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UZURA | 関口隆史
2025年12月19日
写真家・関口隆史が、10年にわたり撮影し続けた約900点のうずらの卵を収めた異色の写真集。卵はカラー、モノクロ、折込図版など多彩な手法で記録され、整然と並べられたタイポロジカルな構成によって、一つひとつの模様や質感がまるで「未知の惑星」のよう。表象的な意味を排し、徹底して「見る」ことに向き合う姿勢は、日常的な対象に潜むスケールの大きな美しさを際立たせている。撮影意図を知らずに見る者には、それがうずらの卵であると気付かないほどの変容ぶりが作品の強度を高めている。
NASA: Graphics Standards Manual
2025年12月19日
1970年代にニューヨークのデザインスタジオ、Danne & Blackburnが手がけた、NASAの公式デザインガイドラインを復刻した一冊。科学と探査の最前線に立つ組織のために構想された、未来的で体系的なビジュアル・アイデンティティを紹介している。ロゴタイプやタイポグラフィ、レターヘッド、広告、本文組に加え、当時制作された35mmスライド資料や、管理者向けの補足冊子『Managers Guide』も収録。リチャード・ダンによる序文、クリストファー・ボナノスのエッセイも掲載され、NASAデザインの思想と運用の実態を多角的に読み解くことができる。
WORKSHOP MU!! | 眞鍋立彦、中山泰、奥村靫正
2025年12月19日
細野晴臣やYMO、はっぴいえんどのレコードジャケットを手がけたデザイン集団WORKSHOP MU!!の作品集。眞鍋立彦、中山泰、奥村靫正の3名によるグラフィックデザイン、コラージュ、ブックデザインなど多彩な仕事を収録している。1960年代末から30年以上にわたり展開された活動の軌跡をたどり、日本の音楽シーンや出版文化に大きな影響を与えた創造の数々を紹介。
呉州赤絵大皿
2025年12月19日
中国の明時代末期から清時代初期にかけて、主に輸出向けに焼成された磁器「呉州赤絵」を体系的に紹介する資料集。大皿を中心に、モノクロを主とした貼付写真と一部カラー図版を交え、意匠や技法の特徴を解説。倉橋藤治郎の所蔵品を軸に、柳宗悦、横河民輔、繭山松太郎、宮永東山らが蒐集した作例も収録。日本における受容の広がりを辿りながら、呉州赤絵が備える造形の魅力と評価の変遷を丁寧に伝えている。
Marcel Broodthaers: Livre d’image. Bilderbuch
2025年12月19日
ベルギーの詩人であり芸術家、マルセル・ブロータスの活動を紹介する作品集。インスタレーションの先駆的存在として知られ、数多くのコンセプチュアル・アートを手がけたブロータスの代表作を収録している。卵やムール貝の殻といった日常の素材を用い、象徴性と批評性を帯びた造形を展開する作品群は、20世紀美術の文脈において独自の位置を占める。本書は図版とテキストを通じて、その実験的で詩的な創作世界を浮かび上がらせている。
疾駆 chic 第9号・第10号 奈良美智
2025年12月19日
人や地域に光を当て、取材を通して日々の暮らしを捉え直す生活文化誌『疾駆 chic』の第9号・第10号2冊セット。ポートレート企画の一環として、美術作家・奈良美智に焦点を当て、ロングインタビューと作品、写真を通してその思考と歩みを辿っている。前編では幼少期から現在に至る生い立ちや、創作に影響を与えてきた経験を丁寧に掘り下げ、後編では若い頃から続けてきた「旅」を軸に、各地での出会いや体験が育んだ歴史観や未来への視線を浮かび上がらせる。連載は蓮沼執太、中島佑介、原川慎一郎他。装丁は田中義久。
Forms of Japan | Michael Kenna
2025年12月19日
アメリカを拠点に活動する写真家マイケル・ケンナによる作品集。日本各地の風景をモノクロの銀塩プリントで撮影したシリーズを収めている。日本海の荒波に削られた岩、雪に覆われた田園、霧に沈む富士山、人影のない寺院、神秘的に浮かび上がる鳥居など、瞑想的な情景をとらえた写真を掲載。芭蕉、蕪村、一茶といった俳人の俳句と組み合わせることで、自然と人間の精神世界を重ね合わせている。
Das Auge des Arbeiters Arbeiterfotografie und Kunst um 1930 | Wolfgang Hesse
2025年12月19日
