阿部寛文個展<br>「受動的な線、能動的な面 <br>Passive Lines, Active-filled Planes」
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阿部寛文個展
「受動的な線、能動的な面
Passive Lines, Active-filled Planes」

7月8日(土)〜7月17日(月)の期間、ベルリンを拠点に活動する画家・デザイナー、阿部寛文さんの個展を開催します。

実は阿部寛文さんの個展、これが3度目の正直。1度目はコロナ発生まもなく、2度目は収束を見せたタイミングで再拡大が起き、再び断念、今回ようやく実現できました。

まずは個展ステートメントが素晴らしいのでご一読をば。

私は線を描く時、線を自ら引くのではなく、
線に導かれその痕跡を辿っている感覚がある。
その引かれた線をどのように定着させるかを紙と共に決めていく。
受動的な引かれた線と能動的に埋める面。
その間を行き来しながら、かたちを模索する。

「芸術家の全意志は、沈黙であらねばならない。自分の内の、偏見の声々を黙らせなければならないし、忘れて、忘れて、沈黙にひたって、完全なるひとつのこだまになる。そうすると、彼の感光板に、景色全体が記されてゆきます。」
ー『セザンヌ』ガスケ著/與謝野文子訳

阿部さんの作品に対峙すると、時間がワープしたような感覚になります。描かれた筆跡をじっくり見たり、遠くから離れて見たり、「あぁこういうものが好きだったな」とか、「あのときの景色が美しかったな」といった、自分の中のポジティブな感情が呼び起こされるのを楽しんでます。

会期初週は、阿部さんも在廊してくれるとのこと。今回の個展に合わせた新作も並びます。
皆様のご来店をお待ちしております。

受動的な線、能動的な面
Passive Lines, Active-filled Planes

日程:
2023/7/8 sat〜7/17 mon

プロフィール:
阿部寛文
1989年、札幌市生まれ。2015年よりベルリンを拠点に制作活動を行う。痕跡が保有する記憶と向き合い絵画を残す。
@abhrfm


会場:
nostos books
東京都世田谷区砧5-1-18 102号室
OPEN 13:00-19:00 金土日月
03-5429-6969
https://nostos.jp



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ノストスブックス店主。歴史と古いモノ大好き。パンク大好き。羽良多平吉と上村一夫と赤瀬川原平と小村雪岱に憧れている。バンドやりたい。