Sarah Illenberger | サラ・イレンベルガー
ベルリンを拠点に活動するアーティスト、サラ・イレンベルガーの作品をまとめた作品集。紙や食べ物、木材、植物、金属といった身近な素材を自在に組み合わせ、ユーモアと鋭い観察眼を備えたコンセプチュアルな造形へと昇華させている点が特徴。誌面や広告の依頼によるプロジェクトでは「Time Magazine」や「Nike」といった国際的なクライアントのために制作した作品を収録し、同時に個人的な試みや自由な実験も数多く含まれている。デザインとアートの領域を横断しながら展開される創造の軌跡を、多彩なビジュアルを通して浮かび上がらせている。
横尾忠則展 反反復復反復
2012年に「横尾忠則現代美術館」の開館を記念して開催された展覧会の公式図録。美術家横尾忠則の作品における重要な要素である「反復」の手法に焦点を当てている。「ピンクガールズ」や「Y字路」など代表的なシリーズを中心に、鮮やかな色彩と強烈なイメージが展開する作品をオールカラーで収録。横尾が時空を超えて繰り返し描き出すモチーフは、記憶や無意識と深く結びつき、独自の絵画世界を形成している。反復の技法が生み出す美学と思想を豊富な図版とともに示し、創作の核心に迫る内容となっている。
ROSAS XXV 1980-2005 ローザスとアンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルの25年 ダンス、空間、そして音楽の軌跡
ベルギー出身の振付家・ダンサー、アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケルと、彼女が率いるダンスカンパニー「ローザス」の25年の歩みに焦点を当てた展示カタログ。2005年に東京都写真美術館で開催された展覧会にあわせて刊行されたもので、舞台写真や映像作品の図版を豊富に収録している。1980年代の結成以来、音楽や建築、文学との緊密な関係を築きながら独自のダンス表現を探求し続けてきたケースマイケルの軌跡をたどり、ローザスの活動の全体像を示している。身体、空間、音楽が織りなす創造の歴史を視覚的に描き出している。
わたしの時間旅行 | 山本容子
銅版画家山本容子が「旅」をテーマに制作したアートワークと散文をまとめた作品集。ルイ・ヴィトン表参道ビルの工事仮囲いを活用した1年間のプロジェクトをはじめ、自身の旅の記録を377点の図版とテキストで収録している。19世紀半ばから1960年代のパリを舞台に、ピカソやクレー、フロイト、マン・レイといった芸術家や知識人の姿、当時の街並みや空気感を交えながら、時代を超えた「時間旅行」を描き出している。視覚表現と散文が重なり合い、旅と芸術をめぐる多層的な世界を伝えている。
秘められたスペイン展 クリスティナ・ガルシア・ロデロの世界
1994年に三鷹市美術ギャラリーで開催された「秘められたスペイン展」の公式カタログ。スペイン出身の写真家クリスティナ・ガルシア・ロデロが、1973年から約15年にわたり各地で撮影を続けた作品群を収録している。祭りや宗教的儀式、地域に根ざした風習や日常の営みがユーモアと神秘性を交えた視点で捉えられ、スペイン文化の多層的な姿を伝えている点が特徴。伝統を記録するだけでなく、人々の感情や共同体の精神を映し出す写真は、ドキュメンタリーと芸術表現の境界を探るものとして評価されている。独自の視線を通じて文化の奥行きを描き出している。
アウトサイダー・アートの作家たち
ボーダレス・アートミュージアムNO-MAの理念に寄り添い、写真家大西暢夫が日本各地のアウトサイダー・アート作家17名を取材した記録をまとめた一冊。自室や工房、施設といったそれぞれの場で生み出される表現は、優しく、清らかでありながら激しさも秘め、創作へのエネルギーがほとばしっている。絵画や立体、文字作品のほか、制作の様子や日常の風景を撮影した写真を収録し、作家たちの生き方と創作の根源に迫っている。障害や健常、福祉やアートといった境界を越え、表現の純粋な力を浮かび上がらせている。
