日常らしさ | 安村崇
写真家・安村崇の初期作品をまとめた作品集。籠に入ったみかん、すりガラスの食器棚、和室の鏡台、花柄のカーテンなど、昭和の家庭に見られた身近な風景を題材に、整然とした構図のなかにわずかなずれや違和感を丁寧に写し出す。懐かしさと緊張が同居する画面を通して、日常という舞台装置のあり方を問い直す。マルティン・イェッギらによる批評テキストも収録。
Metallic Sleep | Doug Aitken
1998年にTAKA ISHII GALLERYで開催された個展にあわせて刊行された作品集。1990年代後半のダグ・エイケンの表現を収録する。写真や映像、インスタレーションへと展開していく実践を背景に、都市や光、時間の断片を思わせるイメージが並ぶ。金属的な質感と夢のような感覚が交差し、現実と仮想、静止と運動の境界を揺さぶる内容。
Catching the Moment | Terry Jones
ロンドン発のファッション誌『i-D Magazine』創始者、テリー・ジョーンズによる作品集。1990年代後半までに彼がアートディレクションを手がけた代表的な誌面を紹介する。パンクやニュー・ウェーヴの精神を反映した大胆なレイアウトやタイポグラフィを数多く収録し、80〜90年代のストリートカルチャーとファッション誌デザインの革新を伝える一冊。英語表記。
日本の紙クズ 大正・昭和の庶民派レトログラフィックス 野島寿三郎コレクション
大正から昭和期にかけて日本で生まれた、日常にあふれる紙片を収録したデザイン資料集。劇場パンフレットや交通切符、薬袋、マッチラベル、駅弁の包み紙、宝くじ、レコードジャケットに至るまで、チラシやラベル、パッケージ類を網羅。時代の庶民文化を彩った紙資料をカテゴリーごとに整理し、カラーを中心に一部モノクロで紹介する。消えゆく印刷物の意匠と、当時の生活感覚を伝える貴重なビジュアルアーカイブ。
Cell | 松江泰治
写真家・松江泰治による作品集。広範囲を撮影したネガから、わずかに写り込んだ「人」の部分だけを切り出し、45cm角に拡大する手法によって構成。屋上での日光浴、草原に集う人々、ウエディングフォトの撮影風景、道路上で車を動かそうとする場面など、意図されず写り込んだ日常の断片が、鮮烈な色彩とトリミングによって新たな意味を帯びる。人間という最小単位=「cell」に焦点を当て、写真を見る行為そのものの楽しさをあらためて伝えている。
over the silence | 今城純
広告や雑誌、CDジャケットなど幅広い分野で活動する写真家、今城純による作品集。スウェーデン、ドイツ、エストニアを舞台にした三冊組で、それぞれ異なる編集によって構成される。淡い光と影、広がる余白や距離感を生かしながら、断片的な風景や人の気配を捉える。三冊を通して、静かな視線の広がりを体験することができる。
Aquarelle | Gerhard Richter
ドイツを代表する現代美術家、ゲルハルト・リヒターの水彩作品に焦点を当てた作品集。1985年にドイツで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。写真絵画や抽象画で知られるリヒターにとって、水彩は実験的な思考を試す場でもあり、本書には当時の作品群を収録。にじむ色彩や重なり合う層が生む効果を、図版と論考を通して紹介する。
LOVEファッション 私を着がえるとき
2024年から2025年にかけて東京オペラシティアートギャラリーほか全国各地で開催された展覧会の図録。服飾と自己の関係をテーマに、18世紀から現代までの衣装コレクションを豊富なカラー図版で紹介。コム・デ・ギャルソンやシャネル、ディオールなどの名作を中心に、服に宿る情熱や欲望、自己表現の多様なかたちを章立てで解説。展覧会で展示されたアート作品やエッセイ、作品リストも収録。
特別展 はにわ
2024年に東京国立博物館で開催された展覧会の公式図録。国宝「埴輪 挂甲の武人」指定50周年を記念し、全国から集結した選りすぐりの埴輪約120点を鮮明なカラー図版とともに収録。人物・動物・器財など多彩な造形を通して、古墳時代の祈りや権威、造形感覚に迫る。最新研究を踏まえた解説やコラムも充実し、鑑賞の記録としてはもちろん、埴輪研究の入門書としても読み応えのある内容となっている。
縄文 1万年の美の鼓動