1920年代、写真という新しいメディアを手にした労働者たちが、自らの暮らしや仕事、労働運動の現場を記録した「労働者写真」に焦点を当てた一冊。狭い住環境や集会の様子、日常の中の演出された瞬間など、当時の生活が率直な視線で写し出されている。本書はドイツ・ザクセン地方に残された膨大な写真資料の調査をもとに、同時代のデザインや絵画と比較しながら、この新しい写真表現の広がりを紹介する。建設労働者でありバウハウスでも学んだアルベルト・ヘニングの写真群も収録され、写真が人々の手に渡った時代の息遣いを伝えている。
Rodarte, Catherine Opie, Alec Soth
2025年12月19日
アメリカのファッションブランド、ロダルテ(Rodarte)の世界観を、写真家キャサリン・オピーとアレック・ソスの新作によって捉えた作品集。ケイト&ローラ・マレヴィ姉妹が手がけるロダルテは、自然、映画、アート、科学といった多様な要素を背景に、燃やす、染める、編む、ねじるなど複雑な手法を用いた独自の表現で、わずか数年で現代ファッションの最前線に躍り出た。本書は、両写真家がロダルテの創作に深く関わりながら制作した新たな写真シリーズを通して、その創造性を浮き彫りにしている。限定2000部発行。
Giorgio Morandi: Late Paintings
2025年12月19日
イタリアの画家ジョルジョ・モランディが、晩年の1948〜1964年に制作した静物画に焦点を当てた作品集。同じ瓶や器を使い、配置をわずかに変えながら描き続けたこの時期の仕事を通して、モランディの探求がどのように深まっていったかをたどる。「黄色い布」をモチーフにした1952年の代表的なシリーズをはじめ、重要作を精細な図版で収録。具象と抽象のあいだを静かに行き交う、モランディならではの絵画世界が伝えられている。
All Prize Winners Paraded | Jo Grant
2025年12月19日
オーストラリアの写真家ジョー・グラントによる作品集。1997年から2004年にかけて、ビクトリア州、ニューサウスウェールズ州、クイーンズランド州の農業祭を巡り撮影されたシリーズを収録している。表彰の舞台裏で交わされる準備の手つきや、カントリー・ウィメンズ・アソシエーションの食堂、焼き菓子や花の装飾など、見過ごされがちな細部に静かな視線を向けている。
Twisted Tales - Road to Hope | Markus Henttonen
2025年12月19日
フィンランドの写真家マルクス・ヘントネンによる作品集。日常の一場面を起点に、舞台装置のように構成された夢幻的なイメージを収録している。初期のドキュメンタリー色の強いシリーズから一転し、本作では物語性を帯びた表現へと踏み込み、現実と想像の境界が揺らぐ瞬間を捉える。抑制された光と緊張感のある構図が、静かな不安や希望の気配を画面に滲ませ、鑑賞者に余白のある読みを促す。写真による物語の可能性を示す一冊。
目[mé]非常にはっきりとわからない
2025年12月19日
2019年に千葉市美術館で開催された展示のカタログ。アーティスト 荒神明香、ディレクター 南川憲二、インストーラー 増井宏文を中心とする現代アートチーム、目[mé]による作品「非常にはっきりとわからない」を中心に、長期にわたる創作プロセスを多角的な視点から捉え、総合的に記録。発想や判断、実現におけるチームの協働や精神的な創作意識の共有に注目し、これまでの作品や活動の記録とあわせて、制作現場における多様なクリエイティビティの形成過程を伝える。
ア・ツーリスト | デニス・ホッパー
2025年12月19日
俳優・映画監督として知られるデニス・ホッパーが京都を訪れた際に撮影した写真を収めた写真集。モノクロで構成され、石畳や祭りのお面、古寺など、京都の街や風景を"観光客"という視点から自由に捉えたホッパーの眼差しが印象的に映し […]
The Infidels | Marcel Dzama
2025年12月19日
カナダ出身でニューヨークを拠点に活動するアーティスト、マルセル・ザマのモノグラフ。ドイツ・デュッセルドルフのSies + Höke Galleryでの展覧会にあわせて刊行され、近作のペインティング、ドローイング、コラージュ、フィルムのストーリーボード、ジオラマなどを収録。近年の作品ではアメリカの歴史や同時代の事件を背景に、拷問やテロリズム、戦争といった政治的要素も色濃く反映されている点が特徴的である。特に木箱やガラスケースに収められたジオラマは、仮面をまとった人物や奇怪な動物、人形を配し、幻想世界を三次元の舞台へと展開している。