大辻清司アーカイブフィルムコレクション 1
写真家大辻清司による「フィルムコレクション」シリーズ第1弾は「舞台芸術」をテーマとする。1950年代後半に撮影されたネガフィルムから、文学座や俳優座といった劇団の公演や稽古、さらに前衛舞台の記録を収録している。舞台上の一場面だけでなく、稽古に臨む俳優たちの繊細な表情やダイナミックな動き、光と影の陰影を静謐かつ鮮烈に写し取った写真群は、当時の演劇表現の熱気をよく伝えている。図版と解説を通じて、戦後日本の舞台芸術の姿を後世に伝えている。
大辻清司アーカイブフィルムコレクション 3
写真家大辻清司による「フィルムコレクション」シリーズ第3弾は「アトリエ訪問」をテーマとする。1950年代、雑誌記事のために撮影された原弘、山口薫、剣持勇、猪熊弦一郎ら70名を超える作家とその制作現場を収録している。制作に集中する姿からデッサンや画材に至るまで、大辻が独自の視点でとらえた写真群は、当時の芸術家たちの活動を生き生きと伝えている。さらに未掲載の写真を加え、作品図版と解説を通じて、戦後日本の芸術家たちの制作環境と創造の息吹を提示している。
大辻清司アーカイブフィルムコレクション 4
写真家大辻清司による「フィルムコレクション」シリーズ第4弾は、創作活動の転機となった1975年を特集する一冊。自身の実験的な取り組みに焦点を当て、『アサヒカメラ』で連載された「大清司実験室」の未公開カットやコンタクトプリントを多数収録している。写真家が作品を選び抜き、形を与えていく過程を具体的に示す構成となっており、制作の裏側を追体験できる点が特徴。シュルレアリスムや前衛芸術と関わりながら歩んだ大辻の活動の中で、重要な節目を記録する資料的価値の高い内容であり、1970年代の写真表現の動向を浮かび上がらせている。
大辻清司アーカイブフィルムコレクション 5
写真家大辻清司による「フィルムコレクション」シリーズ第5弾は、戦後日本を代表する前衛美術グループ「具体美術協会(具体)」をテーマとする。東京での公開制作や展覧会、舞台公演の記録を中心に、嶋本昭三、白髪一雄、田中敦子、村上三郎ら主要メンバーの活動を撮影した貴重なフィルムを収録している。絵具を投げつける動作やダイナミックな身体表現など、実験的なパフォーマンスの数々を鮮やかにとらえ、戦後美術のエネルギーを伝えている点が特徴。当時未掲載だった初公開カットも加わり、図版と解説を併せて、具体の初期活動を多角的に描き出している。
大辻清司アーカイブフィルムコレクション 6
写真家大辻清司の活動を記録する「フィルムコレクション」シリーズ第6弾。本巻には、1969年に国立代々木競技場で開催されたインターメディアの祭典「クロストーク/インターメディア」のリハーサル風景を収録している。秋山邦晴、ロジャー・レイノルズ、湯浅譲二、今井直次ら多彩なアーティストやエンジニアが参加し、演奏や試行の様子、当時の最先端機器を含む現場の全カットを公開。大辻がシュルレアリスムや前衛的な活動に関わった文脈とも響き合い、1960年代後半の実験芸術の息吹を伝えている。図版とあわせて解説を収録し、貴重な資料としてインターメディア研究の視点からも価値を示している。
写真論 | スーザン・ソンタグ
アメリカの作家・批評家スーザン・ソンタグによる写真評論集。絵画や文学との比較を通じて、写真が「現実と想像力の交差点」として現代文化を映し出す姿を鋭く考察している。アジェやダイアン・アーバスらの作品分析を交えながら、写真が単なる記録にとどまらず、表象や権力、社会的文脈と結びついた存在であることを明らかにする。冷静で詩的な筆致は芸術批評の領域を越え、写真をめぐる思想的議論の基盤を築いている。刊行以来、美術やメディア研究で参照され続け、写真の意味や役割を再考させるテキストとして位置づけられている。
