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Lift | 久家靖秀
2025年10月3日
写真家・久家靖秀による作品集。街角や住宅街、自然など、ごく日常的な光景を撮影した作品を収めている。ありふれた風景でありながら、眺めるうちに個人の記憶や感情を呼び覚ますような独特の感覚をもたらす点が特徴的。装丁は無綴で断裁されていない仕様を採用し、紙面をめくることで写真そのものの存在感が際立つ構成となっている。写真と記憶の関わりを静かに探る視点となっている。
山本之夫の表具展 美の裏方
2025年10月3日
2002年に池坊短期大学むろまち美術館と東京美術倶楽部で開催された展覧会の図録。作品を引き立てる裏方である「表具(表装・額装など)」の仕事・技術・意匠に焦点をあて、多くの名画や名作に携わってきた表具師、山本之夫による表具や修復の実例を紹介。修復前と修復後の作品を比較して掲載し、作品解説とともに、それぞれの表具の意図や工夫も丁寧に記録。50年にわたる職人としての歩みを振り返る構成となっている。
Memoraphilia メモラフィリア | 藤部明子
2025年10月3日
写真家・藤部明子による初の写真集。記憶や感情の残像をすくい取るように撮影されたイメージが収録され、日常の風景や身近なモチーフに潜む静けさと親密さを映し出している。タイトルに込められた「記憶への愛着」をテーマに、写真と記憶の結びつきを探る試みとして位置づけられる一冊。
2020年のさざえ堂 現代の螺旋と100枚の絵
2025年10月3日
2020年に太田市美術館・図書館で開催された展覧会「2020年のさざえ堂 現代の螺旋と100枚の絵」の図録。「さざえ堂」と「螺旋」をテーマに、高橋大輔、蓮沼執太、三瀬夏之介、持田敦子の4人のアーティストによる多様な表現を紹介している。展示風景の写真や解説に加え、高橋大輔による連作「100枚の絵」を全点収録。建築的モチーフと現代美術を重ね合わせながら、新たな視覚体験を提示している。
建築家・坂本一成の世界
2025年10月2日
建築家、坂本一成の設計活動50年を振り返る、集大成とも言える作品集。1966年から2016年までに手がけた実作と計画案、全32作品を写真、図面、ドローイングなど多彩な資料とともに掲載。作品ごとに丁寧な解説を添え、坂本自身の発言や、批評、考察も随所に織り交ぜることで、建築の背景にある思想や思考の軌跡が浮かび上がる内容となっている。
Portraits of Interiors | Axel Vervoordt
2025年10月2日
インテリアデザイナーでありアートディーラーとしても知られるアクセル・ヴェルヴォールトの写真集。ニューヨークやロンドンのペントハウス、フランダースの納屋、ベネチアのパラッツォ、ニューイングランドの海辺の家、イビサの隠れ家など17の住まいを収録。静謐さをたたえた空間には、アートと建築、自然が溶け合い、ヴェルヴォールト独自の美意識が表れている。写真を通して、暮らしと芸術が重なり合うインテリアの世界を提示している。
Cassina As Seen by Karl | Karl Lagerfeld
2025年10月2日
イタリアの家具メーカー、カッシーナの依頼により、ファッション界の巨匠であり写真家でもあったカール・ラガーフェルドが手がけた写真集。ル・コルビュジエ、リートフェルト、ペリアンらによる名作家具を、日常の使用価値から切り離し、彫刻やオブジェのような芸術作品として撮影している。高光沢プリントによるカラー写真21点を貼り込みで収録し、家具を造形的対象として捉え直す視点を提示している。
ZumthorSehen/Seeing Zumthor | Hans Danuser
2025年10月2日
スイスを代表する写真家ハンス・ダヌーザーと建築家ピーター・ズントーによるコラボレーション作品集。ズントーが設計した3つの建築、チュールの考古学的発掘を保護する構造物、サムヴィットの聖ベネディクト礼拝堂、ヴァルスのスパを収録している。丹念に撮影された写真は、素材の質感や光の変化を映し出し、建築が持つ空間的な深みを視覚的に伝えている。建築家の思想と写真家の眼差しが交わることで、作品の新たな解釈を提示している。