Der neue Morgen | Sebastian Nebe
2025年12月19日
ドイツの画家セバスティアン・ネーベによる作品集。森の奥や人里離れた小屋など、人の気配が消えた風景を主題にした絵画を収録している。近年の作品では人物は描かれず、整った構図と落ち着いた色調によって、静かでひんやりとした空気感が画面に広がる。本書のタイトルにもなっている「Der neue Morgen(新しい朝)」は、松林を描いた大きなパノラマ作品で、どこかロマン主義的な雰囲気を残す森の姿が印象的だ。人を寄せつけない自然の静けさと、その奥に潜む緊張感を丁寧に描き出している。
Nage Libre | Marc Wendelski
2025年12月19日
写真家、マルク・ヴェンデルスキの作品集。捨てられたマットレスやレース越しに漂う女性の気配、断崖に佇む人物、建築物や自然の静かな佇まいなど、日常と風景の断片を淡い光の中で捉えている。過度な説明を排したイメージは、見る者の想像を静かに誘い、時間の余白を感じさせる。『Sleeping by the Mississippi』以前のアレック・ソスを想起させる、自由で瑞々しい眼差しが印象的な一冊。
Unurgent Argilla | Nina Salsotto Cassina
2025年12月19日
ミラノを拠点に活動する陶芸家、ニーナ・サルソット・カッシーナによる自然の粘土をめぐるリサーチと実践を支えるプロセスの記録を収録した作品集。2023年にミラノで開催された展覧会「Unurgent Argilla」にあわせて刊行され、作家が各地で採取した粘土と向き合いながら積み重ねてきた思考と制作の軌跡を丁寧にたどる。地質学からフェミニズムに基づく組織運営の実践に至るまで、異なる分野の研究者や実践者による未発表の寄稿文を通して、作品の背後に層のように折り重なる多様なテーマを掘り下げている。
Matthias Mansen: About the House. New York 1989-1992
2025年12月19日
ドイツ出身の版画家、マティアス・マンセンの作品集。1989年から1994年までニューヨークで制作された木版画のオリジナル作品を収録し、技法の直接性や即時性を余すところなく伝える多彩な作品群を収録。伝統的な木版画の技巧を重視しつつ、絵画的・概念的な要素を取り入れることで、独自の表現可能性を追求するそのプロセスを探る。
M.T.V. 15.05.1963 - 12.04.2017 | Mika Vainio
2025年12月19日
電子音響作家であり、パンソニックのメンバーでもあった、フィンランドのエレクトロニックミュージシャン、ミカ・ヴァイニオへのオマージュとして編まれた作品集。家族のアーカイブ写真をはじめ、友人や共演者によるテキスト、ヴィジュアル作品、詳細ディスコグラフィ、未編集インタビュー記録など多彩な資料を収録。未発表ライブ音源を収めたCDを付帯し、アーティストの創造の軌跡を多面的にたどる。限定1000部発行。
Man Ray 1920-1934 | マン・レイ
2025年12月19日
写真家、マン・レイの作品集。1920年代から30年代にかけてパリを拠点に制作された写真を中心に、ドローイング、コラージュ、オブジェなど300点以上の作品を収録している。アメリカ出身の異邦人としてヨーロッパの前衛芸術と向き合い、シュルレアリスムの潮流のなかで写真と美術の境界を自在に行き来したキャリアが一望できる構成。ジャン・コクトーやサルバドール・ダリ、アンドレ・ブルトンら同時代の芸術家の肖像も含まれ、実験精神と洗練が共存する表現の幅が鮮明に示されている。20世紀前半の視覚文化を形づくった創作の核心に迫っている。
The Americans ペーパーバック版 | Robert Frank
2025年12月19日
アメリカの写真家、ロバート・フランクの代表作『The Americans』を再刊したペーパーバック版。1955年から56年にかけて全米各地を旅しながら撮影された83点の写真を収録。都市と地方、祝祭と倦怠、希望と分断といった相反する要素が同時に写し込まれ、戦後アメリカ社会の空気が鋭い感受性によって掬い取られている。写真表現の転換点として、後続世代に大きな影響を与えてきた重要な写真集。
Macguffin No.5 The Cabinet
2025年12月19日
