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デザインのアイデアソース満載!過去のグラフィックアーカイブを活用しよう。
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デザインのアイデアソース満載!過去のグラフィックアーカイブを活用しよう。

こんにちは、石井です。

今回のブログでは誠文堂新光社発行のグラフィック情報誌「アイデア」のバックナンバーから、海外のタイポグラフィやグラフィックを特集した号をピックアップしてご紹介します。

「アイデア」は1953年に創刊されて以来、国内外の良質なデザインを紹介し続けている雑誌です。デザインにまつわる仕事に就かれている方ならば必ず一度は手にとったことがあるのでは。デザインに煮詰まった。参考資料を探したい。そんなときは過去のデザインアーカイブを活用してみましょう。それでは、どうぞ。



32人のレタリング・カリグラフィー

アイデア No.131

アイデア No.131

出版社
誠文堂新光社
発行年
1975年
  • 32人のレタリング・カリグラフィー/アルファベット・ショウ
  • ベルギーの叙情派作家ヨセ・ゴファン
  • バザレリーIII、20世紀の造形芸術
  • 個性的なデザイナズグループ、トータルデザイン ほか
「32人のレタリング・カリグラフィー/アルファベット・ショウ」展のレポート 1975年1月にニューヨークで開催された「32人のレタリング・カリグラフィー/アルファベット・ショウ」展のレポート。参加者の作品が紹介されています。

タイポグラフィ 手作りの書体で持ち味を活かした独自のタイポグラフィ。良いなあ、こういう作品を見るとアナログ作業をしたくなります。

「トータル・デザイン」のポートフォリオ特集 オランダはアムステルダムにオフィスを構えたデザイン・グループ「トータル・デザイン」のポートフォリオ特集。美術館や出版社、劇場のカタログやポスター。デザインはウィム・クロウェルら。

「トータル・デザイン」のポートフォリオ特集 クライアントワークの紹介だけでなく、社内のチーム構成や精神も紹介されています。トータル・デザインの合理的な仕事の選び方、デザイン哲学など、40年前の記事なのに身につまされます。

エイプリル・グレイマンとジェイム・オジャースの作品

アイデア No.167

アイデア No.167

出版社
誠文堂新光社
発行年
1981年
  • 奥行きの深い空間の中の秩序だった無秩序:エイプリル・グレイマンとジェイム・オジャースの作品
  • テツ・ヤマシタのデザイン
  • 中川憲造のグラフィック・ストリート ほか
レストランの広告とワインリスト エイプリル・グレイマンが手がけたレストランの広告とワインリスト。

エイプリル・グレイマンとジェイム・オジャースによるカリフォルニア芸術大学の学校案内パンフレット WET MAGAZINEの表紙 上はエイプリル・グレイマンとジェイム・オジャースによるカリフォルニア芸術大学の学校案内パンフレット。左下は同2名によるWET MAGAZINEの表紙。右下はテーブル・マット。かわいい。
スイス派と80’sテイストがセンスよくミックスされているこのスタイル、たまりません。

グラフィックデザイナー・中川憲造の仕事を、永井一正が紹介している記事 グラフィックデザイナー・中川憲造の仕事を、永井一正が紹介している記事 こちらはグラフィックデザイナー・中川憲造の仕事を、永井一正が紹介している記事より。ポップな色使いのインフォグラフィックやロゴタイプが、彷徨えるデザイナーにとって大きなヒントになりそうです。

今世紀のタイポグラフィックデザイン

アイデア No.256

アイデア No.256

出版社
誠文堂新光社
発行年
1996年
  • パート1:今世紀のタイポグラフィックデザイン
  • パート2:カッティング・エッジ・オブ・タイポグラフィック・デザイン
Typography ∞(タイポグラフィ・インフィニティ)と題された本号は、1冊まるまるモダンタイポグラフィを特集しています。

