図録。前衛美術家、漫画家・イラストレーター、小説家、写真家といった複数の顔を持つ赤瀬川の1960年代から近年までの活動を、500点を超える作品・資料とともに一望する。「ネオ・ダダイズム・オルガナイザーズ」への参加、「ハイレッド・センター」の活動、「模型千円札」をめぐる「千円札裁判」、漫画での活躍、「超芸術トマソン」から『老人力』に至るまで、絵画・インスタレーション・漫画・写真など多彩なジャンルを横断した軌跡を辿る。巻末には荒俣宏、南伸坊、藤森照信、山口晃ら17名による寄稿を収録。
Vision of Future | Ben Bova
SF作家ベン・ボーヴァと、イラストレーターのロバート・マッコールの作品集。宇宙探査の歴史からコロニー、惑星探査、恒星間飛行まで、人類の宇宙進出の可能性をマッコールの緻密で色彩豊かな絵画とともに描き出す。地球が抱える問題の解決策は宇宙にあるという視点を軸に、夢想ではなく現実の延長として宇宙の未来を語る。
牛腸茂雄全集 作品編
日本の写真史において、重要な写真家のひとりに位置づけられる牛腸茂雄の作品集。全2巻構成の『牛腸茂雄全集』のうち本書は「作品編」にあたり、生前に刊行された4冊の写真集と2つの連作に収録された全作品を、カラーおよびモノクロで年代順に掲載する。繊細なまなざしと独自の距離感で日常をとらえた写真群は、没後に再評価が進み、現在では多くの写真家や批評家に影響を与えている。牛腸茂雄の創作活動の全体像を俯瞰できる決定版的な一冊。
ポ/ 大竹伸朗 ✕ アイデアポスター全集
現代美術家・大竹伸朗が1999〜2006年にデザイン誌『アイデア』で連載した付録ポスター全85点を収録した一冊。誌面という限定的な媒体で発表されてきたポスター群を体系的にまとめた初の集成であり、最大8色の特色を用いた高密度な刷りや、折り仕様が途中で倍になるなど、連載当時から際立っていた過剰な制作姿勢がそのまま再現されている。各作品には大竹本人のコメントが添えられ、制作の背景や思考がより深く読み解けるよう構成。シルクスクリーンによる特装カバーや用紙・特色を駆使した造本も、作品世界の質感を高める重要な要素となっている。
大竹伸朗日本景 Zyapanorama
現代美術家・大竹伸朗による作品集。ロンドンや香港、アメリカなどを題材に制作してきた作家が、その対比として「日本」に向き合ったシリーズを収録している。いわゆる洗練や都会性とは異なる、日本の風景や気配を拾い上げる試み。「かっこ悪い」とも形容される景色や、どこか捉えどころのない場面を、ペインティング、コラージュ、立体といった手法で展開する。断片的なイメージが重なり合い、大竹独自の視点から編まれた日本の風景が立ち現れる。
植田正治 イメージの軌跡
写真家・植田正治の生誕100年を記念して刊行された写真集。鳥取砂丘での演出写真や日常の情景をシュルレアリスム的な感覚でとらえた独自のスタイルで、日本国内のみならず海外でも広く知られる。初期から晩年にわたる代表作276点を収録し、人物が砂丘の空間に配置された「砂丘シリーズ」や家族を題材にした作品など、植田の一貫した美意識と時代ごとの変遷をたどることができる。年譜、雑誌掲載リストなどの資料も掲載。
日本ゼロ年展
2000年に水戸芸術館現代美術センターで開催された展示の図録。1990年代日本現代美術を横断し、岡本太郎、横尾忠則、大竹伸朗、村上隆、会田誠、ヤノベケンジらの作品を収録。絵画、写真、映像、彫刻、サブカルチャー的表現が並び、既存の美術史的整理では捉えにくい表現の交錯が記録されている。戦後日本美術の流れを一度見直し、「ゼロ年」という枠組みのもとで異なる実践が重なり合う状況をたどる資料となっている。図録に張り込む形式の図版カード付属。
TRA | タイガー立石
漫画家・画家のタイガー立石によるコミック大全。ニューメディア時代に新しいマンガの可能性を追求した著者のナンセンス・ギャグ作品を網羅し、「トトとカルチョ」「ストンコ・チンコ」「デジタル・コミック」「虎の巻」など多数の作品を収録する。デジタルとアナログを行き来し、道理と不条理が入り混じる独自のユーモアが全ページに散りばめられている。アートディレクションは祖父江慎が担当。
哀しくて葵 | Taka Mayumi