オランダ発のデザイン&クラフトマガジン『MacGuffin』第5号のテーマは「キャビネット」。ものを収め、隠し、ときに見せる存在としてのキャビネットの多様なあり方を探っている。DIYの棚やセレブリティのクローゼット、カクテルバーの収納、社会主義時代のキオスク、古典的な箱型家具まで、私的で秘密めいた空間に宿る物語を豊富な事例とともに紹介。エミリー・キング、エットレ・ソットサス、ヴォルフガング・ティルマンスら、建築・デザイン・アートの分野を横断する多彩な寄稿者が登場し、キャビネットという存在を様々な角度から解剖している。
Macguffin No.8 The Desk
2025年12月19日
オランダ発のデザイン&クラフトマガジン『MacGuffin』第8号のテーマは「デスク」。もっとも“真面目なオブジェクト”とも言える机をめぐって、その多様な姿と文化的意味を探る。整然としたデスクや散らかったデスク、急ごしらえの作業台から大統領の執務机、トークショーのセットに至るまで、あらゆるデスクを検証。引き出しの中身やデスク上の植物、オフィスのいたずら、政治家の落書きなど、日常の創造の現場を多角的に掘り下げる。フランソワ・ダレグレ、エゴン・アイアーマン、エンツォ・マーリ、聖ヒエロニムス、スーパースタジオ、ヤン・シュヴァンクマイエルらが登場し、“机”という場が生み出す知的想像力を照らし出している。
MacGuffin No.10 The Bottle
2025年12月19日
オランダ発のデザイン&クラフトマガジン『MacGuffin』第10号のテーマは「ボトル」。本号では、時代の気分を閉じ込めた多様なボトルの文化とデザインを探る。安価な香水瓶の列挙、ボトルに託されたメッセージ、完璧な火炎瓶のレシピ、有名人の冷蔵庫の中身、家庭用ボトルの色彩史、ワインビジネスに潜む人種差別、AAのセッションに見る救済のかたち、そしてミニバーに隠れた小さな驚きまで、多彩な視点で“ボトル”を解剖。カンダス・シボーン・ウォーカー、ジョゼ・キンタナー、Studio Qiu Yang、AtelierNLら多くの寄稿者が参加している。
資料集 日本のトレードマークとロゴタイプ 新装復刻版
2025年12月19日
1973年に刊行された『資料集 日本のトレードマークとロゴタイプ』を、新装復刻としてまとめ直した一冊。高度経済成長期、日本の企業や団体が次々と固有のアイデンティティを築き上げていった時代に生まれたトレードマークやロゴタイプを、業種別に体系的に集成している。幾何学的な造形、柔らかな手描きの線、象徴性を重視した図案など、多様なアプローチを一望でき、当時のデザイン思潮や社会背景を読み解く資料としても価値が高い。序文は日本のグラフィックデザインを牽引した亀倉雄策、監修は神田昭夫が担当。企業文化の成熟とともに発展した象徴表現の歴史を振り返るうえで欠かせないリファレンスとなっている。
Harumi Gals | 山口はるみ
2025年12月19日
イラストレーター・山口はるみの作品を集めた一冊。エアブラシを駆使して描かれた独自の色彩と造形によるイラストレーションに加え、沢渡朔によるフォトパロディも掲載されている。寄稿者には和田誠、草森紳一、田中一光、つかこうへい、色川武大、横尾忠則らが名を連ね、当時の文化的広がりを物語る。監修は横尾忠則、編集は太田克彦が務め、1970年代の視覚文化に刻まれた山口はるみの表現を伝えている。
Juergen Teller: Handbags
2025年12月19日
ドイツ出身の写真家ユルゲン・テラーによる大判作品集。1990年代以降、ファッションフォトの第一線で活躍してきたテラーが、約30年にわたるキャリアの中で撮影した膨大な数のハンドバッグを集成している。被写体は単なるプロダクト写真にとどまらず、モデルや著名人との組み合わせによってユーモラスかつ挑発的な視覚表現へと展開される。ファッション写真の枠を超え、広告とアートの境界を揺さぶるテラー独自の視点を示している。
A Photographer’s Life: 1990-2005 | Annie Leibovitz
2025年12月19日
アメリカ出身の写真家アニー・リーボヴィッツによる作品集。2010年から2011年にかけて開催された巡回展にあわせて刊行されたもの。1990年から2005年までの15年間に撮影されたモノクロームを中心に、一部カラーを交えた大判作品図版を収録。著名人のポートレートだけでなく、家族やパートナーとの私的な場面も織り込み、「仕事」と「生活」の境界を取り払った構成となっている。