タイポグラフィの潮流 タイポグラフィの潮流 タイポグラフィの潮流 タイポグラフィの潮流 「パート1:今世紀のタイポグラフィックデザイン」は未来派からはじまり、デ・ステイル、ダダ、構成主義、バウハウス、アール・デコ、スイス派、そしてサイケデリック・ムーブメントへと、19世紀末から20世紀中盤までのタイポグラフィの潮流を辿ります。

カッティング・エッジ・オブ・タイポグラフィック・デザイン カッティング・エッジ・オブ・タイポグラフィック・デザイン 「パート2:カッティング・エッジ・オブ・タイポグラフィック・デザイン」では、デザイナーのインタビューやコメントをはさみつつ、20世紀末までの国内外のタイポ作品を紹介。コンピュータ・グラフィックス黎明期を経て、進化し続ける文字のデザインを追うことができます。タイポグラフィックデザインの参考資料として、おすすめの1冊!

オトル・アイヒャー デザインとしての世界

アイデア No.322

アイデア No.322

出版社
誠文堂新光社
発行年
2007年
  • 特集1:オトル・アイヒャー
  • 特集2:海外雑誌カルチャー
  • 雑誌文化を知るための読書案内
  • ヘルムート・シュミット:デザイン・イズ・アティテュード ほか
オトル・アイヒャー オトル・アイヒャー 巻頭特集はオトル・アイヒャーにフォーカス。ルフトハンザ航空やウルム市民大学、ミュンヘンオリンピックのアイデンティティなどの代表的な仕事を紹介しながら、その生涯を追います。

海外雑誌カルチャー 海外雑誌カルチャー 海外雑誌カルチャー もうひとつの特集は「海外雑誌カルチャー」。今日では入手の難しくなってしまった貴重な雑誌の数々が、解説を添えられて大集合。

平野甲賀と川畑直道の巻末連載「描き文字考 こちらは平野甲賀と川畑直道の巻末連載「描き文字考」より。1920年代の映画広告における描き文字を紹介しています。かっこいい!!

トマト:アンダーワールド かたちをあたえること

アイデア No.337

アイデア No.337

出版社
誠文堂新光社
発行年
2009年
  • トマト:アンダーワールド 「formgiving かたちをあたえること」
  • ボブ・ギル 答えが導くイラストレーションとデザイン
  • 日本のテクノ同人誌とフリーペーパー ほか
トマト:アンダーワールド大特集号 トマト:アンダーワールド大特集号 トマト:アンダーワールド大特集号 トマト:アンダーワールド大特集号。先日までパルコで開催されていた「THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”」も記憶に新しいですね。トマトの創設メンバーでありアンダーワールド初期メンバーでもあったジョン・ワーウィッカーの創造哲学と関連プロジェクトを、実験的なビジュアルとともに掲載しています。

「日本のテクノ同人誌とフリーペーパー」特集 ローファイなハンドメイド感と溢れ出る独立精神に心をワシ掴みにされたのが、巻末の「日本のテクノ同人誌とフリーペーパー」特集。「デリック・メイを15字で語ってください」企画など、ものすごく気になるじゃないですか。

関西ガバ/ハードコアシーン発のフリーペーパー 関西ガバ/ハードコアシーン発のフリーペーパー。全体的にガバ勢のDTPスキルが高いのは何故…?
いかがでしょうか。メインの特集記事のほかにも、興味をそそられる記事はございましたか?
「アイデア」の人気のある絶版号はなかなか見つからなかったりもします。記事でご紹介した以外にもバックナンバーがございますので、この機会に入手しそびれた特集号を探してみたり、隠れた名特集を掘り出してみてはいかがでしょう。



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ブックディレクター。古本の仕入れ、選書、デザイン、コーディング、コラージュ、裏側でいろいろやるひと。体力がない。最近はキュー◯ーコーワゴールドによって生かされている。ヒップホップ、電子音楽、SF映画、杉浦康平のデザイン、モダニズム建築、歌川国芳の絵など、古さと新しさが混ざりあったものが好き。