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Yves Saint Laurent Accessories | Patrick Mauries
2025年11月21日
イヴ・サンローランが手がけたクチュールアクセサリーの魅力を網羅的に紹介する写真資料集。パリのイヴ・サンローラン財団が所蔵する2万点を超えるアーカイブから厳選されたジュエリー、帽子、靴、バッグの写真に加え、デザイナー自身のポートレートや制作スケッチ、舞台裏のスナップ、キャットウォーク、広告ヴィジュアルまで幅広く収録している。アクセサリーによって服に新たな表情を与えるというサンローランの美学が、長年のコレクションを彩った多彩な資料から鮮明に伝わり、メゾンの創造性を多角的に味わえる一冊となっている。
Naoto Fukasawa 日本語ハードカバー版
2025年11月21日
プロダクトデザイナー・深澤直人による作品集。無印良品のCDプレイヤーやTAKEO PAPER SHOWのパッケージデザインをはじめ、家具や日用品など幅広いプロダクトを紹介している。シンプルで人の生活に寄り添う造形を重視した深澤のデザイン哲学を示す内容となっており、多数の写真図版で展開されている。さらにジャスパー・モリソン、アントニー・ゴームリー、原研哉らによる寄稿テキストも収められ、国際的視点から深澤の仕事を考察する一冊となっている。
Brands A-Z: Muji
2025年11月21日
衣服や生活雑貨、食品まで幅広いアイテムを手がける「無印良品」に焦点を当てたビジュアル資料集。歴代の広告アートワークを中心に構成され、ブランドが築き上げてきた独自のストーリーを辿ることができる。さらに、デザイナーへのインタビューや企業としての歩みを通じて、世界的な支持を得た背景を明らかにしている。シンプルさと普遍性を重視したデザイン哲学を再確認できる内容で、ブランド研究や広告資料としても価値の高い一冊。
Havana | Robert Polidori
2025年11月21日
アメリカの写真家、ロバート・ポリドリによる作品集。表面的には建物を捉えた写真でありながら、廊下や裏部屋、ファサードに残された生活の痕跡を通して、人々の暮らしや都市の歴史を映し出している。特にハバナを舞台に、街路の曲線や柱、かつての建造物の残影を写し取り、政治的・社会的・経済的な力が刻んだ都市の姿を伝える。ポリドリの色彩感覚と構図は、写真を鮮やかな記憶のようにし、日常の痕跡と都市のアイデンティティの対比を浮かび上がらせる。かつての栄華と現在の生活が交錯する瞬間を捉え、各写真が都市の伝記の断片として観る者に新たな発見をもたらしている。
Snowpark | Philippe Fragniere
2025年11月21日
ロンドンとスイスを拠点に活動する写真家フィリップ・フラニエールが、フリースタイル競技のために設計されたスノーパークを撮影した作品集。人工的なジャンプ台やレール、滑走面などの構造物が、雪原の中で彫刻のような存在感を放ち、幾何学的なラインと自然の柔らかな光が交錯する風景が静かに写し出されている。構図の遊びや抽象的なフォルムへの意識が、ランドスケープ写真と現代的なスティルライフのあいだを行き来する独自の視覚世界を形成。Kodoji Pressによる緻密な造本やゲートフォールドも作品の体験を豊かにし、スノーパークという人工環境の美しさと詩性を鮮やかに伝えている。
Nordic Moods: A Guide to Successful Interior Decoration
2025年11月21日
デンマークのインテリアデザイナー、カトリーネ・マーテンセン=ラーセンが、9軒の多彩な北欧住宅を通じて理想の住まいづくりを指南するヴィジュアルブック。素材や色、家具の選び方から節度のある装飾まで、北欧スタイルの基本を丁寧に解説。ムードボードを活用して優先順位を見極め、自分らしい個性と調和のある空間をデザインする方法を学べる。豊富な写真で構成された本書は、北欧の美しい暮らしを実感しながら、誰でも自宅で取り入れられる実践的なヒントが満載。デザイン初心者から愛好者まで幅広く楽しめる、視覚的にも魅力的なガイドブック。
1986 ハードカバー版 | 上田義彦
2025年11月21日