2018年に東京国立博物館で開催された特別展「縄文 1万年の美の鼓動」の公式図録。縄文時代草創期から晩期まで、日本列島各地から出土した土器や土偶、装身具などを通して、縄文人の造形感覚と精神性に迫る。火焔型土器や「縄文のビーナス」など、縄文期の国宝6点が一堂に会した史上初の展示を完全収録。豊富な図版と学術的解説を交えながら、日本の美意識の原点ともいえる「縄文の美」の全貌を多角的に伝える資料性の高い一冊。
生野祥雲斎竹藝作品集
竹工芸として初めて重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された生野祥雲斎の作品集。伝統的な竹の編組技法を継承しつつ、素材の可能性を拡張する造形的・芸術的アプローチを追求した作品を収録。盛籃などの端正な工芸品から、炎の揺らめきを思わせるモビール状の代表作「炎」まで、繊細な編みの美と構築的な造形力が融合した、生野の創作世界を体系的に紹介している。
Zeitlos Kunst von heute im Hamburger Bahnhof, Berlin
ベルリンのハンブルガー・バーンホフ現代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された作品集。オブジェ、インスタレーション、彫刻、環境芸術など多様な表現を通じて、32人の現代アーティストの活動を紹介している。ヨーゼフ・ボイス、クリスチャン・ボルタンスキー、サイ・トゥオンブリー、ヴォルフガング・ティルマンスらが名を連ね、60点以上の図版と解説を収録。
Julian Schnabel
1990年にイタリア・プラトのルイジ・ペッチ現代美術センターで開催された展覧会にあわせて刊行されたカタログ。新表現主義の画家として国際的に活躍し、映画監督としても知られるジュリアン・シュナーベルが、1980年代後半に手がけた作品群を紹介している。軍用シートを支持体に用いた大作や、壊れた陶器を大胆に散りばめた作品など、多様な素材を取り込みながら独自の絵画空間を築いた表現を収録。
Walking Memories 1959-69 | Jim Dine
アメリカのアーティスト、ジム・ダインの初期活動を紹介する作品集。1999年から2000年にかけてソロモン・R・グッゲンハイム美術館などで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。1960年代の代表的な制作を中心に、工具、バスローブ、ハート、パレット、インテリアといった象徴的モチーフを用いたミクストメディア作品、絵画、彫刻を収録。
草間彌生 My Eternal Soul
2017年に国立新美術館で開催された展覧会の公式図録。草間彌生の大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」を中心に、初期から近年までの制作を紹介する。約130点に及ぶ絵画をはじめ、彫刻やインスタレーションも収録し、迫力あるカラー図版で展開。作家自身の言葉や批評、詳細な年譜・作品リストを掲載し、長年にわたる創作の流れを整理する。
GA No.18 ル・コルビュジエ:ユニテ・ダビタシオン・マルセイユ/ユニテ・ダビタシオン・ベルリン
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第18号。20世紀モダニズムを代表する建築家ル・コルビュジエが手がけたマルセイユのユニテ・ダビタシオンとベルリンのユニテ・ダビタシオンを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストは吉阪隆正が担当している。
GA No.17 アントニオ・ガウディ:カサ・バトロ/カサ・ミラ
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第17号。スペインを代表する建築家、アントニオ・ガウディが手がけたカサ・バトロとカサ・ミラを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはマリア・ルイサ・ボラスが担当している。
GA No.16 アルヴァ・アアルト:イマトラの教会/セイナヨキ・シティ・センター
