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公共空間がアートになるとき
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公共空間がアートになるとき

通り過ぎるだけの場所、人が多く行き交い建築にまで目がいかない場所、そして普段なかなか目にすることができない場所。写真家たちのフィルターを通し新たな光がひとたび当たれば、そこがどれほど示唆に富んでいる空間であったかということに気がつくかもしれません。

『Eirini Vourloumis: In Waiting』はアテネを拠点に活動するドキュメンタリー写真家、Eirini Vourloumisの写真集。
サンタの靴下がぶら下げれた外務省のカフェテリアや、本が一冊も残っていない科学技術図書館、税理士の磨かれた靴など、不確実な世の中で文化的アイデンティティがどのようにして現れるかを示した作品が収録されています。

そして『Union』は写真家や教育者としても知られるノエル・ボウラーが、14カ国の労働組合のオフィスや会議室を撮影した写真集。
多くの人々に影響を与える政策決定や決断がなされている、普段は見ることのできない空間を垣間見ることができます。

『Eirini Vourloumis: In Waiting』
『Union』

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ノストスブックス店長。前職では某テーマパークのお姉さんや、不動産会社の営業をしていました。小説とクラシックなものが好き。一緒に、好きだと思えるものを沢山見つけましょう。