写真家・上田義彦が1986年、ニューヨークでモデルのマリー・ソフィー・ウィルソンを撮影した作品をまとめた一冊。平田暁夫のハットを纏う姿や、飾り気のない衣装のまま真っすぐこちらを見つめる表情など、若き上田の感性がとらえた端 […]
Hiroshima Collection | 土田ヒロミ
2025年11月21日
写真家・土田ヒロミが長年にわたり撮影してきた広島平和記念資料館所蔵の被爆資料を集成した作品集。溶けたガラス瓶、焼け焦げた弁当箱、破損した学生服、変形した仏頭など、原爆が一瞬で奪い去った日常の痕跡を300点以上のモノクロ写真で収録している。写真には被爆者や遺族の証言が添えられ、当時の過酷な状況や消えることのない喪失が静かに浮かび上がる。1980年代から続く土田の“ヒロシマ”シリーズの集大成ともいえる本書は、声なき資料の存在を写真によってすくい上げ、核がもたらす暴力の現実をあらためて考えさせる構成。和英文併記により、国境を越えて記憶の継承を促す視点となっている。
涯テノ詩聲 詩人 吉増剛造展
2025年11月21日
詩人・吉増剛造の半世紀に及ぶ活動を総合的に振り返る展覧会の図録。詩集を軸に、写真、映像、立体など多岐に広がった表現を丹念に紹介するとともに、その創作を支えてきた言葉・声・身体の探求に迫る内容となっている。各時代の代表作を手がかりに、初期から近作に至るまでの思考の変遷をたどり、詩を超えて表現領域を横断してきた軌跡を立体的に提示する構成が特徴的。さらに吉増と関わりの深い作家や研究者の作品・資料・寄稿も掲載され、芥川龍之介、折口信夫、瀧口修造、荒木経惟、東松照明、中平卓馬、森山大道、若林奮など多彩な表現者の言葉と視覚資料が響き合っている。
Artist Work Lisson | Ossian Ward
2025年11月21日
創立50周年を迎えたロンドンのリッソン・ギャラリーが、その半世紀にわたる活動を体系的にまとめたアーカイブブック。マリーナ・アブラモヴィッチ、アイ・ウェイウェイ、ジョン・アコマフラ、フレッド・サンドバック、ローレンス・ウィナーなど、同ギャラリーで個展を開催した150名以上のアーティストをA〜Z順に収録し、500を超える展覧会の記録を横断的にたどることができる。インスタレーションビューや招待状、書簡、エフェメラ、主要な批評文や記事を1,200ページにわたり集成し、現代美術の重要な潮流を俯瞰する資料性の高さが際立つ。装丁・デザインはイルマ・ボームが担当し、アーカイブとしての重厚さと造本の美しさをあわせもった内容となっている。
視覚の実験室 モホイ=ナジ/イン・モーション | 神奈川県立近代美術館、京都国立近代美術館 他
2025年11月21日
2011年に神奈川県立近代美術館などを巡回した展覧会の公式図録。20世紀美術に革新をもたらし、バウハウスで教鞭を執ったモホリ=ナジ・ラースローの創作をたどる。生い立ちから構成主義への傾倒、バウハウス時代の活動に至るまでを順に紹介し、写真、ペインティング、グラフィックデザインなど多彩な作品を掲載している。モホリ=ナジ自身のエッセイ「写真は光の造形である」に加え、パシュート・クリスティナやオリヴァー・A・I・ボーターらによる論考も収録し、その思想と実践を多角的に検証する内容となっている。
Earth Stations: Future Sharing Architectures
2025年11月21日
イタリアを代表する建築家ミケーレ・デ・ルッキと、彼が率いるAMDL CIRCLEの取り組みを紹介するデザイン資料集。人と人が豊かに関わり合える未来の建築として構想された〈Earth Stations〉の理念を軸に、世界各地のプロジェクトへ展開する思想や模型、図面が整理されている。建築とは何をもたらし得るのか、いかに持続可能な思考を空間の質として体現できるのかを多分野の専門家との対話を通して探究する構成。集う場を「生きた記念碑」として捉えるデ・ルッキの視点が、建築を介した新しい関係性の可能性を提示している。
A Pink Flamingo | Jack Latham
2025年11月21日