日本の木組 | 清家清
建築家・清家清による建築資料集。日本の伝統木造建築に用いられる木組を、「木組の起源」「木組の機能」「継手」「仕口」などの章立てで体系的に解説している。精緻な図版を交えながら、その構造や機能を丁寧に紹介。巻頭には入江泰吉や植田正治によるモノクロ写真を収録し、建築的視点と写真表現の両面から木組の魅力に迫っている。
Diptyque: White Book
フレグランスメゾン「ディプティック」が限定版として刊行した作品集。写真家ティム・ウォーカーが「Do Son(ド ソン)」コレクションの詩的世界を再解釈し、その幻想的な視覚表現を収めている。香りの着想源となったのは、創業者イヴ・クエロンが幼少期を過ごしたベトナム・ドソンでの夏の記憶。潮風や海辺の光景に結びついた個人的体験が、文学や美術への参照とともにウォーカーの独自の写真世界へと昇華されている。夢と想像の境界を行き来するイメージを通じて、ディプティックの香りに宿る物語性を視覚的に体感できる構成となっている。
アイヌ文様の美 線のいのち、息づくかたち | 北海道立近代美術館
2006年に北海道立近代美術館と北九州市立いのちのたび博物館で開催された展示の公式図録。遺跡からの出土品をはじめ、戦前期までに制作・使用されていた工芸品に施された文様に焦点を当て、アイヌ文化の造形美と精神性を探っている。刺繍や木工、衣服、生活道具に表れた多様な意匠は、自然観や信仰と深く結びつき、独自の美的体系を築いてきたことを示している。豊富な図版と解説を通じて、伝統の継承と文化の息づかいを伝える構成となっている。
Vincent Van Duysen: Complete Works | ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセン
ベルギーを拠点に活動する建築家・デザイナー、ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの仕事を網羅したモノグラフ。住宅や集合住宅から、オフィス、商業空間、さらに家具や装飾品のデザインまで幅広い分野に及ぶプロジェクトを収録している。250点のカラー図版と50点のモノクロ図版を通して、素材の質感を生かした細部のこだわりや、静謐で洗練された空間表現を伝える。ミニマルでありながら温かみを宿す作風は国際的にも高い評価を受けており、建築とインテリア、プロダクトを横断する活動の全貌を視覚的に辿ることができる一冊。英語表記。
Richard Meier: Details | リチャード・マイヤー
アメリカを代表する建築家リチャード・マイヤーの作品を収録した一冊。1978年から1998年にかけて手がけられた12の主要建築とプロジェクトを取り上げ、立地条件や動線計画、構造の工夫を平面図や詳細写真とともに解説している。ホワイトを基調とした端正な造形と、光と空間の扱いに特徴をもつ彼の設計思想を、図面とビジュアル資料の両面から明らかにする構成。20世紀後半のモダニズム建築の展開を理解するうえで重要な記録であり、設計者の意図と実際の建築の関係を探ることができる内容となっている。英語、ドイツ語表記。
柳宗理 デザイン | セゾン美術館
インダストリアルデザイナー柳宗理の仕事を紹介する図録。1998年4月にセゾン美術館で開催された同名展の内容を収録している。椅子やキッチン用品、食器といった身近な生活道具から、蛇口や高速道路、トンネルに至るまで幅広い領域のプロダクトを網羅。カラー・モノクロ図版を通じて、機能性と造形美を兼ね備えた柳のデザイン哲学を視覚的に示している。日本のモダンデザイン史において重要な位置を占める活動の軌跡を振り返ることができる構成となっている。
