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70年代の若者たちが感じた新しい時代の匂い。ファッションの街・原宿にみる原風景
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70年代の若者たちが感じた新しい時代の匂い。ファッションの街・原宿にみる原風景

こんにちは、中野です。

千葉で育った僕が初めて原宿に遊びに行ったのは中学1年の時。
友達と「原宿というところに行ってみたい!」と意気込んで、駅前にあった露店のTシャツ売り広場でピストルズのバッタもんTシャツを買い、 大満足で帰りました。正味1時間(駅前のみ)しかいませんでしたが「原宿やべえ!」と興奮したのを覚えています。

その後、高校生になりゴローズや古着屋に通い、美容師になりラフォーレ前でモデルハントという名目でサボりまくった僕の原宿。 そんな僕が生まれた70年代、原宿に新しい居場所を作り始めた若者たちがいました。本日は、東京カルチャーの発信地・原宿の原風景と言える写真集をご紹介します。



70’HARAJUKU | 中村のん

70’HARAJUKU | 中村のん 今や巨匠といえるようなファッション業界の重鎮、ミュージシャンや俳優、モデルのスナップショットの数々が収められた本書は、スタイリスト中村のんが70年代原宿の洗練された自由な雰囲気を今に伝えたいという思いから作られた一冊。当時の原宿を知る貴重な写真の数々が発する自由な空気感は、見ているだけでワクワクしてきます。

70’HARAJUKU | 中村のん セントラルアパートにあった喫茶店レオン。

70’HARAJUKU | 中村のん レオン前。

70’HARAJUKU | 中村のん 当時の原宿駅。

70’HARAJUKU | 中村のん 歩道橋。

70’HARAJUKU | 中村のん 風景としてはまだまだ田舎と変わらない。

70’HARAJUKU | 中村のん 山崎眞行。ピンクドラゴンでポマードなんてつけたことないのになぜかコームを買いました。こちらのエッセイで読める山崎眞行の話はぶっ飛んでます。

70年代、80年代と不良たちから絶大な支持を受けたカリスマブランド「クリーム・ソーダ」。主宰の山崎眞行が綴るエッセイ集に、50'sのテイスト溢れるアートワークを編纂した一冊。
クリーム・ソーダ物語

70’HARAJUKU | 中村のん ゴローズのゴローさん。若い。

70’HARAJUKU | 中村のん 研ナオコ。Tシャツがボブディラン。

70’HARAJUKU | 中村のん コシノ・ジュンコ。威圧感すごい。

70’HARAJUKU | 中村のん サディスティクス時代の高中正義。

70’HARAJUKU | 中村のん はっぴいえんど。

本のロック創生に大きく貢献したバンド、はっぴいえんどの伝説をライターの萩原健太が追う。
はっぴいえんど伝説

70’HARAJUKU | 中村のん 70’HARAJUKU | 中村のん 70’HARAJUKU | 中村のん 70’HARAJUKU | 中村のん 映画のワンシーンのよう。

70’HARAJUKU | 中村のん 後ろにジェームス藤木がいる。

70’HARAJUKU | 中村のん クールスのボス・舘ひろし。ボス感がすごい。というか映画の役じゃなく素でこれなのがすごい。


街の風景は日々変化を遂げていきますが、70年代原宿に集まった彼らの「やりたいことをやろう」という自由な空気が今の原宿を作ったのかもしれません。

70’HARAJUKU | 中村のん

70’HARAJUKU

著者
中村のん
出版社
小学館
発行年
2015年
スタイリスト・中村のん編集による写真集。1970年代に原宿で花開いたユースカルチャーを、井出情児、野上真宏、横木安良夫らの写真とともに振り返る。
いろいろな写真集があると思いますが、個人的には何かが始まろうとしているという空気感、市井の人々や街の雰囲気の写真集が好きです。

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ノストスブックス店主。歴史と古いモノ大好き。パンク大好き。羽良多平吉と上村一夫と赤瀬川原平と小村雪岱に憧れている。バンドやりたい。