然 CRUDE | 工藤規雄
アートディレクター、工藤規雄による写真集。海外滞在時に35mmリバーサルフィルムで撮影されたスナップを収録している。デジタル処理を加えずに現像された写真は、鮮やかさと同時に素朴な質感を残し、旅先での一瞬一瞬をアルバムのように呼び起こす。現代の写真表現において希少となったアナログの色彩が、時間の流れや記憶の手触りを伝えている。
MÜHL | Bernhard Fuchs
オーストリア出身の写真家、ベルンハルト・フックスによる写真集。2014年から2019年にかけて、出身地のミュールフィアテル地方を歩きながら撮影した作品を収録。石、水、木々、空といった身近な自然の細部を注意深く捉え、季節や光の変化によって異なる表情を見せる森や川、苔むした岩、空の気配を丁寧に写し込んでいる。普段は見過ごされがちな風景の断片に、静かな時間の流れと詩的な深みが宿っている。限定300部発行。
Acne Paper Book
スウェーデンのファッションブランド、Acne Studiosが2005年から2014年にかけて年2回発行してきた雑誌『Acne Paper』の総集本。全568ページの豪華版として刊行され、サラ・モーア、ヴィンス・アレッティによる新たなエッセイも加わっている。デヴィッド・ベイリー、ソール・ライター、サラ・ムーン、アーヴィング・ペン、パオロ・ロヴェルシといった巨匠から、ロー・エスリッジやヴィヴィアン・サッセンなど若手世代まで多彩な作家の作品を収録。アズディン・アライア、ティルダ・スウィントンらのインタビューや寄稿も掲載され、写真、アート、文学を横断した雑誌の表現世界を一冊に凝縮している。
1/1 | 安村崇
写真家、安村崇の作品集。「1/1」シリーズの集大成で、2008年から2015年にかけて全国各地で撮影された111点のカラー作品を収録。地方の公園や公共施設、港湾周辺など、80年代以降に建設された空間を中心に、背景と前景の区別を消し、フラットなレイヤーとして写し出す独自の構図を追求している。外壁のタイルや規則的に並んだ瓦、横断歩道やコンクリート塀など、日常の細部を丁寧に切り取り、安村のまなざしがとらえた公共空間と生活の断片を描き出している。
Theo Mercier: La Possession Du Monde N’est Pas Ma Priorite
フランスの彫刻家、テオ・メルシエの初作品集。工学を学んだ経歴を活かし、日用品や工芸品といったありふれた素材と古物的な素材を混在させ、異なる時代や文化をためらいなく横断する造形世界を展開している。さらに、パフォーマンスや音響制作にも領域を広げ、既存の美術の枠を軽やかに超えていく。作品と制作現場を捉えた260点の写真に加え、各種資料や批評テキストも収録。
Gathered Leaves Annotated | Alec Soth
写真家アレック・ソスの代表作5冊を、注釈付きで1冊に再構成したアンソロジー。2015年に刊行されたボックスセット『Gathered Leaves』をもとに、『Sleeping by the Mississippi』『Niagara』『Broken Manual』『Songbook』『A Pound of Pictures』の全見開きを、700ページを超えるボリュームで完全収録。各ページにはソス自身による注釈やテキスト、追加図版が加えられ、作品の背景や思考の流れをたどる構成。新たな序文も収録され、ソスの写真世界を読み解くためのガイドとしても位置づけられている。
絵草紙うろつき夜太 | 柴田錬三郎、横尾忠則
1973年から1974年に「週刊プレイボーイ」にて連載されていた柴田錬三郎の時代小説。全頁フルカラーの挿画・装丁は横尾忠則。この作品の為に高輪プリンスホテルに1年間缶詰にされた2人の逸話は有名。時代小説の枠組みを超えて、物語の進行に合わせて次第に作者を巻き込みシュールな展開を見せていく、歴史的傑作。
出会いを求めて 新しい芸術のはじまりに | 李禹煥
「もの派」を主導し、国際的に活動する美術家、李禹煥(リ・ウファン)の評論集。1960年代後半から70年代初頭にかけて発表された論考を収録し、「もの派」の発想や当時の表現の根拠を問い直している。新たな表現の可能性を探る思考が展開され、李禹煥の形成期における思想の軌跡をたどる資料となっている。
Look at Me, I Look at Water | Boris Mikhailov