Olafur Eliasson: In Real Life
2025年12月19日
デンマーク出身の芸術家、オラファー・エリアソンの作品集。テート・モダンのキュレーターであるマーク・ゴッドフリーとの対話に加え、人類学、経済学、政治学、都市計画、ダンス、音楽、料理など、芸術の枠を越えて様々な分野で活躍する人々との対話を数多く収録。こうした対話の言葉とともに、エリアソンの圧倒的な没入型アート作品の写真が織り交ぜられ、エリアソンが掲げる「世界へと手を差し伸べる」という創作への姿勢が力強く表れている。英語表記。
Lifeguard Towers: Miami | Tommy Kwak
2025年12月19日
アメリカの写真家トミー・クワックによる写真集。ハリケーン後の再生の象徴として再設計された、マイアミ・ビーチに立つ30以上のライフガードタワーを撮影している。ビビッドな色彩とユニークな形状をもつタワーを、空や海、砂浜を背景に収めた写真群は、建築的かつグラフィックな魅力を際立たせる。ベッヒャー夫妻の給水塔シリーズを思わせる構成によって、都市と自然、機能と造形の交錯を映し出している。
Oliver Boberg
2025年12月19日
ドイツのアーティスト、オリバー・ボバーグの作品集。2003年から2005年にかけて世界各地で開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。閑散とした建物の一部や薄暗い街並み、パステル調の住宅など、一見すると日常の風景の断片を思わせるモチーフを収録している。どこにでもありそうな景色でありながら、人の不在を暗示するその表現は、現実と虚構のあわいを意識させる。ボバーグ独自のミニマルな世界観を映し出している。
Neon Tigers: Photographs of Asian Megacities | Peter Bialobrzeski
2025年12月19日
ドイツの写真家ペーター・ビアロブルゼスキによる作品集。バンコク、クアラルンプール、香港、上海、ジャカルタ、シンガポール、深センの7都市を撮影し、近代的な建築やスケートパークと、古びた集合住宅や商店といった景観を並置している。急速な都市化の中で新旧の要素が混在する姿を、鮮やかな色彩と独特の視点で表現。複数の都市をひとつの仮想的な「巨大都市」として提示し、現実と幻想が交錯するアジアの都市像を映し出している。
Who is Changed and Who is Dead | Ahndraya Parlato
2025年12月19日
写真家、アンドラヤ・パルラートの作品集。母の自死と自身の出産という相反する出来事を起点に、母性や生、死をめぐる複雑な感情と構造を掘り下げている。枯れた花や覆いかぶさる布、赤い果実、子どもの姿といったモチーフを、静物、人物、風景として配置し、写真とテキストを交差させる構成。私的な体験に根差しながら、歴史や社会、ジェンダーの視点を織り込み、親であることの不安や継承される感情の行方を静かに問いかけている。
Fiat Lux | Pierre Seinturier
2025年12月19日
フランスのアーティスト、ピエール・サンチュリエの作品集。ドローイングとペインティングを自在に組み合わせ、1960年代のアメリカと現代の田園風景を交錯させた独自の表現を展開。写真や参考文献を交えつつ、近作と旧作を対比させる構成により、作品の背景や思想を読み解く手がかりを示している。物語性に満ちたイメージには謎と光が同居し、絵画的想像力と現実の風景が重なり合う。
アイデア No.372 大原大次郎 曲線
2025年12月19日
デザイン誌『アイデア』第372号(2016年1月号)。巻頭特集「大原大次郎 曲線」では、タイポグラフィを基軸にグラフィック、イラストレーション、映像、ワークショップなど多様な領域を横断する大原大次郎の活動を総覧している。重力をテーマにしたモビール作品「もじゅうりょく」や、音楽ユニット・SAKEROCKのデザインワークなどを収録し、言葉と形が響き合う独自の造形思考を探る。クライアントワークと自主制作の境界を軽やかに行き来しながら、デザインを「問題解決」でも「自己表現」でもない第三の実践として紹介している。
The Night Life of Trees 8th edition
2025年12月19日