イギリスの写真家ジャック・レイサムが、かつて数十万人の開拓者が西を目指した「オレゴン・トレイル」を辿り、2012年のアメリカ西部に暮らす人々と風景を記録した作品集。金属探知機を手にする人物、車で生活する家族、ひっそりとした道路や遊具の残骸など、旅の道中で出会った光景が、開拓時代の記憶と現在の不安定な暮らしを重ね合わせるように写されている。タイトルに引用されたプラスチック製のピンクフラミンゴは、アメリカン・ドリームの象徴性を揶揄するアイコンとして作品のトーンを導き、巻末に収められたスクラッチカードは旅で得た偶然性への姿勢を象徴する要素となっている。過去と現在が交錯するアメリカの素顔を静かに描き出している。
The Kinfolk Table 小さな集いのためのレシピ集
2025年11月21日
ポートランド発のライフスタイル誌「KINFOLK」の世界観をそのまま引き継ぎ、著者ネイサン・ウィリアムスが世界各地を旅して出会った家庭料理を紹介する日本語版レシピ集。朝の静かな食卓から、友人と囲む気取らないディナーまで、日々の暮らしの中にある“小さな集い”の時間を大切にするレシピが85品掲載されている。料理を作る人々へのインタビューや、生活の背景にある価値観にも触れられ、食がつくるコミュニティや関係性の豊かさが丁寧に伝わってくる。写真とデザインもKINFOLKらしい静けさと温もりに満ち、レシピ本でありながらライフスタイルを見つめ直すきっかけを与えてくれる一冊。
Via del Mare | Jannis Kounellis
2025年11月21日
1990年にアムステルダム市立美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された、ヤニス・クネリスの図録。1960年代後半から70年代初頭の「アルテ・ポーヴェラ」を代表する作家として知られるクネリスが、鉄や石、木材、布など多様な素材を用いて生み出した作品群を、モノクロ図版を中心に紹介している。素材の重さや温度、配置によって空間そのものを変容させるクネリスの実践は、彫刻とインスタレーションの境界を横断しながら、物質と身体、歴史との関係性を強く意識させる。展覧会当時の視覚的記録を通して、その表現の核心に触れられる内容となっている。
Waterfall: The Spectacle of Now
2025年11月21日
台湾発のアートマガジン「Waterfall」第4号。かつての「世界の七不思議」を引き合いに、方向感覚を失いつつある現代人の姿を描きながら、日常的なオブジェを用いた現代アート作品などを通して「今」の世界を映し出す。多角的に現代社会の光景を切り取る一冊であり、読者に現代を考察する視点と思索を促している。
Raymond Pettibon | Phaidon Contemporary Artists Series
2025年11月21日
カリフォルニアを拠点に活動するアーティスト、レイモンド・ペティボンのドローイングを紹介する作品集。ソニック・ユースやブラック・フラッグのカバージャケットで知られるように、パンクやニューウェーブの精神を背景に独自の表現を切り拓いてきたペティボン。本書では、コミック的な構図に辛辣なユーモアと社会批評を織り交ぜた代表的ドローイングを多数収録する。デニス・クーパーとのインタビュー、MoMAキュレーターによるキャリア概説、特定シリーズの分析、本人が選んだテキスト、初期のインタビューや歌詞なども掲載され、多面的に作家像へ迫る内容。西洋絵画の系譜とアンダーグラウンド文化が交錯するペティボンの軌跡を巡る。
クリフォード・コフィン写真展
2025年11月21日
2000年に新宿・伊勢丹美術館で開催された、アメリカのファッションフォトグラファー、クリフォード・コフィンの展覧会図録。イギリス、フランス、アメリカの一流ファッション誌を彩ったヴィジュアルに加え、アンリ・マティスやクリスチャン・ディオールなど文学・美術・映画・演劇界の著名人を撮影したポートレートも掲載されている。大胆な構図やライティングによって戦後ファッション写真の新たな表現を切り拓いたコフィンの革新性が、多彩な図版を通して鮮やかに示され、時代の空気と創造の熱量を感じ取れる構成となっている。
Inagawa Cemetery 猪名川霊園 | デイヴィッド・チッパーフィールド、鈴木理策
2025年11月21日
写真家・鈴木理策が1年にわたり四季の移ろう猪名川霊園を撮影した建築写真集。新たに設計された礼拝堂と休憩棟は、2023年プリツカー賞を受賞した建築家デイヴィッド・チッパーフィールドによるもので、日本に足繁く通い施主と対話を重ね、宗教や文化の違いを越えて誰もが静かに祈れる空間として丁寧に形づくられた。霊園の緑や光と呼応する建築は、季節ごとに異なる表情を見せ、自然と建物が寄り添う時間の深さを静かに伝えている。80ページにわたる写真と図面、チッパーフィールド自身のエッセイを収録し、建築の思想と空間の美しさを重層的に感じ取れる内容となっている。