Architektur von Herzog & de Meuron
2025年10月2日
スイスの建築家ユニット、ジャック・ヘルツォークとピエール・ド・ムロンの建築作品を、写真を通じて探る作品集。第5回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展にあわせて刊行されたもので、バルタザール・ブルカールトをはじめ、マルゲリータ・クリシャニッツ、ハンナ・ヴィリガー、トーマス・ルフらによる撮影を収録。写真表現を通じて建築の「独自の現実性」を提示し、絵画や彫刻と同等の芸術性をもつものとして建築を捉え直す構成となっている。
Design and Architecture | Marcel Breuer
2025年10月2日
2003年にヴィトラ・デザイン・ミュージアムで開催された展覧会の公式図録。モダニズムを代表する建築家マルセル・ブロイヤーの活動を、家具デザインと建築の双方から紹介している。カンチレバー椅子などの代表的な家具作品から、国際的に評価された建築プロジェクトまでを豊富な図版で収録。加えて専門的論文を併載し、バウハウス出身のブロイヤーが20世紀デザイン史と建築史に果たした役割を明らかにしている。
小笠原流 結ぶ 折る・包む | 小笠原清忠
2025年10月2日
武家の礼法や弓術を伝承する小笠原流第31世宗家・小笠原清忠による著作。伝統的な「結ぶ・折る・包む」の作法を体系的にまとめている。「武具飾りの結び」「婚礼式の結び」など儀礼に関わる結びから、「熨斗三方」「基本の折り方・包み方」に至るまで、具体的な技法を図版とともに解説。歴史的背景と実践的知識をあわせて収録し、日本文化に根ざした形式美と礼法の精神を明らかにしている。
Japan: The Cookbook | Nancy Singleton Hachisu
2025年10月2日
日本の農家に嫁ぎ、日本食研究家として活動するナンシー・シングルトン・八須による海外向けの日本料理レシピ集。出汁のとり方をはじめ、揚げ物、焼き物、麺類、御飯、漬物、甘味に至るまで、400点以上のレシピを美しい写真とともに紹介している。料理の手順だけでなく、うつわの選び方や盛り付けの工夫も盛り込み、日本の食文化の奥行きを伝えている。
The Family Meal: Home Cooking with Ferran Adria | Ferran Adria
2025年10月2日
スペインの名店エル・ブジで料理長を務め、「世界最高のシェフ」と称されたフェラン・アドリアによる料理書。エル・ブジのスタッフが日常的に食べていたまかない料理をヒントに、家庭で手軽につくれる約100のレシピを収録している。複雑な技巧を凝らした高級料理ではなく、日々の食卓に寄り添う実用的で美味しい料理を紹介。
Richard Sapper
2025年10月2日
ドイツ出身でミラノを拠点に活動した工業デザイナー、リチャード・サッパーの仕事を紹介する作品集。サッパーのデザイン哲学とその背景を掘り下げながら、自動車や電化製品、家具など多岐にわたる分野の代表作を収録している。さらにIBM、FIAT、Kartell、Knollといった国際的企業との協働も幅広く取り上げ、図版に加えてインタビュー、写真エッセイ、解説を収録。プロダクトデザインにおけるサッパーの革新性と国際的な影響を明らかにしている。
TASAKI: Balance
2025年10月2日
1950年代初頭に創業した日本を代表するジュエラー、TASAKIの歩みを振り返る初の作品集。アコヤ真珠の主要生産者として世界に名を広め、70年以上にわたり革新的なデザインを発表してきた歴史を網羅している。ブランドを象徴する、真珠とダイヤモンドを貴金属のバーに並べたセッティングや、リングからタイムピースまで展開される洗練されたコレクションを詳細に収録。アイコニックな「Danger」シリーズや、タサキ・アトリエによる特別制作のハイジュエリーも紹介している。
Le Paris Russe de CHANEL
2025年10月2日