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第16号。20世紀を代表するフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトが手がけたイマトラの教会とセイナヨキ・シティ・センターを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストは武藤章が担当している。
Self Service No.24
パリ発のファッション&カルチャーマガジン『Self Service』第24号(2006年春夏号)。クリエイティブ・ディレクターのエズラ・ペトロニオとファッション・ディレクターのスザンヌ・コラーによって創刊され、世界的フォトグラファーによる斬新かつスタイリッシュなビジュアルを多数掲載する。本号では、テリー・リチャードソン、デヴィッド・シムズ、ユルゲン・テラーらによる撮影を収録し、未発表のイヴ・サンローラン・キャンペーンポートレートも掲載。さらにミランダ・ジュライやギャレス・ピューら多彩な寄稿陣が参加。
Self Service No.22
パリを拠点に年2回発行されるファッション&カルチャーマガジン『Self Service』vol.23(2005年 Fall/Winter号)。クリエイティブ・ディレクターのエズラ・ペトロニオとファッション・ディレクターのスザンヌ・コラーによって創刊され、世界的フォトグラファーによる斬新かつスタイリッシュなビジュアルを多数掲載する。本号では、マーク・ジェイコブス、ウェス・アンダーソン、ジャーヴィス・コッカーによる対談も収録し、モードとカルチャーが交差する濃密な世界を誌面に展開している。英語表記。
大竹伸朗展
2022年から2023年に東京国立近代美術館で開催された大竹伸朗の大規模回顧展カタログ。作家が掲げるテーマ「既にそこにあるもの」のもと、半世紀近くにわたる多彩な制作活動を辿る構成となっている。新聞フォーマット3冊(各16ページ)、B全シート1枚(16面)、パノラマシート3冊(各8ページ)、冊子1冊のセット。
シアスター・ゲイツ アフロ民藝
2024年に森美術館で開催された展示の図録。彫刻や陶芸を軸に、建築、音楽、パフォーマンスなどジャンルを横断して活動するアメリカのアーティスト、シアスター・ゲイツの実践を紹介する。アフリカ系アメリカ人としてのルーツと、日本の民藝思想や陶芸との出会いから生まれた独自の概念「アフロ民藝」を中心に構成。ブラック・アートの歴史と民藝運動を重ね合わせながら、アメリカ黒人史とゲイツ自身の歩みを辿る。展示風景をはじめ、常滑や民藝の歴史、架空の陶芸家の物語を含む年表、建築プロジェクトの記録を収録。論考やインタビューも掲載。
Noto 2007 | 中乃波木
写真家・中乃波木による作品集。2007年にFOIL GALLERYで開催された展示にあわせて刊行されたもの。石川県・能登半島で幼少期から暮らしてきた自身の視点から、雪の積もる家屋や氷柱、台所の情景、朝霧に包まれた小学校など、日々の風景を丁寧に捉える。失われつつある日本の原風景を、そこで生きる若い世代の感覚で記録した作品集。
Robert-Tissot Christian
スイス出身の現代美術家、クリスティアン・ロベルト・ティソの作品集。絵画とテキストを組み合わせ、言葉の意味や形態、サイズを空間との関係のなかで提示する実践を紹介。壁面作品やパネル、印刷物、立体など多様な形式を収録し、鑑賞者の知覚や場の認識に働きかける試みを辿る。1990年代後半以降の活動を整理し、言語と視覚が交差する表現の展開を具体的に読み解くことができる。
Tokyo Nobody | 中野正貴
日本の写真家・中野正貴による作品集。新宿駅前や渋谷センター街、六本木、銀座など、東京を象徴する繁華街を舞台に、11年にわたり無人の風景を撮影したシリーズを収録。人であふれているはずの場所から人影だけが消え、建物や看板、道路の細部が際立つ。見慣れた都市の景色が、ふと現実味を失ったかのように感じられる瞬間を捉えている。過密都市・東京のもうひとつの表情を静かに映し出した写真集。
内井昭蔵の思想と建築
2009年に世田谷美術館で開催された展覧会の図録。1967年の独立から2002年に急逝するまでの35年間にわたり、日本建築界の発展に大きく寄与した建築家・内井昭蔵の仕事と思想を紹介する。住宅、公共建築、宗教建築など多岐にわたる作品を、設計図面、写真、模型、映像資料を通して総覧。自然との共生や人間の暮らしを軸に構築されたその建築理念の全貌を読み解く。
