Neue Grafik: New Graphic Design: Graphisme Actuel 1958-1965
ヨゼフ・ミュラー=ブロックマンによって創刊され、1958年から1965年にかけて18号まで発行されたデザイン誌『Neue Grafik』をラース・ミュラー社が復刻。グローバル化する企業のコーポレート・デザインにおけるコンセプチュアルなアプローチの模範となり、ポスターや展覧会、出版物など世界中のグラフィックデザインに影響を与えたスイス・スタイルを一望できる。ドイツ語、英語、フランス語表記。
Factory Records: The Complete Graphic Album ハードカバー版
ジョイ・ディヴィジョン、ニュー・オーダー、ハッピー・マンデーズらを世に送り出したマンチェスターの名門レーベル、ファクトリー・レコードのグラフィックを網羅するハードカバー版作品集。ピーター・サヴィル、マーク・ファロー、8VO、バーバラ・クルーガーなど革新的なデザイナーによるジャケット、フライヤー、パッケージを多数収録している。音楽とデザインが密接に結びついた同レーベルの活動を振り返り、カルチャーとしてのファクトリー・レコードの存在を示している。序文は創設者トニー・ウィルソンによるもの。
ルイス・カーン
エストニアに生まれ、アメリカで活躍した建築家、ルイス・カーンの作品資料集。20世紀を代表する建築家のひとりとして知られるカーンの、初期から晩年にわたる代表作と計画案を「住宅」「礼拝の場」「公共施設」「安寧の場」「仕事の場」「都市」の6章に分けて収録する。各章では光と沈黙、人間の感覚、場の感覚、施設の機能といったカーン独自のテーマを軸に作品を読み解き、建築の普遍性をめぐる哲学的探求がいかに形となって現れたかをたどる。
イサム・ノグチ 空間の研究
芸術家イサム・ノグチが手がけた公共プロジェクトに焦点を当て、包括的にまとめた作品集。庭園、公園、広場、メモリアル、インテリア、パブリックスカルプチャーなど75点以上のプロジェクトを収録する。本書のために描かれたドローイングや図面、貴重な写真を交え、構想から実現に至るまでのプロセスと、空間づくりにおけるノグチの独創性を紹介している。
時空の鏡 | 奈良原一高
写真家・奈良原一高による作品集。東京都写真美術館で2004年に開催された回顧展の出展作品を中心に編纂されたもの。1956年の軍艦島「人間の土地」でのデビューから、「王国」「ヴェネチアの夜」「ブロードウェイ」「Heaven」まで、1950年代の日本から60年代ヨーロッパ、70年代アメリカ、21世紀の東京へと時空を横断した奈良原の50年の軌跡をモノクロとカラーで辿る。装丁は勝井三雄、石橋昌子。
AGITO | 青木健二
写真家、青木健二による作品集。洗面台・椅子・フラワーベース・照明・グラス・カトラリーなど、日常の道具や家具を幾何学的・分析的な視点で撮影した作品を収録。構図と配置へのこだわりが各オブジェクトの形と機能の関係を際立たせ、生活空間における「理想の室内風景」を描き出す。日常を設計する行為としてのデザインという視点が一貫しており、青木健二のまなざしが捉えた美の論理が積み重なる。
Bill Brandt: Shadow and Light
イギリスの写真家、ビル・ブラントの作品集。162点の図版を収録し、初期のドキュメンタリー写真から戦後のヌード、風景、ポートレートまで、多面的な活動の流れを年代順にたどる。第二次世界大戦期に雑誌で発表された写真や、その後の代表作へとつながる作品も収録。ブラント独自のプリント技法やレタッチの工程にも目を向け、写真がどのように仕上げられていったのかを紹介している。
Karin Kneffel: Fallstudien: Arbeiten Auf Papier
