The Colours of Light | Tadao Ando、Richard Pare
日本を代表する建築家・安藤忠雄と、英国の写真家リチャード・ペアによる10年にわたる協働の成果をまとめた写真集のミニチュア版。直島コンテンポラリーアートミュージアム、光の教会、兵庫県立こどもの館など27の建築を収録し、自然光がつくり出す陰影と構造の関係を繊細にとらえている。トム・へネガンによる論考や安藤自身のスケッチ、プロジェクト解説も併載され、建築と光の詩的な対話を体感できる内容。リチャード・ペアのレンズを通して、安藤建築の本質にある静謐と緊張の美を鮮やかに浮かび上がらせている。
茶美会・然 新しい茶のかたち
1992年に裏千家の伊住政和が主宰した「茶美会(さびえ)・然」を記録した写真資料集。グラフィックデザイナーの田中一光をはじめ、三宅一生、コシノジュンコ、横尾忠則など多彩なアーティストや建築家が参加し、それぞれの感性で新たな茶の表現を提示している。茶の湯の伝統を現代的なデザインやアートと結びつけ、その精神を再解釈する試みを紹介。参加作家によるテキストや対談も収録し、「新しい茶のかたち」を探る貴重な記録を提示している。
甲木恵都子の仕事
草木染作家、甲木恵都子の作品集。30年に及ぶ創作活動を一冊にまとめたもので、自然を材料にした美しい伝統染色による着物染のほか、行灯、衝立などの作品の数々をカラー図版で多数収録。
Naturalite | Alain Ducasse
フランスを代表するシェフ、アラン・デュカスの料理哲学〈ナチュラリテ(Naturalité)〉を紹介するビジュアルブック。魚・野菜・穀物を柱に据え、自然の摂理に寄り添った健康的で持続可能な食のあり方を探求する。生産者や職人、漁師など、旬の食材を支える人々の姿を美しい写真とともに紹介し、自然との共生をテーマにした約30のレシピを収録。気候や風土、技術、そして食材への敬意を通して、デュカスが提唱する「美しく、そして善きもの」としての料理の本質を伝えている。
日本の民具 第4巻 周囲民族 | 薗部澄、遠藤武ほか
日本の生活道具を体系的にまとめた『日本の民具』シリーズ第4巻「周囲民族」篇。樺太や台湾をはじめとする周辺地域の民具を対象に、蕃刀、籠、釜などの生活道具をモノクロ図版で紹介する。写真を薗部澄、解説を宮本馨太郎・八幡一郎が担当し、装丁は多川精一。民俗学者であり大蔵大臣も務めた渋沢敬三の追悼記念として刊行された本書は、日本と周辺民族の生活文化の交差を示す貴重な民俗資料となっている。
日本の凧 | 俵有作
日本で手掛けられた様々な凧を集めた資料集。カラーとモノクロの図版を多数収録するほか、凧の構造、道具、そして日本各地の凧の特徴などをまとめた解説付き。人々の飛躍を夢見る願いとともに誕生した凧の姿からは、民衆のエネルギーや、伝統的な日本の形、色が浮かび上がる。
唐桟 | 浦野理一
日本の染織研究家・浦野理一による「唐桟(とうざん)」の資料集。インドのサントメ地方から渡来し、日本各地で独自に発展した綿織物「唐桟」を、天保・慶応期の古布をもとに再現。特殊染色糸を用いた現代唐桟の実物見本3点を収め、あわせて図版105点と解説を掲載する。織柄の構成や色彩の妙、縞のリズムに宿る日本的な感性を通して、伝統織物の美と技術の継承を示す貴重な資料となっている。限定1500部発行。
Anni Albers ペーパーバック版
ミッドセンチュリー期を代表するテキスタイルデザイナー、アニ・アルバースの作品集。バウハウス時代からブラック・マウンテン・カレッジ期までの活動を網羅し、壁掛け作品や商業デザイン、ドローイング、ジュエリー、版画など多彩な表現を収録。夫ヨゼフ・アルバースとともに20世紀モダニズムを牽引した彼女の歩みを再評価し、織り手としての高い技術、素材への洞察、そして芸術とデザインを横断する思考を明らかにする。
ZOMO | ヨーガン・レール