Terence Conran: Making Modern Britain | テレンス・コンラン
イギリスを代表するデザイナー、テレンス・コンランの人生と仕事を描いた評伝。1960年代にライフスタイルショップ「ハビタ」を創設し、1980年代にはデザイン・ミュージアムを設立するなど、英国の暮らしとデザイン文化に大きな影響を与えた軌跡をたどっている。デザイン、食、ビジネスなど七つのテーマで構成され、家具やインテリアからレストラン経営に至るまで多岐にわたる活動を紹介。豊富な資料とともに、多面的な実践を通してモダン・ブリテンを形づくったコンランの役割を浮かび上がらせる内容となっている。
陶 長倉翠子
栃木県益子町を拠点に活動した陶芸家・長倉翠子の作品を紹介する作品集。自由で躍動感にあふれる造形と鮮やかな色彩を特徴とする陶芸作品を100点以上収録している。益子の土と向き合いながら培われた独自の表現は、伝統と現代性を融合させたもので、器としての機能を超えて造形美としての存在感を放つ。写真によって作品の質感や彩りを伝え、長倉翠子の創作の広がりと個性を視覚的に体感できる内容となっている。
Pencils | Corraini Editore
イタリアの家具ブランド、ジョルジェッティ(Giorgetti)がマイナー・アート推進プロジェクトの一環として開催した「Pencils」展の公式カタログ。美しく、かつ機能的な道具としての鉛筆に注目し、イエローペンシルや赤青鉛筆、鉛筆ホルダー、シャープペンシルなど多彩なバリエーションを紹介している。素材やデザインの違いを示すカラー図版と解説を収録し、日常的な筆記具に潜む造形美や文化的背景を浮かび上がらせる構成。身近な道具を通じてデザインの奥行きを再発見させる内容となっている。
Cutlery | Corraini Edizoni
イタリアの家具ブランド、ジョルジェッティ(Giorgetti)が開催した「Cutlery」展の公式カタログ。ナイフ、フォーク、スプーンをはじめとする500種類以上のカトラリーを取り上げ、1900年代から現代に至るまでのデザインの変遷を紹介している。素材や形状の変化を示すカラー図版と解説を収録し、日常的な道具でありながら機能美と造形美をあわせもつカトラリーの奥行きを視覚的に伝える構成。食文化とデザイン史を交差させる資料としても価値の高い内容となっている。
Peoples of the Golden Triangle: Six Tribes in Thailand
タイ、ラオス、ミャンマーの国境地帯「ゴールデントライアングル」に暮らす人々を紹介する資料集。カレン族、モン族、ミエン族、ラフ族、アカ族、リス族という六つの民族に焦点をあて、それぞれの文化的背景や生活様式を豊富な図版とともに収めている。装身具や衣服、楽器、道具などの造形から、祭礼や儀式に至るまで、日常と精神世界をつなぐ多彩な表現を解説。地域の自然環境と密接に結びついた暮らしの姿を伝え、民族ごとの個性と共通性を浮かび上がらせる内容となっている。
Native American Art and Folklore: A Cultural Celebration
ネイティブ・アメリカンの神話やフォークロアと結びついた工芸・美術を紹介する資料集。儀式に用いられる道具やトーテム彫刻、宝飾品、ビーズ細工、アートワークなどを取り上げ、そこに込められたデザインやシンボルの意味を丁寧に解説している。豊富なカラー図版を通じて、精神性や自然観、共同体意識が造形にどのように反映されてきたかを示し、文化的背景と歴史の深みを伝える内容。装飾の美しさと象徴的な力を兼ね備えた表現を通じて、ネイティブ・アメリカン文化の広がりを探ることができる構成となっている。
イサム・ノグチと北大路魯山人 | セゾン美術館
