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上田義彦、絵画の歴史から世田谷線本まで!3月入荷の新刊書籍
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上田義彦、絵画の歴史から世田谷線本まで!3月入荷の新刊書籍

こんにちは。山田です。

3月もホックニーのアート評論から世田谷線沿線の街歩きガイドまで振れ幅大きく入荷しました!知識を深めたり、体験したりと、日々の刺激になる4冊をご紹介します。



Forest 印象と記憶 1989-2017

1989年、ネイティブアメリカンの聖なる森・クウィノルトと運命的に出会い、「森」という存在に魅了された写真家・上田義彦。本書では、2017年に再び訪れたクウィノルトのほか、屋久島と春日大社の原始林を写真に収めています。

この作品集は、氏が主宰するギャラリーであり、惜しまれつつも閉廊が決まったGallery 916の最後の展示にあわせて刊行されたもの。3月25日(日)までオリジナルプリントを見ることができます。

きっかけとなったのは、東日本大震災。自然による容赦のない生命の破壊を目の当たりにしたことで、いま一度森に入り、そこにあるはずの生命の大元を見なければ、と感じたといいます。氏が対峙した、画像では伝えきれない自然の力強い生命力を、ぜひご覧ください。

Forest 印象と記憶 1989-2017

著者
上田義彦
出版社
青幻舎
発行年
2018年
写真家、上田義彦の風景写真集。自身が主宰するギャラリー、Gallery 916の閉館に合わせて刊行。
震災を機に、自身が捉えてきたものと改めて向き合った作品集では、画家・野又穣の『Elements』があります。架空ではあるにしろ、巨大建築を描いてきた氏が、すべてが一瞬にして崩れ去ったあの日を想いながら筆を動かした軌跡。

震災がもたらした意味の大きさを感じる2冊。

画家、野又穣の作品集。震災後に始まった、朝日新聞連載のために描き下ろしたドローイング作品全80点を収録。

絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで

21世紀のコミュニケーションに欠かすことのできない、「画像」というメディア。英訳してみれば分かるように、「絵画」も、「写真」も、デジタルの要素も含む「画像」もすべて「Picture」という単語で表現することができます。すなわち、それらには共通する背景があるということ。

そんな画像の歴史に、ポップアートの代表的画家であり、今なお進化し続けるアート界の巨匠/デイヴィッド・ホックニーと、美術批評家のマーティン・ゲイフォードが迫ります。

iPadやiPhoneを駆使したホックニー自身の近作との比較もおもしろい(ちなみにこの題字もホックニーがタブレットで書いたもの)!

絵画の歴史 洞窟壁画からiPadまで

著者
デイヴィッド・ホックニー、
マーティン・ゲイフォード
出版社
青幻舎
発行年
2017年
デイヴィッド・ホックニーとマーティン・ゲイフォードが洞窟の壁画からiPadまで、「Picture」の歴史を紐解く美術評論。
そしてこちらが科学史と美術史の双方で激しい論議を巻き起こした前作、『Secret Knowledge 秘密の知識』。ホックニーは描くだけじゃなく、探求することも好きなんですね。

デイヴィッド・ホックニーによる、科学史と美術史の双方で激しい論議を巻き起こした美術評論の新装増補版。

ぼくの東京地図。 東京ひとり歩き

『ぼくの東京地図。 東京ひとり歩き』は、元リラックス編集長・岡本仁さんの綴る街歩きエッセイ。読んで氏の足取りを辿れば、自分の“東京地図”が広がっていくし、白地図がどんどん埋まっていきます。

自分も東京に住んで7年が経ちましたが、東京って結構歩けるんですよね。街から街へと空気が変わっていく瞬間が好きだし、歩いているあいだは常に何かを思い出したり思いついたりするから楽しい。

「友人と歩く」コーナーでは、人気フードエッセイストの平野紗季子さんによる渋谷案内も掲載されています。コラムでは、なんとアミメルシーベイクと一緒にノストスも紹介していただきました……!

こちらは店頭のみでの取扱いですが、ご希望の方は配送も可能ですので、気軽にお問い合せください。

ぼくの東京地図。 東京ひとり歩き

著者
岡本仁
出版社
京阪神エルマガジン社
発行年
2017年
岡本仁が、軽やかに歩きながら綴る東京エッセイ。

世田谷線沿線の本

街歩きのお客様にオススメのお店を尋ねていただく機会が多いので、入荷してみました!

昨年秋頃に発売された「世田谷線沿線の本」。世田谷線沿いの素敵なお店がぎっしりと紹介されています。私もまだ知らない&行けてないお店がたくさん……!

飲食店はもちろん、雑貨屋や花屋などさまざまなジャンルのお店が載っているから、1冊あればかなり網羅できちゃいます。沿線に住んでいる方にもぜひごらんいただきたい、最新の世田谷ガイドブック。

こちらも店頭で販売しています。

世田谷線沿線の本

出版社
京阪神エルマガジン社
発行年
2017年
下高井戸から三軒茶屋を繋ぐ世田谷線沿線のガイドブック。
読んで、見て、歩いて、食べて。本がみなさんの「楽しい」「おもしろい」のきっかけになりますように。

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1990年4月22日午年、金沢出身。ギリ平成生まれのデジタルネイティブ、nostos booksを拠点にしながらカレーを作り続けるフリーランス編集者。実は理工学系。2019年2月退社。