ドイツのアーティスト、カリン・クネッフェルによる紙作品を中心に構成された作品集。1990年代に小さな動物肖像で注目を集めて以降、果物の静物画、ローマのフレスコ画を参照した構成、ミース・ファン・デル・ローエの建築を鏡像や反射として取り込むシリーズなど、多様な主題に取り組んできた。本書には約130点の作品を収録し、緻密な描写と高度な写実性によって、日常的なモチーフを驚くほど濃密なイメージへと変換するクネッフェルの表現の幅を一望することができる。
Hans Falk: Circus zum Thema
画家・ハンス・フォークによる作品集。スイスの近代絵画を代表する画家のひとりとして知られるフォークが、サーカスを題材に制作したドローイング、グワッシュ、コラージュを多数収録。馬、象、虎、調教師、空中ブランコ、ピエロ、猿など、サーカスを構成するさまざまな要素が、繊細な線と軽やかな色彩で描き出されている。日常からかけ離れた異界としてのサーカスの幻想的な雰囲気が、画面全体に漂う。
Nul=0: The Dutch Nul Group in an International Context
1961年にアムステルダムで結成された前衛美術集団「ヌル(Nul)」の活動を、国際的文脈から検証する一冊。アルマンド、ヤン・ヘンデリクセ、ヘンク・ピーテルス、ヤン・スホーンホーフェンらを中心に、ドイツのゼロ・グループ、フランスのヌーヴォー・レアリスム、日本の具体美術協会などと呼応しながら、1960年代ヨーロッパ前衛の潮流を形づくった。本書は2011年のステデリック美術館での回顧展にあわせて刊行され、インタビュー、論考、アーカイヴ資料、年表を通して、連続性や反復を軸とした彼らの表現とその影響を包括的に伝えている。
ロベール・ドアノー写真集 芸術家たちの肖像
1930年代から1970年代にかけて、ロベール・ドアノーがモンパルナスを巡り、数多くの芸術家を撮影したポートレートを収める作品集。アトリエでの制作風景や、作品に囲まれた静かな時間をとらえた写真には、著名・無名を問わず、作家たちの飾らない表情が刻まれている。柔らかな光と自然体の距離感によって、創造の場に息づく空気や思索のリズムが穏やかに伝わり、芸術家それぞれの個性が深く浮かび上がる構成。撮影メモも添えられ、当時のモンパルナスの文化的熱気を追体験できる視覚記録となっている。
李朝を巡る心 | 李鳳來
青山で朝鮮の古美術を扱う名店「梨洞」を営む李鳳來による随筆集。土器、白磁壺、書棚、石仏、黒釉徳利、誕生仏など、李朝の器物を一点ずつ取り上げ、それぞれのモノにまつわる記憶や、ヒトとのエピソードを交えながら綴る。「傲慢なところがないから美しい」。長年にわたり朝鮮古美術と向き合いながらも「骨董趣味が好きになれない」と語る著者が、李朝に惹かれてやまない人々の姿を温かく書き綴っている。
油壺図録 一
江戸期の油壺を主題とした図録シリーズ第一号。化粧用髪油の容器として用いられた油壺に焦点を当て、びんつけ油や椿油を収めた小壺の用途と広がりをたどる。土師器や須恵器に連なる古い器形との関係にも触れ、口がすぼまり胴がふくらむ形状が液体保存に適していた背景を解説。伊万里の油壺を中心に、時代ごとの造形や文様の違いを追い、生活文化と美意識の変化を読み解く視点となっている。
油壺図録 二
江戸期の油壺を主題とした図録シリーズ第二号。前号に続き、伊万里以外の多様な産地の作例をとりあげ、油壺というジャンルの地理的・様式的な広がりと近年の再評価の動きをたどる。形態・文様・釉調・各地の土味の違いを貼付図版とともに収録し、時代ごとの造形感覚と産地ごとの地域性を読み取る手がかりが具体的に整理されている。ガラス瓶の普及とともに日用品から姿を消していった経緯にも触れ、生活文化の変化のなかで移り変わる美意識をたどる。
Faraway/Nearby | Jan Tove
