「ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展」特設フェア開催!ライター初の日本語作品集も好評発売中
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「ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展」特設フェア開催!ライター初の日本語作品集も好評発売中

ソール・ライター 《タクシー》 1957年 ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Estate

山田です。

2017年4月29日(土)から6月25日(日)にかけて、Bunkamura ザ・ミュージアムで「ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展」が開催されます。それに際し、ノストスブックスでも特設フェアを開催することになりました!嬉しい!

それではフェアのご案内をさせていただきます。



異色の経歴を持つ写真家、ソール・ライター

《東57丁目41番地で撮影するソール・ライター、2010年》 (撮影:マーギット・アーブ) © Saul Leiter Estate

ソール・ライターは、異色の経歴を持つアメリカの写真家です。

もともと写真家ではなく、最初は画家を志してニューヨークにやって来たライター。そこで抽象画家のリチャード・プセット=ダートに出会い、彼が創作に取り入れていた写真に興味を持ちはじめます。

なかなか芽が出ないながらも日々写真を撮り続けるなか、1950年代にはライフ誌でフォトエッセイが掲載され、ニューヨーク近代美術館で開催された展覧会に作品が出展されることに。
1950年代後半から1980年代にかけては、当時エスクァイア誌のアートディレクターを務めていたヘンリー・ウルフに声を掛けられたことをきっかけに、第一線でファッション・フォトグラファーとして活躍します。しかし、1981年には商業写真の世界から身を引き、自身のスタジオも閉鎖。世間から忽然と姿を消してしまいました。

再び脚光を浴びたのは2006年。ドイツの出版社・シュタイデル(Steidl)から自身初の作品集、「Early Color」が刊行されたことがきっかけでした。このときソール・ライターは83歳。この発見は大きなセンセーションを巻き起こし、その後、展覧会開催や出版が相次ぎました。2012年にはドキュメンタリー映画「写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと」(日本公開は2015年)が公開され、その名前と作品はさらに多くの人々の知るところとなったのです。

日本国内では初となる、ソール・ライターの大規模回顧展

今回Bunkamura ザ・ミュージアムで開催される展覧会は、日本で初となるソール・ライターの大回顧展。ニューヨークのソール・ライター財団の全面的な協力を得て、同財団が所蔵する200点以上の写真作品(モノクロ・カラー)、絵画作品、その他貴重な資料が一堂に集まります。

ソール・ライター 《足跡》 1950年頃 ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Estate

見どころは、画家の経験に裏付けされた色彩感覚。独自で身につけた色の出し方、配し方はたいへん美しく、世界的に高い評価を受けています。「Early Color」と名付けられた初めての写真集は、ジョエル・マイヤーウィッツステファン・ショアらに代表されるニュー・カラー派が登場するまえの1940年代後半から撮られていたもの。展覧会では、「カラー写真のパイオニア」と称されたライターの創造の秘密に迫ります。

ソール・ライター 《カルメン、『Harper’s Bazaar』》 1960年頃 ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Estate

こちらの作品は、ハーパース・バザー誌に掲載されたもの。モデルのエレガンスを更に引き立てる余白の取り方、構図が見て取れます。ソール・ライターの写真は、このようなファッションフォトで培った、人々の目を惹き付けてやまない写真の切り取り方も注目のポイント。まるでセットアップ(準備をして撮られたもの)のような、芸術的なカットが多いのです。

ノストスブックスではシュタイデルの本とストリートフォトも展開

ノストスブックスでは、今回の展覧会に併せて新たに発売された図録「ソール・ライターのすべて」の取り扱いとともに、作品集2点「Early Color」「Early Black and White」も販売いたします。また、展覧会の割引券もご用意しましたので、ぜひご利用ください(なくなり次第配布終了)。

その他、ソール・ライターに引けを取らない魅力的なストリートフォトの写真集も展開いたします!一足先に商品をご覧になりたい方は、こちらからどうぞ。


そして、作品集の出版元であり、ソール・ライターが再び注目されるきっかけとなったシュタイデル(Steidl)社の作品集も展開。ストリートフォトからアートまで、収録する作品ごとに、編集、印刷、製本といったすべての工程を社内で一貫して行うシュタイデルの本は国内外の人々に愛されており、なかなか古書として手に入れることが難しい、大変貴重なものです。


この機会にぜひ、お手に取ってその本に込められた情熱を感じていただけたら。もちろんオンラインストアでもお求めいただけます。

ソール・ライターやストリートフォトの魅力がわかる記事を公開

また、好評いただいているスタッフ日記では、ソール・ライターの作品の魅力や、ストリートフォトの世界をもっと深く知ることのできる記事を公開予定。

ソール・ライター 《ジェイ》 1990年頃 印画紙の上にグワッシュ、カゼインテンペラ、水彩絵具 ソール・ライター財団蔵 © Saul Leiter Estate

普段写真集や展覧会に足を運んだことのない方でも、その魅力をお伝えできるような内容ですので、どうぞお楽しみに。

「ニューヨークが生んだ伝説 写真家 ソール・ライター展」特設フェア


期間:
2017年4月29日(土)ー

概要:
展覧会に併せて発売される図録「ソール・ライターのすべて」、Steidl社より刊行された書籍、ストリートフォト関連書籍がお求めになれます。また、ソール・ライターやストリートフォトの世界をもっと深く知ることのできるコンテンツも公開いたします。

会場:
nostos books
東京都世田谷区世田谷4-2-12
12:00~20:00 水曜定休
03-5799-7982
http://nostos.jp

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1990年4月22日午年、金沢出身。ギリ平成生まれのデジタルネイティブ、nostos booksを拠点にしながらカレーを作り続けるフリーランス編集者。実は理工学系。2019年2月退社。