フランスを代表するラグジュアリーブランド、シャネルがハイジュエリーコレクション「ル パリ リュス ドゥ シャネル」のカタログ。創業者ガブリエル・シャネルが憧れを抱き、その創作活動に大きな影響を与えたロシアをテーマとしている。ディレクター、パトリス・ルゲローによって制作された本コレクションには、双頭の鷲を中心に、ルバシカの刺繍、ココシュニック、スカーフ、民族衣装のプリントなど多彩な装飾モチーフが取り入れられている。全69点におよぶジュエリーは、ロシア文化へのオマージュであると同時に、シャネル独自の洗練を体現している。ケース入り水彩絵の具付属。
Collection No5: A High Jewellery Collection Dedicated to the Chanel No5 Perfume
2025年10月2日
フランスを代表するラグジュアリーブランド、シャネルがブランドを象徴する香水「CHANEL N°5」の誕生100周年を記念して発表されたハイジュエリーコレクション「Collection N°5」のカタログ。ボトルストッパーやボトルデザイン、ナンバー、花のモチーフ、シヤージュ(残り香)といった5つの要素に着想を得た82点を収録。香水とジュエリーという異なる領域を融合させ、ココ・シャネルのクリエイティビティを新たに解釈している。
私という衣装 | ワダエミ
2025年10月2日
世界的な衣装デザイナー、ワダエミの作品集。米アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した黒澤明監督作『乱』をはじめ、『竹取物語』『夢の祭り』など代表的な映画の衣装を鮮明な写真で収録。華麗で緻密な造形に込められた思いや仕事への姿勢について、ワダ本人のコメントも併載。衣装を通じて映像表現の一端を担ったワダの創作の歩みを示し、映画とデザインの関係性を具体的に浮かび上がらせている。
20 Houses by Twenty Architects | Mercedes Daguerre
2025年10月2日
世界的に活躍する建築家20人が手がけた住宅を紹介する建築資料集。現代社会における住空間のあり方や新しい生活様式をテーマに、多彩なアプローチで設計された住宅を収録している。安藤忠雄、グレン・マーカット、スティーブン・ホール、リチャード・マイヤーらによる住宅を、豊富なカラー図版と解説とともに掲載。建築家それぞれの理念や美学がどのように住まいの形に結実しているかを明らかにしている。
フィリップ・ジョンソン著作集
2025年10月2日
アメリカのモダニズム建築を代表する建築家フィリップ・ジョンソンによる著作を集成した一冊。講演の速記録や未公開の草稿、既発表の論文をもとに編集されており、建築芸術に関する思索をはじめ、自身の建築作品や同時代の建築家たちについての論述を収録。図版や資料も併せて掲載され、ジョンソンの理論的背景や批評的視点を多角的に理解することができる構成となっている。装丁は田中一光によるもの。
TOO MUCH Magazine Issue 2
2025年10月2日
空間や風景、建築を通して人間が物理的世界をいかに経験するかを探るリサーチを続ける『TOO MUCH Magazine』の第2号。2011年の東日本大震災を受け、本号のテーマは「再建」に焦点を当てている。理想都市の構築や住居の意義、田舎やジャングル、砂漠への移住実験といった試みを扱う記事、エッセイ、インタビューを収録し、多様な暮らし方の可能性を論じている。特別付録として、写真家ホンマタカシによる40ページの写真集『London 1991-1992』が付属。
現代デザインの水脈 ウルム造形大学展
2025年10月2日
バウハウスの理念を継承し、20世紀デザイン教育に大きな影響を与えたドイツのウルム造形大学を紹介する展覧会の公式図録。大学の教育理念やカリキュラムの詳細、学生の作品、開校から閉校までの歩みを豊富な図版とともに収録している。さらに杉浦康平と向井周太郎による対談「デザインの展望」も掲載し、デザイン教育の歴史とその思想的遺産を明らかにしている。
ミナ ペルホネン / 皆川明 つづく
2025年10月2日
