1968年、15名の若手グラフィックデザイナー、インテリアデザイナー、写真家、彫刻家、コピーライターによって結成されたデザイン集団「サイレンサー」。
本書は、彼らが雑誌「新婦人」を舞台に連載形式で発表していた実験的な作品を纏めた唯一のビジュアル作品集。
オリジナルメンバーは、浅葉克巳、加納典明、倉俣史郎、桜井郁男、長友啓介、黒田征太郎、上條喬久、鋤田正義、高橋稔、戸村浩、日暮真三、青葉益輝、長浜治、椎根和、伊藤隆道の15名。今や大御所となった方々の名前が連なる。
サイレンサーという名前をつけるひねくれたセンスと、共鳴して集まった15名の顔ぶれ、そして個々の表現の数々は、20代ならではのトンガリっぷりで見ていて飽きない。
日暮真三は当時を回想して、
「サイレンサーはなんだかとってもへんなグループでね。一人一人はすごい才能を持っているのに、まとまっていざ何かをやろうという段階になるとまったくダメなんだから。」
と語る。
そりゃそうでしょうよ。