スウェーデンの写真家、ヤン・トーヴェによる作品集。幼少期を過ごした田園地帯へ約10年間にわたって繰り返し足を運び、季節ごとに変わる風景と、そこに暮らす人々のポートレートを撮り続けた。変化してゆく環境と長年変わらない日々の営みが一枚一枚に刻まれ、訪れるたびの観察が土地との独自のリズムをつくり出している。全体にたびたび現れる赤い色彩は、この場所に「在り続けようとする意志」を象徴するかのように、控えめながら確かな印象を残す。
Fotografia Metafisica | Herbert List
ドイツの写真家、ハーバート・リストによる作品集。イタリアの古典文化と写真の伝統に影響を受け、都市・人物・静物を題材に、自然な光のなかに思索的な静けさをたたえた構図を展開する。こうした作風は「形而上学的写真(fotografia metafisica)」と評され、現実の場面に夢幻的な奥行きをもたらす。未発表作品を含む図版に加え、スティーブン・スペンダーとヴォルフガング・ヒルデスハイマーによる解説、リスト自身の写真美学に関する文章も収録。
心願の美 民俗の祈りの系譜 | 高橋南勝
写真家・高橋南勝が3年の歳月をかけて撮影した、日本各地の信仰と祈りの風景をまとめた作品集。青森のおしらさま、石仏、沖縄のシーサー、神社への奉納品など、土地ごとに受け継がれる信仰の形を丹念に記録している。巻末には各写真の解説と撮影地図を収録。監修を岩宮武二、テキストを岡本太郎と桜井徳太郎が担当し、日本人の祈りのかたちと民俗の精神史を照らし出している。
日本の店構え | 高橋南勝、宮本又次、伊藤ていじ
写真家・高橋南勝による作品集。東北から九州にわたる日本各地の歴史ある店構えを撮り歩き、商いの場として長く継がれてきた建物と佇まいを記録。歴史学者・宮本又次と美術評論家・伊藤ていじによるテキストを添える。祇園の茶屋ののれん、酒蔵の並ぶ小路・新政酒造など、それぞれの地域の風土と歴史が染み込んだ店構えの多様な表情を、趣深い写真とともに見渡すことができる。
懐石・辻留 名器と盛りつけ
料理人・辻嘉一による器と盛りつけの写真資料集。懐石料理の名料亭「辻留」を主宰した辻嘉一が、名器と呼ばれる器の品位と機能美に着目し、料理との調和を前提に盛りつけの考え方を語る。椀や鉢の形状・手取り・口当たりといった具体的な要素を踏まえながら器を引き立てる盛りの工夫を解説し、一汁三菜・箸洗・八寸という懐石の流れや、季節感と旬を尊ぶ姿勢にも丁寧に触れる。形や大きさの異なる器ごとの盛りつけの基本と応用を、図解・イラストを交えて収録する。
田代卓の仕事 全3冊セット
イラストレーター・アートディレクター、田代卓による作品集3冊セット。デビューから2023年までの活動を網羅し、グラフィックデザインの素材としての多彩な作品を紹介する。ポスターや広告、シンボル、ロゴマーク、キャラクター、ブックデザイン、グッズ、パッケージなど、多岐にわたる表現を収録。阿部真由美、太田三郎らによるメッセージも収録。
The Outline 見えていない輪郭 | 深澤直人、藤井保
2009年に21_21 DESIGN SIGHTで開催された展覧会にあわせて刊行された作品集。プロダクトデザイナー・深澤直人のプロダクトを、写真家・藤井保が撮影した写真を収録する。雑誌『モダンリビング』で約4年にわたり掲載されたシリーズを中心に、新たに撮り下ろした作品も加えて構成。日常の中に溶け込むプロダクトのかたちや佇まいを写真によって捉え、デザインの「見えていない輪郭」を探る。佐藤卓、三宅一生による寄稿を掲載。
The Art of Walt Disney
ウォルト・ディズニーの歴史と芸術の軌跡をたどる作品資料集。トーキーアニメ、カラーアニメーション、実写映画、テーマパーク…エンターテイメント界に大きな変化をもたらし、今もなお世界で愛され続けているディズニーの芸術の道のりを、スケッチや写真など豊富な図版資料とともに紹介する貴重な一冊。 英語表記。
