滅びゆく民家 屋根・外観 | 川島宙次
建築家・川島宙次による、日本の伝統的民家を記録・解説した建築資料集。屋根や外観に焦点を当て、屋根葺きの種類、壁面の構成、開口部の仕組みなどを豊富な写真や模式図とともに紹介している。失われつつある民家の構法や意匠を伝える内容となっている。
くらしの宝石 | 具本昌
韓国を代表する写真家、具本昌(クー・ボンチャン)の作品集。16年を経て新装復刊された本書は、日々すり減り、やがて消えてしまう「石鹸」を被写体に収めている。刻まれた線や変色、時に思いもよらぬ形を見せるそれらは、石のようでいて石ではなく、儚く消える運命を帯びた存在。52点の石鹸の図版を通して、日常の中に潜む造形の妙と時間の痕跡を静かに伝える。序文・装丁は山口信博。日本語、英語表記。
フィンランド独立100周年記念 フィンランド・デザイン展
フィンランド独立100周年を記念し、2017年に開催された展覧会の公式図録。独立以前の装飾芸術から現代に至るまで、約100年にわたるフィンランド・デザインの歩みを6つのセクションで構成。各時代を代表するデザイナーや、その活動を支え育ててきた企業の取り組みに焦点を当て、多彩な作品とともに紹介している。
Ripsvavar | Laila Lundell
スウェーデンの伝統的な織物技法「畝織り(Ripsväv)」を紹介する作品資料集。織り方の基礎から応用までを丁寧に解説し、古典的なパターンから現代的なデザインまで幅広く収録。組織図や織りの細部写真も豊富に掲載し、実践的な参考資料としても充実した内容となっている。スウェーデン語表記。
Atelier Bow-Wow and Didier Fiuza Faustino: La Maison Magique
2016年にパリ日本文化会館で開催された展覧会のカタログ。循環型のものづくりという理念のもと、日本の建築ユニット〈アトリエ・ワン〉とフランスの建築家ディディエ・フューザ・フォスティノが協働したプロジェクトを紹介。建築とアートの境界を横断する試みとして注目された本作の展示風景、制作過程、設計図など、多角的な視点から記録している。フランス語、英語表記。
小倉織復元30周年 築城則子 縞の今 | 北九州市立美術館
2014年に北九州市立美術館で開催された展覧会の図録。江戸時代より主に袴や羽織、帯の生地として珍重され、全国的にもその名を知られていた「小倉織」。本書は歴史の混乱の中で一度は途絶えた小倉織を現代に蘇らせた、北九州市出身の染織家、築城則子による新旧作の作品群を包括的に紹介するもの。伝統を守りつつ、現代に息づく新しい縞の世界を堪能できる一冊。
生活工芸 new standard crafts | 生活工芸プロジェクト
2010年、金沢21世紀美術館で開催された「生活工芸」展にあわせて刊行された作品集。暮らしの中で使われる工芸を「生活工芸」と位置づけ、18人の選者が各分野から選び抜いた約100点のアイテムを収録。器や家具、日用品など、それぞれの道具が持つ形や素材感を、美しい写真と解説、キーワードで紹介している。大橋歩、深澤直人らによるエッセイも掲載され、現代における工芸の意味や可能性を多角的に探る内容となっている。
現代の建築家 伊東豊雄 風の変様体
建築家・伊東豊雄の作品資料集。雑誌『SD』8609号に掲載された特集記事を、上製本として再編集・保存版化した一冊。〈西条の家〉〈風の塔〉〈シルバーハット〉〈東京遊牧少女の包〉など、初期から代表的な建築をカラー・モノクロ図版と解説で紹介。伊東が追求してきた「風」のように変化する建築の思想と、その実践の軌跡をたどる内容となっている。
山是山水是水 | 高仲健一
画家で陶芸家の高仲健一によるエッセイ集。山里での暮らしを題材に、日々の出来事を軽やかな筆致で綴った文章に、ユーモアあふれる挿絵や漢詩の一節を添える。素朴さと洒脱さが交差する構成で、著者自身による装丁も味わいを深めている。
The Wright Space: Pattern and Meaning in Frank Lloyd Wright’s Houses