柚木沙弥郎との時間 | 柚木沙弥郎、木寺紀雄
2025年11月21日
染色家・柚木沙弥郎を、写真家・木寺紀雄が10年にわたり撮影したフォトブック。制作の現場で並ぶ型紙や染料のパレット、展覧会の舞台裏、旅先で得た着想の瞬間、そして茶目っ気あふれるポートレートまで、長年にわたる密やかな時間が242点の写真に凝縮されている。98歳となった現在も創作を続ける柚木の姿には、色彩への飽くなき探究と、日々の出来事を軽やかに受け取る感性がにじむ。約1万7千点のアーカイブから選び抜かれた写真群は、作品の源にある生活や人柄を温かく可視化し、柚木の創作世界に寄り添う深いまなざしを伝えている。
犬のための建築 Architecture For Dogs
2025年11月21日
グラフィックデザイナー・原研哉のディレクションにより企画された展覧会にあわせて刊行された作品集。ATELIER BOW・MVRDV・隈研吾・コンスタンティン・グルチッチら、世界で活躍する建築家・デザイナー13組が考案した“犬のための建築”を紹介する。設計図や組み立て方、コンセプトテキスト、完成写真を通して、犬という身近な存在のために空間や構造をどう発想できるのかを多角的に提示している点が特徴。小さな建築を前に見せる犬たちの自然な表情も収められ、遊び心と実験性が共存する内容。
堀部安嗣の建築 Form and Imagination
2025年11月21日
日本の建築家・堀部安嗣が1995年から2006年に手がけた25の作品を収録した初の作品集。デビュー作「南の家」をはじめ、「ある町医者の記念館」、「牛久のギャラリー」など、各プロジェクトの図版と解説を通して、素材への深い眼差しと造形への確かな感性が示されている。木・石・しっくいといった自然素材を活かした空間は、幾何学的なフォルムと温度感のあるディテールが調和し、時間の経過とともに風景に溶け込む静かな美しさを宿す。自ら撮影した写真やドローイングも収録され、堀部が追求する建築思想とその広がりを丁寧に伝えている。
Toiletpaper Magazine 12
2025年11月21日
現代アーティストのマウリツィオ・カテランと写真家ピエルパオロ・フェラーリによって創刊されたアート雑誌「TOILETPAPER Magazine」の第12号。テキストを排した誌面には、ユーモア、悪ふざけ、違和感、ポップカルチャーへの皮肉が入り混じる強烈なイメージが次々と展開し、視覚だけで読むアート作品のような存在となっている。広告写真やファッションフォトの語法を大胆に転用しながら、現代社会の欲望や不条理をビビッドに映し出す編集手法が際立ち、日常と非日常の境界を揺さぶる独特の世界観が鮮烈に展開されている。
Reflection | 井上佐由紀
2025年11月21日
写真家・井上佐由紀による写真集。よせてはかえす波打ち際で、真っ白なレオタードをまとった少女が舞う姿を捉えている。風になびく布や揺れる髪、まっすぐな眼差しが、決して同じ形を見せることのない景色の中に重なり合う。二度と訪れることのない瞬間を静かに切り取り、時間の儚さと存在の強さを同時に映し出す作品集となっている。
巨匠フランク・ロイド・ライト
2025年11月21日
近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの歩みと作品を俯瞰する資料集。コンクリートやスチール、ガラスなど20世紀初頭に登場した新素材を積極的に取り入れ、歴史的様式に依存しない独創的な空間を生み出したライトの建築思想を、多数のカラー写真とスケッチ、本人の言葉を交えて紹介している。「落水荘」をはじめ、自然との調和を重んじた“有機的建築”の代表作が年代順に収録され、設計意図や造形のダイナミズムを追体験できる構成。建築史に刻まれた革新の軌跡を、視覚的にも読み解ける内容となっている。
1960年代グラフィズム 印刷博物館 企画展
2025年11月21日