ウクライナ出身の写真家、ボリス・ミハイロフの作品集。ロシア、ドイツ、故郷ウクライナを巡る旅の中で、貧しい人々や裕福な人々、社会の周縁にいる存在やホームレスなど、様々な人々の日常を飾り立てずに捉えている。美的な誇張を排した率直な視線は、人々の暮らしの実態と内面をそのままに写し込み、対象への鋭いまなざしを感じさせる。手書きのロシア語によるコメントが写真に添えられ、作家自身の人生の一章を語る私的なアルバムのような趣をもつ。
Handcrafted Modern: At Home with Mid-century Designers | Leslie Williamson
イームズ夫妻、ジョージ・ナカシマ、ラッセル・ライト、ウォルター・グロピウスら、14名のミッド・センチュリー期に活躍したデザイナーたちの自宅のインテリアを紹介した写真集。ハンドメイドの家具、自作の彫刻や絵画の飾り方、本棚に並ぶ本や調度品の数々、 細部にいたるまで作家の個性があらわれた住まいにはインテリアのヒントが満載。
CMにチャンネルをあわせた日 杉山登志の時代
「コマーシャル・フィルム界の黒澤明」と称されたCMディレクター、杉山登志の軌跡を辿る書籍。37歳で早世した鬼才の生涯と創造の軌跡を、同時代に仕事を共にした著名人によるエッセイやインタビューを通して描き出している。テレビCMが新しい映像文化として開花した時代に、杉山がいかに表現を革新したかを多面的に検証。編集は馬場啓二と石岡瑛子が手がけ、映像表現の黎明期に刻まれた杉山登志の思想と影響力を浮かび上がらせている。
POR SI MISMO | Lawrence Weiner
アメリカのコンセプチュアルアーティスト、ローレンス・ウィナーの作品集。2001年にスペイン・マドリードのクリスタルパレスで開催された展覧会の図録。宮殿内のガラス屋根にヴィニールのステンシルで言葉を刻み込み、太陽光によって文字が床に投影される空間作品をはじめ、レティーロ公園やソフィア王妃芸術センター図書館への介入作品も収録。タイポグラフィ、色、配置といった要素が彫刻的な構成をなし、言語を公共空間における彫刻として機能させるウィナーのアプローチが記録されている。展示に関するエッセイや対話記録も収録。
The Mechanism | Marten Lange
スウェーデンの写真家、モルテン・ランゲによる作品集。テクノロジー、監視社会、都市をテーマに、複数の都市で撮影されたモノクロ写真で構成されている。クローズアップと都市景観を交互に織り交ぜながら、技術の発展が人間の経験にもたらす影響を建築的なモチーフを通じてたどる。脅威と期待が混在する近未来的な雰囲気を帯びつつ、どこか疎外感と感情的な余韻を同時に漂わせる、映画的な写真集。
building for a typhoon | Rohan Hutchinson
オーストラリアを拠点に活動する写真家、ロハン・ハッチンソンの作品集。2019年に東京を襲った台風の前後に撮影された建築のイメージを収録。気象の変化の中で佇む建築構造を記録しながら、都市における文化的・経済的・地理的な差異をにじませ、環境と建築の関係を浮かび上がらせる。歴史的な空間と現代の都市景観が交錯する中で、素材や層の重なりにも意識が向けられている。プラスチックシートに挟み込まれた仕様やメタリックプリントも付属し、イメージと物質の関係を問いかける造本となっている。限定140部発行。
The Ballad of Sexual Dependency | Nan Goldin
アメリカの写真家、ナン・ゴールディンの作品集。友人、家族、恋人たちとの日々を、親密さと依存の葛藤を軸に記録した作品群を収録。1980年代の都市生活や周縁的な人々の姿を、鮮烈な色彩と率直なスタイルで写し込み、愛や孤独、男女の言語の違い、自律と依存の葛藤を濃密な日常の断片として映し出す。生々しい生の欲求に満ちたこの記録は、1980年代初頭に頂点を迎えたひとつの時代の証言となり、現代写真の古典として今もその影響力を広げ続けている。
Sketches for Music | 坂本慎太郎
ミュージシャン、ヴィジュアル・アーティスト、坂本慎太郎の作品集。1993年から2018年までの25年間に制作されたスケッチやアートワークの原画約750点を、ほぼ選別することなく収録。鉛筆やデザインペン、アクリル絵具、スプレーなど身近な画材で描かれたイメージは、多くがA4の紙に制作され、後のスキャンやデジタル処理を前提とした独自の制作過程がうかがえる。
Special Guest | Roe Ethridge, Richard Prince