TOKUJIN DESIGN | 吉岡徳仁
デザイナー/アーティストとして国際的に活動する吉岡徳仁の初期仕事をまとめた作品集。1990年代後半から2001年頃までのプロジェクトを年代順に収録する。イッセイミヤケのショップデザインやビジュアルディスプレイ、資生堂、BMWなどの仕事を豊富な図版で紹介。光や透明性、素材の特性に向き合いながら、空間やプロダクトの在り方を探った試行が並ぶ。
マルセル・デュシャン 紙の上の仕事
1991年に京都のビギ・アートスペースで開催された「マルセル・デュシャングラフィックス展」にあわせて刊行された作品集。株式会社ビギが所蔵する約190点のコレクションの中から、素描、複製、版画、印刷物、書籍、図面など、デュシャンの「紙の上の仕事」に焦点をあてて網羅的に紹介している。代表的な作品群とともに、複製や資料性を重視した活動も含めて収録。
英国で始まり 濱田・リーチ 二つの道
2020年に益子陶芸美術館で開催された展示の図録。陶芸家、濱田庄司とバーナード・リーチの二つの地で切り拓かれた陶芸の道の広がりを紹介する。「リーチ工房の礎を築いた作家たち」「濱田庄司のインパクト」「英国現代陶芸の諸相」ほか、カテゴライズして作品図版とともに解説を収録。現代イギリスを代表する作家から、益子の作家まで幅広く掲載。
Tom Sachs
アメリカの彫刻家トム・サックスの活動を総覧する作品集。ファストフードやスケートボード、ヒップホップといった大衆文化の記号を、ラグジュアリーブランドやモダニズムの意匠と組み合わせ、消費社会の構造を批評的に浮かび上がらせてきた。本書はフォンダツィオーネ・プラダでの個展にあわせて刊行され、武器や宇宙開発、企業ロゴなどを題材とした立体作品やインスタレーションを収録。
Ernst Gamperl: Dialogue
ドイツの木工芸家エルンスト・ガンペールによる作品集。ハリケーンで倒れた樹齢230年のオークを素材に、10年にわたり取り組んだプロジェクト「Lebensbaum(生命の樹)」を記録する。一本の巨木から削り出された97点の器やオブジェは、乾燥による変形をも制作の一部として受け入れながら形成されたもの。素材との対話を重ねる制作過程と完成作品を豊富な写真で収録し、木という生命体が内包する時間と力を可視化する。
Margiela: The Hermes Years
マルタン・マルジェラがエルメスのウィメンズ・コレクションを手がけた時期に焦点を当てた作品集。アントワープ・ファッション・ミュージアムでの展覧会にあわせて刊行されたもの。前衛的な実験で知られるマルジェラが、エルメスという伝統あるメゾンでどのように自身の方法論を展開したのかを辿る。身体と布の関係を見直すアプローチや、控えめな色調と素材使いに宿る緊張感を、ルックや資料写真とともに紹介。
John Galliano for Dior
ジョン・ガリアーノがディオール在任中に手がけたコレクションを総覧する一冊。年代順に構成され、象徴的なルックとともに、バックステージの様子も収録。モデルやスタイリスト、メイクアップアーティスト、そしてガリアーノ自身の創造の現場を捉える。撮影はロバート・フェアラー。劇的で華やかなショーの空気感を伝えながら、ガリアーノ期ディオールの想像力と演劇性を具体的に読み解いている。
黒田泰蔵 | 大阪市立東洋陶磁美術館
2020年に大阪市立東洋陶磁美術館で開催された展覧会「黒田泰蔵」の図録。白磁の表現を極限まで追求し続けた陶芸家・黒田泰蔵の作品約60点を収録。器のかたちや肌理のわずかな差異に宿る静謐な美を、モノクロを基調とした端正な構成で伝える。アトリエの庭を写した写真や本人へのインタビューも掲載し、黒田の創作思想と白磁の精神性に迫る内容となっている。
Afangar | Richard Serra
アメリカの彫刻家、リチャード・セラの環境彫刻作品「Afangar」の記録をまとめたもの。アイスランド・ヴィデイ島の壮大な彫刻作品「Afangar」の写真記録・図版・テキスト・スケッチを収録。彫刻作品の周囲をぐるりと巡るように撮影され、彫刻・ランドスケープを丁寧に捉える。視覚的ドキュメントを中心に、彫刻と環境との相互関係を探る。
Escape | Danila Tkachenko
