Irving Penn: Centennial
20世紀を代表する写真家、アーヴィング・ペンの作品集。約70年にわたる活動を通して築かれた、シンプルで精緻なスタジオ写真の表現を、初期から晩年まで幅広く収録している。ポートレート、ファッション、ヌード、静物、各地の人々をとらえたシリーズなど、多様な主題に向き合いながら、構図や細部への徹底した意識によって独自の画面を生み出してきた軌跡をたどる。
Settlements | David Spero
イギリスの写真家、デイヴィッド・スペロによる作品集。2004年から2015年にかけて撮影された、セルフビルドによる住居とそこに暮らす人々の生活を記録している。資本主義社会の中で自然との共生や持続可能な生き方を模索する小さなコミュニティに焦点を当て、土地と人との関係を静かに見つめる。ユルト円形型移動テント)を設置して生活するエジプト人アーティスト、ギル・バロンによるドローイングがカバー下に描かれ、共同体の理念と芸術的実践が交差する構成となっている。人と自然の共存をめぐる現代の価値観を照らし出している。
ANDO Complete Works
日本を代表する建築家、安藤忠雄の大判作品集。住宅や教会、美術館、文化施設など、日本国内外で手がけた主要プロジェクトを豊富な図版とともに紹介している。コンクリートを基調に、光、水、空間を緻密に組み合わせた建築によって、独自の表現を築いてきた歩みをたどる。日本の伝統とモダニズムを往還する思考のもとで展開される空間のあり方を通して、安藤建築の広がりと特徴を読み取ることができる。
Textiles: The Art of Mankind
人類の歴史とともに発展してきたテキスタイルを紹介するビジュアルブック。研究と実践をもとに、人類文明のあらゆる時代における織物の役割を体系的に紹介。幾何学的、抽象的、自然モチーフや絵画的表現や、素材の多様性、加工・表面装飾の手法を、1000点を超える図版とともに詳細な解説を500ページを超える大ボリュームで収録。世界各地の博物館やテキスタイル関連団体の情報をまとめた資料も掲載。
Naoto Fukasawa: Embodiment | 深澤直人
プロダクトデザイナー、深澤直人のモノグラフ。家具、電話、時計、ファッション、バッグ、アクセサリーなど100点を超えるプロダクトを収録し、その造形を豊富なカラー図版で紹介している。過度な装飾を排しながら、手や身体の感覚に自然に寄り添う深澤のデザインは、使いやすさと端正な美しさを両立させ、国や世代を超えて受け入れられてきた。そうした仕事の数々を通して、人とモノ、空間との関係を繊細にとらえる深澤の思考に触れることができる1冊。
Max Huber ペーパーバック版
戦後のイタリアで活躍したグラフィック・デザイナー、マックス・フーバーの作品集。スイスでの初期活動から、戦後ミラノで展開した成熟期までを視野に収め、ポスター、書籍、レコードジャケット、企業ロゴなど300点を超える作品をテーマ別に収録。マックス・ビルやモホイ=ナジら初期モダニズムの理念を踏まえつつ、鮮烈な色彩、大胆なタイポグラフィー、躍動感のある構成によって商業デザインに新たな語法をもたらしたフーバーの仕事が一望できる。
構成的ポスターの研究 バウハウスからスイス派の巨匠へ
多摩美術大学ポスター共同研究会による、構成的ポスターをテーマとした研究書。バウハウスからスイス派に至る合理的デザインの系譜を軸に、ポスターがどのような造形要素と思考によって美と意味を成立させているのかを整理している。さらに竹尾のポスターコレクションから多数の図版を収録し、マックス・ビルやヨーゼフ・ミュラー=ブロックマンらの代表作を紹介。理論と実作を往復しながら、構成的ポスターの全体像を示している。
SO 大竹伸朗の仕事 1955-91
現代美術家・大竹伸朗の活動を、1991年時点まで体系的に編んだ大冊の作品集。小学校時代のスケッチやデザインにはじまり、初期の油彩、旅の記憶を重ねたコラージュ、ノートブック、立体作品まで、制作の軌跡を約800点の図版とともにたどることができる。さらに文筆活動も大きく扱われ、主要な文章作品に加え、書き下ろしを含む大量の原稿を収録。
Lee Ufan
現代美術家・李禹煥(リ・ウファン)による作品集。ドイツで初めて開催された大規模回顧展にあわせて刊行され、約半世紀にわたる活動からおよそ50点の作品を収録。ベルリン絵画館所蔵のレンブラント「帽子をかぶった自画像」と、自身のインスタレーション「関係項―鏡の道」を並置し、東アジアの美術と西洋の古典が交差する場をつくり出している。展示風景や図版とともに、もの派や韓国の単色画との関係にも触れながら、リ・ウファンの思考と表現の広がりをたどる。