2015年にガゴシアン・ギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行された図録。リチャード・プリンスとロー・エスリッジが共同で制作し、互いの作品をそれぞれの視点から見つめ直した内容を収めている。イメージの生成や写真の限界への関心を共有する二人が、写真表現の枠組みを問い直す試みとして構成され、異なる作家性が交差することで新たな視点が浮かび上がる。両者の関係性と作品の読み替えを通じて、現代におけるイメージの在り方を探る視点となっている。
Water Line: A Story of the Po River | 西野壮平
写真家、西野壮平の作品集。イタリア北部を流れるポー川をたどり、2017年に撮影された数百点の写真をもとに、コラージュとして再構成した作品を収録。山岳地帯の源流からアドリア海へと至る流域を背景に、都市の風景や工業地帯、人々の生活の断片、水辺の情景などが重層的に組み合わされる。中心に据えられた川の流れを軸に、多様な風景と人の営みを結びつけ、時間と空間の連なりを描き出している。
ジェームズ・タレル 未知の光へ | 水戸芸術館現代美術ギャラリー
光と空間を題材にした作品で知られるアーティスト、ジェームズ・タレルが1995年に水戸芸術館現代美術センターで開催した展覧会「ジェームズ・タレル 未知の光へ」にあわせて刊行された公式図録。会場で発表されたインスタレーション作品の写真や、その構造と装置設計に関する資料を豊富に収録する。さらに、タレルの創作を形而上学的視点から読み解いたリチャード・L・ウォーカーによるテキストも掲載。
Tokyo Plain | Edgar Honetschlager
オーストリアのアーティスト、エドガー・ホーネットシュレッガーの作品集。1991年に移住した東京を舞台に、早朝の街を歩きながら撮影された風景を収録。路地や住宅地、自動販売機の連なり、通学路、選挙のポスター、墓地や屋台の風景など、都市の日常的な姿を淡々と写し取り、生活の気配が残る東京の一面が浮かび上がる。また、自身によるテキストも挿入され、都市での体験や観察が簡潔な言葉で綴られる。限定500部発行。
書体 | 立花文穂
グラフィックデザイナー・立花文穂の作品集。日々書き続けてきた「字のような何か」を軸に、筆と墨によって描かれたかたちが紙面に現れ、身体の動きと直結した線として残される。古紙の質感や経年による色の揺らぎも作用し、時間の痕跡と書く行為が交差している。装丁と製本も立花文穂自身が手がけている。
植草甚一主義 | 植草甚一
評論家・植草甚一の仕事と蒐集をまとめた作品集。ジャズ、ミステリー、映画評論で知られ、1970年代サブカルチャーの旗手として「J・J氏」の愛称で親しまれた植草甚一の、自作のコラージュ作品、スクラップ、時計や小物などのコレクションを豊富な図版とともに収録。田村隆一、丸谷才一、和田誠、浅井慎平らによるエッセイや、東野芳明・飯島正との対談、年譜も掲載されている。
レコード・ジャケット・ライブラリー | 植草甚一
レコード・ジャケット・ライブラリー/外国文学、ジャズ、映画評論家、コラージュアーティストとしても知られる植草甚一監修のもと、デザイン性の高いレコードジャケットを編集・紹介。ビートルズ、ボブ・ディランら名だたるアーティストらの優れたレコードジャケットをカラーとモノクロで多数収録。植草甚一の他、片岡義男、沢渡朔などによるエッセイも併せて掲載。
アイデア No.325 花形装飾の博物誌
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.325(2007年11月号)は、「花形装飾の博物誌」を特集。西洋の活版印刷で用いられてきた花形装飾活字を豊富な図版とともに紹介している。花や植物、幾何学模様をかたどった小さな活字ユニットが、組み合わせによって装飾罫や飾り窓へと展開していく構造に焦点を当て、その起源から19世紀以降の広がりまでを丁寧にたどる。
疾風迅雷 杉浦康平雑誌デザインの半世紀
グラフィックデザイナー、杉浦康平の雑誌デザインを網羅した図録。2004年にギンザ・グラフィック・ギャラリーでの展覧会に合わせて刊行されたもの。『銀花』『SD』『都市住宅』『エピステーメー』『遊』『噂の眞相』など、半世紀にわたり手がけてきた雑誌デザインを中心に、約480点を収録。タイポグラフィ、写真、レイアウトが複雑に絡み合う誌面が並ぶ。松岡正剛との対談も掲載。
東西の職人図絵 復刻版 全7冊揃 | 菱川師宣、ヨースト・アマン | 株式会社竹尾