田中一光 The Poster 多摩美術大学ポスターコレクション
日本の昭和期を代表するグラフィックデザイナー、田中一光の展示図録。2021年に多摩美術大学で開催された同名展示と、「第2回タマグラ・ポスター展2021」の内容を記録したもの。前半は田中一光の代表的なポスター作品を中心に、永井一正木下勝弘らによるテキストを収録。後半は「田中一光ポスターの模写と別解」などの企画や学生たちのポスター作品を紹介している。
白丹波 柔らかで暖かな白 TANBA’s white slip
BANKOアーカイブデザインミュージアムで2019〜2020年にかけて開催された展覧会の図録。江戸時代後半の丹波焼から生まれた「白丹波」、すなわち鉄分を含む褐色の胎土に白泥・白土のスリップを被膜して器全体を白く見せる技法に焦点を当て、絵付や墨流しなどの装飾を施さない無地の佳品を110点以上収録。柳宗悦が「琉球を除いては、こんな優しい潤いのある白はそうない」と称えた、柔らかで暖かみのある白の世界を伝える。
Africa | Sabastiao Salgado
ブラジルの写真家、セバスチャン・サルガドによる作品集。30年以上にわたりアフリカ各地を取材してきた記録から、選りすぐりの作品を収録。スーダンのディンカ族やナミビアのヒンバ族の人々、グレートレイクス地域の自然や野生動物、各地で暮らす人々の姿など、アフリカの多様な現実をモノクローム写真で捉えている。本書は南部アフリカ、グレートレイクス地域、サハラ以南の地域の三部で構成され、戦争や貧困、環境問題など大陸が直面する状況にも光を当てる。
Color | Sheila Metzner
写真家、シーラ・メッツナーによる作品集。初期に撮影した子どもたちのポートレートをはじめ、ファッション写真、静物、風景など多様なモチーフにわたる仕事を収録する。メッツナーのイメージに独自の淡い色調をもたらすのはフレッソン・プリントと呼ばれる技法。一般的な写真印刷とは異なる柔らかな発色と繊細な色彩が被写体の輪郭を緩やかに包み込み、詩的な奥行きを持つ視覚体験をつくりあげている。
フウロウ | 泊昭雄
広告写真やアートフォトで知られる写真家、泊昭雄による作品集。穏やかな海や滑走するジェットコースター、廃材の山、生い茂る竹林など、日常と非日常が交錯する風景を切り取っている。旅の道連れとなる音楽を背景に、出会った光景やそこに流れる時間を独自のまなざしで捉えた写真群は、風や波の感触、瞬間の物語を鮮やかに伝えている。視覚だけでなく感覚そのものに響くような世界が広がる。
恩地孝四郎 装本の業 | 恩地邦郎
日本の近代装丁史を語るうえで欠かせない版画家・恩地孝四郎の装本・装幀作品を網羅した集大成。息子の恩地邦郎が編集を手がけ、初期から晩年に至るまでの手法と造形的展開を貴重な資料とともに紹介している。カラー・モノクロの図版を数多く収録し、書誌情報も詳細に掲載。畦地梅太郎、瀬木慎一、外山滋比古らによる論考を通して、恩地の装本思想とその革新性を検証している。
IL MERLO HA PERSO IL BECCO | Bruno Munari
ブルーノ・ムナーリが1940年に着想したプロジェクトをもとに制作された絵本『Il Merlo Ha Perso Il Becco(黒つぐみはくちばしをなくした)』の復刻版。透明なプラスチックシートにシルクスクリーン印刷を施し、ページをめくるにつれてパーツが現れたり重なったりする仕掛けが楽しめる構成。ムナーリが追求した「見ること」の実験精神が凝縮され、絵本でありながら玩具のような感覚で手を動かして味わえる造本。歌の流れを視覚化するユーモラスなアイデアを通し、デザインと遊びの関係を軽やかに表現している
GAS BOOK UKAWA NAOHIRO