写真家、Taka Mayumiの作品集。約2週間という限られた期間に撮影されたイメージ群を中心に構成され、日常的なモチーフや人物、風景的な要素が断片的に収録されている。タイトルに含まれる感情の揺らぎと、画面上の色彩や形の関係が呼応しながら、視覚表現としてのまとまりが探られている。断続的に配置されたイメージは、意味の固定を避けながらも一貫した視覚の流れを生み出す。限定300部発行。
GA JAPAN 151 100 Details 百の納まり
建築専門誌『GA JAPAN』151号。日本および海外の建築プロジェクトから抽出された約100件のディテールを収録し、接合部、納まり、仕上げ、構造の関係性を図面と写真で追っている。伊東豊雄、SANAA、隈研吾、安藤忠雄らの作品を含み、住宅から公共建築まで幅広い事例が並ぶ。ディテールは単なる部分ではなく、素材の重なり方や寸法の取り方、構法上の工夫として整理され、設計意図と施工技術の関係が読み取れるよう編集されている。
パターン・デザイン大全
世界各地のパターンデザインを集成したビジュアル資料集。「植物」「動物」「幾何学模様」「ピクトリアル」「抽象」の5つのテーマ別に構成され、テキスタイル、壁紙、装飾芸術、グラフィックデザインなど1500点以上の図版を原典とともに収録。ウィリアム・モリスをはじめ、バウハウス以降のモダンデザイン、ミッドセンチュリー、現代作家による実験的な図案まで幅広く掲載。
Minimum | John Pawson
建築家、ジョン・ポーソンの作品集。コンパクトサイズ版。「最小限の手段でより多くを達成する」というミニマリズムの思想を起点に、建築、アート、デザインにわたる幅広い図版を収める。先史時代のメキシコからル・コルビュジエ、ドナルド・ジャッド、ロバート・メイプルソープやビル・ブラントの写真にいたるまで、時代や分野を横断しながらシンプルさの追求が人間の創造物をいかに形づくってきたかをたどる。
ブラジル先住民の椅子 | 中沢新一、樋田豊次郎
2018年から2019年にかけて東京都庭園美術館などで開催された展示の図録。ブラジル北部のアマゾン河やシングー川流域に暮らす先住民が制作する、一木造りの椅子を紹介。動物のフォルムや独特の幾何学模様を組み合わせたこれらの椅子は、日常の道具であるとともに、儀式や結婚式など特別な場に用いられるコミュニティの文化的・社会的なシンボルでもあった。ブラジル・サンパウロの出版社ベイ(BEĨ)が15年以上にわたって収集したコレクションから約90点を厳選し、伝統的な椅子が動物彫刻の椅子へと発展していく過程や地域による特色の違いも解説する。
for tomorrow | 蓮井元彦
写真家、蓮井元彦の作品集。街の風景や室内、人物の気配など、日常に現れる断片的な場面を中心に構成されている。明確なテーマに沿った記録というよりも、撮影時の感覚や視線の揺らぎがそのまま写り込んだ写真が並び、偶然の出会いが画面を形づくっている。光や色のわずかな変化が積み重なり、時間の流れの中で切り取られた瞬間が連続する。
香月泰男スケッチ集 1 ニューヨーク篇
洋画家・香月泰男のスケッチ集。ニューヨーク滞在時に描かれた12点のスケッチを収録。街並みや静物、セントラルパーク、美術館、窓からの眺めなどが素描として並び、スケッチブックをめくるように都市の断片が連続して現れる。完成作品に整えられる前の線やためらいもそのまま残され、観察の速度や視線の揺れが画面に刻まれている。簡潔な線描と余白のあいだにニューヨークの空気が記録され、滞在時の感覚がそのまま可視化されている。
香月泰男スケッチ集 4 タヒチ篇
洋画家・香月泰男のスケッチ集。タヒチ滞在をもとに描かれたスケッチ12点を収録し、人物や植物、カヌー、海岸など南洋の風景が素描としてまとめられている。現地での視線を通して捉えられた形や色の感覚が、簡潔な線と余白の中に残されている。構図は完成作品というより記録に近く、場面ごとの観察のリズムがそのまま画面に現れている。
誕生70周年記念 ミッフィー展
2025年に開催されたミッフィー誕生70周年記念展の図録。オランダの絵本作家・デザイナー、ディック・ブルーナによる作品を中心に、絵本原画、スケッチ、制作過程資料などを収録。シンプルな線と限られた色面で構成されたミッフィーの造形が、絵本のページとしてどのように展開されていったかをたどり、初期案から完成形までの変化も紹介。キャラクター表現と絵本制作の関係を視覚的に追っている。
