Great British Editorial | Javier Fernandez
イギリスのエディトリアルデザインを総覧する資料集。ロンドンを拠点とする出版社・デザインスタジオ46社による、ブックデザイン、新聞、雑誌などの仕事を紹介。Alexander Boxill、David Pearson、Marcus Piper、Matt Willeyらによる作品を、オールカラー646ページにわたり収録している。分析や批評をあえて排し、英国デザインの多様なアプローチと洗練された表現をフラットに提示。90年代『Sleazenation』誌などの象徴的な誌面も含め、ブリティッシュ・デザインの創造力を視覚的に堪能できる一冊。
粟津潔の仕事 1949-1989
日本を代表するグラフィックデザイナー、粟津潔の40年にわたる創作活動を総覧する作品集。初期のスケッチからポスター、ブックデザイン、舞台美術に至るまで、多岐にわたる仕事を豊富な図版で紹介している。戦後日本のデザイン史を牽引した粟津の実験精神と社会へのまなざしを通して、グラフィックデザインの可能性を再考させる一冊。
日本のグラフィック100年 | 山形季央
日本のデザインの黎明期といえる明治・大正時代から、日本人に希望を与えた戦後のグラフィック、高度経済成長期に企業と共に作り上げた日本独自の広告表現。そしてグラフィックの枠を越えて、空間やプロダクトまで総合的にデザインする現代まで、100年の間に起こったグラフィックデザインにおける様々なエポックとその作品を紹介。
Gift | 市橋織江
写真家、市橋織江の作品集。2006年から2008年にかけて、ひと月に一度、国内外を旅しながら撮影された風景が収められている。広告や映像の現場で培われた繊細な光の扱いと、被写体に向けられるやわらかなまなざしが、土地ごとの空気や時間を静かに写し取る。タイトル通り、大切な誰かに贈りたくなるような眩い一冊。
メアリー・ブレア展
イラストレーター・絵本作家、メアリー・ブレアの展示図録。2009年に東京都現代美術館で開催。ウォルト・ディズニー社におけるカラー・スタイリストとしての仕事を軸に、初期アニメーションのアート作品やディズニーランドのアトラクションデザインなどの図版、アメリカ国外では公開されることの少ない資料を収録。独立後に手がけた絵本の挿絵やパッケージデザインも掲載し、ブレアのキャリア全体を網羅する。
東京窓景 | 中野正貴
写真家・中野正貴による、木村伊兵衛写真賞受賞作。浅草のアサヒビールの金色のオブジェや歌舞伎座、屋形船からの夜景、高層ビルの窓を清掃する人々など、東京の風景を「窓」という視点から再構築している。ひとつの窓越しに切り取られた情景は、光と影、内と外のあわいを際立たせ、都市の喧騒の中に潜む静けさと詩情を浮かび上がらせる。日常を異化するまなざしが、東京という都市のもうひとつの表情を映し出している。
アンディ・ウォーホル展
2000年から2001年にかけてBunkamura ザ・ミュージアムなどで開催されたアンディ・ウォーホルの展示図録。プレ・ポップと呼ばれる1950年代のグラフィックデザインから、60年代のポップ・アート、肖像画家としての地位を確立した70年代、そして多彩なテーマを描いた含む80年代の作品などを収録し、ウォーホルの芸術活動の全貌に迫る。
花、音、光 | 東野翠れん
写真家、東野翠れんの作品集。2020年から2021年にかけて撮影された花や身近な風景の断片を収録。開きはじめた花弁、室内に差し込む光、音の消えたあとのような静けさを帯びた空間など、日常の中で見過ごされがちな瞬間が画面に刻まれている。限られたイメージが余白を伴いながら配置され、光の移ろいと気配を繊細にとらえたイメージが静かに連なる。700部限定刊行。
ダグ・エイケン ニューオーシャン
アーティスト、ダグ・エイケンの展示図録。2002年に東京オペラシティアートギャラリーで開催された映像インスタレーション「New Ocean」の記録で、複数スクリーンに投影される映像の断片や展示空間の様子、関連する写真作品と資料図版を収録。氷河や水、都市の風景などが高速で切り替わるイメージが複数の映像に同期しながら展開し、時間と場所の感覚が揺らぐ空間体験の様子をたどることができる。
サム・フランシス展
