Monstera Deliciosa | Nico Joana Weber
ドイツを拠点に活動するアーティスト、ニコ・ジョアナ・ウェーバーの作品集。合理的なヨーロッパのモダニズム建築と、熱帯地方の自然の「非合理的」な増殖という二項対立を写真作品を通して表現したもの。ル・コルビュジエのアルゼンチン訪問やニーマイヤーのブラジル・モダニズム、アマゾンのレヴィ=ストロース探検など、さまざまな歴史的・文化的参考文献を引用しながら、建築物と自然が織りなすハイブリッドな現代性を描き出す。 英語、ドイツ語表記。
Des Histoires Vraies + dix | Sophie Calle
フランスを代表する芸術家、ソフィ・カルの短編集。1994年に刊行された『Des histoires vraies(真実の物語)』に続くシリーズとして、新たに実話10編を収録。家族や恋愛、悲しみ、性など、日常の細やかな出来事から人生の転機まで、ユーモアと感情の陰影が交錯するさまざまな瞬間を断片として綴る。すべての物語には写真やイメージが添えられ、静かで詩的な表現世界が広がる。
Carmen Herrera
2016年にニューヨークのリッソン・ギャラリーで開催された展示にあわせて刊行された、キューバ系アメリカ人アーティスト、カルメン・ヘレーラの作品集。2014年から2016年に制作された抽象絵画22点と、ニューヨークの自宅兼アトリエの写真を収録している。直線的でミニマルな構成のなかに、手で描かれた色面ならではのわずかな揺らぎが感じられる作風が特徴。大きな画面や二連・三連の形式においても、その静かな緊張感が保たれており、長年一貫して続けてきた抽象表現の確かさを伝えている。
The Visual History of Type | Paul McNeil
活版印刷の誕生した15世紀半ばから現代までに生み出された主要書体を、視覚的かつ体系的にたどる書体史の資料集。書体デザイナーで研究者のポール・マクニールが編集を手がけ、320種以上の書体を、原初のタイプ見本や初期印刷物のかたちで年代順に収録している。各書体には簡潔な解説と特徴の整理が添えられ、書体が生まれた背景や位置づけを把握しやすい構成となっている。
Typographie: A Manual of Design 旧版 | Emil Ruder
スイスのタイポグラファーであり、バーゼル造形学校の教育者として知られるエミール・ルーダーによるタイポグラフィの基礎書。文字のサイズやフォントデザインを生かした組版、レイアウト例を2色刷りで掲載し、構成原理と造形的美意識を体系的に示している。さらに古代の壁画や写本に見られる文字表現も収録し、タイポグラフィの起源からモダンデザインへの流れを照らし出している。
出会いを求めて 現代美術の始源 新版 | 李禹煥
「もの派」を主導し、国際的に活動してきた美術家、李禹煥(リ・ウファン)による評論集。1960年代後半から70年代初頭にかけて発表された論考を中心に収録し、70年代とは何だったのか、もの派の発想とは、表現とは、それらの問を紐解いていく。近代的な世界観の反省と再考を重ねながら、新たな芸術観の基点を探る思考の軌跡が示されている。1971年に田畑書店より刊行されたテキストをもとに再編集された新版。
Louise Bourgeois | Phaidon Contemporary Artists Series
20世紀を代表するアーティスト、ルイーズ・ブルジョワの作品集。ブルジョワの数々の作品群、パウロ・ヘルケンホフとの長年にわたる対話、アラン・シュワルツマンによる『Cell(You Better Grow Up)』の詳細な分析論考などを収録。さらに、自身が選んだフランソワーズ・サガンの小説『Bonjour Tristesse(悲しみよこんにちは)』の抜粋も掲載し、ブルジョワの創作と人生を多角的に読み解く。
Tokyo and My Daughter | ホンマタカシ