抽象と形態 何処までも顕れないもの
2012年にDIC川村記念美術館で開催された展示の図録。抽象表現と形態の関係を主題に、「何処までも顕れないもの」という観点から、美術館コレクションを中心とした作品群を収録。絵画や彫刻、版画などを通じて、具象から離れた造形がどのように空間や視覚認識と関わるかをたどり、20世紀以降の抽象芸術の展開を整理している。作家ごとの表現の差異も並置され、形式と言語の揺らぎが読み取れる内容となっている。
Le vent qui a des yeux : Auto-stop en Islande
フィレンツェ・カッツとジョゼフ・シャロワによるアイスランドのロードトリップを記録したアートブック。2011年夏、ヒッチハイクで島を巡った旅の記録で、銀塩カラー写真約40点を収録。ヴァージニア・ウルフの引用を交えた断章的なテキストとともに、アイスランドの荒涼とした風景と移動の断片を綴る。
Bit Generation 2000 テレビゲーム展
2000年に神戸ファッション美術館で開催された展示の図録。テレビゲームが誕生してからの20年間を、ハードウェアとコンテンツの2面から解説する。インターフェイスの進化、現代美術との接点、ゲーム開発の内側、大ヒット作の概要など多彩なトピックを収録。単なる娯楽としてではなく、日本発の文化表現として時代を映し出す存在としてゲームをとらえ、過去と未来、ハードとソフト、他分野への影響といった観点から検証する。付録付き。
Cave | 角田純
アーティスト・角田純による初の作品集。過去20年にわたり制作された抽象画やインスタレーションを中心に構成され、淡い色彩と微細な筆致によって形づくられた静謐な世界を記録している。光の角度や時間の経過によって表情を変える絵画作品に加え、展示風景や制作の痕跡も収録。色と空間のあいだに生まれる揺らぎを丁寧にすくい取りながら、見る者の感覚を静かに呼び覚ます。
石元泰博写真展 その感性と視覚 1948-1989
1989年に西武美術館で開催された展示の図録。写真家・石元泰博が1948年から1989年にかけて撮影した作品を収録。シカゴ時代の街路風景や人物写真をはじめ、「桂離宮」の建築写真、都市の断片を切り取った抽象的な構図、ポートレートなど、多彩な作品群を掲載。光と形態への鋭い視線、緻密に整理された画面構成を通して、石元泰博の視覚表現の変遷をたどっている。
佐々木睦朗作品集1995-2024
構造家・佐々木睦朗の作品集。1995年から2024年までの建築構造デザインと設計図、プロジェクト資料を収録。シェル構造や曲面を用いた建築計画、国内外の建築家との協働によるプロジェクトを通して、構造と空間の関係を探る仕事を収めている。コンピュテーショナルな形態生成の試みや解析図も含まれ、設計過程の思考と手法が追える。
新建築 1978年6月臨時増刊 和風住宅の手法
建築雑誌『新建築』1978年6月臨時増刊号。桂離宮や臨春閣といった歴史的建築から、吉村順三、村野藤吾、清家清らによる近代住宅までを収録し、和風住宅の設計要素を平面、屋根、縁側、開口部などの単位で整理している。加えて、玄関や座敷、天井や建具といった細部のディテールを図面と写真で追い、空間を成立させる仕組みを検証。伝統と現代住宅の接点を設計言語として整理し、和風住宅の造形理念と実践を伝えている。
天幕 遊牧民と狩猟民のすまい
世界各地の遊牧民や狩猟民が用いてきた天幕型住居を軸に、その構造と生活との関係を記録した資料集。モンゴルのゲル、北米先住民のティピ、北極圏の移動住居などを取り上げ、気候や資源環境に応じた形態の違いを図版とともに整理している。住居の素材選び、組み立て方、内部空間の使い方まで具体的に追い、それぞれの民族が長年の移動生活のなかで育んだ合理性と知恵を記録する。
全東洋写真 | 藤原新也
写真家、藤原新也の写真集。イスタンブールからインド、チベット、ビルマ、中国、台湾、朝鮮半島、日本に至る東洋各地を巡り、路上の人々、寺院、都市の雑踏、列車、動物などを撮影。各章には短いテキストが添えられ、旅の断片を連続するイメージとして構成。市場での喧騒や辺境の風景、祈りや死と隣り合わせの生活が交錯し、東洋に広がる時間と空気を記録している。