1996年に開催された展示の公式図録。彫刻やインテリア、造園、舞台芸術など多彩な分野で活動したイサム・ノグチと、日本美術を代表する芸術家・北大路魯山人の作品を多数収録している。カラー・モノクロの図版を通して両者の創作活動を紹介するとともに、交流と友情の軌跡を辿る構成。異なる背景を持ちながらも美や素材への探究心を共有した二人の仕事を対比的に示し、20世紀芸術における豊かな響き合いを伝えている。
OP TO POP: Furniture of the 1960’s | Cara Greenberg
1960年代の個性豊かなインテリアデザインに焦点を当てた資料集。『2001年宇宙の旅』に登場したオリヴィエ・ムルグのジンチェアや、マリリン・モンローの唇をかたどったリップスティックレッドのソファなど、象徴的な家具を多数紹介している。ポップアートやサブカルチャーの影響を背景にしつつ、当時の社会的文脈や造形思想を交えて解説し、単なる流行に終わらない優れた作品として再評価。ビジュアル資料とともに、1960年代デザインの創造性と遊び心を伝える構成となっている。英語表記。
Droog Design | Renny Ramekers 、Gijs Bakker
オランダ発のデザイン集団「ドローグデザイン(Droog Design)」の活動を紹介する作品集。美術史家・デザイン評論家のレニー・ラマカースとプロダクトデザイナー、ハイス・バッカーによって1993年に設立され、実験的でユーモアあふれるプロダクトを次々と発表してきた。家具やインテリア、電化製品など多彩な分野に及ぶデザインを多数収録し、日常のありふれたモノに新たな視点を与えるアプローチを示している。既成概念を軽やかに覆す造形は、国際的なデザイン界にも強い影響を与えた。
座って学ぶ 椅子学講座 ムサビ近代椅子コレクション400脚
2016年に武蔵野美術大学美術館で開催された連続講座をまとめた記録集。日本における北欧デザイン研究の第一人者、島崎信が毎回約15脚を取り上げ、時代背景や製造技術、加工方法を解説している。ミヒャエル・トーネット、チャールズ・レニー・マッキントッシュ、ジャン・プルーヴェ、ハンス・ウェグナーらによる名作椅子を中心に、近代椅子の造形や思想を探る内容。約180脚のカラー図版を収録し、椅子の歴史とデザインの広がりを学ぶことができる構成となっている。
Go Hasegawa Works 長谷川豪作品集 | TOTO出版
建築家・長谷川豪の初期から最新作までを網羅した作品集。デビュー作「森のなかの住宅」をはじめ、「駒沢の住宅」「経堂の住宅」、注目を集めた「森のピロティ」など全11作品を収録している。大判のカラー写真と平面図・断面図などの資料を通じて、空間の構成や自然との関わりを丁寧に示し、建築思想と造形の特質を明らかにする内容。透明感のある構造表現と、場所の特性を生かした設計アプローチは、日本の現代住宅建築における独自の立ち位置を示している。設計資料としても読み応えのある一冊。
See All This Issue 34: The Wardrobe as Art Collection
オランダ発のアート雑誌『See All This』No.34(夏号)。アート、自然、デザイン、思想などを横断的に扱う同誌が本号で特集するのは、ファッションやデザインのトレンド予測で知られるリドヴィッジ・エデルコート。服が人々や社会に与える影響を再考し、色の選び方や服をアートとして楽しむ視点、テキスタイルの価値の見直しなどを提案している。ファッションを単なる消費の対象としてではなく文化的・芸術的な表現として捉え直し、新しい見方を読者に促す内容となっている。英語表記。
デンマーク・デザイン | 長崎県美術館 ほか
2016年から2017年にかけて長崎県美術館をはじめ国内を巡回した「デンマーク・デザイン」展の公式図録。近代デザインの黄金期であるミッドセンチュリーを中心に、今日に至るまでのデンマークデザインの歴史をたどっている。アルネ・ヤコブセンやハンス・ウェグナーをはじめとする巨匠たちの家具やプロダクトを紹介し、北欧デザインの精神や思想を豊富な図版と解説で提示。機能性と美しさを兼ね備えた造形の魅力を再確認できる内容となっている。