2000年に出光美術館で開催された展示の図録。出光コレクションを中心に、サム・フランシスによる初期から晩年までの絵画や版画作品を収録し、白い余白に滲む色面や大きく流れる筆致が画面上でどのように展開されてきたかを追っている。鮮やかな色彩が重なり合う抽象表現と、日本での受容の背景が併せて扱われ、作品理解の手がかりとなる論考も収められている。日本的な空間感覚との接点にも触れながら、制作の変遷と表現の広がりを整理している。
プチファーブル 熊田千佳慕展
グラフィックデザイナー、挿絵画家、童画家のほか、絵本画家としては熊田千佳慕の名で活動する熊田五郎の同名展示図録。昆虫や植物、動物を題材にした水彩画をカラーで多数掲載。繊細なタッチと鮮やかな色づかいで、今にも動き出しそうな生き物たちを描く。
ポール・ランドのデザイン思想
アメリカを代表するグラフィックデザイナー、ポール・ランドによる名著『Thoughts on Design』(1970年)の復刻版。広告や装丁、雑誌デザインなど幅広い実践を手がけたランドの仕事を豊富な図版とともに収録。自身の作品を参照しながら広告デザインの原理を論理的に解き明かし、その思想を体系化した内容は、半世紀を経てもなおデザイン教育や実務に示唆を与えるものとなっている。
OTOMO KATSUHIRO ARTWORK KABA2 | 大友克洋
漫画家・映画監督、大友克洋の画集。1999年刊行『KABA』の続編で、1990年前後から2011年までの約20年にわたる制作を収録。『アキラ』『スチームボーイ』のイラスト、カラーコミック「BATMAN The Third Mask」「ORBITAL ERA」、アニメ『老人Z』『FREEDOM』などの設定デザインや絵コンテ、ロードバイクのイラスト、テレビCM用設定資料など数百点が並ぶ。描き下ろしや初公開資料も含む。
Instant Light: Tarkovsky Polaroids
夢のように幻想的な撮影スタイルで知られる映画監督、アンドレイ・タルコフスキーの写真集。タルコフスキーが1979年から1984年にかけてポラロイドカメラで撮影した写真をまとめたもので、前半は祖国であるロシア、後半はイタリアで撮影された写真で構成された一冊。タルコフスキーの家族や愛犬、街の眺め、友人たちの姿が淡い記憶のように収められている。 英語表記。
You and I | Ryan Mcginley
写真家、ライアン・マッギンレーの初の回顧的作品集。活動初期10年間から選りすぐった写真をカラーで収録。ニューヨーク・ロウアーイーストサイドのスケートボード、音楽、グラフィティといったサブカルチャーを背景に持つ友人たちを被写体に、公私の境界を取り払うように撮り続けた初期作から、自然のなかで瞬間に身を委ねる人々を捉えた近作までを網羅している。8000部限定発行。
Life Adjustment Center | Ryan McGinley
アメリカの写真家、ライアン・マッギンレーの作品集。2010年にサンフランシスコにあるギャラリー、Ratio3で開催された個展の際に刊行されたもの。前作「EVERYBODY KNOWS THIS IS NOWHERE」の延長にある、野生動物とともに撮影したモノクロのポートレートと、ドリーミーな構図に鮮やかな色彩が光る写真の2つの軸で構成された一冊。
Uncommon Places: The Complete Works | Stephen Shore
ウィリアム・エグルストン、ジョエル・マイロウィッツと並び「ニュー・カラー」を代表する写真家、スティーブン・ショアの初期キャリアを総覧する決定版作品集。1970年代から80年代にかけて北米を旅しながら撮影した風景、建造物、インテリア、ポートレートを収め、アメリカの日常を映し出している。広告写真の領域にとどまっていたカラー表現を芸術の領域へと押し広げ、のちの大判カラー写真の潮流に大きな影響を与えたショアの視覚言語の源流を読み解く一冊。
There I sense something | 寺内ユミ