2019年から2022年にかけて国内外を巡回した展覧会「ミナ ペルホネン/皆川明 つづく」にあわせて刊行されたカタログ。ファッションデザイナー皆川明が設立したブランドの歩みを、展覧会の展示風景や多彩なテキスタイル、原画、スケッチ、さらにはアトリエでの制作過程とともに収録。デザインが生まれる背景や思考のプロセスを示し、ブランドが築いてきた独自の世界観と継続する創造の姿勢を浮かび上がらせている。アートディレクションは葛西薫によるもの。
Quatre Contes de Grimm | Van Cleef & Arpels
2025年10月2日
ハイジュエリーブランド、ヴァン クリーフ&アーペルによる2019年のコレクションを紹介するカタログ。グリム童話『12人の踊る王女』『黄金の鳥』『三枚の羽根』『ブレーメンの音楽隊』の4篇に着想を得て、卓越した技術と稀少な宝石によって物語世界を紹介。ジュエリーの精緻なイラストレーションとともに、童話と挿絵を収録している。 日本語表記。
Swimwear in Vogue Since 1910
2025年10月2日
ファッション誌『Vogue』に掲載された1910年代以降の水着ファッションを紹介する写真集。時代ごとに変遷した水着のデザインを、世界のトップフォトグラファーによる写真とともに辿っている。エレガンスをまとったモデルたちの姿を通じて、『Vogue』がいかに水着スタイルの潮流をリードしてきたかを示す構成。約70年にわたる誌面のアーカイブに加え、当時の逸話も交えて、国際的なファッションシーンの歴史を映し出している。
郷土玩具 紙、木、土 3冊揃 | 牧野玩太郎、稲田年行
2025年10月2日
日本各地で受け継がれてきた郷土玩具を素材ごとに紹介する写真資料集。紙・木・土をテーマに、ねぶた、赤べこ、こけし、大津絵絵馬など多様な玩具を収録している。各地の風土や信仰と結びついた造形や意匠を、写真とテキストで丁寧に解説。生活文化や民俗の中で育まれた遊びの造形美を浮かび上がらせている。
ちゃわんたのし | 野村泰三
2025年10月2日
国焼茶碗や唐物茶碗を中心に、多彩な茶碗を収めた写真資料集。縄文椀、古瀬戸茶碗、砧青磁茶碗、古染付茶碗などを取り上げ、カラー・モノクロを交えた図版と解説を掲載している。さらに古今東西の詩人による詩を添えることで、茶碗をめぐる美意識や精神性を広い視野から照らし出している。造形の魅力と文化的背景を併せて伝える構成。限定1500部発行。
エレンの日記 | エレン・フライス
2025年10月2日
フランスの雑誌『Purple』創刊編集長として知られるエレン・フライスによる初の単著。2001年から2005年にかけて『流行通信』に連載された「Elein’s Diary」をまとめたもので、ファッション、映画、文学への関心や、世界各地での旅、アーティストや作家との交流、そして新しい個人誌『Hélène』や『The Purple Journal』の立ち上げに至るまでが綴られている。商業主義的な流行に抗い、自らの感受性と「美しさ」を信じ続けた編集者の姿を38篇の日記と150点の写真で描き出している。訳者・林央子によるイントロダクションも収録。
Painted With Thread: The Art of American Embroidery
2025年10月2日
アメリカ・マサチューセッツ州のピーボディ・エセックス博物館で開催された展覧会にあわせて刊行されたカタログ。絵画のように精緻な刺繍作品をはじめ、ウールとコットンで仕立てられたセーラーパンツや、女学生によって制作されたサンプラー(刺繍見本)などを紹介している。美術工芸と日常のあわいに生まれた多様な作品群を通して、手仕事の美と文化的背景を照らし出している。
村野藤吾の住宅デザイン 図面資料に見るその世界
2025年10月2日
日本を代表する建築家・村野藤吾の住宅作品に焦点をあてた資料集。特にデザインや設計過程に特徴が見られる戦前期の住宅を取り上げ、中山悦治邸、親栄会住宅、湯浅邸計画案などを多数の図面とともに紹介している。初公開となる資料を収録し、これまで十分に検証されてこなかった住宅設計の側面を掘り下げる構成。村野の初期の活動を新たな視点から検討し、その創作世界の広がりを明らかにしている。