Plumtree Court | Juergen Teller
ドイツ出身の写真家ユルゲン・テラーが、ロンドン中心部に建設されたゴールドマン・サックス本社「Plumtree Court」の工事現場を5年間にわたり追いかけた作品集。積み上がる鉄骨、コンクリートの壁、クレーンや重機、雪に覆われた作業現場など、建設が進む過程をさまざまな角度から記録している。完成へと向かう巨大建築の風景に、人形や花、鳥、コラージュ写真といった異質なイメージを挿入することで、秩序と混沌、都市と建設現場のあいだに漂う独特のリズムが生まれている。
Gerhard Richter: Landscape
ドイツを代表する現代アーティスト、ゲルハルト・リヒターが60年以上探究し続けてきたテーマ「風景」に焦点を当てた作品集。海景から田園、都市の周縁まで、多様な風景を描いた絵画を収録し、写真と抽象を行き来するリヒター独自の絵画表現を読み解くことができる内容となっている。自身が撮影した写真をもとに、柔らかな筆致やスキージによる引きの動作で輪郭を曖昧にし、被写体を“ぼかす”ように表現する手法は、時間や記憶が揺らぐような視覚体験をもたらす。
ヴィルヘルム・ハンマースホイ 静かなる詩情
2008年に国立西洋美術館で開催された展覧会の図録。デンマークの画家ヴィルヘルム・ハンマースホイの代表作をまとめたもので、静かな室内に人物を配した絵画や、独特のくぐもった光が生む詩情豊かな世界を多数のカラー図版で紹介。妻イーダの後ろ姿を繰り返し描いた室内画は、親密さとわずかな距離感が同時に漂う独自の空間をつくり出し、フェルメールを思わせる静謐さで観る者を引き込む。19〜20世紀転換期の北欧で、日常の光景に深い感性を宿した画家の魅力を丁寧に伝えている。
Juke Joint | Birney Imes
アメリカの写真家、バーニー・アイムズによる写真集。ミシシッピ・デルタにかつて存在したアフリカ系アメリカ人たちの集いの場、ジューク・ジョイントを、1983年から1989年にかけて撮影したカラー写真約60点を収録している。店内の壁、照明、テーブル、音楽の気配、人の動きまでも写し取り、土地に根ざした文化の空気を濃密に伝える。すでに失われた場所も多く含まれており、ミシシッピ・デルタの生活とブルース文化をたどるうえでも貴重な記録となっている。
Course of the Empire | Ken Light
アメリカの写真家、ケン・ライトの作品集。10年前に分断が深まる祖国の実像を捉えるため、アメリカ全土を巡り撮影した作品群を収録。ウォール街から地方の小さな町まで、人種・階級・政治的立場を越えて人々の姿を記録し、国がどのように道を逸していったのかを視覚的に描き出している。旅の途中、抗議運動の拡大、政治の混迷、気候変動による災害、トランプ政権の台頭とその影響など、激動する時代の断片が次々とカメラに刻まれた。アメリカ社会の痛みと緊張を鮮烈に映し出し、複雑な時代を生きる人々を記録している。
Die Stadt der Frauen | Miroslav Tichy
チェコ共和国出身の写真家、ミロスラフ・ティッシーの作品集。これまで未発表だった写真や資料を多数収録し、その特異な創作の全貌に迫る。社会主義体制下の故郷で、女性たちを密やかに撮り続けた作品群を通して、独自の美意識と表現の軌跡をたどる。独特の撮影方法による質感と、偶然性を含んだ揺らぎのある像によって、既存の写真表現の枠を越えたティッシーの創造の魅力を浮かび上がらせる一冊。
Storytelling | Achim Lippoth
ドイツの写真家、アヒム・リポットによる作品集。子どもを中心に据えた写真で知られるリポットの活動を、キャリア全体にわたって紹介。画面の主役として描かれる子どもたちは、鮮やかな色彩のなかで物語の一場面のように配置され、大人は背景へと退く。演出とドキュメントのあいだを行き来する手法によって、日常のなかに潜む緊張や違和感を引き出し、写真を通して物語を編み上げている。
Typographie: A Manual of Design | Emil Ruder
スイス・スタイルを代表するタイポグラファー、エミール・ルーダーによる名著。非対称レイアウトやグリッドの活用、サンセリフ書体、左揃え右不揃いの組版といった特徴を体系化し、グラフィックデザインとタイポグラフィにおける基本原則を示している。具体的な比例や構成を示す実践的な例に加え、哲学的な思考を内包した内容で、出版から半世紀を経た現在も広く参照され続けている。国際的に評価された教育的遺産としての意義を伝えている。