テキスタイルデザイナー、ファッションデザイナーとして知られるヨーガン・レールが、インドやパキスタンを旅する中で撮影した風景をまとめた写真集。インダス川流域からカラコラム山脈へと続く旅のあいだに出会った、砂地の模様、岩肌の陰影、水辺のゆらぎ、植物のかたちなど、自然がつくりだす抽象的な造形を静かに見つめる。色彩や質感、リズムの中に宿る生命の美をとらえた写真群から、素材と自然を敬うレールのまなざしが浮かび上がる。
ころも ヨーガンレールの布 | 高木由利子
ドイツ出身のデザイナー、ヨーガン・レールの布を、写真家・高木由利子が撮り下ろした写真集。シルク、コットン、ウールなどの天然素材を用い、手仕事で織り上げられた布の質感やゆらぎを、カラーとモノクロの写真でとらえている。機械生産にはない多様さと偶然性を宿す布の美を、光と影の抽象的な構図で写し出し、布そのものがもつ生命力を静かに伝える一冊。
建築と都市 a+u 2025年3月 臨時増刊 カルロ・スカルパ
建築専門誌『a+u』の1985年10月臨時増刊号として刊行された『カルロ・スカルパ作品集』を、新装表紙で復刊した一冊。建築史家フランチェスコ・ダル・コォ監修のもと、写真家アントニオ・マルティネリによる9作品の撮影と、スカルパ自筆ドローイングによる6作品を収録する。さらに同時代の建築家・研究者による随想や年譜を加え、素材の操作、幾何学的構成、空間の詩的感性といったスカルパ建築の本質を多面的に捉える構成となっている。建築・デザイン・工芸の境界を超えたスカルパの創造精神を伝える、40年ぶりの再版。
洸庭 | 名和晃平、SANDWICH
現代アーティスト・名和晃平とクリエイティブプラットフォームSANDWICHによるアートパビリオン〈洸庭(こうてい)〉のプロジェクトを記録した写真集。広島・福山の「神勝寺 禅と庭のミュージアム」内に建てられた舟型の建築は、伝統的なこけら葺きを現代的に応用し、木材で包まれた内部空間で波の反射光を体験できる構造となっている。本書では、建築写真家・表恒匡とGottinghamによる撮影を中心に、建築史家・五十嵐太郎の論考、名和によるコンセプトテキスト、制作に携わった職人や設計チームの図面資料などを収録。光・水・素材が織りなす静謐な空間体験を多角的に伝えている。
杉本貴志のデザイン 発想 | 発酵
バー「ラジオ」や「無印良品」、「ハイアットホテル」などを手がけてきたインテリアデザイナー、杉本貴志が2年以上を費やして制作した旅とデザインのドキュメンタリー。バリ、上海、インド、ソウルの4都市を訪ね、ライター・中野照子とともに歩きながら語られた発想の源泉を、300枚を超える写真とともに綴る。屋台や市場、職人の暮らしなど、日常の風景に宿る造形的な発見を通して、杉本のデザイン思考の核心を探る内容となっている。さらに原研哉、深澤直人、竹山聖、吉岡徳仁、佐藤卓、藤本壮介らとの対談を収録し、「デザインの未来」への視座を多角的に提示する。
偶然は用意のあるところに | 西澤徹夫
建築家・西澤徹夫の初となる作品集。2023年にTOTOギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたもので、美術館、住宅、展覧会会場構成を含む30のプロジェクトを収録。写真群では、美術と建築のあいだに生まれる空間的思考の連なりを示し、続く詳細な図面群では、設計における微細な操作や思考の構造を読み取ることができる。巻末には会場構成と建築設計の関係性、共同設計の背景を論じたテキストも掲載。素材、光、空間の対話を通じて建築の本質を探る、西澤の思想を明快に伝える一冊。
Jean-Michel Wilmotte
フランスを代表する建築家、ジャン=ミシェル・ヴィルモットの建築作品を紹介する写真資料集。美術館、オフィスビル、ホテル、公共建築から、日本の代表作〈Bunkamura〉に至るまで、都市空間における彼の多彩なアプローチを豊富な写真と図面で収録。建築・インテリア・都市デザインを横断しながら、素材や光の扱い、空間構成に通底するデザイン哲学を探る内容となっている。