写真家・ホンマタカシによる写真集『Tokyo and My Daughter』の完全版。1999年から撮り続けてきたシリーズを再構成し、東京という都市の風景と、友人の娘を自らの娘のように見立てて撮影したポートレートを交互に収録している。車や住宅、木々など、日常の断片と少女の成長の瞬間が並置されることで、都市と個人の記憶が静かに響き合う。愛情と距離感のあいだに生まれる眼差しの詩情を、繊細な光のトーンとともに写しとった、ホンマタカシの代表的作品のひとつ。
SWISS | 長島有里枝
写真家・長島有里枝が、2007年にスイスのVillage Nomadeのレジデンシーに参加した際に制作した作品集。現地で撮影した草花や室内の光景、同行していた息子の姿と、滞在中の日記や散文によって構成されている。亡き祖母がかつて撮影し、大切に残していた花の写真に着想を得たイメージが随所に重なり、写真ページとテキスト、クラフト紙、航空券やメモ書きがスクラップブックのように綴じられているのも特徴。静かな時間の積み重なりを通して、「家族」という長島の一貫したテーマがやわらかく漂う一冊。
Hair Net Geometry | Jytte Hoy
デンマークの現代アーティスト、イッテ・ホイによる作品集。ヘアネットという日用品を素材に、細かなメッシュを極限まで引き伸ばすことで、ドローイングのように繊細な幾何学形態を生み出している。大規模な壁面インスタレーションとして展開された立体作品群に加え、実物のヘアネットや制作手順も収録。素材の特性を丁寧に読み替えながら、彫刻とドローイング、構造と即興のあいだを往還するホイの表現を伝えている。
Hibernation | Sander Van Wettum
オランダを拠点に活動する写真家、サンダー・ヴァン・ウェットタムによる作品集。半世紀で急速に観光地化した南ヨーロッパの海岸線を、オフシーズンに巡って撮影している。人の気配を失ったホテルやバー、レストランは、機能が溶けた「Hibernation(冬眠状態)」の空間として立ち現れ、建築や雰囲気は超現実的な様相を帯びる。鑑賞者に物語の想像を促しつつ、マスツーリズムがもたらした歪みを静かに示している。
Runway: Photographs by Larry Fink
アメリカの写真家、ラリー・フィンクによるファッション界の舞台裏を捉えた写真集。ミラノ、ニューヨーク、パリのファッションウィークやコレクション会場で撮影された写真を通して、華やかなランウェイの表情と、その背後にある緊張感や人間関係を描き出している。モデルやデザイナー、関係者たちの一瞬の仕草や視線を、鋭い観察眼とユーモアを交えて写し取り、90年代ファッション産業の力学と空気感を生々しく伝える。
Vera Wang on Weddings
ブライダル・ファッションの世界に革新をもたらしてきたアメリカのデザイナー、ヴェラ・ウォンの写真資料集。豊富な経験をもとに、招待状や花、ケーキ、介添人の選び方から、花嫁衣装の考え方までを丁寧に紹介している。ドレスについては、体型に合ったネックラインやシルエット、時間帯に応じた素材選び、ヘッドピースの合わせ方など、実践的なアドバイスも充実。結婚式全体を美しくまとめるための視点を、ヴェラ・ウォンならではの美意識で伝えている。
アルール 美しく生きて | ダイアナ・ヴリーランド
ファッションエディターのダイアナ・ヴリーランドによるエッセイ写真集。『ハーパース・バザー』で25年にわたり活躍し、その後『ヴォーグ』編集長としてファッション界を牽引したヴリーランドが、自身の言葉と写真を通して、美しさや創造性、装うことへの思想を語っている。大胆で自由な視点に満ちた語り口から、ファッションを文化として捉え続けた彼女の美学が伝わってくる一冊。
mmm...Skyscraper I Love You | Karl Hyde、John Warwicker