プロダクトデザイナー、寺内ユミの作品集。現代に生きる伝統工芸を手がかりに、秋田から佐賀まで日本各地の工房を自動車で巡りながら、素材や道具、制作の現場を写真で記録。轆轤を回す手元、窯の前に立つ職人、原料となる土や植物、工房の佇まいなど、手仕事を支える技と環境が具体的な場面として積み重なる。山の気配や土地の空気まで捉えた記録を通して、日本の工芸の背景にある人と素材、風土の関係を読み取ることができる。限定1000部発行。
Georg Jensen Book: A Tale Of Danish Silver
デンマークの老舗シルバーウェアブランド、ジョージ・ジェンセンの創業150周年を記念して2015年に刊行されたモノグラフ。1904年の創業から現在にいたるまでの歴史を、歴代のデザイナーたちの作品を通じて振り返る。銀細工の伝統と各時代のデザインの変遷が図版とともにたどられ、ブランドの歩みを総覧する内容となっている。
HI HOW ARE YOU?無垢なるモンスター、ダニエル・ジョンストン物語
シンガーソングライター・アーティスト、ダニエル・ジョンストンの作品集。テキサスの実家の地下室でポップ・ソングを作り続けてきた歩みを、幼少期からの評伝とともにまとめている。ドローイング、コミック、アートワークなど音楽活動と並行して生まれた視覚表現も収録。映画「悪魔とダニエル・ジョンストン」で知られる存在となった背景も含め、側近による記録を通して創作の過程と生活の軌跡が交差する。
Helnwein | Klaus Honnef、Gottfried
オーストリアの現代美術家、ゴットフリート・ヘルンヴァインの作品集。400ページ以上にわたり、1970年代から1990年代にかけてのドローイング、水彩、大型の超写実的絵画、パフォーマンス、インスタレーションを収録。子ども時代のトラウマ、戦争、ナチズム、文化的抑圧をテーマとした作品が並び、ウィリアム・S・バロウズ、ハイナー・ミュラー、クラウス・ホネフらによる論考も掲載。
Zoloto | Nick Haymes
写真家、ニック・ヘイムスの作品集。ロシア語で「金」を意味する『Zoloto』というタイトルは、ロシア人の義理の家族との交流から着想を得たもの。家族の日常を記録したドキュメンタリーと演出された場面を組み合わせながら、子ども時代と青春期の喜びや混乱、暴力と笑いが入り混じる瞬間を捉えている。理想化された家族アルバムとは対極に位置する、生々しく親密な記録。
William Kentridge
現代美術家、ウィリアム・ケントリッジの作品集。南アフリカのアパルトヘイトの記憶とその影響を主題に、ドローイングとアニメーション、演劇を横断する制作を収録。炭筆画や素描、映像作品、舞台美術など多様なメディアにわたる図版が並び、キャリア全体を通じた思考の軌跡をたどる。特別に制作された図版も掲載し、ケントリッジの表現世界を総覧する内容となっている。
Illuminance: The Tenth Anniversary Edition | 川内倫子
写真家、川内倫子の代表作『Illuminance』出版10周年記念版。光と闇、生と死の断片を拾い上げた写真群を、初版の構成を踏まえつつハンス・グレメンが装丁を一新して収録。デイビッド・チャンドラーによる既収録テキストに加え、哲学者・篠原雅武とレスリー・A・マーティンによる新たな論考を追記。
川内倫子 M/E 球体の上 無限の連なり(カバーB)
2022年から2023年にかけて開催された写真家・川内倫子の展覧会図録。代表作「M/E」を中心に、この10年間の活動を総覧する内容で、「4%」「One surface」「An interlinking」「光と影」「あめつち」などのシリーズを収録。アイスランドの火山や流氷、北海道の雪景、そして日常の断片を柔らかな光のもとにとらえ、自然と生命、人と地球のつながりを見つめる。タイトル〈M/E〉は“Mother Earth”と“Me”を重ねた言葉であり、母なる大地と私を結ぶ感覚を象徴する。写真に加え、映像作品や対談も収録し、川内の世界観の核心に迫る一冊。
The Art of Binette Schroeder
ドイツの絵本作家・イラストレーター、ビネッテ・シュレーダーの作品集。絵本のイラストレーションから絵画作品まで、これまでの仕事を網羅的に収録。シュールでファンタジー豊かな世界観のなかに、見るものを遠い地平へと誘う奥行きある風景と独特の人物造形が並ぶ。国際的な受賞歴を持つ絵本シリーズの挿絵に加え、展覧会で発表された絵画作品も掲載。
