基本的に英語がわからないので洋楽を聴く場合、歌詞は理解していない。あとで何かのきっかけで日本語訳を見て「あぁそういう歌だったのか」と知ることも多い。
ただ、ボブ・ディランの耳に残る独特のメロディとしゃがれ声は、何を歌っているのか知りたい。何か特別なことを歌っているように聞こえる。
本書「ボブ・ディラン全詩集」は、英文和文の2冊組、さらにはディラン自筆の挿絵入り(これがまた味わい深いタッチで良い。)。アメリカ版が刊行したのが1972年とあるからバイク事故による隠遁生活からの復活あたりまでの曲が網羅されているはず。
好きな曲も知っている曲も、この訳詩を読んでから改めて聴き直すと印象が変わる。そしてやっぱり文学的な歌詞で安心した。