近代建築の巨匠フランク・ロイド・ライトの住宅建築を、空間構成と意匠に込められた意味から読み解く建築資料集。タリアセン、落水荘、カリフォルニアの住宅など代表作を取り上げ、平面図や立面図、室内の様子を捉えたモノクロ図版とともに解説する。ライト建築の造形美と思想を探る内容となっている。英語表記。
フランク・ロイド・ライト全集 第6巻 モノグラフ 1937-1941 | 二川幸夫
近代建築の三大巨匠の一人として知られているアメリカの建築家、フランク・ロイド・ライトのモノグラフ。800を超える作品の中から、1937年から1941年の時期に制作された作品の写真、図面、テキストを収録。ポール・ハンナ邸、タリアセン・ウエスト、テンポラリー・サン・トラップ・レジデンスなどを紹介している。
フランク・ロイド・ライト全集 第8巻 モノグラフ 1951-1959 | 二川幸夫
近代建築の三大巨匠の一人として知られているアメリカの建築家、フランク・ロイド・ライトのモノグラフ。800を超える作品の中から、1951年から1959年の時期に制作された作品の写真、図面、テキストを収録。チャールズ・グローレ邸、マックス・ホフマン邸、アリゾナ州立大学などを紹介している。
小松の本 | 小松誠
プロダクトデザイナー・小松誠の仕事を集成した作品集。「あな」「しわしわ」「はえる」など、独創的なテーマごとに分類し、これまで手がけた多彩なプロダクトを掲載。造形の背景や発想の源泉について、自身の言葉とともに紹介し、そのユーモアと探究心あふれるデザインの世界を伝える。
Jeff Wall: The Complete Edition | ジェフ・ウォール
カナダ出身のアーティスト、ジェフ・ウォールの作品を網羅した決定版作品集。1960年代後半以降、写真を現代美術の領域に押し上げた先駆者として知られ、ハリウッド映画や19世紀の歴史画を想起させる構成力により高い評価を受けてきた。本書では代表作から近作までを豊富な図版とともに収録し、論考や解説テキストを通じてその思想と実践に迫る。英語表記。
Jeff Wall | ジェフ・ウォール
カナダ出身のアーティスト、ジェフ・ウォールによる作品集。1997年から1998年にかけてロサンゼルス現代美術館(MOCA)などで開催された展覧会にあわせて刊行された。映画のセットのように精巧に演出された構図の中に、現実とフィクション、個人と社会の関係を多層的に描き出す作風で知られるウォール。本書は代表作に加え、新たに発表されたモノクロ写真シリーズも収録する。英語表記。
Gerhard Richter: Landscapes | ゲルハルト・リヒター
ドイツを代表する現代アーティスト、ゲルハルト・リヒターによる作品集。1963年から2008年にかけて制作された風景画を収録し、キャリアを通じて最も継続的に取り組んできたテーマのひとつに焦点を当てている。写真のような写実から抽象的な表現まで、リヒター独自の視点と技法によって描かれた風景の変遷をたどる内容となっている。英語表記。
Gerhard Richter: Pictures / Series | ゲルハルト・リヒター
2014年にスイスのバイエラー財団美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された一冊。ゲルハルト・リヒターが60年にわたり制作してきた代表的シリーズを紹介する。フォト・ペインティング、カラーチャート、アブストラクト・ペインティングなど、多彩な手法を用いた作品群を豊富な図版とともに掲載し、その変遷と背景を読み解くテキストも収録。英語表記。
Pictures From the Surface of the Earth | Wim Wenders ヴィム・ヴェンダース
ドイツの映画監督、ヴィム・ヴェンダースによる写真集のハードカバー増補改訂版。長年携えてきた古いパノラマカメラで撮影された写真は、アリゾナ、テキサス、日本、エルサレム、ニューヨークのグラウンド・ゼロなど、多様な土地の風景をとらえる。都市や自然の美しさ、破壊や喪失の痕跡が、観音開きの構成によるパノラマ写真とともに静かに描き出されている。英語表記。
Wim Wenders: Instant Stories | ヴィム・ヴェンダース