The Natural Home | Hans Blomquist
アートディレクターでありインテリアデザイナーのハンス・ブロムクイストが提案する、自然の美に寄り添う暮らしのかたちを紹介する一冊。木や石、リネン、古布、植物など、素材がもつ質感や経年の表情を活かした空間づくりを、豊富な実例とともに解説する。章ごとに「テクスチャー」「スティルライフ」「植物と花」「色」などのテーマを設け、自然素材のもつ力とその調和のあり方を探る構成。落ち着きと詩情に満ちた写真を通して、ありのままの素材がつくる穏やかなインテリアの魅力を伝えている。
建築と触覚 空間と五感をめぐる哲学 | ユハニ・パッラスマー
フィンランドの建築家ユハニ・パッラスマーによる建築哲学書。視覚偏重に傾いた現代建築への批判を出発点に、触覚・聴覚・嗅覚・味覚を含む多感覚的な空間体験の意義を論じる。メルロ=ポンティやバシュラールの現象学的思想を参照しながら、身体と知覚を通じて建築を再定義する試みを展開。建築を「見る」ものから「感じる」ものへと取り戻す視点を提示し、ラスムッセンやノルベルグ=シュルツの系譜を継ぐ現代の名著として高く評価されている。
裸形のデザイン 新装版 | 大友洋祐、大西静二
インダストリアルデザイナー・大西静二が日本各地で蒐集したアルミニウム製品を紹介した『裸形のデザイン』に新作を加えた新装版。急須や弁当箱、譜面台、鯛焼き機など、終戦直後の物資不足の時代に生まれた多彩な日用品を、素材の素地を生かした写真とともに掲載する。塗装やアルマイト加工を剥ぎ取り、アルミニウムの「裸形」に立ち返らせることで、素材がもつ光沢と造形美を再発見させる構成となっている。工業製品のデザインと民藝的な美意識が交差する、静謐で現代的なコレクション。
喜多俊之のデザイン Movement as Concept
日本を代表するプロダクトデザイナー、喜多俊之の仕事を総覧する作品集。ソファや椅子、テーブル、照明器具、テーブルウェア、工業製品、スペースデザインなど、多岐にわたる作品をカテゴリー別に紹介する。スケッチや図面、写真を通して、造形の背後にある「動き」をコンセプトとした独自のデザイン哲学を浮かび上がらせる。喜多の思考と創造の軌跡を豊富な図版でたどる一冊。
SILK ME BACK | Isabelle Moulin
2011年の東日本大震災を発端に立ち上げられた文化連携プロジェクト「SILK ME BACK」。このプロジェクトはフランスの代表的な絹織物の産地であるリヨンに視点を置き、日仏のシルクを介して様々な表現を絹のように結びつけるアートの試みであるとともに、被災者の支援につながるのかを追求するもの。本書ではシルクによって制作された、クリエイターや織物ネットワークの関係者による連携で生み出されたさまざまなデザインの着物のコレクションを収録。フランス語、一部日本語表記。
ブルーノ・タウト 1880-1938 Nature and Fantasy
1994年に開催された「ブルーノ・タウト 1880–1938」展の公式図録。建築家・思想家としてヨーロッパと日本を往還したブルーノ・タウトの創作と理念を、「画家としてのタウト」「結晶の成り立ち:〈グラスハウス〉」「色彩空間と日本でのデザイン」などの章立てで多角的に検証する。スケッチ、建築図面、写真、資料を通して、近代建築と芸術の融合を志したタウトの造形思想を読み解く一冊。
粟辻博展 色彩と空間のテキスタイル | 京都国立近代美術館 ほか
2000年に開催された回顧展の図録。大胆な絵柄や鮮やかな色彩を用いたデザインで、昭和期の日本のテキスタイルデザインに大きな変革をもたらしたテキスタイルデザイナー、粟辻博の30年にわたる活動を辿る。テキスタイルデザインを中心に建築やプロダクトデザインに至る作品まで、図版とともに解説を収録。デザイン監修は田中一光。
Josef Muller-Brockmann