Underworldのメンバーであるカール・ハイドと、イギリスのクリエイティブ集団TOMATOのアート・ディレクター、ジョン・ワーウィッカーによるタイポグラフィ作品集。文字のみを用いてニューヨークの街並みを描き出し、リズムと密度のある構成で都市のエネルギーを可視化している。言葉が風景となり、反復と速度が空間を立ち上げるプロセスを通して、タイポグラフィの表現領域を大胆に拡張している。
アイデア No.377 グラフィックデザインのめ
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.377(2017年4月号)は、「グラフィックデザインの〈め〉新世代デザイナー21人の姿勢」を特集。1980年代後半生まれのデザイナーたちに焦点を当て、SNSの普及、東日本大震災、五輪エンブレム問題など、価値観が揺らぐ時代における彼らの思考と実践を多角的に紹介している。「め」という言葉には、見るための「眼」、芽吹きの「芽」、文化の肌理を示す「目」など、複数の意味が重ねられており、新しい世代が示す感性と表現の方向性を象徴している。
アイデア No.328 デザインの草の根
アイデアNo.328(2008年5月号)。特集「デザインの草の根」では、羽良多平吉、戸塚泰雄、平野甲賀ら24組のデザイナー・作家が参加し、それぞれが制作したA4判4ページの小冊子24冊を合本として綴じ込んだユニークな構成を採用している。身近な技術や小規模な制作環境を活かし、自律的な出版やローカルなメディアを生み出してきた草の根的な活動に光を当て、個々の実践が広げてきた緩やかなネットワークを紹介。
Harry Benson’’s America
アメリカの写真家、ハリー・ベンソンの作品集。ビートルズやレーガン夫妻を撮ったことで知られるベンソンが、本書ではより率直でユーモアを帯びた視点を見せている。トルーマン・カポーティ、リチャード・ニクソン、アンディ・ウォーホルなど、時代を象徴する人物たちを捉えた写真を収録し、アメリカ社会の素顔を軽やかに切り取った一冊。
Wayne F. Miller: Photographs 1942-1958
アメリカの写真家、ウェイン・F・ミラーの1940〜50年代の仕事をまとめた作品集。第二次世界大戦中は海軍の従軍写真家として戦場の現実を記録し、兵士や被災者の姿を強い共感をもって捉えた。戦後はシカゴの黒人コミュニティやアメリカの家族の日常を長期取材し、社会の内側に生きる人々の姿を写し出している。本書は代表作に加え、これまであまり知られていなかった未発表作品も収録。ミラー自身の言葉や、エドワード・スタイケンら同時代の人物による言葉とともに、その写真表現の歩みをたどる。
THE EARTH BOOK
アメリカのアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」による一冊。地球環境と人間、動植物、そして未来に何が求められているのかを静かに問いかける。星野道夫と池澤夏樹の対話から珠玉の言葉を選び、環境や人間、動物、植物、日常の中で見過ごしていた自然の営みについて、読む者とともにいま新たに考える。写真は石川直樹が撮影し、言葉と共に自然の豊かな表情を映し出す。
Bath Views 6組の建築家による新しいお風呂視点
藤森照信、乾久美子、藤本壮介、石上純也、トラフ、永山祐子という6組の建築家が、「お風呂」をテーマに独自の建築的視点を提示した作品集。構想資料、模型写真、スケッチ、テキストを通して、入浴空間をいかに再解釈し得るかを多様なアプローチで探っている。巻頭には藤森照信が語る「お風呂のはなし」を収録し、入浴文化の原点や空間観をユーモアを交えて紹介。巻末では、永山祐子による大胆な設計提案「Office+Bath」を詳細なドキュメントとして掲載し、働く場と水まわりを結ぶ新しい可能性を検証している。
草月とその時代 1945-1970
1998年に芦屋市立美術博物館、千葉市美術館ほかで開催された展覧会の図録。草月流初代家元の勅使河原蒼風と、その精神を継承した三代目家元の勅使河原宏の活動を軸に、戦後から1970年にかけての日本の先鋭美術を多角的に辿っている。オブジェの時代、アンフォルメルの受容を柱に、実験工房や同時代作家との交流、国際展の動向までを論考・図版・資料で構成。生け花の枠を越えて展開された草月の実践が、戦後美術の磁場とどのように交差したのかを検証している。