Pendant 1957-2018 | 東野翠れん
写真家・モデル、東野翠れんの作品集。出産後の約6年間に撮影した写真と、祖父の遺品から見つかった約60年前の写真をあわせて収録。自身の日常や子どもの姿をおさめた現代の写真と、祖父が残した古いスナップが同じ紙面に並置される。異なる時間に生まれた二つのイメージ群が交差することで、記憶の往還や世代を越えた視線の重なりが浮かび上がる。
シネマテーブル 映画の中のレシピ | 高橋ヨーコ
映画に登場する料理を、写真で味わうレシピブック。写真は高橋ヨーコ、スタイリングは岡尾美代子、フードディレクションは馬詰佳香によるもの。「クレイマー、クレイマー」のフレンチトースト、「やさしい嘘」のグルジア料理、「黄昏」の白いバースデーケーキ、「アレクセイと泉」のロシアンポテトサラダなど、28のレシピを収録。
内藤礼 明るい地上には あなたの姿が見える
現代美術家・内藤礼の展覧会図録。2018年、水戸芸術館現代美術ギャラリーで開催された同名展の記録で、自然光のみで構成された過去最大規模の個展。絵画「color beginning」をはじめ、彫刻など複数のメディアによる新作を中心に、全8室にわたる展示の様子を収録。人工照明では見えない色彩の変化や、移りゆく光のなかに現れる空間の表情を写し取っている。
空を見てよかった | 内藤礼
日本の美術家、内藤礼による初めての言葉による作品集。30年にわたる創作期間において文芸誌や展覧会のために寄稿した文章を中心に、詩や散文、未発表の私記から本書のための書き下ろしまで、内藤礼の創作に対する姿勢や想いを垣間見ることができる一冊。
サラ・ムーン
2002年に何必館・京都現代美術館で開催された写真家、サラ・ムーンの展示図録。1970年代から2000年代にかけてのモノクロおよびカラー写真72点を収録し、シャネル、ヨウジ・ヤマモト、イッセイ・ミヤケのために手がけたファッションフォトが並ぶ。絵画的な構図と繊細な色彩、光と影の対比によって独自の視覚世界が展開される。
The Visual History of Type | Paul McNeil
活版印刷の誕生した15世紀半ばから現代までに生み出された主要書体を、視覚的かつ体系的にたどる書体史の資料集。書体デザイナーで研究者のポール・マクニールが編集を手がけ、320種以上の書体を、原初のタイプ見本や初期印刷物のかたちで年代順に収録している。各書体には簡潔な解説と特徴の整理が添えられ、書体が生まれた背景や位置づけを把握しやすい構成となっている。
FontBook: Digital Typeface Compendium
ベルリンを拠点とするデジタル書体メーカー、FontShop Internationalが刊行した書体大系。1991年の初版以降、複数回の改訂を経て編まれ、数万点におよぶ書体サンプルと詳細な注釈を収録。書体はスタイル別に整理され、デザイナー名、制作年、類似書体への参照など実務に即した情報が付される。ラテン以外の文字体系や実験的書体も収録し、デジタル書体の動向と市場を体系的に把握できる基礎資料。
75 HP: Numero Unique, Octobre 1924
シュルレアリスムの画家ヴィクトル・ブローネルと詩人イラリエ・ヴォロンカが1924年に創刊したダダイスムの前衛雑誌『75HP』の復刻版。創刊号にして唯一の号となったこの一冊に、マックス・ヘルマン・マクシー、マルセル・ヤンコらが作品を寄稿。カラー・モノクロの図版とテキストを収録し、ダダイスムの実験的な視覚言語と文学表現が交差する紙面を再現している。
Light Force: The Documents of EIZIN World | 鈴木英人
イラストレーター、鈴木英人の作品集。1993年後期から1995年にかけての新作を中心に170余点を収録。海辺の風景、人物、街角などを鮮やかなカラーで描いた作品に加え、版画としては未発表の作品も含む。版画約130点をオリジナルサウンドとともに楽しめるCD-ROM付属。
On The Sunny Street | 鈴木英人、片岡義男