スイスを代表するグラフィックデザイナー、ヨゼフ・ミュラー=ブロックマンの包括的モノグラフ。機能的で客観性を重んじるデザインを追求し、グリッドシステムの理論と実践によって20世紀ポスターデザインに大きな影響を与えたことで知られている。本書では、代表的なポスター作品をはじめ、デザイン案や資料、個人写真まで400点以上を収録。
田中一光デザインの世界
昭和を代表するグラフィックデザイナー田中一光の仕事を網羅的に収めた作品集。1975年以降の近作を中心に、シンボルやロゴタイプ、西武セゾングループ関連のデザイン、さらにはグラフィックアート作品まで多彩に収録している。視覚的に洗練された造形は、戦後日本のデザイン史における重要な一章を示すもの。巻末には作品リストや経歴資料を掲載し、弟子の木下勝弘が編集に携わることで、創作の全体像を体系的に提示している。
田中一光展 伝統と今日のデザイン ハードカバー版
日本のグラフィックデザイン史を代表する田中一光の仕事を総覧する作品集。ハードカバー版。ポスター、ロゴ、パッケージデザインなど、明快で洗練された造形感覚による代表作を豊富な図版で収録する。あわせて、高階秀爾「田中一光と日本文化の最良の部分」、ジャン・カルロ・カルツァ「田中一光―きらめく閃光」、片岸昭二「田中一光の明快なデザイン」などの論考を収録し、デザイン史の中における田中の位置づけと、その思想の核心に迫っている。
Rudolph de Harak Graphic Designer: Rational Simplicity
20世紀中葉のアメリカ・グラフィックデザインを代表するデザイナー、ルドルフ・デ・ハラックの初のモノグラフ。レコードジャケット、書籍装幀、家具、展示デザインなど、幅広い分野にわたる作品を約6章構成で紹介している。ウィル・バーチン、アルヴィン・ラスタグ、マックス・ビルらモダニズムの巨匠に影響を受けつつ、理知的で簡潔な造形を追求したデ・ハラックのデザイン哲学を明快に示す。アメリカ戦後デザイン史における理性と秩序の美学を体現している。
Hans Schleger: Zero
ドイツ出身でイギリスを拠点に活動したグラフィックデザイナー、ハンス・シュレーガーの仕事を総覧する作品集。バウハウスの理念を受け継ぎ、造形を本質へと還元するデザイン哲学のもと、企業アイデンティティの概念を先駆的に打ち立てた。1920年代のニューヨークでモダニズム広告を牽引し、戦後イギリスではポスター、広告、シンボル、パッケージデザインなど多彩な分野で活躍。ドローイング、絵画、写真も併せて収録し、その創造の全貌を明らかにする。序文はポール・ランド。
円と四角 | 向井周太郎
円と四角という二つの形態に焦点を当て、宇宙図、カリグラフィ、護符、サイン、コンクリート・ポエトリーなど、形の持つ象徴性と造形美を探るビジュアルブック。西洋の錬金術的宇宙観から東洋の護符、そして20世紀中葉に展開したコンクリート・ポエトリー運動まで、時代と地域を越えて集められた520点の図像を章ごとに紹介する。意味よりもかたちに宿る力を見つめ直す構成に加え、デザイン史家・向井周太郎による解説が、図像の背後にある思想的背景を明快に読み解く。装丁は松田行正。
Enghelab Street: A Revolution through Books: Iran 1979-1983 | Hannah Darabi
パリを拠点に活動するアーティスト、ハンナ・ダラビによるビジュアルブック。イランの首都テヘランの中心に位置し、本屋街として知られる「エンゲラーブ通り」を舞台に、1979年から1983年にかけて発行された写真集やプロパガンダ本を中心に構成している。パフラヴィー朝の崩壊とイスラム政権の成立という激動の時代に、一時的に花開いた表現の自由と出版文化を記録した貴重な資料群を収録。チョウラ・マカレミによる批評的エッセイとともに、イラン現代史における文化的記憶を再構築している。
本の美術 | 恩地孝四郎
