オリーブ、リラックスに続いて、とうとうスタジオボイスも復刊しましたね。5年前まで「カルチャー」なぞとは縁遠いど田舎に住んでいた自分にとっては、いずれも復刊のニュースで初めて知った伝説のカルチャー誌たち。都会の方たちはこういう雑誌からトレンドを知っていたんですね。
世代の違いもあるんだろうけど、地域的な格差を感じずに入られない……。最も早い通信手段はご近所の口コミ、コミュニティは学校くらいしかなかったですから。
ノストスブックスでは、これら3誌のバックナンバーを店頭にて取扱中です。
そこで今回は、スタジオボイスのバックナンバーを一部ご紹介したいと思います。
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特集扉は原宿ラフォーレのグランバザールに合わせて制作されたヴィジュアルデザイン。かっこいいなあ。発売当時の山田が最もよく目にしていたものはというと、近所のスーパーのチラシでした。田舎では、こんなにクリエイティビティの高いグラフィックデザインに触れることなんてなかった……。もう少し早く東京に出られていたら、安い野菜を買うこと以外の喜びを知れたんだろうな。
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地元ではなかなかグラフィティに遭うことがなかったので、バンクシーやバスキアを知ったのも実はここ数年。田舎で都会のグラフィティに置き換わるものは、きっと車の改造やデコレーションだったんだと思います。それに、辺りは田畑ばっかりで建造物が少なかったから、まず壁がない。。
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ヘンリー・ダーガー、奈良美智、テリーこと湯村輝彦など。特にヘンリー・ダーガーは、誰に見せるわけでもなく、エネルギーをぶつける手段として絵や物語をかき続けていたのだとか。ちなみに私は13年間水泳に打ち込んでいました。肩幅が広くていかり肩だったので、一時期ニックネームが「冷蔵庫」でした。
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親がとてつもなくマシンに弱いので、20歳まで家のインターネットがダイヤルアップでした。わずか5年前のことです。工業高専に通っていたから自分のパソコンは持っていたけれど、学校に行かないと満足にインターネットが使えない。でもなぜか、小学校のときからケータイを持っていて、ガラケーを6,7台替えてたんですよね。iPhoneがここまで普及する前、国内メーカーが造ったケータイこそがデザインの最先端を知ることのできるものだったように思います。
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あらゆるものをファッションの視点で切り取る最新号「is Fashion」もおもしろかったです。写真家/マイケル・アヴェドンの祖父リチャード・アヴェドン、ユルゲン・テラー、ウィリアム・エグルストンなど、今号で紹介されているアーティストの作品集も揃えているので、バックナンバーと併せてご覧ください。