何かやってみたいなーと思ってても、なかなか行動に移せないのが人間の性。ですが、もしやらない理由が「よく知らないから 」だとしたら大変にもったいない。誰もが最初はど素人。
ここ数年、ジンやアートブック、一人出版社などを立ち上げる人などが多くなってきています。 やればどうにかなる! ということで、本日は行動した人々にフォーカスを当ててみようと思います。
Get Back, SUB!
古本屋で出会った一冊のリトルマガジン「SUB」。時代に先駆けた内容と都会的な洗練したセンスに衝撃を受けた著者が、季刊サブの発行人である小島素治を追い、周辺の友人や関係者、そして本人にたどり着くまでを描いたドキュメンタリー。
実はノストスブックスを始める前、よく古本屋のガラスケースの中に季刊サブが飾られているのを見かけました。「サブってことはそっち方面のやつ?」と勘違いしていましたが、全然別物。サブはサブカルチャーのサブからつけられたもの、名付け親は谷川俊太郎。本書「Get Back, SUB!」は500pを越すボリュームですが、謎めいた編集長・小島素治の悲哀に満ちた人生が徐々に明かされていくストーリー展開に惹きつけられます。
「日々の生活を大事にしながら、個人的なメディアをつくる 」という小島素治の発言の意図とは何か? 表現するという意味を考えさせられる一冊です。
こちらが季刊サブ。現在は3号のみ在庫がございます。
こちらは季刊サブの前身となった「ぶっく・れびゅう」。
実はノストスブックスを始める前、よく古本屋のガラスケースの中に季刊サブが飾られているのを見かけました。「サブってことはそっち方面のやつ?」と勘違いしていましたが、全然別物。サブはサブカルチャーのサブからつけられたもの、名付け親は谷川俊太郎。本書「Get Back, SUB!」は500pを越すボリュームですが、謎めいた編集長・小島素治の悲哀に満ちた人生が徐々に明かされていくストーリー展開に惹きつけられます。
「日々の生活を大事にしながら、個人的なメディアをつくる 」という小島素治の発言の意図とは何か? 表現するという意味を考えさせられる一冊です。
こちらが季刊サブ。現在は3号のみ在庫がございます。
ペヨトル興亡史 僕が出版をやめたわけ
ペヨトル興亡史 僕が出版をやめたわけ
- 著者
- 今野裕一
- 出版社
- 冬弓舎
- 発行年
- 2001年
雑誌「夜想」をはじめ、幻想文学や芸術関連の出版を手がけていたペヨトル工房の興亡史。
工作舎物語
松岡正剛率いる工作舎の元に集った、才能あふれるクリエイター列伝。戸田ツトム、羽良多平吉、松田行正、祖父江慎といった著名デザイナーの若かりし頃を知ることのできる一冊。
もうとにかくカオス。杉浦康平に「40才まで眠るな」と言われた松岡正剛は、スタッフにも同じ言葉を伝えます。不夜城と化した工作舎には、若者たちが次々と現れては消えていきました。ほとんど素人同然のデザイナーがここで鍛えられていくことになります。
本書に書かれている松岡正剛の言葉が、いちいち胸に響いてしまうのですが、「言葉にできないとデザインできない 」という言葉が響きました。やはり。
もうとにかくカオス。杉浦康平に「40才まで眠るな」と言われた松岡正剛は、スタッフにも同じ言葉を伝えます。不夜城と化した工作舎には、若者たちが次々と現れては消えていきました。ほとんど素人同然のデザイナーがここで鍛えられていくことになります。
本書に書かれている松岡正剛の言葉が、いちいち胸に響いてしまうのですが、「言葉にできないとデザインできない 」という言葉が響きました。やはり。
POPEYE物語
POPEYE物語
- 著者
- 椎根和
- 出版社
- 新潮社
- 発行年
- 2008年
若者のトレンドを唱え、雑誌編集者のバイブルとしても人気の高かった雑誌「ポパイ」の誕生秘話を、元編集長の椎根和が綴る。
1976年に創刊して以来、40年(!)続く雑誌ポパイの始まり。
一つの雑誌が発信する情報によって若者の行動が左右されるなんて信じられないという、平成生まれのあなたに読んでほしい一冊。濃厚な編集部の一部始終を追体験できます。
副編集長の石川次郎は、日本の若者が全く知らなかった、未知なる外国の動静を誰よりも早く発見する嗅覚を持っていました。出来たばかりで得体の知れないポパイ編集部には誰も行きたがらなかったのに、売れだすと途端に人が集まるようになる、というのも面白いですね。
自分の勘を信じてすぐ行動する姿勢は大いに参考になります。
副編集長の石川次郎は、日本の若者が全く知らなかった、未知なる外国の動静を誰よりも早く発見する嗅覚を持っていました。出来たばかりで得体の知れないポパイ編集部には誰も行きたがらなかったのに、売れだすと途端に人が集まるようになる、というのも面白いですね。
自分の勘を信じてすぐ行動する姿勢は大いに参考になります。
おかしな時代 『ワンダーランド』と黒テントへの日々
おかしな時代 『ワンダーランド』と黒テントへの日々
- 著者
- 津野海太郎
- 出版社
- 本の雑誌社
- 発行年
- 2008年
雑誌「ワンダーランド」の編集者にして劇団「黒テント」の演出家でもある津野海太郎のエッセイ。
編集者・津野海太郎の回想記。アングラ劇団黒テントを作り、晶文社の編集者として雑誌ワンダーランドを創刊。本人の言うところのサブカル第一世代。
「おい、劇団をつくろう」。この一言からこの本の物語は始まります。
「なんだかわからんけどまぁやるか」というノリの良さも若者ならでは。若い時はみんなたいてい暇ですからね。本書は60年代〜70年代の話ですが、著者である津野海太郎の心の葛藤や想いを赤裸々に書いてあるので、不思議と気持ちを共有しながら読み進められます。
あとがきに、「アングラ劇団もワンダーランドも『過去の伝説化』が進んでいるが、その時代を生きた者からしたらそんなお話、ぜんぶウソでしょうという思いがある」と書かれています。個人的解釈ですが、特別な才能がないから諦める、という必要はないという意味かなと感じました。
「おい、劇団をつくろう」。この一言からこの本の物語は始まります。
「なんだかわからんけどまぁやるか」というノリの良さも若者ならでは。若い時はみんなたいてい暇ですからね。本書は60年代〜70年代の話ですが、著者である津野海太郎の心の葛藤や想いを赤裸々に書いてあるので、不思議と気持ちを共有しながら読み進められます。
あとがきに、「アングラ劇団もワンダーランドも『過去の伝説化』が進んでいるが、その時代を生きた者からしたらそんなお話、ぜんぶウソでしょうという思いがある」と書かれています。個人的解釈ですが、特別な才能がないから諦める、という必要はないという意味かなと感じました。
ではさようなら。