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羽良多平吉の書容設計
書いた人

羽良多平吉の書容設計

書籍や雑誌を中心に活動するエディトリアルデザイナー、羽良多平吉。そのデザインはひと目で氏のものだとわかる独特のリズムをもっています。書体の選び方、余白、本文組、紙と文字の色の合わせ方。言葉や写真では説明しきれないので、ぜひとも実物を手に取り、その呼吸を感じてください。

羽良多平吉のデザインに触れたい、学びたい!という方は、『アイデア No.346 羽良多平吉 イエス・アイ・スィー』がおすすめ。

40年以上にわたる活動をジャンルごとに紹介。本人および関係者のコメントなども提示することで、その活動の全体像や時代背景,羽良多自身の人物像を浮かび上がらせます。

次にご紹介するのは、松岡正剛が編集長を務め、工作舎より刊行された雑誌『遊 稲垣足穂・野尻抱影追悼号』

「工作舎をおこしたのは杉浦康平と仕事がしたかったから」と松岡正剛自身が語るほど、羽良多平吉は「遊」にとって要となった存在です。

1977年臨時増刊号は、稲垣足穂・野尻抱影の追悼号。生前の写真や原稿を紹介するほか、両氏を偲んで赤瀬川原平、堀内邦彦、荒俣宏らが寄稿。「われらはいま、宇宙の散歩に出かけたところだ」とのコピーを具現化したコズミックな本文の装丁が光ります。

『T.Rex 1972 Sukita』の書容設計も羽良多平吉によるもの。

グラムロックムーブメントを築き、その黄金期を闊歩したバンドT.REXに同行し、身近な者しか撮りえない貴重な姿を撮り続けた写真家/鋤田正義の写真作品集。膨大な未発表写真約200点を含む約260点の写真を収録しています。限定1972部。

最後にご紹介するのは、ますむらによる繊細な線の描画と、羽良多平吉の平面であることを忘れる自在な装丁が素晴らしい『アタゴオル絵本 青猫島コスモス紀』

人と猫が言葉を交わす空想世界を舞台に、主人公である猫のヒデヨシの冒険を描く、美しく幻想的な物語の世界をお楽しみください。


『アイデア No.346 羽良多平吉 イエス・アイ・スィー』
『遊 稲垣足穂・野尻抱影追悼号』
『T.Rex 1972 Sukita』
『アタゴオル絵本 青猫島コスモス紀』

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故郷・広島県で雑貨のお店をしていた影響で、器に目がない。盛り付ける料理は修行中。ノストスブックスの雑貨担当として奮闘します。暮らしにまつわる本、民藝本、画集が好きです。