Barbie & Ken 50th Anniversary
2010年に松屋銀座で開催された展示の公式図録。アメリカの玩具メーカー、マテルから誕生したファッションドール、バービーとケンの50周年を記念し、その誕生秘話や日本市場での展開、仕様の違い、ファッションブランドとのコラボレーションまで幅広く紹介している。各時代を象徴するドールや衣装、広告資料を収録し、ポップカルチャーやファッション史におけるバービーの存在感を再確認できる構成。半世紀にわたる人気の理由を多角的に探る内容となっている。
芦原義信 建築アーカイブ展
2017年に武蔵野美術大学 美術館・図書館で開催された「芦原義信 建築アーカイブ展」の公式カタログ。同大学が所蔵する「芦原義信建築資料アーカイブ」から図面、写真、模型を通じて建築家・芦原義信の活動を振り返る。手描き図面や記録写真などの一次資料を中心に、建築の構想から実現に至る過程を多角的に紹介。豊富な図版と解説を収め、戦後日本建築を代表する建築家の仕事を資料的価値とともに伝える一冊。
かたち誕生 図像のコスモロジー 万物照応劇場 | 杉浦康平
グラフィックデザイナーでありアジア図像学の研究者でもある杉浦康平による評論集。万物に潜む「かたち」の源流をたどり、その生成や変化を多角的に考察する。「身体の構造と響きあうかたち」から「文字」の誕生、「本」や「地図」に宿るかたち、そして再び身体へと回帰するプロセスを追い、造形の背後にある宇宙観や人間観を浮かび上がらせる。視覚資料と理論的分析を交え、デザインと思索が交差する一冊。
生命の樹・花宇宙 | 杉浦康平
グラフィックデザイナー杉浦康平による評論集。アジア各地の生活文化に息づく「生命の樹」のイメージを、染織や装飾、祭礼具、生活用具などに見出し、その象徴的意味や思想を紐解いている。「立樹文様」「ゆらめきうねる生命の樹」「聖獣たちが意味するもの」といった章立てで構成され、宇宙観や生命観の表れを探る内容。豊富な図版資料により視覚的にも読み応えがあり、佐藤篤司による造本が全体を引き立てる。
The Collective Quarterly Issue 02: Mad River
写真家ジェシー・レンズとセス・パットナムによるライフスタイル/トラベルマガジン『The Collective Quarterly』第2号。特集地はアメリカ北東部、バーモント州のマッドリバーバレー。自然に囲まれた土地に根ざす職人たちの手仕事や、地域に暮らす人々の日常、豊かな景観を多彩な写真と文章で紹介している。旅の記録にとどまらず、土地固有の文化やコミュニティの魅力を掘り下げる編集方針が貫かれ、ページを通して現地の空気感が伝わってくる内容。クラフトやアウトドアに関心のある読者にとっても発見に満ちた一冊。英語表記。
Asafo!African Flags of the Fante
西アフリカ・ガーナのファンテ族による自警団「アサフォ」が掲げた旗を紹介する資料集。勇壮さを誇示するだけでなく、ことわざや神話、日常の出来事を題材とし、アップリケ技法で色鮮やかに表現された旗は、独自の美的感覚と社会的メッセージをあわせもつ。動物や人物、象徴的なモチーフが配されたデザインは視覚的インパクトに富み、伝統文化と共同体意識を映し出すものとなっている。多数のカラー図版を収録し、ファンテ族の芸術性と造形の豊かさを伝えるとともに、アフリカ美術の多様な表現を知る手がかりとなる一冊。英語表記。
The Amazing Paper Cuttings of Hans Christian Andersen