2002年に印刷博物館で開催された企画展「1960年代グラフィズム」の図録。高度経済成長と国際化の波の中、写真や印刷技術の革新を背景に大きな飛躍を遂げた1960年代の日本デザインを紹介する。「世界デザイン会議」に始まり、「日本宣伝美術会」の解散で幕を閉じるまでの変化の時代を、多数の作品図版と関係者の証言で振り返る。デザイン史の重要な転換点を記録した資料であり、装丁は粟津潔が手がけている。
ヴァチカン教皇庁図書館展 書物の誕生 写本から印刷へ
2025年11月21日
2002年に印刷博物館で開催された展覧会図録。ヴァチカン教皇庁図書館が所蔵する写本や初期印刷本を中心に、西洋における書物の誕生と発展をたどる内容となっている。中世ヨーロッパの装飾写本に見られる精緻な彩色や写字生の技、グーテンベルク以降に始まる活版印刷の革新まで、聖書を軸に文字・宗教・美術が交差する文化史的変遷を豊富なカラー図版で紹介。写本から印刷へと移行する時代の息遣いを視覚的に感じ取ることができ、書物の成立過程を多角的に読み解く一冊となっている。
デザイナー誕生 1950年代日本のグラフィック
2025年11月21日
2008年に印刷博物館で開催された展覧会の公式図録。河野鷹思、原弘、亀倉雄策、北園克衛ら、日本の戦後グラフィックデザインを牽引した作家たちの作品を収録する。戦後の復興期から高度経済成長へと移り変わる1950年代を背景に、新しい造形意識や印刷表現の実験が芽生えた時代の空気を映し出す。グラフィックデザインが「デザイナー」という職能として自立していく軌跡をたどり、日本デザイン史の原点を検証している。
アイデア No.249 写楽と現代グラフィックス
2025年11月21日
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.249(1995年3月号)は、巻頭特集「写楽と現代グラフィックス」を通して、写楽登場から200年を経た視覚文化の連続性を多角的にたどる内容となっている。瀬木慎一による写楽論、田中一光・佐藤晃一らによる江戸文化の再解釈、伝統木版と現代デザインの比較検証、さらに映画『写楽』のアートディレクションをめぐる浅葉克己へのインタビューなど、歴史と現代を横断する視点が豊かに提示されている。併録企画では、マーシャル・アリスマンの「エンジェル」シリーズ、オランダのデザイン・オフィス「クウェイデン/ポストマ」、平野甲賀の〈架空装丁〉、アラン・ヴェイユのカードアートなど、多彩なトピックを収録。
アイデア No.245 ’94 卒業制作グラフィックデザイン誌上展
2025年11月21日
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.245(1994年7月号)は、全国の大学・専門学校から選りすぐった1994年の卒業制作を誌面上で紹介する特集を中心に、当時の若い世代による表現動向を広く俯瞰した号。多摩美術大学、東京芸術大学、武蔵野美術大学、金沢美術工芸大学ほか多数の学校から、ポスター、タイポグラフィ、写真、パッケージなど多岐にわたる作品を収録し、学生の自由な発想と造形実験の広がりを視覚的に示している。あわせて、テルアビブ国際ポスター展や“サラエボ、非常事態”ポスタープロジェクトなど時事性を帯びた企画を取り上げるほか、マーゴ・チェイス、エイミー・グイップ、ジェニファー・モーラといった個性豊かなデザイナーを紹介。
もじを描く | 平野甲賀
2025年11月21日
独自の描き文字で知られるデザイナー・平野甲賀が、自身の歩みや“文字”への思索を綴ったエッセイ集。手書き文字の線がどのように生まれ、形になり、読む人へ届いていくのか──その背景にある感覚や姿勢を、書き下ろしの文字とともに語っている。装丁や本づくりの現場で磨かれてきた感性、自由で奔放な発想、遊び心ある筆致が随所にのぞき、平野文字の奥に広がる世界観をやわらかく伝えている。著者自装。
HUMAN LAND 人間の土地 | 奈良原 一高
2025年11月20日
戦後日本を代表する写真家・奈良原一高が1956年の初個展で発表した「人間の土地」をまとめた復刊版写真集。第一部「緑なき島」では、最盛期に約5,000人が暮らした軍艦島の日常をとらえ、過酷な環境と密集した生活の中で営まれる家族の姿を力強いコントラストで描き出している。第二部「火の山の麓」では、桜島大噴火によって家屋や鳥居が埋没した黒神村を訪ね、自然災害に向き合いながら生きる人々の時間を静かに写す構成。隔絶された二つの土地に刻まれた近代日本の現実を、卓越した視覚表現で深く捉えた重要作であり、日本写真史におけるパーソナル・ドキュメントの原点を示している。
