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美術、音楽、科学を横断する。カールステン・ニコライ作品
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美術、音楽、科学を横断する。カールステン・ニコライ作品

ベルリンを拠点に活動する芸術家、カールステン・ニコライ。ミュージシャン、アルヴァ・ノトとしての顔をよく知っているという方も多いのではないでしょうか。
人間の知覚や自然現象の持つ特性やパターンをテーマとして美術、音楽、科学の多領域を自由に横断する作品の数々は、一見無機質に見えながらも、意識の深層を心地よく刺激されるような不思議な感覚を味わうことができます。最近降り続いた雨の音なんかをぼーっと聞いていると、カールステン・ニコライの作品はこんな日に似合うんじゃないかなとふと思ったり。

ということで、今日はそんな氏の作品を2冊ご紹介します。

『Carsten Nicolai: Static Fades』こちらの作品集は新入荷。1997年に行ったドクメンタXプロジェクト "Infinity "から、カッセルの公共空間に72個の短いオーディオ作品を個別に埋め込んだものから、チューリッヒのHaus Konstruktivで開催された個展のために制作された作品まで、多岐にわたり収録されています。

『Moire Index』に収められた作品は、規則正しい繰り返し模様を重ね合わせたとき、それらの周期のずれにより視覚的に発生する縞模様・モアレ効果を追求したもの。
モアレ効果を実感できる曲線がプリントされた透明シート3枚と、モアレのデジタルファイルを収録したCDROM1枚もついています。ファンの方にはたまらない一冊ではないでしょうか。

『Carsten Nicolai: Static Fades』
『Moire Index』

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ノストスブックス店長。前職では某テーマパークのお姉さんや、不動産会社の営業をしていました。小説とクラシックなものが好き。一緒に、好きだと思えるものを沢山見つけましょう。