ドイツの映画監督・ヴィム・ヴェンダースによる、詩的な記憶の旅をたどるような写真集。プライベートで撮影された友人や俳優のポートレート、旅先の風景、テレビ画面に映る映像、1970年代のドイツの映画館など、多彩なモチーフが収められている。ロードムービーのように緩やかに展開するイメージの連なりが、ヴェンダース自身の物語や空想と重なり合う構成となっている。英語表記。
Win Wenders: Once | ヴィム・ヴェンダース
ドイツの映画監督、ヴィム・ヴェンダースによるフォト・エッセイ集。映画のロケ地や旅先など、世界各地で撮影した写真と、「かつて…」という書き出しで綴られる44のエッセイを収録する。風景と記憶、時間の断片を結び合わせた構成は、読む者にヴェンダースの旅に同行しているような感覚をもたらし、静かなロードムービーのような余韻を残す。英語表記。
Occluded Front | James Turrell ジェームズ・タレル
1985年から翌年にかけてロサンゼルス現代美術館で開催された展覧会にあわせて刊行された、ジェームズ・タレルのカタログ兼モノグラフ。1967年の初期投影作品から、空間全体を体験として構築するインスタレーション、未完の大作《ローデン・クレーター》までを取り上げ、作家の思考と実践をたどる。パイロットとしての経験も背景に、光と空をめぐる探究は、視覚と知覚のはざまにある現実を静かに浮かび上がらせる。
Eugene i, ii, iii | ユージーン・スタジオ
2023年にMAKI Galleryで開催された展覧会「ユージーン・スタジオ/寒川裕人 想像の力 Part 1/3」にあわせて刊行された展示図録『Eugene i, ii, iii』の3冊セット。寒川裕人の代表作「レインボーペインティング」や「Light and shadow inside me」などの作品群や展示風景を収録。作品理解を深めるインタビューやテキストも併載されている。
A la Parisienne | Jean-Francois Jonvelle
フランスの写真家ジャン=フランソワ・ジョンヴェルによる写真集。アパレルブランド「ナイスクラップ」の設立10周年を記念して制作された。パリの街を舞台に、等身大の女性たちをやわらかなモノクロームで捉えた作品を収録する。気取らない視線と親密な距離感が、自然体でありながらも瑞々しさをたたえたジョンヴェル独自の女性像を浮かび上がらせている。英語表記。
没後50年 福田平八郎 | 大分県立美術館 ほか
写実に基づく装飾的表現で近代日本画に革新をもたらした画家、福田平八郎(1892–1974)の没後50年を記念した回顧展公式図録。代表作《漣》《竹》《雨》に加え、《雲》などの初公開作品を含む121点を収録する。色彩と構成に対する鋭い感覚、自然への深いまなざしが光る作品群に加え、「写生狂」を自称した画家の観察眼が宿るスケッチ160点超も掲載され、画業の全体像を多角的に紹介している。
Hilary Lloyd | ヒラリー・ロイド
2011年ターナー賞にノミネートされたイギリスのアーティスト、ヒラリー・ロイドの初モノグラフ。都市の断片や日常の身振りを鋭く捉えた映像作品、そしてそれらを用いた空間的インスタレーションを豊富な図版とともに紹介する。複数のモニターやプロジェクションを組み合わせ、映像が物質として空間に現れる様を伝える構成。抽象的な色彩や回転する映像が、鑑賞者の身体感覚に訴えかけるロイドの実践を多角的に捉えた一冊。解説冊子付属。英語、ドイツ語表記。
Walter Niedermayr: Appearances | ウォルター・ニーダーマイヤー
イタリア出身の写真家、ウォルター・ニーダーマイヤーによる作品集。2011年の個展にあわせて刊行された。本書には2006〜2009年に制作された27点の連作と4点の映像インスタレーションを収録。1980年代以降、山岳環境と人間の関係、マスツーリズムによる景観の変化を主題に取り組んできた。イランをテーマにした近作では、イスラム革命以降の風景に古代ペルシャの文化遺産を重ね、過去と現在のつながりを探っている。イタリア語、英語表記。