The Destruction of Lower Manhattan | Danny Lyon
2025年11月20日
アメリカの写真家ダニー・ライアンが、1960年代後半のロウアー・マンハッタンで進んだ大規模な取り壊しを記録した作品集。自身が暮らすロフト周辺で、19世紀建築が次々と立ち退き・解体されていく光景を目にした彼は、「消えゆく街並みを残す」という強い意志のもと、一軒ずつ丁寧に撮影を続けた。フルトン・ストリートやハドソン沿いの古いビル群、作業員の姿、瓦礫となる直前の建物など、都市の変容と記憶が重ねられた場面が静かな緊張感をもって写し取られている。のちにツインタワー建設へとつながる再開発の前夜を捉えたこれらの写真は、現在では失われた街区を唯一伝える記録となり、ニューヨークという都市の時間を深く考えさせる内容となっている。
古道具、その行き先 坂田和實の40年
2025年11月20日
2012年に渋谷区立松濤美術館で開催された展覧会「古道具、その行き先 坂田和實の40年」の公式図録。骨董界の第一人者として知られる坂田和實がこれまでに見出し、扱ってきた古道具の数々を通して、その独自の審美眼と哲学を探る。時代や用途を超えて選び抜かれた器や道具の佇まいから、「使われてきたもの」に宿る美と価値を見つめ直す一冊。坂田が築き上げた“古道具”という概念の核心を提示している。デザインは有山達也によるもの。
陶磁のこま犬 特装限定版 | 本多静雄
2025年11月20日
陶芸研究家・本多静雄が各地に残る陶磁製こま犬の魅力を記録した資料集。愛知、岐阜、岡山をはじめとする地域に伝わるこま犬を丹念に調査し、威厳を湛えた姿からどこか愛嬌を感じさせる造形まで、多様な表情をカラー写真で紹介している。産地ごとの特徴や制作年代、技法に触れながら、由来や背景を整理した「こま犬の戸籍簿」も掲載され、地域文化と造形美の関係を読み解く手がかりが示される。表紙に愛らしいこま犬の陶板が埋め込まれた限定版の装丁。限定80部発行。
The Pioneering Work of Hermann Rosa: Purism in Concept, Form and Materials
2025年11月20日
彫刻家であり建築家でもあるハーマン・ローザの、彫刻と建築が交差する独自の実践を紹介する作品集。彼は重機を用いず自らの手でスタジオハウスを築き上げ、鉄筋コンクリートによる巨大な“歩行可能な彫刻”として空間を創出した。開かれた面の構成にはデ・ステイルやバウハウスの精神が響き、同時にベトン・ブリュット特有の素材感が力強く息づく。色彩や装飾を排し、形態と空間に徹底して向き合ったその思考を、新旧の写真やスケッチ、図面資料を通して多角的に検証する内容。戦後ドイツ建築の中でも特異な存在であるローザの仕事が、国際的文脈のなかで再評価されている。
It Don’t Mean a Thing スイングしなけりゃ意味がない | ソール・ライター、ポール・オースター
2025年11月20日
アメリカの写真家ソール・ライターの作品と、作家・詩人ポール・オースターの物語を組み合わせた一冊。偶然の連鎖や都市で交差する人生を描くオースターのテキストと、ニューヨークの路上に宿る光や人々の動きを静かにとらえたライターの写真が呼応し、日常の風景に潜む詩情が立体的に浮かび上がる。1947年から1970年代にかけて撮影された未発表作を含む白黒・カラー写真58点を収録し、都市の片隅で生まれる小さなドラマを新たな視覚体験として提示する構成。ふたりの視点が重なり合うことで、何気ない瞬間に宿る物語性が鮮やかに伝わってくる内容となっている。限定500部。
Jan Groover: Photographs
2025年11月20日
1970年代から1990年代にかけて制作されたヤン・グルーバーの代表作を収めた作品集。建築装飾のディテールに着目したシリーズから、カトラリーや植物など日常の器物を構成的に捉えた静物写真、さらに人物をとらえたポートレートまで、多様な視覚実験が展開されている。卓越した色彩感覚と精密なコンポジションによって、ごく身近な対象が抽象的な形態へと変化し、写真という媒介の造形的可能性が鮮やかに示される構成。初期のランドスケープ三連作や大型プリントも収録され、グルーバーが高い評価を得た理由が立体的に浮かび上がる。静物表現の新たな領域を切り開いた視覚言語を的確に伝えている。