Marina Gadonneix: Landscapes
フランスの写真家、マリナ・ガドネの写真集。撮影現場の背景で用いられる、グリーンバック、ブルーバックを扱った未発表のシリーズを紹介。マルスリーヌ・デルベックが描き下ろしたテキスト「Blackout」に登場する風景として表現される。階段や箱の置かれた空間、そして何も置かれていない空間は、海景や空のように見えたりと抽象と具象の狭間を感じさせる。
Georges Braque: His Graphic Work
フランスの画家・ジョルジュ・ブラックによる作品集。ピカソと並んでキュビズムを創始した画家として知られるブラックの、1908年から1958年にかけての作品を収録している。初期における形態の探究から、戦後に展開した静物表現に至るまで、半世紀にわたる創作の変遷をたどる構成。版画やリトグラフを含む多様な図版を掲載し、近代美術史におけるブラックの役割とその造形思考の展開を明らかにしている。
死なないための葬送 荒川修作初期作品展
現代美術家・荒川修作が1958〜1961年に制作した、棺桶をモチーフにした初期立体作品を紹介する展覧会図録。日本を離れ渡米する直前の時期に、「死」というテーマと向き合った約20点をカラーで収録。木箱やセメント、布などを用いた作品からは、死を終わりとしてではなく、問い直そうとする荒川の姿勢が伝わってくる。2007年に修復された大型作品3点の初公開も含め、初期の思考と実験を知ることができる一冊。
Mondrian and his Studios: Colour in Space
オランダ出身の画家、ピエト・モンドリアンの創作を、作品と空間の関係から読み解く一冊。アムステルダム、パリ、ニューヨークに構えた各アトリエを手がかりに、思考の段階や制作意図の変化を辿っている。アトリエの構成や展示のあり方、建築や都市との関係にも光を当て、パリ時代の作品と、ニューヨークという近代都市の速度のなかで生まれた仕事を比較。代表作の図版や制作空間の写真を豊富に交えながら、色彩が空間へと拡張されていくプロセスを示し、モンドリアンの創作の背景に新たな視点を与えている。
Mad Dog | Albert Watson
スコットランド出身の写真家、アルバート・ワトソンによる作品集。1996年にヨーロッパを巡回した展覧会にあわせて刊行された図録で、同年に撮影された作品を中心に、アーティストやモデルのポートレートをモノクロで収録。装丁はデザイン集団TOMATOのジョン・ワーウィッカーが手がけ、90年代らしい強度を備えたブックデザインも印象的。
シルクロードのかざり 中央アジアとコーカサスの美術
1998年から1999年にかけて開催された展示の図録。国立モスクワ東洋美術館所蔵する18世紀から20世紀前半に制作された、染織品・装身具・絨毯・金工品・陶磁器などの工芸品を豊富な図版とともに解説を収録。民族の暮らしの中で育まれてきた美のあり方を丁寧に捉え、展示の魅力を余すところなく伝える一冊。
ミナ ペルホネン 2026 Spring & Summer
ファッションブランド「ミナ ペルホネン」の2026 Spring & Summerルックブック。コレクションテーマは「今日着ている服を 次に着る日が楽しみになるように」。日々を一度きりの特別な一日として心に刻める存在であることを目指し、日常に静かな高揚をもたらすアイテムを提案する。花柄やボーダーのワンピース、トロールモチーフ柄のセットアップなど、多彩なアイテムを収録。
ミナ ペルホネン 2025-26 Antums & Winter