世界的に知られる童話作家ハンス・クリスチャン・アンデルセンのもう一つの顔に焦点をあてた一冊。物語の創作者であると同時に、彼は即興的に切り絵を作り、人々を魅了した切り絵作家でもあった。白鳥やピエロ、風車、天使など、童話を語りながらはさみで生み出した精緻なモチーフは、豊かな想像力と遊び心を物語っている。伝記的な記述と作品図版をあわせて収録し、語り部としてのアンデルセンと、造形作家としてのアンデルセン、その二つの側面を重ね合わせながら、その創造力の広がりを再発見できる内容となっている。
イメージの冒険 アフリカ美術展
1985年、有楽町そごうで開催された「イメージの冒険 アフリカ美術展」の公式図録。仮面や木彫、人形、壺など、アフリカ各地を代表する文化美術品116点をカラー・モノクロの図版で掲載している。造形の力強さと豊かな象徴性を備えた作品群は、多様な地域文化を映し出すとともに、西洋や日本の表現者たちに強い影響を与えた。岡本太郎や高橋睦郎によるコメントも収録され、アフリカ美術が持つ創造的な刺激とその広がりを示す一冊。
アフリカの彫刻 | アフリカンアート・ミュージアム
2010年に山梨にあるアフリカンアート・ミュージアムで開催された展覧会の図録。頭像やマスク、立像、指輪など、116点のアフリカの彫刻を幅広く網羅し掲載。
Jean Dunand: His Life and Works | ジャン・デュナン
フランスの彫刻家・インテリアデザイナー、ジャン・デュナンの生涯と作品を紹介する作品集。アール・デコを代表する存在として知られる彼の活動を、家具や工芸品、建築装飾など幅広い領域にわたって網羅している。カラー・モノクロ図版を多数収録し、漆工技法や金属加工を駆使した華麗な造形を視覚的に伝える構成。作品とともに残された資料や写真を通じて、その創作の背景や時代との関わりを丁寧に解説しており、20世紀前半の装飾芸術を理解するうえでも重要な手がかりとなっている。
Art Deco: Flights of Artistic Fancy | Susan A. Sternau
1920〜30年代にかけて最盛期を迎えたアール・デコの魅力を多角的に紹介する一冊。建築やインテリア、ファッションから、装飾品、絵画に至るまで幅広い領域に浸透した様式の発展をたどり、形態や色彩表現の変化を豊富な図版とともに解説している。幾何学的で洗練されたデザインと、華やかな装飾性が融合したスタイルは、時代のモダニティと豊かな創造力を象徴するものとして国際的に評価された。歴史的背景や社会文化との関わりを踏まえつつ、その進化と広がりを視覚的に示す内容で、アール・デコの全体像を理解する手がかりとなる一冊。英語表記。
アール・デコと東洋 1920-30年代・パリを夢みた時代
2000年に東京都庭園美術館で開催された展覧会の公式図録。1920〜30年代、ヨーロッパを中心に華開いたアール・デコ様式と東洋的要素の交錯をテーマに据え、絵画や彫刻、工芸、ポスターなど幅広いジャンルを紹介している。日本や中国の意匠が西洋の造形に与えた影響を辿りつつ、洗練された幾何学的装飾と異国趣味が融合した時代の美意識を浮かび上がらせる構成。カラー・モノクロを織り交ぜた豊富な図版と解説を収録し、アール・デコを国際的な文化潮流として再考する手がかりとなる一冊。
Radios the Golden Age | Philip Collins
1930年代から1950年代にかけて製造された卓上ラジオを集めた資料集。プラスチックを素材とした大量生産が広がり、工業製品に革新的なデザインが花開いた時代の特徴を映し出している。地球儀や野球ボール、ビール瓶をかたどった遊び心あるフォルムから、流線型のモダンな造形まで、当時の生活文化を象徴する名品を豊富なオールカラー図版で紹介。単なる家電を超えてインテリアやデザインオブジェとして存在感を放ったラジオの姿を通じて、戦前から戦後にかけてのデザイン史の一側面を視覚的にたどることができる一冊。英語表記。