INAX Booklet すき・くわ・かま 土に生きるかたち
2025年10月2日
INAXギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたブックレット。犂(すき)、鍬(くわ)、鎌(かま)といった農具を通して、日本における土との関わりと農耕文化のあり方を再考。農具の形態は、機能性を基盤に、地域の風土や土質、身体性に応じて多様に変化しており、その変遷を丁寧に辿る。単なる道具ではなく、生活文化や技術、身体感覚と密接に結びついた文化的な媒介項として捉えられ、民具の造形性や地域性への洞察を促す内容となっている。
INAX Booklet まわる、まわれ水ぐるま
2025年10月2日
INAXギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたブックレット。「水ぐるま(水車)」を多角的に捉え、その構造、技術、地域文化に至るまでを幅広く紹介。 全国各地に残る水車を実例とともに取り上げ、農業・工業・製糸業など、さまざまな産業において果たしてきた役割に着目。単なる動力装置としてではなく、地域の自然環境や生活文化と結びついた技術遺産として、水車の意義を再考する内容となっている。
INAX Booklet 瓦 日本の町並みをつくるもの
2025年10月2日
INAXギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたブックレット。「瓦」という屋根材を通して、日本の町並みや建築文化の成り立ちを多角的に考察する。近世以降の瓦の発展や、地域ごとに異なる形状・材質・葺き方に注目し、淡路・石州などの産地を取り上げながら、瓦と風土・職人技・生活文化との関係を掘り下げる。工事店への聞き取りや産地訪問を通じて、瓦を機能材としてだけでなく、景観や建築意匠を形づくる文化的要素として捉え直し、伝統建築の保存と地域文化の継承に資する視点を提示している。
INAX Booklet わが町のモダン建築
2025年10月2日
INAXギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたブックレット。明治から昭和初期にかけて各地で建てられた、無名の建築家や地元の大工・棟梁による近代建築を紹介。伝統的な技法と洋風デザインが交錯する中で、地域の風土に根ざしながらも「モダン」な表現を獲得した建築の魅力に迫る。建築を単なる歴史的遺構として記録するのではなく、地域の記憶や暮らしと深く結びついた存在として捉え、その時間の蓄積にも目を向けた一冊。
INAX Booklet 坪庭 隠された雪・月・花
2025年10月2日
INAXギャラリーで開催された展覧会にあわせて刊行されたブックレット。京都の町家に多く見られる「坪庭」を取り上げ、その特徴や魅力を紹介する一冊。俵屋、炭屋、伴邸など、京都にある具体的な町家の坪庭を事例に取り上げ、限られた空間を巧みに生かす日本的な住まいの知恵と感性を掘り下げる。坪庭は単なる小庭ではなく、採光・通風・借景・季節の表現といった多様な機能と象徴性を備えた装置であり、現代においても再評価される空間要素であることが、本書を通じて示されている。
壁・窓・格子 写真集 普及版 | 増田正
2025年10月2日
増田正による建築資料集・普及版。日本各地を巡り、自らの足で撮影した家屋の壁・窓・格子を収録し、地域ごとの風土と結びついた特徴を示している。伝統的な住宅意匠の細部を網羅的に記録することで、地域性や美意識の違いを明快に伝える構成。日常的な建築要素を通じて、日本の住文化の多様な表情を映し出している。
黒川勉のデザイン
2025年10月2日
1992年から2005年にかけて活躍し、急逝するまで日本のデザインシーンを牽引したデザイナー、黒川勉の仕事をまとめた作品集。空間デザインからプロダクトに至るまで幅広い領域で展開された代表的な82点をカラー写真で収録している。加えて、グラフィックデザイナー秋田寛やインテリアデザイナー杉本貴志らによるテキストも収録し、多角的な視点から黒川の創造力を検証。彼の短い活動期間に凝縮された豊かな成果を照らし出している。
