5月20日(土)から6月11日(日)の期間、上村一夫原画展「劇画狂人フラグメント」を開催いたします。個人的に猛烈に嬉しい展示です!
昭和最後の絵師と呼ばれた上村一夫。本展は、彼が遺した貴重な原画を中心に、その世界観に影響を与えた小村雪岱、葛飾北斎、竹久夢二らの関連書籍も併せて展開いたします。フラグメントとは「断片」の意味を持ち、その人を構成するあらゆる断片的なるものは、互いに影響し合い熟成しながら昇華されます。上村一夫という天才絵師の断片から、オリジナリティ溢れる叙情とそそがれた情熱を少しでも感じていただければ幸いです。
また、「同棲時代」「狂人日記」「関東平野」「離婚倶楽部」といった代表作を中心に(※初版とは限りませんのでご注意ください)、できる限りの漫画作品(古書)をご用意し販売いたします。
僕自身、数年前に「リリシズム」を手に取るまで、上村一夫という人のことは全く知らなかったわけなのですが、この一冊が入口になり、浮世絵や昭和の日本にあった風景というものに強く興味を惹かれるきっかけになりました。「こういう人がいたのか」「こういう時代だったのか」と興味の範囲がどんどん広がっていくことが面白い。
実は今回の展示をやらせていただけることになったのは、全国にいる上村ファンに怒られそうな浅い知識を振り絞ってわたくしが書いた、こちらのブログを読んで、上村汀さんがお店に遊びにいらしてくださったのがきっかけです。書いててよかった!
上村一夫ファンはもちろんのこと、今まで知らなかった方にもぜひ足を運んでご覧頂きたい!
どうぞお楽しみに!
上村一夫原画展「劇画狂人フラグメント」
期間:
2017年5月20日(土)ー 6月11日(日)
概要:
上村一夫オフィスが所蔵する貴重な原画や原稿を、1週間毎に入れ替え、3週にわたり展示いたします。併せて、上村一夫の残した名作漫画、影響を受けた小村雪岱、葛飾北斎、竹久夢二などの図録、その他、上村オフィス制作の上村一夫グッズなどがお求めになれます。
上村一夫 プロフィール:
1940年(昭和15年)3月7日、神奈川県横須賀市生まれ。 1962年(昭和37年)、武蔵野美術大学デザイン科卒業。 同年、広告代理店・宣弘社入社。 イラストレーターとして広告制作に携わるが、同社員の阿久悠氏と知り合ったことから、劇画の世界に入る。 1967年(昭和42年)、『月刊タウン』創刊号「カワイコ小百合ちゃんの堕落」でデビュー。 翌年、『平凡パンチ』連載の「パラダ』(原作・阿久悠)で本格的に劇画進出。 以後、「同棲時代」、「修羅雪姫」(原作・小池一夫)、「しなの川」(原作・岡崎英生)など叙情的な名作を次々と発表。 特に「同棲時代」は"劇画史に一時代を画した"と評されるヒット作品となった。 また、その流麗な筆画から"昭和の絵師"と称され、月産400枚の原稿を手掛ける多忙さを極めた。 1985年11月、下咽頭腫瘍で入院。 翌1986年(昭和61年)1月11日、逝去。享年45歳。
上村一夫オフィシャルサイト:
http://www.kamimurakazuo.com
会場:
nostos books
東京都世田谷区世田谷4-2-12
12:00~20:00 水曜定休
03-5799-7982
http://nostos.jp