『GASBOOK』シリーズの第7号。メディアレイピスト、デザイナー、ビデオディレクター、文筆家、VJ、DJと多彩な肩書きを持つ宇川直宏の作品集。ボアダムス、テイ・トウワ、スーパーカーといったアーティストのCDジャケットやミュージックビデオを手掛けてきた宇川のグラフィックと映像作品を中心に収録。各作品にはコメントやエピソードが本人の言葉で添えられており、制作の背景や発想の過程をたどることができる。
柳宗理 うまれるかたち
インダストリアルデザイナー、柳宗理の50年の仕事を回顧した展覧会の図録。カトラリー、食器などの日用品から家具、制作過程のモデルまでを幅広く収録し、柳のデザインの歩みをたどる。金沢美術工芸大学での50年にわたる教育活動にも焦点を当て、バウハウスやイタリア・デザインとの関係、「アノニマス・デザイン」への志向についての論考を収録。三宅一生との対談も掲載している。
the Pen | 池田学
画家・池田学による作品集。初の大規模展覧会に際して刊行されたもので、厳選された作品100点を収録。直径1ミリ以下のペン先で描かれた緻密な作品を、著者自身が切り取った「部分拡大」とともに掲載し、実作品では把握しきれない細部まで見ることができる。1日に生み出すのは10センチ四方ほど。その20年の軌跡に加え、下書きをせず構想しながら描くという制作スタイル、そして震災への想いを込めた過去最大の新作「誕生」(3×4メートル)の制作過程をドキュメントとして収録。福岡伸一による書き下ろし批評を付す。
Sigmar Polke: History of Everything, Paintings and Drawings, 1998–2003
ドイツ出身のアーティスト、ジグマー・ポルケによる作品集。1998年から2003年にかけて制作された絵画とドローイングを収録。アメリカやヨーロッパの新聞・雑誌・書籍を引用元とし、メディアが生み出すイメージと人々の認識のズレを問い続けた大判の作品群が並ぶ。アフガニスタンや中東の紛争、アメリカの銃社会といった時事的な題材を取り込みながら、社会・政治・視覚文化にわたる知的な批評眼が一貫して働いている。テーマとしての統一感を保ちながら、絵画とドローイングの間で多様な表現を展開する。
美し 乾山 四季彩菜
MIHO MUSEUMが所蔵する尾形乾山の陶磁器に四季折々の食材を盛りつけ、日本の食文化や茶の湯の精神を紹介する写真集。色絵や銹絵の向付、皿、茶碗などの器を軸に、懐石料理と器の調和を視覚的に楽しめる構成。「尾形乾山時代の茶の湯料理」「数寄者の眼」「器食兼美」などの解説を添え、乾山の作品世界とその美意識を丁寧に伝えている。
沖縄の手 伝統工芸・人と作品 | 杉村恒
写真家・杉村恒による作品集。建築、染織、陶芸、漆芸をはじめ、楽器・人形・金工・ガラス・菓子、木竹工・玩具・船にいたるまで、沖縄の伝統工芸を幅広いカテゴリに分けて収録する。完成した作品の造形美とともに各分野の職人が素材と向き合う制作風景も掲載し、人と作品の両面から沖縄の手仕事のありようを記録。沖縄の工芸文化の多様な広がりを見渡すことができる一冊。題字は浜田庄司が手がけている。
日本の仮面 神々の宴 | 森田拾史郎
写真家・森田拾史郎による、日本各地に伝わる仮面文化を記録した写真集。東北から沖縄まで、神楽面、狂言面、田楽面など多様な仮面を撮影し、その造形や素材に宿る信仰と芸能の精神を捉えている。祭礼や儀式の場で人と神を媒介してきた仮面の起源や用途を、豊富な写真とともに丁寧に解説。古来より受け継がれる祈りのかたちを通して、日本人の精神文化の深層に迫っている。
EARLY JAPANESE ART vol.11
縄文時代から古墳時代にかけての土器や土偶、埴輪を集成した写真資料集。青森県を中心とする東北地方や関東地方の出土品を対象に、壺や鉢、香炉型土偶、注口土偶、遮光器土偶、土偶頭部、動物形土製品、人物埴輪、埴輪馬などを写真で収録する。土器・土偶・埴輪の多様な表現を通して、縄文・古墳期の人々の生活と信仰の一端を読み解く。