装幀家・版画家・詩人として多面的に活動した恩地孝四郎による装本美術論集。自らの装幀観を語る論考に加え、手がけた書籍の装幀図版を多数掲載する。別冊には植村鷹千代による解説、「恩地孝四郎装本拾遺」や年譜を収録し、詩的感性と造形理論の双方から恩地の創作を読み解く構成となっている。
ブラック・ベア ディック・ブルーナ 装丁の仕事 ソフトカバー版
グラフィックデザイナーとしてのディック・ブルーナに焦点を当てた作品集。オランダの出版社アウェルス社によるペーパーバックシリーズ「ブラック・ベア・ブックス」で、1950年代から手がけたカバーデザインを中心に紹介する。シンプルな構図と大胆な色面、そしてタイポグラフィの洗練が融合した装丁の数々は、絵本作家として知られるブルーナのもう一つの創作世界を示している。明快なデザイン言語の魅力を再発見させる一冊。
大橋歩 わたしの時代 1962-2009
2009年に三重県立美術館で開催された展覧会「大橋歩展 平凡パンチからアルネまで アート・ファッション・ライフスタイル 1964年〜2009年」の公式図録。雑誌『平凡パンチ』の表紙イラストをはじめ、西武百貨店のポスター、長田弘の著作装画、立体作品などを収録し、イラストレーターとして、そして生活文化の表現者としての軌跡を辿る。時代の変化に寄り添いながら、アート、デザイン、ファッションを横断して活動した大橋歩の表現の広がりを示している。
BOOKS 水戸部功 ✕ 名久井直子
2024年に竹尾見本帖本店で開催された展示「BOOKS 水戸部功✕名久井直子」にあわせて発行された図録。ブックデザイナーの水戸部功と名久井直子が、それぞれ自らの仕事から選んだ30冊を取り上げ、装丁という行為を「紙」「素材」「造本」「デザイン」の観点から見つめ直す内容となっている。水戸部による研ぎ澄まされたミニマルな造形と、名久井による素材と加工の豊かな表現。対照的なアプローチを通して、本というメディアの奥深さを浮かび上がらせる。
The IBM Poster Program: Visual Memoranda
アメリカのコンピュータ企業・IBMが1960年代後半に開始した社内ポスタープログラムを紹介する資料集。ポール・ランドやエリオット・ノイエスらの指導のもと、社内デザインチームが制作したポスターは、ミッドセンチュリーの企業デザイン史の中でも特筆すべき成果として知られる。平等推進やセキュリティ啓発、社内イベント告知など、日常的なテーマを題材に、ユーモアやタイポグラフィの実験精神を凝縮。IBMのコーポレートデザインがどのように社内文化へ浸透していったかを視覚的に示す、企業デザイン史の貴重なドキュメント。
All Over Coffee | Paul Madonna
アメリカのアーティスト、ポール・マドンナによる作品集。2004年より『サンフランシスコ・クロニクル』紙で連載され、詩的で独創的な世界観が話題を呼んだシリーズ〈All Over Coffee〉をまとめた一冊。人影のない住宅街や路地、カフェの片隅など、日常の風景を淡いインクウォッシュで描き出し、そこに哲学的な言葉を添えることで、都市の時間と記憶を静かに浮かび上がらせる。ユーモアと孤独、現実と夢想が交錯する詩的なまなざしが魅力の作品集。
Everything Is Its Own Reward: An All Over Coffee Collection | Paul Madonna
アメリカのアーティスト、ポール・マドンナによる〈All Over Coffee〉シリーズ第2作。サンフランシスコをはじめ、パリ、ローマ、ブエノスアイレス、東京など世界各地を旅しながら、都市の風景を緻密な線描と詩的な言葉で描き出す。建物の佇まい、街角の光、部屋の片隅といった何気ない瞬間を繊細にとらえ、短い物語や会話を添えることで、記憶と時間が交錯する独自の世界を構築。観察者としての眼差しと詩人の感性が融合した、静謐で美しい作品集。
The Graphic Language of Neville Brody 2 ハードカバー版