イラストレーター鈴木英人と作家・片岡義男によるコラボレーション作品集。鮮やかな色彩と明快な構図で描かれる英人のイラストレーションと、日常の情景を軽やかに切り取る片岡の短編が響き合う。英語と日本語によるバイリンガル構成で、80年代の都会的感性とアメリカン・スピリットを同時に伝える。視覚と文学の交差点に生まれた、時代の空気と心象風景を描き出している。
Pure Beauty | John Baldessari
コンセプチュアル・アーティスト、ジョン・バルデッサリの回顧展図録。2009年から各国を巡回した展覧会にあわせて刊行され、1960年代から2000年代にかけての代表作150点以上をカラーで収録。テキストと絵画を組み合わせた初期作から、廃棄されたフィルムスチールを用いた写真コンポジションまで、多様な表現をたどる。国際的な批評家・キュレーター・美術史家による論考も掲載。
Felix Gonzalez-Torres
1980〜90年代を代表する美術家、フェリックス・ゴンザレス=トレスの活動を包括的に収録したモノグラフ。ビルボードや持ち帰り可能なキャンディ、ポスター、時計や電球といった日常的なオブジェを用いながら、公共と私的、作者性、所有、制度といった枠組みに静かに問いを投げかけてきたゴンザレス=トレス。本書では作品図版に加え、展覧会ステートメント、講演記録、書簡、批評文など多様なテキスト資料を収録し、制作の過程や作品が観客との関係のなかで変化していくあり方にも光を当てている。
村上隆の五百羅漢図展
現代美術家、村上隆の公式展示会カタログ。2015年から2016年にかけて開催された展示の際に刊行されたもの。全長約100mの超大作「五百羅漢図」をはじめ、絵画や彫刻、制作過程の資料を含む多数の作品やリサーチ資料を収録。日本美術史の伝統と現代表現を接続しながら独自の「スーパーフラット」美学を展開する村上の創造の軌跡を、多角的な視点でたどる。
Aus den Fugen | 古屋誠一
日本の写真家、古屋誠一の写真集。2007年に静岡のヴァンジ彫刻庭園美術館で開催された展覧会に合わせて刊行されたもの。自ら命を絶った妻、クリスティーネのポートレートが、過去と未来が交差する本書のところどころに写し出されている。死と生とは一体何なのか、写真を通して問いかけてくる一冊。装丁は中島英樹。
Cult of Boys | Toyin Ibidapo
写真家、トーイン・イビダポの作品集。被写体はすべて友人で、共同でイメージを作り上げている。思春期の若者たちのポートレートを中心に、自己を探りながら変化していく姿を親密な距離で捉えた写真が並ぶ。注意深く構成されながらも自然体の表情が引き出され、若さのもつ繊細な脆さと率直さが画面に残されている。
A Year of Mornings: 3191 Miles Apart
写真家、マリア・アレクサンドラ・ヴェッテーゼとステファニー・コングドン・バーンズによる作品集。アメリカのポートランド・メインとポートランド・オレゴンに暮らす二人が、毎朝10時前に自宅で撮影した日常の写真を一年間Flickrに投稿し続けた記録。打ち合わせのないまま集積された236点には、食卓の上の物、窓からの雪景色、猫や子どもの足など身近な断片が並び、3191マイルを隔てた二地点で色彩や構図の響き合いが自然と生まれている。
The Starving Artist Cookbook: Illustrated Recipes for First-Time Cooks
デザイナーでありイラストレーターのサラ・ツィンが、自身の食と創作の関係を見つめ直しながら制作したレシピブック。料理経験のなかった著者が、1年間にわたって初めての手料理に挑戦し、その一皿ごとを水彩で描き残した。フレンチトーストやカリカリベーコン、トマトスープ、カルボナーラ、オートミールクッキーなど、日常の料理を愛らしいイラストとともに紹介。
ミヒャエル・ゾーヴァ展 描かれた不思議な世界
2009年に開催された展示の図録。ドイツの画家、ミヒャエル・ゾーヴァの代表作を中心に、ドイツの環境政党「緑の党」の選挙ポスターや、絵本『ちいさなちいさな王様』『エスターハージー王子の冒険』、映画『アメリ』に関連する作品など、多岐にわたる分野の仕事を収録。動物と人物を組み合わせた幻想的な場面や、日常の風景にわずかな違和感を差し込むユーモラスなイメージが並び、その独自の視覚表現と物語性を伝えている。