いまだかつて自分の部屋に動物柄のラグを敷いたことはないけれど、いいかもしれない、タイガーラグ....。
本書で紹介されているのは、108種類のチベタン・タイガーラグ。世界四大絨毯の一つに数えられるチベット絨毯ですが、なかでもこのタイガーラグは、位の高い僧侶のために作られていたと言われています。
ウールの糸でひとつひとつ丁寧に織られているチベタンラグは、とても頑丈かつ温かい。さらに虎柄と一口に言っても、そのデザインには様々な種類があります。
虎の姿全体を、まるで絵画のように収めたもの、頭から尾までをうつ伏せ状態で捉えたもの、頭が二つあり上下が関係ないデザインになっているもの。
そして虎独特の柄だけを左右対称に配したものや、もはや幾何学模様化されているものまで。そのバリエーションはつくり手によって無限に広がります。
虎の表情も勇ましい竜のようだったり、ちょっと間の抜けた顔をしていたり、味があるんだな。ニヤニヤしちゃう。
こうしたデザインの分類や機織りの様子も写真付きで紹介されているので、ぜひじっくり読んでみてください。チベット文化を調べる資料としてもおすすめですよ。