ファッションブランド「ミナ ペルホネン」の2025-26 Autumn & Winter ルックブック。コレクションテーマは「新しき郷愁(A new kind of nostalgia)」。まだ見ぬ懐かしさという感覚を手がかりに、創立30周年を迎えたミナ ペルホネンが積み重ねてきた創造を大切に育みながら、次なる試みへと進む現在進行形の思想と美しさを映し出す。色鮮やかなコートやワンピース、猫をモチーフにしたバッグなど、多彩なアイテムを収録。
星と花の庭 | 山口洋佑
画家、イラストレーター、山口洋佑による絵本。1999年にHIVに母子感染した孤児のためのホームとして開園した、タイ・チェンマイにある「バーンロムサイ」20周年を記念して刊行されたもの。滞在中には子どもたちと絵画ワークショップを開催し、その体験をもとに自然や動物に囲まれた「バーンロムサイ」の色彩豊かな世界を描き出している。
See Shells | Barry Rosen
サンディエゴ出身のアートアドバイザー、バリー・ローゼンによる貝殻コレクションを収録した写真集。近年に集められた私的な蒐集から、コスタリカの浜辺で拾われたものや高額で入手した標本までを収め、自然が生み出す形態の多様さと美を写し取っている。審美眼に貫かれた選択と簡潔な構成が、貝殻という身近な存在を観察と鑑賞の対象として際立たせている。
アイデア No.146 ジョン・バン・ハマースベルドの多様な視覚世界
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.146(1978年1月号)。巻頭では、五十嵐威暢による「ジョン・バン・ハマースベルドの多様な視覚世界」を特集。ポスター作品、エディトリアル、雑誌表紙、レコードアルバム表紙など、豊富な図版とともに収録。そのほか、ヘルムート・シュミットによる「W. ワインガルトのタイポグラフィー」や蟹瀬行雄による「ジャン・ラルシェと2冊の本」などを収録。
アイデア No.145 西ドイツの偉大なグラフィック・デザイナー、アントン・シュタンコウスキー
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.145(1977年)。企業ロゴや視覚体系に結晶した、構成的で明快な造形思想を軸に、モダニズム以後のグラフィックデザインの可能性を検証。併せて、ソサエティ・オブ・パブリケーション・デザイナーズ展、AIGAのポートレート・ショー、プッシュピン・グラフィック展などを収録。
アイデア No.144 写真家ノーマン・シーフの仕事
グラフィックデザイン誌『アイデア』No.144 (1977年9月号)。巻頭では、五十嵐威暢による「写真家ノーマン・シーフの仕事」を特集。ノーマン・シーフの仕事風景の写真、レコードジャケット、ローズ・ケリーのポートレートなど豊富な図版とともに収録。そのほか、「ブルノー・ムナリーの絵教室」や、福田繁雄による「思考するストライプ,永井一正の新作」などを収録。
Mies van der Rohe | 上田義彦
20世紀モダニズム建築を代表する建築家ミース・ファン・デル・ローエの建築を、日本の写真家・上田義彦が撮影した作品集。収録されるのはファンズワース邸、トゥーゲントハット邸、バルセロナ・パヴィリオンといった代表作である。建物を取り巻く環境、外観、内部の細部までを大判図版で記録し、直線的なフォルムや空間構成、光と影のコントラストといったローエの設計思想を的確に映し出している。建築の質感や空気感を伝える写真群に加え、装丁は原研哉が手がけている。
アイデア vs ザ・デザイナーズ・リパブリック コンプリート
雑誌『アイデア』のスペシャルエディションとして刊行された、イギリスのデザイン集団ザ・デザイナーズ・リパブリックの作品集。グラフィックデザイナーであり創設者のイアン・アンダーソンのもとで展開された、90年代以降の視覚文化に大きな影響を与えた数々の仕事を全ページカラーで収録。シーンの最前線にありながら、同時に「歴史」として定着したデザイナーズ・リパブリックの仕事の広がりを、まとまったかたちで捉えることができる内容となっている。限定3000部。
My Way to Typography ハードカバー版 | Wolfgang Weingart