カルロ・スカルパ 宇宙を夢みた庭 ブジナーロ邸のためのプロジェクト
イタリアの建築家カルロ・スカルパが約10年にわたって取り組んだ、ルド・ブジナーロ邸「パラツェット」計画の全貌をたどる書籍。未完のまま残された構想も含め、建築図面、模型、スケッチなど豊富な資料によって、その思考の軌跡を丁寧に追っている。家具、銀食器、布、ガラスなどのデザインもあわせて掲載。
広告批評 別冊7 大貫卓也全仕事
グラフィックデザイナー・大貫卓也の、1992年までの全仕事を収録した作品集。としまえん、日進食品カップヌードル、広告批評などの広告デザインを、自身のレビューをまじえながらカラーとモノクロで多数収録。そのほか没アイデア集や、「大貫敷広告の作り方」といったエッセイに加え、天野祐吉らの寄稿もあわせて収録。
David Kimball Anderson: Works 1969–2017
アメリカの彫刻家、デイヴィッド・キンボール・アンダーソンによる作品集。1969年から2017年まで、約50年にわたる制作を収録している。スチールやファイバーグラス、ブロンズ、アルミニウム、木材など多様な素材を用い、軽やかさと重量感、工業的な質感と繊細さが同居する造形を展開する。素材の組み合わせや構造によって生まれる独特のバランスを通して、彫刻のあり方を問い直している。マリン・ウィルソン=パウエルによるテキストと年譜も収録。
Sung Tieu: Oath Against Minimalism
ベトナム生まれでベルリンとロンドンを拠点に活動するアーティスト、ソン・ティウの作品を紹介する一冊。彫刻やサウンドを組み合わせたインスタレーションを中心に、冷戦の残滓、官僚制度やグローバル資本主義の構造、音がもたらす心理的影響といった現代社会に潜む力学を可視化する彼女の実践を掘り下げる。
物には心がある。 | 田中忠三郎
民俗学者・民俗民具研究家の田中忠三郎によるエッセイ集。自ら蒐集した民具コレクションの写真とともに、消えゆく生活道具に宿る作り手の思いを語り、蒐集に魅せられた自身の人生を綴っている。「麻の腰巻き、そして女性下着の研究」「鮭皮のブーツは靴底に背ビレ」「縄文時代に行き交った、物、情報、そして恋」など多彩なテーマを収録。民具に込められた心や文化の痕跡を通して、人と物との関わりを照らし出している。
年鑑日本のタイポディレクション 90
東京タイプディレクターズクラブ(現・東京TDC)が発行する年鑑、タイポグラフィを軸とする国際デザインコンペティション、東京TDC賞の入選作品を収録した1990年度版で、ポスター、新聞・雑誌、マークやロゴ、タイプフェイス、サイン、パッケージ、文具、映像など、多彩な領域の仕事が並ぶ。1990年の金賞は河原敏文、銀賞は井上嗣也。会員作品と一般公募作品をあわせて掲載。
現代イギリス陶芸家 ルゥーシー・リィー
ウィーン出身でイギリスを拠点に活動した陶芸家ルーシー・リーの図録、1989年に開催された展覧会の復刻版。椀や瓶、鉢など多彩な作品をカラー図版で収録し、端正でありながらも自由な造形と釉薬の表情を伝えている。展示および図録の監修は三宅一生、会場構成は安藤忠雄、撮影は石元泰博、構成は亀倉雄策という豪華な布陣によって制作され、美術とデザイン、建築、写真の視点が交差する内容となっている。現代陶芸とデザインの関わりを考える上でも重要な資料的価値を備えた一冊。
四季浴 | 田端志音
陶芸家・田端志音による作品集。茶道具商・谷松屋戸田商店での修業を経て作陶の道へ進んだ田端の仕事を、茶碗、皿、鉢など約100点とともに収録している。四季の移ろいを映すような釉薬の表情や、やわらかな造形が印象的で、料理を盛り付けた写真も添えられ、器と食の関係を具体的に感じ取ることができる。日々の暮らしの中で使われる器を通して、美と用の関係をあらためて見つめ直す。
Mapplethorpe Portraits
アメリカの写真家、ロバート・メイプルソープによるポートレート写真集。アンディ・ウォーホル、ロイ・リキテンスタイン、ルイーズ・ブルジョワ、パティ・スミス、トルーマン・カポーティ、フィリップ・ジョンソンら、アートや文学、映画など多岐にわたる分野の人物たちを収録。メイプルソープ特有の精緻な構図と端正なモノクロームによって、被写体の個性と時代の空気感が静かに浮かび上がる。
フィーメイル・トラブル | ベッティナ・ランス