日本の木の椅子 明治から近代・現代までの108脚
2025年10月2日
戦後の日本デザイン界を牽引した渡辺力が監修した、日本の椅子文化を総覧する資料集。皇室で用いられた椅子から柳チェアー、安楽椅子に至るまで、明治から現代までの108脚を収録している。モノクロの図版と解説に加え、柳宗理、磯崎新、黒川紀章、岩倉榮利ら28名のデザイナーによるインタビューや寄稿を掲載。多様な視点を通して、日本の木製椅子の系譜とその造形的探究を浮かび上がらせている。
石本藤雄の布と陶 | 石本藤雄
2025年10月2日
日本出身でフィンランドを拠点に活動するデザイナー、石本藤雄の作品を紹介する作品集。1974年からマリメッコのテキスタイルデザイナーとして活躍したのち、老舗陶器メーカー「アラビア」のアート部門に所属し、布と陶という異なる領域で独自の表現を築いてきた。初期の鮮やかなテキスタイルから、自然の色や形を映した最新の陶芸作品に至るまで幅広く収録。北欧と日本の感性が交差する石本の創作の軌跡を浮かび上がらせている。
Architecture of Time | Hiroshi Sugimoto
2025年10月1日
現代美術家・杉本博司が2002年にクンストハウス・ブレゲンツでの個展にあわせて刊行した作品集。建築の外観を長時間露光で撮影する「建築」シリーズと、水平線を一貫した構図でとらえた「海景」シリーズを収録している。建築の輪郭をわずかに揺らがせることで、写真というメディアに潜む不確かさや抽象性を浮かび上がらせ、視覚と記憶、そして時間そのものへの問いを提示している。
Atelier of Cezanne | 鈴木理策
2025年10月1日
写真家鈴木理策が、フランス南部エクス=アン=プロヴァンスに残るポール・セザンヌのアトリエを訪れた記録。8×10インチの大判カメラで、室内に残された静物や家具、壁の質感、差し込む自然光を繊細に捉え、空間に宿る時間や記憶を映し出している。さらにセザンヌが描き続けたサン・ヴィクトワール山や、アトリエへ至る道など周辺風景も収録。画家と自然の関係に思考を広げつつ、「見ること」への根源的な問いを提示している。500部限定発行。
Karl Blossfeldt: 1865-1932
2025年10月1日
ドイツの植物学者であり写真家、カール・ブロスフェルトの作品を収めた写真集。30年以上にわたり数千種の植物を撮影し、その造形を克明に記録している。ブロスフェルトが捉えた植物は、自然が生み出す形態や構造の美を際立たせ、装飾やデザインにも通じる普遍的な秩序を示している点が特徴。本書は厳密な観察と写真表現が融合した独自の世界を通じて、自然の造形美の本質を浮かび上がらせている。
mono | 松原博子
2025年10月1日
写真家・松原博子による作品集。アーティスト、ソフィア・ファネゴの身体を通じて造形的身体表現の可能性を探求している。“mono”というタイトルはギリシャ語に由来し、「唯一」「孤高」「独創性」といった意味を含んでいる。被写体は裸体としてではなく、骨格や皺などの微細なディテールに焦点を当て、岩や丘といった自然物を想起させる彫刻的イメージへと再構成されている。身体そのものを素材とする美的対象として捉え直すことで、原始的かつ象徴的な「かたち」を示し、視覚芸術における身体表象の新たな位相を提示している。限定600部発行。
mono II | 松原博子
2025年10月1日
写真家・松原博子による『mono』に続く写真集。アーティスト・大脇千加子が沖縄のクバ(ビロウ樹の葉)を素材に制作したオブジェを、モデルのソフィア・ファネゴの裸体と組み合わせて撮影した作品群を収録。クバは扇や笠、敷物などに用いられてきた伝統的素材であり、その存在感が作品に土地の記憶を重ね合わせている。身体とオブジェが交差する瞬間をとらえ、造形的融合の強度を示すとともに、リソグラフ印刷特有の質感が身体表現と素材性の関係を照らし出している。
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