ブックレビューBOOK REVIEW

金沢のデザイン、築地のいい顔、スケボーに魅せられた男たち!2月入荷の新刊書籍
書いた人

金沢のデザイン、築地のいい顔、スケボーに魅せられた男たち!2月入荷の新刊書籍

こんにちは、山田です。

2月も新刊書籍をジャンルレスに厳選入荷しました。3タイトル、ご紹介させていただきます!



金沢ブランド100

まずは、私の地元でもある金沢の本から。

観光地として国内外から高い人気を集める石川県・金沢市。これまでに数多くのガイドマップが作られ、メディアでも取り上げられてきた金沢を、金沢美術工芸大学出身の8名が紹介するのが「金沢ブランド100」です。

歴史、文化、名所、工芸、グルメなど、さまざまなジャンルをデザイナーの視点で大解剖。地元民心をくすぐる絶妙なコンテンツもたくさんあるんですが、「金沢が地元なんですよね〜」と言えなくなりそうなほど、まだまだ知らない金沢の魅力があることにびっくり……!新しい金沢、知る人ぞ知る金沢を発見できるガイドブックです。

金沢ブランド100

著者
水野克夫、鈴木克彦、西岡繁敏 他
出版社
北國新聞社
発行年
2018年
8名の金沢出身デザイナーが、金沢の風土や文化についてデザインの視点で読み解くガイドブック。
和のデザインは古書でも特集コンテンツを公開中。粋で、味わい深いデザインは日本の風土から育まれたもの。ああ、素敵。

築地魚河岸ブルース/沼田学

うつる人物が全員白目のポートレートシリーズ「界面をなぞる」でも話題の写真家、沼田学。初となる写真集は、何かと話題にのぼる築地を自分の目で見てみようという思いが形になったもの。

築地卸売市場で働く人々を定点的に撮影し、ターレットトラック(通称ターレー)に乗った男たちを中心に、知られざる「築地のいい顔」を収めています。タイポロジー(類型学)的に同じシチュエーションで撮ることで、より人々の個性が浮かび上がるのがおもしろい!

ストロボを焚くことで陰影が出るから、さらにおじさんたちの顔の凄みが増しているのもポイント。実は私も撮影に同行させてもらったことがあり、別メディアでインタビューをさせていただいてます。ぜひご覧ください。

記事:メシ通「築地市場の“いい顔”を撮り続ける男に聞く「素顔の築地」とは」

築地魚河岸ブルース

著者
沼田学
出版社
東京キララ社
発行年
2017年
写真家・沼田学の写真集。築地で働く人々のポートレートを収録。
タイポロジー、ではないのですが、同じ場所に集まった人々を撮った写真集ではこちらもオススメ。十人十色のなりきりエルヴィスたち。

エルヴィス・プレスリーの命日、8月16日にメンフィスで毎年開催されるエルヴィスウィークのため集まった、なりきりエルヴィスたちを平野太呂が撮影。

Paranoia Slappys/Panorama Family

ヒップホップ/ラップアーティストとして活動するパノラマファミリーは、震災で亡くした家族の遺影が気に入らなかったことから、写真家としての活動を開始。本作では、馴染みのローカルスケートスポットで出会った仲間たちを、5年にわたり追いかけています。

プロを目指すわけではないけれど、まっすぐな熱意でトリックに打ち込み、仲間たちとの交流を楽しむ。そこには損得勘定の無い情熱と、美しいストーリーがうつし出されています。

仲間と目標を持つことで人生がいくらでも楽しく“メイク”できることを教えくれる写真集です。

Paranoia Slappys

著者
Panorama Family
出版社
Panorama Family
発行年
2017年
パノラマファミリーの写真集。40歳からスケートを始め、「スラッピー」というトリックを成功するまで没頭し続ける一人の男性を、5年にわたり撮り続けている。
今月も粒ぞろいの新刊が揃いました!今後も不定期で入れ替わっていきますので、お見逃しのないよう。

この記事をシェアする

1990年4月22日午年、金沢出身。ギリ平成生まれのデジタルネイティブ、nostos booksを拠点にしながらカレーを作り続けるフリーランス編集者。実は理工学系。2019年2月退社。