Souvenirs | Benjamin Katz、Peter Feierabend
2025年11月20日
ベルギー出身の写真家ベンジャミン・カッツが、国際的なアートシーンを生きる人々を約900点の写真で紹介する大ボリュームの作品集。A.R.ペンク、ゲルハルト・リヒター、ジェームス・リー・バイヤースをはじめ、作家、コレクター、ギャラリスト、美術展の舞台裏まで、多様な現場が自然な距離感でとらえられている。控えめでありながら鋭いまなざしによって、表情や身振りの奥に潜む関係性や時代の空気がそっと姿を見せ、アート界を支える文化的文脈が豊かに感じ取れる内容。創作の現場をめぐる人間像を鮮明に描き出している。
Storytelling | Achim Lippoth
2025年11月20日
ドイツの写真家アヒム・リポットの活動を包括的に紹介する作品集。リポットは子ども時代の純粋さや繊細な感情を捉える写真で知られ、画面の中心には常に子どもたちが置かれているのが特徴である。彼らの姿は鮮やかな物語の主人公として描かれ、大人たちはしばしば脇役にとどまり、世界を見つめる視点の転換を促している。演出とドキュメントの境界を行き来する独自のスタイルは、親密さと緊張感を併せもち、日常の中に潜む演劇的瞬間を浮かび上がらせている。写真を通じて物語を紡ぐ試みが随所に示され、リポットのキャリアを理解する上で重要な一冊となっている。
Portrait of a House: Conversations with BV Doshi | Dayanita Singh, BV Doshi
2025年11月20日
写真家ダヤニータ・シンが、インドを代表する建築家バルクリシュナ・ドーシを長年にわたり撮影し、その思想に耳を傾けたコラボレーション作品集。ドーシの妻の名を冠したカマラ・ハウスを起点に、家族が暮らす空間を白黒のポートレートで丁寧に写し取り、そこに呼応するように建築家本人が創作の動機や建築哲学を語っていく。光が差し込む角度や空間の動き、人々の会話が生まれる配置といった要素が、住まいに潜む知性と感性を浮かび上がらせ、家という存在が生き方や感覚をどのように形づくるのかを静かに示している。
Time in Air, Time in Paper | Seiko Morikawa 森田幸子
2025年11月20日
フランス、アンジェを拠点に活動するアーティストの森田幸子による作品集。イタリア製水彩画紙に刷毛で感光剤を塗布し印画紙を製作、35mmフィルムカメラで自然光の中で撮影された写真をアンティークの引き伸ばし機を使用し印画紙に焼き付け、お湯と絵筆で感光剤を細心に取り除くという長い行程を経て創作活動を行っている。本書は、20年以上にわたる51作品を再編したもの。植物、果物、魚などの静物をモチーフに、時間をかけて丁寧に編み出された奥深さがにじみ出る作品群を掲載。英語表記。
ジャパニーズ・モダン 剣持勇とその世界
2025年11月20日
戦後日本のインテリアデザインを牽引した剣持勇の仕事を総合的に紹介する、巡回展のカタログ。木・藤・竹など日本の素材を活かした家具や照明、パッケージデザインを中心に、「ジャパニーズ・モダン」と呼ばれる彼独自の理念がどのように形成され、建築家や美術家との協働を通じてどのように発展していったのかを立体的に示している。剣持デザイン研究所の協力のもと、初期から晩年までの代表作に加え、豊口克平、渡辺力、イサム・ノグチ、猪熊弦一郎ら同時代の作家の作品も併載。素材と構造への静かな洞察を通して、剣持勇が築いた造形理念と実践を多角的に検証している。
デンマークの椅子 椅子は最も人間的な道具である | 織田憲嗣
2025年11月20日
デンマークを代表するデザイナーたちによる椅子の名作を集めた作品集。アルネ・ヤコブセン、フィン・ユール、ハンス J. ウェグナーら64名が手がけた170点を掲載する。代表的な作品は前後左右から撮影された写真とともに紹介され、デザイナーや作品の背景、デザインの特徴を解説。北欧デザインを象徴する椅子の造形美と機能美を、多角的に味わえる内容となっている。
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