フランスの写真家、ベッティナ・ランスによる作品集。1980年代以降に手がけた女性のポートレートやヌードを中心に、約100点の写真を収録。映画俳優、アーティスト、モデル、友人、無名の女性たちまで、さまざまな被写体に向けられた視線には、華やかさと親密さが同居しており、それぞれの個性や気配が繊細に引き出されている。カトリーヌ・ドヌーヴによる序文も掲載。
Dissecting The Visible | LILLY LULAY
ドイツのアーティスト、リリー・ルレイによる作品集。スマートフォン時代の“見えない裏側”に着目し、情報を運んできた技術や素材の歴史を独自の視点で可視化している。データセンターや古代の記号などを集めた「At Your Fingertips」、電卓や携帯電話を刺繍で表現する「Early Digital Tech」、60〜70年代写真を“アルゴリズムの視線”で再解釈する「Lesson I」など、写真・テクノロジー・記憶を横断する実験的プロジェクトをまとめた一冊。
GA No.62 エリック・グンナアル・アスプルンド:森の火葬場・森の礼拝堂/ストックホルム公立図書館
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第62号。スウェーデンの建築家、エリック・グンナアル・アスプルンが手がけた、森の火葬場・森の礼拝堂とストックホルム公立図書館を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはスチュアート・リードが担当している。
GA No.61 ヨーン・ウッツォン:バウスヴェアーの教会
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第61号。デンマークの建築家、ヨーン・ウッツォが手がけたバウスヴェアーの教会を紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはクリスチャン・ノルベルグ=シュルツが担当している。
GA No.60 リチャード・マイヤー:アセニウム
20世紀を代表する世界中の建築作品を紹介する『GA グローバル・アーキテクチュア』第60号。アメリカを代表する建築家、リチャード・マイヤーが手がけた施設、アセニウムを紹介。カラー・モノクロによる大判の図版と併せて解説を収録。写真は二川幸夫、装丁は細谷巖が、テキストはポール・ゴールドバーガーが担当している。
Shiroiya Hotel Giving Anew 白井屋ホテル | 藤本壮介 ほか
群馬県前橋市で江戸時代に創業され、廃業した「白井屋旅館」が『白井屋ホテル』として再生したプロジェクトの記録。建築家、藤本壮介による建築設計、現代アート、デザイン、⾷へのこだわりほか、豊富な図版、解説を収録。塩田千春、小野田健三、KIGIら、アート作品が飾られた客室など、建築とアートとが融合した、『白井屋ホテル』の全容を知ることのできる一冊。英語表記、日本語の解説冊子付き。
Out of Line | アリソン・ターンブル
コロンビア出身のイギリス人アーティスト、アリソン・ターンブルの作品集。2020年に日本で開催された個展にあわせて刊行されたもの。日本の学習帳など市販のノートを素材として用い、既存の罫線やグリッドに沿って幾何学的なパターンを描いたシリーズを収録する。整然とした構造のなかに、どこか親しみを感じさせる画面が広がる。ブックデザインはサイトヲヒデユキが担当している。
絵本百物語 桃山人夜話 | 竹原春泉
江戸後期の浮世絵師・竹原春泉斎による妖怪画集『絵本百物語』を、オールカラーで完全収録した一冊。小豆洗い、歯黒べったり、舞首、野狐など、後世の妖怪像にも大きな影響を与えた46葉を収め、奇怪さとユーモアが入り交じる豊かな図像世界を味わうことができる。原文の現代語訳と図版解説を併載し、さらに京極夏彦のエッセイ、多田克己の編集によって、古典籍としての資料性と現代の読みやすさが両立されている。
Yanagi Design: Sori Yanagi and Yanagi Design Institute
柳宗理と柳工業デザイン研究会の歩みを体系的に紹介する写真資料集。バタフライスツールをはじめとする代表作を豊富な図版で収録し、試作や検証を重ねる制作過程、民藝思想を背景としたデザイン哲学にも迫る。機能と美の調和を追求した仕事の全貌を通して、日本の戦後デザイン史における柳宗理の位置づけと、その普遍的な魅力をあらためて伝えている。
ザ・コンピュータ | マーク・フローエンフェルダー