花 | 吉田カツ
昭和から平成にかけて活躍したイラストレーター、吉田カツの作品集。1995年2月から1997年3月にかけて制作され、「吉田カツ、1997・花」として発表された植物画を収録している。菜の花、笹ユリ、ダンギク、アマリリス、一葉桜、山茶花など、さまざまな花々を描き、学名・分類・別名・英名・原産地・作品サイズなどの詳細情報も併せて紹介。力強い筆致と鮮やかな色彩で、植物の形態や色彩の特徴を捉えた吉田カツの観察眼と表現力を伝える内容となっている。
新建築 住宅特集別冊 2017年8月 日本の家 1945年以降の建築と暮らし
東京国立近代美術館で開催された展覧会にあわせて出版された建築誌『新建築』別冊。56組の建築家による75の住宅を、「日本的なるもの」「プロトタイプと大量生産」「住宅は芸術である」「家族のあり方」など13のテーマに分け、系譜学的に整理して収録。500点を超える写真と図版を掲載。桂離宮や方丈記を導入として、1945年から現在に至る住宅建築の流れを、75作品を通して辿ることができる。
ハンガリー構成主義 1918-1936 | ワタリウム美術館
1994年にワタリウム美術館で開催された展覧会の公式図録。ラヨシュ・カッシャーク、モホリ=ナジ・ラースローらをはじめとする、ハンガリーにおける構成主義の主要な作家たちを紹介している。絵画、グラフィック、写真、出版活動など多岐にわたる作品や資料を通じて、第一次世界大戦後の激動期に芽生えた前衛芸術の動向とその展開を示し、国際的なモダニズム運動の中で果たした役割を明らかにする内容となっている。
氾濫するイメージ 反芸術以後の印刷メディアと美術 1960’s-70’s
2008年にうらわ美術館で開催された同名展示の図録。情報化社会の幕開けとともに、視覚表現が劇的に拡張した時代の動向を、ポスターや書籍、雑誌、版画など多様な資料から検証している。赤瀬川原平、木村恒久、中村宏、つげ義春、タイガー立石、宇野亜喜良、粟津潔、横尾忠則ら8名の作品を収録し、前衛美術やアングラ演劇、社会運動と連動した表現を豊富な図版で紹介。
Re:スタートライン 1963ー1970/2023
京都国立近代美術館が1963年から1970年まで毎年開催した「現代美術の動向」展を、2023年の視点から再検証する展覧会の図録。高度経済成長期の日本では、絵画や彫刻の既成の区分を逸脱し、抽象絵画、ネオ・ダダ、ポップ、キネティック、もの派など現代美術の表現言語の多くがこの時期に生み出された。全9回にわたる「動向」展の出品作家293組の中から66組を取り上げ、出品作・関連作・記録写真・アーカイヴ資料を収録。その場限りのインスタレーションやハプニングなど記録が限られる作品も含め、1960年代の美術の現場を辿る。
山本コレクション受贈記念 美濃のやきもの 黄瀬戸・瀬戸黒・志野・織部の系譜
1999年に佐野美術館で開催された美濃焼の陶器・陶片合わせて千点以上の寄贈を受けたコレクション展の図録。約100点を超える作品を収録し、解説や陶片観察表、黄瀬戸・志野・織部の歴史や窯跡の実測図も掲載。蒐集の軌跡と美濃焼の多様な表情を伝える貴重な資料となっている。
アジアン・インパクト 日本近代美術の「東洋憧憬」
2019年から2020年にかけて東京都庭園美術館で開催された展示の図録。1910年代から60年代にかけての日本近代美術において、東アジア由来のモチーフや造形を積極的に取り込もうとする傾向を「東洋憧憬」と定義し、その諸相を収録する。日本画・洋画にくわえ、陶磁・金工・漆工・竹工といった工芸まで幅広い作例を掲載。各分野の専門家による論考を手がかりに、近代日本の美術家たちが「東洋」というイメージをどのように造形化していったかを辿ることができる。