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戦後のパリを彩るレイモン・サヴィニャックの魔法
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戦後のパリを彩るレイモン・サヴィニャックの魔法

サヴィニャック パリにかけたポスターの魔法

誰かが放つポジティブな”気”に、ひとは吸い寄せられるもの。デザイン業界でいえばレイモン・サヴィニャックはまさに、天性のユーモアとエスプリで、フランス国内のみならず世界中に魔法をかけた人物といえます。

1939年に第二次世界大戦が勃発し、カッサンドルやルーポらが築き上げたアール・デコ期の美しいポスターたちが姿を消したパリの街。戦後ふたたびポスター広告時代の幕があがると、サヴィニャックを筆頭とした新しい世代の作家たちによる魔法が、再び街中にかけられたのです。

本図録には、自身にとってターニングポイントかつ出世作となった「牛乳石鹸モンサヴォン」をはじめ、「オランジーナ」の広告、「イル・ジョルノ」紙、「ひとりで編める ウット毛糸」など、ファンにはたまらない代表作品が多数収録されています。

1940年までの”戦闘なき戦争”の時期においても、生活費を稼ぐ必要のない環境だからと、ポスター画家としてのこれからをゆっくり考える時間としてポジティブに変換してしまったというサヴィニャック。その前向きなメッセージと、生粋のパリジャンらしい洒脱さをじっくりと味わってください。

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ノストスブックス店長。前職では某テーマパークのお姉さんや、不動産会社の営業をしていました。小説とクラシックなものが好き。一緒に、好きだと思えるものを沢山見つけましょう。