1970年代以降のタイポグラフィの展開に決定的な影響を与えてきた、スイスのデザイナー・教育者であるヴォルフガング・ワインガルトの仕事と思想を集大成した作品集。自身の造形的探究の変遷と、教育の基盤となった思考を約500ページにわたって詳細にたどっている。雑誌『Typografische Monatsblätter』での実践や、ヨーロッパや北米に広がった教育的影響も射程に収めながら、モダニズム以後のタイポグラフィの可能性を再定義している。
Louis Kahn: The Importance of a Drawing
建築家、ルイス・カーンのドローイングに焦点を当てた作品集。カーンおよび彼の協働者による900点以上のドローイングを高精細な図版で収録。建築史家や研究者による論考とともに、建築家が線を引くことで何を考え、何を発見し、どのように構想を深めていくのかを丁寧に読み解いている。サーク研究所やキンベル美術館、ダッカの国会議事堂などの代表作へとつながる思考の痕跡を辿りながら、その建築的想像力と設計の核心に迫る。
Allied Works Architecture | Brad Cloepfil
アメリカの建築家ブラッド・クロップフィルと、彼が率いる建築事務所「アライド・ワークス・アーキテクチャー」の活動を網羅した初のモノグラフ。シアトル美術館、ニューヨークのミュージアム・オブ・アーツ・アンド・デザイン、ミシガン大学美術館、クリフォード・スティル美術館など、代表的なプロジェクトを写真、図面、模型資料とともに紹介している。さらにクロップフィルと各分野の専門家による対談記事も収録。
Henri Matisse: A Retrospective
20世紀を代表するフランスの画家、アンリ・マティスの大判作品集。1992年にニューヨーク近代美術館で開催された回顧展に際して出版されたもの。油彩、グワッシュ、デッサン、版画、切り絵など、多彩な表現による作品を年代順に収録している。初期のフォーヴィスムから晩年の切り絵に至るまで、色彩と形態をめぐる実験と深化の過程を丁寧にたどり、マティス芸術の全体像を明らかにしている。
I Want to Live Innocent | Torbjorn Rodland
ノルウェー出身の写真家トールビョルン・ロドランドによる作品集。初期作品で見られた移動的な視点から一転し、本作では自身が育ったノルウェーの街スタヴァンゲルを舞台にしている。石油産業によって急速な経済成長を遂げたこの街を背景に、豊かさや物質主義がもたらす違和感や矛盾を、静かで透明感のあるイメージとして捉えている。個人的な内面と社会の空気が重なり合うような視点が印象的。
Teasing Typography | Juliane Nost
グラフィックデザイナーのユリアーネ・ネーストによるタイポグラフィ研究書。文字を極端なグリッドやサイズ、組版条件に置いたとき、可読性はどこまで保たれ、いつテキストは情報から離れて図形やパターンへと変化するのか、その境界を探っている。InDesignの初期設定を起点に、文字サイズや段組みを体系的に変化させ、さらに結果を重ね合わせてコラージュすることで、予期せぬ形態や視覚効果を生成。ノイズや面、触覚的なリズムとして立ち現れる文字のふるまいを通して、タイポグラフィの可能性と限界を探るユニークな1冊。
Monumental Minimal
1960年代以降のミニマリズムを牽引した作家たち、カール・アンドレ、ダン・フレイヴィン、ドナルド・ジャッド、ソル・ルウィット、ロバート・マンゴールド、ロバート・モリスによる21点の作品を通して、「モニュメント」という概念との関係を検証する展覧会カタログ。ダン・フレイヴィンの「Monument」を起点に、ミニマリズムが内包していた記念性や構築性に光を当てている。ブランクーシやモンドリアン、タトリンといったヨーロッパ美術との影響関係にも触れ、アメリカ美術として語られがちなミニマリズムの背景を広い視野から捉える。