紙の専門商社・竹尾の創業90周年を記念して刊行された復刻版。江戸時代の浮世絵師・菱川師宣による『和国諸職絵つくし』と、16世紀ドイツの版画家ヨースト・アマンによる『西洋職人つくし』を収録。日本とヨーロッパ、それぞれの時代と地域で描かれた職人たちの姿を対照的に楽しむことができる。全7冊構成で、当時の生活文化や職能の多様さを知る貴重な資料。解説冊子付き。非売品。
Josef Muller-Brockmann: Pioneer of Swiss Graphic Design コンパクト版
スイスを代表するタイポグラファー・グラフィックデザイナー、ヨゼフ・ミューラー=ブロックマンの仕事と思想をまとめた作品集。ポスターを中心に、豊富なカラー図版で紹介。1950年代初頭、構成的グラフィックデザインの舞台に突如として現れたブロックマンが、いかにして主観的・挿絵的なデザイン観から客観的・構成的なそれへと転換したかを追う。1930年代の形成期にまでさかのぼり、スイス・グラフィックデザインとの合流点を探る内容。
Analog Algorithm: Source-Related Grid Systems
グリッドシステムを基盤としたグラフィックデザインの技法書。レイアウトの基本構造からフォントやロゴ制作、さらにはデザイン全体を貫くルールの構築方法までを豊富な図版で解説している。具体的な応用例を示しながら、秩序と自由を両立させるデザインの思考法を提示。理論書であると同時に実践的なワークブックとして活用でき、デザイン教育や創作の現場においても大きな助けとなる。インスピレーションの源泉として、新たな可能性を探る視点を与えている。
Autrement q'être | 森下大輔
写真家、森下大輔の作品集。都市から離れた目立たない土地を巡りながら、空間との対話の中で現れるものの手触りを捉えた作品と、日常の中で用をなさないものを素材としたオブジェを暗室で撮影した作品を収録。具象と抽象の間を揺れ動くイメージは、分からなさや得体の知れなさ、死の気配を帯びながら、身体と空間の関係を浮かび上がらせる。ストレートフォトとは異なる視覚体験をもたらす写真集。
Landschafts und Architekturphotographien | Albert Renger-Patzsch
20世紀を代表するドイツの写真家のひとり、アルベルト・レンガー=パッチュの作品集。1942年から1958年に撮影されたザウアーラントの自然や建築のほか、旅先や出版準備のために撮影された作品を収録。自然の形態や建築物の構造、光の描写を通じて、レンガー=パッチュの観察眼と写真表現の力を伝えている。
Peter Moore: Photographs
1960年代から1970年代にかけてのフルクサスやパフォーマンスアートの初期活動を精力的に記録してきた写真家、ピーター・ムーアの写真集。アンディ・ウォーホル、ロバート・ラウシェンバーグ、ナム・ジュン・パイク、ジョン・ケージ、オノ・ヨーコ、ヨーゼフ・ボイスらの活動も収められ、ムーアのまなざしがとらえた前衛の現場をリアルに伝えている。アメリカ戦後の前衛芸術の息遣いを残す視覚的な証言として、貴重な資料となっている。
Walker Evans | The Museum of Modern Art
アメリカの写真家、ウォーカー・エヴァンスの作品集。1929年から1970年にかけて、都市、農村、工業地帯、地下鉄など幅広い場所で撮影した作品を収録。商業空間の標識や匿名建築、廃棄物など、従来の写真家が注目しなかった被写体を対象とし、率直で無駄のない視点で捉え記録している。アメリカの時間と記憶が刻み込まれた写真群。
幸福の素顔 エリオット・アーウィット写真集
フランス出身でマグナム・フォトのメンバーとしても知られる写真家、エリオット・アーウィットの作品集。1940年代から1980年代にかけて撮影されたモノクロ写真を収録し、パリ、ミラノ、マイアミ、ニューヨーク、リオ・デ・ジャネイロ、京都など各地の風景と人々の姿を捉えている。出産の場面や子どもたちのダンス、ピサの斜塔を見上げる観光客、犬と人とのふれあいなど、日常の瞬間がユーモアとともに写し出される。
History of Photography: Robert Frank
アメリカの写真家、ロバート・フランクによる作品集。歴史的に重要な写真家を紹介するシリーズ「Aperture History of Photography」の第2巻。ニューメキシコの月夜の道路、モンタナのガソリンスタンド、国道66号線に横たわる身体、名もなき町の看板など、アメリカ各地の周縁的な風景と人々の断片を収録。家族や旅の途上で出会う子ども、労働者といった身近な存在も織り込まれ、移動と生活の痕跡が交錯する。演出を排した即興的な視線が、孤独や喪失、再生といった感情を帯びたイメージをすくい上げる。