2008年「ボローニャ・ブックフェア」でラガッツィ賞を受賞し、世界的に注目を集めた『The Night Life of Trees』。中央インドのゴンド民族を代表するアーティスト、シャーム、バーイー、ウルヴェーティの3人が、木をめぐる神話的世界を鮮やかに描き出す。インド・チェンナイ郊外の工房で、手漉き紙にシルクスクリーン印刷を施し、製本も職人が一冊ずつ手作業で仕上げた、絵本でありながら工芸品の趣を持つ作品。
季刊写真映像 3
2025年12月19日
写真評論家の吉村伸哉が中心となり1969年から1971年にかけて刊行された写真専門誌『季刊写真映像』第3号。戦後日本写真の代表的存在である篠山紀信や、ヨーロッパの前衛写真家エド・ファン・デル・エルスケン、そして実験的な表現で知られる森山大道らの作品を収録。また、評論・エッセイには、写真文化を多角的に考察した草森紳一、詩人・評論家の鈴木志郎康らがテキストを担当し、写真表現の可能性や社会、写真のリアリティを問いかける。
にっぽんのえ 4 大橋歩 vs. ペーター佐藤
2025年12月19日
小学館発行の『にっぽんのえ』シリーズ第4号。1970〜80年代を代表するイラストレーター、大橋歩とペーター佐藤を対にして紹介した一冊。表紙・裏表紙を使った両A面構成。大橋歩はファッションや暮らしを軽やかな視点で描き続けてきた存在。一方のペーター佐藤は、シャープな描線と都会的なムードを特徴に、広告や雑誌で時代の空気を映し出した。それぞれの代表作に加え、インタビューや「7つの質問」などを収録。二人の表現を並置することで、日本のイラストレーションの多様な魅力を伝えている。
ウィム・クロウエル 見果てぬ未来のデザイン
2025年12月19日
2011年にロンドンで開催された展覧会に際して編まれた、ウィム・クロウエルのカタログ。60年以上にわたるキャリアを網羅し、初期の実験的な作品から美術館ポスターや企業カタログに至るまで、多彩なデザイン活動を収録している。インタビューや解説テキストも加わり、20世紀を代表するオランダのグラフィックデザイナーとしての歩みと思想を包括的に示している。モダンデザイン史におけるクロウエルの全体像を浮かび上がらせている。
Steven Aalders: Cardinal Points
2025年12月18日
抽象絵画の可能性を現代に更新し続ける画家、スティーヴン・オールダースの回顧的作品集。2010年、ハーグ市立美術館(ヘメーンテミュージアム)で開催された個展を機に刊行され、モンドリアンやドナルド・ジャッドらの作品と並んで展示されたオールダースの仕事を包括的に紹介。画面は余白を活かした構成で、半透明の紙面に配された図版が、絵画そのものを静かに引き寄せるような印象を与える。折り込みページや細部図版、展示風景も随所に収録され、作品理解とともに本そのものの造本設計も楽しめる一冊。
Jean Tinguely: Retrospective
2025年12月18日
スイスの画家・彫刻家ジャン・ティンゲリーの仕事を回顧的に紹介する作品集。廃材を使い、音を立てて動く機械彫刻で知られるティンゲリーだが、本書ではユーモアや遊び心だけでなく、社会や技術への批評的な視点にも目を向けている。あえて壊れるようにつくられた機械は、進歩への疑問や人間のはかなさを映し出しながら、不思議な明るさを併せ持つ。美術史を深く愛しつつ、美術館という制度そのものにも挑んだ姿勢を通して、ティンゲリーの表現の広がりをわかりやすく伝えている。
The Stutter of History | Thomas Demand
2025年12月18日
現代美術家トーマス・デマンドの回顧的作品集。世界各地を巡回した展覧会にあわせて刊行され、キャリア全体を横断する代表作を通して、デマンドの制作の射程を包括的に紹介している。歴史的事件や報道写真をもとに再構築されたイメージは、私たちが大量に消費する「歴史の映像」との距離や向き合い方を静かに問いかける。本書には、作品に応答して書かれた作家アリ・スミスの短編小説や、キュレーターのダグラス・フォーグル、マーガレット・アイヴァーセンによる論考も収録。
Hiroshi Sugimoto: Time Exposed | 杉本博司
2025年12月18日
日本の現代美術家、杉本博司の作品集。各地で開催された個展にあわせて刊行され、「蝋人形/恐怖の館」「劇場」「海景」といった代表的シリーズを多数掲載している。長時間露光による写真表現や、歴史や記憶をモチーフとした視覚的探求が収められ、杉本の芸術観が浮かび上がる構成となっている。さらに本人へのインタビューも収録。
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