英国のグラフィックデザイナー、ネヴィル・ブロディによる代表的作品集の第2巻。『THE FACE』『Arena』などの誌面を通じて80〜90年代のビジュアルカルチャーを牽引したブロディが手がけた、実験的で力強いタイポグラフィを多数収録。独自の文字造形と構成によって雑誌デザインの概念を刷新し、以後のグラフィック表現に大きな影響を与えたブロディの創作言語の核心を伝える一冊。
Typography Now: The Next Wave ハードカバー版
イギリスのグラフィックデザイン界におけるタイポグラフィの動向を記録した作品集。ネヴィル・ブロディ、デヴィッド・カーソン、ジョナサン・バーンブルック、フィル・ベインズら、当時の注目デザイナーによる革新的な作例を多数収録し、文字が視覚表現にもたらす役割や可能性を探る。デザインはWhy Not Associates、評論は雑誌『Eye』編集長リック・ポイナーが担当。90年代初頭の新しいタイポグラフィを牽引した潮流を鮮やかに伝える記録となっている。英語表記。
パサージュ | 矢萩喜従郎
デザイン、アート、建築など多分野にわたって活動を続ける矢萩喜従郎の仕事を総覧する作品集。グラフィックデザインやエディトリアルワークをはじめ、写真、建築的空間の演出、サイン計画、展示ディレクションなど、領域を越えて展開される造形の実践を豊富な図版で紹介する。寄稿には伊藤俊治と吉田直哉が名を連ね、矢萩の思考と表現の根幹にあるデザイン観を多角的に読み解いている。
For Calendar ’96
紙の専門商社、平和紙業株式会社が手がけたカレンダー用紙集。カレンダーの成り立ちや由来を辿りながら、素材となる紙を「ファンシーな印刷用紙」「プレーンな風合いの印刷用紙」「環境対応・エコロジーペーパー」の3つのカテゴリーに分類。1種類につき1シートを収録し、質感・色味・風合いの違いを実際に手に取って感じられる構成になっている。新草木染のシート欠け。
昭和のモダニズム 今竹七郎の世界 | 株式会社今竹
日本のモダニズムの父と称されるグラフィックデザイナー、今竹七郎の幅広い創作活動を網羅した作品集。高島屋の広告ポスターをはじめ、雑誌『アイデア』の表紙デザイン、抽象絵画、フロッタージュ技法を用いた作品など、多彩なジャンルで展開された独自の美学と表現をカラー図版で豊富に紹介。彼の革新的なデザインが昭和期の日本の美術と広告に与えた影響を読み解く上で重要な資料となっている。
杉浦非水 時代をひらくデザイン
2021年から2023年にかけて開催された巡回展の公式図録。近代日本におけるグラフィックデザインの先駆者として知られる杉浦非水の活動を幅広く紹介している。ポスター、装丁、雑誌、パッケージ、図案など多岐にわたる仕事を収録し、生涯を通じて展開したデザインの軌跡を体系的にたどる構成。観察力と写生精神を基盤に築かれた造形は、商業デザインの枠を越えて文化的な価値を持つことを示している。日本近代デザイン史の展開を照らし出している。
SKETCH FROM THE ZOO | タケウマ
京都を拠点に活動するイラストレーター・タケウマによる、初の画集。動物園での観察をもとに描かれた約70点のスケッチを収録し、軽やかな筆致とユーモラスな表情で動物たちの生命感を生き生きと伝えている。実際に使用したモレスキンのスケッチブックと同じ判型で構成され、ページをめくるたびに描くことの喜びやまなざしの自由さが感じられる一冊。
安西水丸 青山の空の下
イラストレーター・安西水丸の仕事を総覧する『イラストレーション』緊急増刊号。2014年、71歳での急逝を受けて刊行された追悼特集として、書籍装丁、雑誌連載、絵本、漫画、展覧会作品など多岐にわたる活動をジャンル別に紹介。とりわけ村上春樹とのコラボレーションや、30年前の貴重な対談記事を再録し、創作の舞台裏に迫る。さらに、安西と親交の深かった作家・編集者・デザイナーによる寄稿も多数掲載。作品の魅力のみならず、その温かな人柄と創作の精神を豊かに伝えている。