サハラ 空と砂の間で | 野町和嘉
写真家、野町和嘉の作品集。サハラ砂漠を舞台に、砂丘や岩山、風に削られた地形などの自然の造形と、そこで暮らす人々の姿を捉えている。緩やかにうねる砂丘の陰影や、風化によって刻まれた岩のかたち、広がる空の下に現れる風景が、豊かな色彩とともに写し出される。過酷な環境の中で生きる遊牧民の日常や表情にも焦点を当て、その生活の営みや土地との関係を丁寧に記録。
CROSSOVER | 瀧本幹也
写真家、瀧本幹也の作品集。広告、エディトリアル、映画といった領域を横断しながら展開してきた、約20年に及ぶ活動を総覧している。代表的な個人作品のシリーズに加え、キューピーマヨネーズやサントリー、ダイワハウスなどの広告写真、さらには長編映画の撮影まで、多様な仕事を一冊に収録。500ページを超える大判構成のなかで、個人表現と商業的プロジェクトが交差しながら育まれてきた写真の歩みを辿る。
ブレーン別冊 操上和美写真集 Alternates
広告・ファッション分野を中心に活動してきた写真家、操上和美の作品集。1970年代から1980年代前半にかけての広告作品を中心に収録し、SONY、PARCO、西友、資生堂、VALENTINOなど幅広いブランドの仕事が並ぶ。写真や自身の仕事について語ったテキストも掲載されている。
地にはピース | 和田誠
イラストレーター・和田誠による「ピース」たばこの広告作品を集成した一冊。1960年代、日本専売公社の依頼により制作された雑誌広告を中心に、2010年「たばこと塩の博物館」で公開されたカラーバージョンも併載。ユーモアと知性に満ちたモノクロのイラストレーションと、コピーライター・土屋耕一による詩的なコピーが響き合い、当時の広告文化の豊かさを伝える。
和田誠百貨店 | 美術出版社
イラストレーター・和田誠の作品集。ポスター作品や装幀の仕事、イラストレーション、マークやロゴタイプ、立体、テキスタイル、そして私家版絵本など、多彩な作品を俯瞰できる一冊。高橋睦郎「和田誠コムプレクス」、清水哲男「絶妙の腹八分」などのテキストも併せて収録。
海流の中の島々| 浅井慎平
写真家、浅井愼平による作品集。ジャマイカやハイチなど、カリブ海域の島々を舞台に、空と海の広がり、浜辺や日常の断片を捉えた写真を収録。深い青の空と海、光の変化が生き生きと映し出され、海や島々の呼吸を感じさせる。視覚的な美しさとともに、観る者を現地の空間へと引き込む力を持った一冊。
ISLANDS | 浅井慎平
写真家、浅井慎平による作品集。1976年のカリブ諸島と、1977年の西サモア諸島への旅で撮影された作品を収録。青い海、ビーチ、パームツリー、プールサイドといったモチーフが並び、潮の香りや海風を感じさせる仕上がりになっている。1977年刊行の『波の音のLP』に続く作品で、装丁は浅葉克己が手がけている。
ソノラマ写真選書 わが愛、陽子 | 荒木経惟
ソノラマ写真選書の7作目として刊行された、写真家・荒木経惟による作品集。代表作『センチメンタルな旅』に収められた写真を再編集したもの。日常の身近な場面を写した写真と、被写体である妻・荒木陽子自身の言葉が組み合わさることで、ひとりの女性をめぐる私小説的な記録として読むことができる。巻末には写真家・桑原甲子雄による解説を収録。
ソノラマ写真選書 都市の軌跡 | 柳沢信
ソノラマ写真選書の26作目として刊行された、写真家・柳沢信による作品集。解体途中の建物や資材の積まれた空き地、舗装されたばかりの道路、雑踏の中の人々の姿など、1960年代の東京を撮影したモノクロ写真を収録。遠景の都市景観と足元の路面や瓦礫が交錯し、再開発の進行と日常の営みが同時に現れる。高度経済成長期、変貌する東京の姿を記録した一冊。
Silent Cities | Mat Hennek
ドイツの写真家マット・ヘネクによる作品集。ニューヨーク、東京、ロンドン、アブダビなど世界各地の大都市を撮影しながら、そこに人の姿はまったく現れない。ダラスのオフィスビルの輝く窓、香港の棕櫚と噴水の庭、モナコのパステルカラーのファサード、シャルル・ド・ゴール空港に並ぶカートなど、日常的な都市の光景が人間の不在によって様相を一変させる。厳格な構図と一貫した眼差しで、都市を静止した舞台として捉え直した一冊。