ロシア出身の写真家、ダニラ・トカチェンコによる作品集。社会との関わりを断ち、森や雪原で隠遁生活を送る人々を記録したシリーズを収録する。木や枝で組まれた小屋、動物の皮、手製の道具など、自然の中で生きるための痕跡が淡い光の中に現れる。アンドレイ・タルコフスキーの言葉を冒頭に掲げ、都市や制度から離れるという選択を通して、自由や孤独の意味を問いかける。
Bruce Weber
アメリカを代表する写真家、ブルース・ウェーバーの作品集。1991年にロサンゼルスのFahey/Kleinギャラリーおよび日本のパルコ・ギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたもの。風景、ポートレート、そして家族写真まで、多様な主題を収録。広告やファッションの分野で培われた洗練と、私的な視線が交差する内容となっている。ウィリアム・S・バロウズによるテキストも掲載。
聴竹居 日本人の理想の住まい | 松隈章
日本近代住宅建築を代表する名作「聴竹居」を総覧する一冊。建築家・藤井厚二が京都に建てた自邸を、玄関や小上がり、茶室などの内観から外観、さらに机や照明、暖房器具といった調度に至るまで、大判図版約180点を通して紹介。近年「日本人の理想の住宅」として再評価され、2017年に重要文化財に指定された建築の全体像を辿りながら、藤井厚二の住宅思想と生活観を読み解いている。
NIWA HOUSE 横内敏人の住宅 2014-2019
建築家・横内敏人による2014年から2019年までの住宅26作品を収録した作品集。邸宅や別荘、郊外住宅、公共施設など、多様な建築を対象に、庭と建築を一体として設計する“庭屋一如”の思想を軸に構成されている。自ら植栽図を描き、樹種を選定し、施工にも立ち会う横内の設計姿勢を、150点におよぶ図面と写真によって詳細に記録。現代的な和の空間や木造建築の美学を通して、自然と共生する建築の可能性を探る内容となっている。
The Music Library: Graphic Art And Sound | Jonny Trunk
アニメーションやコマーシャル、映画、テレビ番組のために制作されたライブラリーミュージックのジャケットアートを集成した一冊。1950年代から70年代にかけて制作されたLPを中心に、商業流通を前提としない限定プレスのレコードに施された大胆なグラフィックを収録。実験的なタイポグラフィや抽象的イメージ、写真コラージュなど、多様なデザインが音楽の用途や時代性と響き合う。
Am I a House? | Erwin Wurm
オーストリア出身のアーティスト、エルヴィン・ヴルムの展示図録。2012年秋にCACマラガで開催された個展にあわせて刊行されたもの。家や日用品を歪ませた立体作品や、人が身近な物と奇妙な関係を結ぶ「ワン・ミニット・スカルプチャー」など、ユーモアを入り口にした作品群を収録する。笑いを誘いながらも、身体や所有、社会的規範に潜む前提を揺さぶる視点が貫かれる。
Candida Hofer: Photographie
ドイツ出身の写真家、カンディダ・へーファーの作品集。1988〜89年の展覧会にあわせて刊行された作品集。図書館や劇場、美術館など公共性を帯びた室内空間を主題とし、人物の不在を保ちながら建築の構造や光の均衡を丹念に捉える初期代表作を収録。整然とした構図と中立的な視点によって、制度や文化を支える場のあり方を浮き彫りにしている。
Cloud Studies | Marcel Beyer
ドイツのアーティスト、ヘルムート・フェルターによる作品集。19世紀末から20世紀半ばにかけて行われた「雲の研究」を、科学と写真の交差点から読み解く。気象学者アルベルト・リッゲンバッハや、第一次世界大戦時のパイロット、そして“雲の伯爵”として知られる日本の気象学者・阿部正直らによる貴重な写真を収録。1880年代の実験的撮影から1960年代の気象衛星による観測まで、6つの視点で構成され、雲という儚い存在を記録しようとした人間の知的探究と、写真技術の発展を対比的に描き出している。
Felix Gonzalez-Torres
キューバ出身のアーティスト、フェリックス・ゴンザレス=トレスの作品集。鑑賞者の参加によって成立する作品で知られ、キャンディや紙束といった日常的な素材を用いながら、愛や喪失、社会的な関係性を問いかけてきたトレスによる映像やパフォーマンスのスチル、作品図版を収録し、本人の言葉を通して制作の背景や社会へのまなざしを伝える。限定200部発行。