古代ローマの小型そろばんからルネサンス期の機械式計算器、現代のパソコンや携帯端末に至るまで、コンピュータの発展をたどるビジュアルブック。ライプニッツの計算機構想にはじまり、暗号解読や軍事利用、パーソナルコンピュータの普及、ゲームやインターネットへと広がる流れを紹介している。豊富な図版とともに、技術の進歩が社会や文化にどのような影響を与えてきたのかを見渡し、人とテクノロジーの関係を考える手がかりとなっている。
アイデア No.396 色彩デザイン再考 デジタルカラーとこれからの色彩表現
グラフィックデザイン誌『アイデア』第396号(2022年1月号)は「色彩デザイン再考 デジタルカラーとこれからの色彩表現」を特集。グラフィックデザインにおける根幹要素のひとつである「色」に焦点を当て、小林一毅、藤田裕美、岡﨑真理子、矢野恵司、佐藤豊、石塚俊、本田千尋の7名による制作を紹介している。デジタル環境における色の再現性や拡張性を踏まえつつ、実践の中で培われる色彩表現を検証。
アイデア No.393 世界とつながるマンガ 海外マンガのアクチュアリティ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.393(2021年4月号)。特集「世界とつながるマンガ 海外マンガのアクチュアリティ」では、近年刊行された海外マンガの中から、新しい表現や作家、グラフィック的評価の高い作品を厳選して紹介。グローバルな視点からマンガ表現の現在地を探っている。そのほか「MIRRORS 鏡の国のグラフィックデザイン」「構成ポスターにおいて,私たちにおいて」「文化を築く装飾系フォントの世界 楽フォントの書体づくり vol.2」などを収録。
ホモ・ロクウェンス 芸術のなかの証人たち | 田原桂一
写真家・田原桂一によるポートレート写真集。クロード・シモン、ルネ・クレール、ヨーゼフ・ボイス、タデウシュ・カントル、クリスチャン・ボルタンスキーら、現代芸術を代表する巨匠22人の当時の姿とその言葉を収録。芸術家たちの深く刻まれた皺や表情をモノクロ写真で捉え、インタビューを通して一人ひとりの内面やその素顔に触れる。
遠距離現在 Universal/Remote
2024年に国立新美術館で開催された展覧会の図録。資本や情報が地球規模で移動する現代社会を背景に、「拡張し続ける社会」と「リモート化する個人」という二つの視点から構成されている。徐冰(シュ・ビン Xu Bing)、ヒト・シュタイエルル、井田大介ら、8名と1組のアーティストによる作品を収録し、監視やテクノロジー、格差や孤独といった現代の問題に向き合う表現を紹介。パンデミック以降の社会状況を踏まえながら、移動と分断が同時に進行する時代の感覚をすくい取っている。小説家・福永信による掌篇も収録。
Handmade in Germany: Maufactory 4.0
ドイツのものづくりにおける伝統と革新を紹介する資料集。磁器、時計、筆記具、パイプオルガンなど、各分野を代表するメーカーや職人の手仕事を通して、「Made in Germany」の真価を検証する。さらに、デジタル技術や自動化が進む現代において、クラフトマンシップと最先端テクノロジーがいかに共存し、新たな生産のあり方を生み出しているかを考察。251点におよぶ豊富なカラー図版で、ドイツの製造文化の過去・現在・未来を立体的に描き出している。
福田繁雄の視覚からくり展
1984年に伊勢丹美術館ほか各地で開催された展示の図録。日本を代表するグラフィックデザイナー、福田繁雄によるポスター、立体、だまし絵、彫刻作品など全102点を収録。ゴッホ、雪舟、聖徳太子、リンカーンらの像を主題にしたミロのヴィーナス像シリーズも含まれ、見る者の認識をゆさぶる福田の発想と造形感覚が凝縮された内容となっている。巻末には年譜も掲載。大学ノートのような装丁もユニークな一冊。
Pages | タナカノリユキ
アートディレクター、映像ディレクターとして国内外で活躍するタナカノリユキの作品集。「迷宮としての自己」「Artitecture」「Explore Reality」など19冊の作品集をひとつに集約。物質や空間の領域を自在に飛び越える、コラージュ/グラフィックデザイン/インスタレーションなどの作品の他、森村泰昌、小林康夫らとの対談も収録。本の中に存在する本もひとつひとつ装丁を変えたアートディレクションは自身によるもの。
モダンデザインが結ぶ暮らしの夢
2020年にパナソニック汐留美術館で開催された展覧会に際して刊行されたカタログ。機能的かつ合理的、シンプルな造形美を目指すモダンデザインの軌跡を辿るもので、ブルーノ・タウトや剣持勇、ジョージ・ナカシマ、イサム・ノグチによる工芸品や家具、建築などを貴重な資料とともに紹介。