Barney+Beuys: All in the Present Must be Transformed | マシュー・バーニー、ヨーゼフ・ボイス
20世紀を代表するアーティスト、マシュー・バーニーとヨーゼフ・ボイスの関係性を探る作品資料集。グッゲンハイム美術館での展覧会にあわせて刊行されたもの。両者によるドローイングやガラス絵、立体、インスタレーションなどを通じて、素材の選択や物語構造、行為と記録の関係性に着目し、共通点と相違点を検証している。英語表記。
瀧狂 横尾忠則Collection中毒
画家・横尾忠則が「滝」を描くにあたり、知人や友人、ファンに呼びかけて収集したポストカードを編纂した異色の画集。集まった絵葉書は総数13,000枚以上にのぼり、本書ではそれらをほぼすべて掲載している。大量のビジュアルが滝の持つ多様な表情を浮かび上がらせ、横尾忠則の創作の背景を可視化する。巻末には荒俣宏による解説「瀧が来た!」も収録。
Buropflanze(Office Plant) | Saskia Groneberg
ドイツ出身の写真家、サスキア・グローネベルクによる作品集。サンスベリアやサボテン、多肉植物など、オフィスの一角に置かれた観葉植物を静かにとらえたシリーズを収録する。人工的な空間の中にひっそりと存在する植物たちの姿が、無意識に交わされる視線や、日常の緊張と緩和の関係性を浮かび上がらせる。英語表記。
【新刊書籍】 嘘の家族 | 木村肇
写真家・木村肇による作品集。これまでマタギや競走馬、限界集落など、社会の周縁にある存在に光を当ててきた木村肇が、本作では自身の家族に焦点を当てる。美しく詩的なモノクローム写真と、本人へのインタビューを通じて構成されており、個人的な記憶とまなざしが織りなす親密な物語が静かに立ち上がる。日本語、英語表記。
【新刊書籍】 The Dialogue of Two | 吉田亮人
写真家・吉田亮人による作品集。いとこ・大輝の突然の自死の後、大輝と共に暮らしていた祖母が亡くなるまでの約3年間を記録する。祖母が繰り返し語った「ある話」を軸に、愛する者を失った人間が死者とどう向き合い、対話を重ねながら日々を生きていくのかを静かに見つめた作品。
Campagna Romana | Joel Sternfeld ジョエル・スタンフェルド
アメリカの写真家、ジョエル・スタンフェルドによる作品集。ターナーやコローらが描いたイタリア・カンパーニャ地方の風景を現代の視点からとらえた。ローマ帝国の遺構が都市の片隅にひっそりと佇み、風景に溶け込む様子を静かに記録している。歴史的遺産が整備されぬまま風化していく現実に対する、静かな憂いがにじむ一冊。英語表記。
Bente Saetrang | ベンテ・セートラン
ノルウェーの芸術家、ベンテ・セートラングの40年にわたるテキスタイル表現への取り組みを紹介する資料集。エッセイ、詩、インタビュー、モンタージュ、図版など、多様な形式を通して、創作の異なる段階や思考のプロセスに光を当てる。個人的な視点と社会的文脈が交錯する、多層的なテキスタイル実践が丁寧に記録されている。英語、ノルウェー語表記。
Die Neue Sachlichkeit – Deutschland – 1920er Jahre
1920年代ドイツで展開された芸術運動「新即物主義(Neue Sachlichkeit)」を多角的に検証する大規模回顧展のカタログ。パリのポンピドゥー・センターでの開催にあわせて刊行された。オットー・ディックス、ジョージ・グロス、ハンナ・ヘッヒの絵画や、写真家アウグスト・ザンダーの作品など約340点を収録。美術・建築・写真・演劇・音楽・文学にわたる新即物主義の全貌を、第一線の研究者による34本の論考とともに紹介する。ドイツ語表記。
美術の物語 | E.H.ゴンブリッチ
E.H.ゴンブリッチによる、美術史の名著『美術の物語』。古代から現代までの美術の変遷をたどりながら、各時代の様式や芸術運動をわかりやすく解説している。ボッティチェリ、ミケランジェロ、ポロックなどの観音開きによる大判図版をはじめ、カラー・モノクロあわせて400点以上の図版を収録。美術の流れを体系的に学ぶことができる一冊。
