居心地が良いお店の秘密は音楽にあり。ノストスブックスのBGMがお求めいただけます!
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居心地が良いお店の秘密は音楽にあり。ノストスブックスのBGMがお求めいただけます!

久しぶりに音楽について書きたいと思います。

現在、店頭BGMは主に山田が選曲をしております。「本と音楽」と題し、過去には「古本屋で働くインスト好きがおすすめしたい、グッとくるBGM まとめ」なんてブログも。

今回はその第2弾として、新たに追加した店内BGMのアルバムをご紹介。なかなか反応が良いので、いっそお持ち帰りしてもらっちゃおう!ということで、一部のBGMは店頭・オンラインストアで販売を開始しました。



BGMの選曲家とミュージシャンで作ったコンピレーション:『風を感じる音楽』

タイトル「風を感じる音楽」をテーマに、7名のミュージシャンの新作を収録したこちらのコンピレーションアルバム。

実は、企画したのは美容師さんなんです。音楽が好きで、仕事のかたわら、ヘアサロンやアパレルショップのBGMの選曲、そしてDJなども行なっている谷本慧さんが、ヘアサロンに来たお客さんに音楽を好きになってもらおうと作ったもの。

BGMのプレイリスト作成のためにさまざまな音楽を聴いてきた生粋の音楽ファンが選ぶBGM集。音楽に詳しくなくても聴きやすく、長い時間を過ごすお部屋やお店にぴったりです。ノストスのような狭いスペースに本がぎっしりと並んだ空間でも、どこからともなく風が吹き抜けていくような爽やかさを与えてくれます。バリエーションも豊かなので、まずはこの1枚!的存在。

風を感じる音楽

風を感じる音楽

作家
Various
レーベル
to
1.breathing/yutaka hirasaka
2.風はやがて/paniyolo
3.Snowy Afternoon/Kai Takahashi
4.velvety breeze/Yuichiro Kato
5.short trip/[.que]
6.Shima Zori/Enami Taisuke
7.branches/yutaka hirasaka
8.Blowin' in the Wind/yoshida carlos
ちなみに、谷本さんはミュージシャンのヘアスタイルを数多く手がけており、なかでもコンピ参加者のKai Takahashiこと高橋海(Lucky Tapes)さんとの対談が「髪とアタシ 5刊」に掲載されています。他にも小山田壮平さん、尾崎世界観さんたちと担当美容師との対談を収録。他にはない視点で、髪にまつわる興味深い特集が組まれる「髪とアタシ」は全刊おすすめです。

尾崎世界観、ユザーン、小山田壮平、高橋海、三戸なつめ、ベッド・イン、Boseらミュージシャンと、そのヘアスタイルを手がける美容師との対談特集。
髪とアタシ 5刊 音楽と髪

心地よい身近な音色に満たされる:yutaka hirasaka『Colors』

風を感じる音楽」にも2曲で参加しているyutaka hirasakaさんは、アパレルブランドへの楽曲提供などを手がける西荻窪在住のミュージシャン。

yutakaさんの作る楽曲は、とても親しみを感じます。今、自分のいる空間を包み、満たしてくれるような音楽。

曲にはアコースティックギターやピアノのほか、水などの自然の音が使われています。身近な音を取り入れ、日常の中に潜む普遍的な美しさを表現した音楽は、聴く人の普段の生活にスッと馴染んでくれることでしょう。タイトルには、「walk」「rain」など日々目にする風景や毎日の動作にまつわるものも多く、当たり前だと思っていたこと一つ一つがとても愛おしく思えてきます。なんだか、日々を大切にしたくなるというか。

yutaka hirasaka『Colors』

Colors

作家
yutaka hirasaka
レーベル
IntroDuCing!
1.river of light
2.and you
3.innocent blue
4.drop
5.walk
6.slow
7.rain
8.by the air
9.leaves
10.lost
11.memoria
12.a day.
13.nano sleep
2ndアルバム、3rdアルバムも取扱中。詳細ページから試聴できます。

yutaka hirasakaの2ndアルバム。日常のなかに癒しのひと時を演出する、アコースティック・ミュージック。
yutaka hirasaka『air's relic』
yutaka hirasakaの3rdアルバム。奏でられる叙情的なメロディが、深呼吸のように深く身体に染み渡っていく。
yutaka hirasaka『breath』

壮大で果てしない世界が広がる音楽:[.que]『Nightfall』

風を感じる音楽」の5曲目で参加している[.que](キュー)さんの楽曲は、繊細で、洗練された美しい世界。心が洗われるような、煌めく音の波に包まれます。

私のイチオシは“Hope”。こちらは、熊本地震のチャリティーとして制作されたもの。ミュージックビデオでは、熊本の雄大な自然やそこに根付いた暮らしを辿る映像とともに音楽が流れます。まるで、“Hope”が熊本を旅しているみたい。聴くたびに自然の豊かさと未来への希望を感じて、じんわりと温かな気持ちになります。なんか、頑張りたいなって思えてくる。

“Hope”が収録された「Nightfall」は、写真集と一体になったアルバム。音の世界感を、写真家・国分真央さんのランドスケープによってヴィジュアルでも表現した1枚です。写真集のページを捲りながら音楽を聴く時間もまた格別。飾っておきたくなるモノとしての魅力も詰まっています。

[.que]『Nightfall』

Nightfall

作家
[.que]
レーベル
Embrace
1.echo
2.sink
3.embrace
4.link
5.nowhere
6.gone
7.somewhere
8.dark
9.cosmo
10.wind trail
11.forever
12.hope
13.good night
1stフルアルバム、ミニアルバムも取扱中。詳細ページから試聴できます。

[.que]の1stフルアルバム。柔らかさと温かさ、そして爽快さが散りばめられた、日常の風景を特別な瞬間に変える1枚。
[.que]『Sigh』

静かなエモーショナルとノスタルジー:SOW『To Growth, For Growth』

sowは京都を拠点に活動しているインストゥルメンタルバンドです。ミニアルバムの「to growth, for growth」を初めて聴いたとき、私は空気が目覚めていく感覚を覚えました。静かなエモーショナルを湛えながら進んでいく、洗練されたメロディ。「癒やし」とはまた違い、程よい緊張感をくれて、前向きになれる音楽です。

専門用語を使えば、ポストロックのジャンル。toeがお好きな方には激推ししたい。

そしてミュージックビデオのCGのカッコ良さよ。まさにこの映像のイメージで、シャープに突き抜けていく感じも持っているし、上手く言えないけれど、なんだろう、夏の夕暮れのセミの鳴き声のような、自然の音がメロディのルーツにありそう。ノスタルジーを感じるのです。ちなみに「ノストス」はギリシャ語で、ノスタルジーの語源。だから合うのかな。

SOW『To Growth, For Growth』

To Growth, For Growth

作家
SOW
出版社
Friend of Mine Records
発売年
2014年
1.in (introduction)
2.city
3.4seasons
4.After Effect
5.to growth, for growth
いち音楽ファン、いち本屋としておすすめする音楽。これからも続々紹介していきますのでお楽しみに。みなさまのオススメもお待ちしております!

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1990年4月22日午年、金沢出身。ギリ平成生まれのデジタルネイティブ、nostos booksを拠点にしながらカレーを作り続けるフリーランス編集者。実は理工学系。2019年2月退社。