Roadside Lights | 大橋英児
日本の写真家・大橋英児による作品集。街中や郊外の道端に佇む自動販売機を、夕暮れや夜の時間帯を中心に撮影したシリーズを収録する。厳しい冬の環境下でも黙々と光を放ち続けるその姿は、都市の風景に潜む静けさや、現代を生きる私たちの姿とも重なって見える。限定1000部刊行。
Rays | Xavier Veilhan
フランスを拠点に活動するアーティスト、グザヴィエ・ヴェイヤンによる作品集。2011年以降継続しているシリーズ『Rays』に焦点を当て、光や影、建築物を用いた没入型の空間インスタレーションを紹介する。各地での展示記録に加え、科学的イメージや美術史上の人物に関する図像学的リサーチも収録され、作品の背景を多角的に読み解く構成となっている。英語表記。
Charline Tyberghein: Test Department | シャルライン・ティベルゲイン
ベルギーのアーティスト、シャルライン・ティベルゲインによる作品集。アントワープ王立アカデミー卒業後に取り組んできた、木製パネル上の習作を集めた内容となっている。だまし絵の技法やオプアートの要素を駆使し、絵画の可能性を探る実験的な構成が特徴。ひとつひとつが実験の断片のように配置され、連続する試行の軌跡を描く。英語表記。
Mathematical Models | 篠田正人
加藤数物製作所と奈良女子大学が所蔵する数理模型を撮影し、その数学的意味を篠田正人教授の解説とともに紹介するビジュアルブック。難解な数式を立体化し、視覚的に理解するための教材「数理模型」は、19世紀後半のドイツで誕生し、昭和初期の日本でも独自に発展した。流麗で美しい幾何学的フォルムの魅力も堪能できる一冊。
Andrew Wyeth | アンドリュー・ワイエス
アメリカン・リアリズムを代表する画家、アンドリュー・ワイエスの創作と人生をたどる伝記的作品集。芸術家としての父、N.C.ワイエスの影響や、故郷ペンシルベニア州との深い結びつきを背景に、ワイエスの内面的な創造の源泉に迫る。全体は5つの章で構成され、作品とともにその生涯と芸術観を丁寧に読み解いていく。英語表記。
Paraphernalia | Wim Wauman ヴィム・ワウマン
ベルギーを拠点に活動する写真家、ヴィム・ワウマンの作品集。周囲のアーティストたちから募ったさまざまなオブジェを用い、それらを組み合わせて構成した静物写真を収録している。色彩や質感、形状が異なるモチーフの組み合わせは、作者の審美眼と遊び心が垣間見える独自の視覚世界を生み出す。巻末には、オブジェの寄贈者の名前やコメントが添えられており、それぞれのモノにまつわる背景や思いが提示される。鑑賞者の解釈や想像を刺激する、物と人の関係性に焦点を当てた内容となっている。英語表記。
北のアルプ美術館20周年記念 串田孫一の小宇宙 復元された仕事部屋
北海道の「北のアルプ美術館」開館20周年を記念して刊行された、限定20部の図録。詩人・随筆家として活躍し、山の文芸誌『アルプ』創刊にも携わった串田孫一の書斎と居間を忠実に復元・記録している。原稿や文房具、レコード、略譜、著作目録など、創作と思想の営みを支えた空間と遺品の数々を豊富に掲載。
汚れたる者はさらに汚れたることをなせ | 高橋睦郎
日本の詩人・高橋睦郎による詩集。第1部「第九の欠落を含む十の詩篇」、第2部「狼神のかたちをした恋人たち」、第3部「目の慾 あるいは 鷲の種族」から、それぞれ10篇ずつ、全30篇を収録する。澁澤龍彦による跋文と、和田誠の装幀によって、詩の世界観が一層深みを増す構成となっている。
LIGHT COMPOSE 時空表現言語としての光、あるいは、強すぎて誰からもかまってもらえなかった、かわいそうな光。 | 海藤春樹
照明デザイナー・海藤春樹によるモノグラフ。舞台美術、展示空間、ショールームなど多様な分野で手がけた照明設計の事例を通して、その創作姿勢とデザイン哲学を紹介する。あわせて、共に仕事をした関係者による寄稿や、光を空間表現の言語として捉える視点、実践的な思考のプロセスを5つの章に分けて構成している。